Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
マルチモジュール懐疑派だったかつての自分に送る マルチモジュールの効能
Search
mikan
December 13, 2023
Technology
0
150
マルチモジュール懐疑派だったかつての自分に送る マルチモジュールの効能
https://karabiner.connpass.com/event/302850/
mikan
December 13, 2023
Tweet
Share
More Decks by mikan
See All by mikan
UIの構成要素に関する考察
mikanichinose
0
13
再考: 監視可能オブジェクト
mikanichinose
0
28
書評: 単体テストの考え方/使い方
mikanichinose
0
180
ComposeでリストUIをDraggableにする方法
mikanichinose
0
770
Composeのライフサイクル対応を支援するLifecycleEventEffectの紹介
mikanichinose
1
430
Composeでカスタムレイアウトを組むときの気持ち
mikanichinose
0
280
Other Decks in Technology
See All in Technology
データベース05: SQL(2/3) 結合質問
trycycle
0
100
生成AI活用推進の為にやったこと/やらなかったこと
ktc_wada
0
210
Google Cloudを組織(企業)で運用する時のベストプラクティス × 健康の環境分離戦略 #まるクラ勉強会
yasumuusan
0
180
#phpconkagawa レガシーコードにもオブザーバビリティを 〜少しずつ始めるサービス監視〜
yamato_sorariku
0
560
LINEヤフーのウェブアクセシビリティ
lycorptech_jp
PRO
3
200
Taking Flight with Tailwind CSS
opdavies
0
4.3k
大規模言語モデル (LLM)における低精度数値表現
pfn
PRO
3
850
PHP 9 に備えよ - 動的プロパティ、どうすればいぃ?
taisukearase
0
370
YJIT Makes Rails 1.7x faster / RubyKaigi 2024
k0kubun
4
520
生成AIと産業向けソフトウェアの自動生成 〜 ハノーバーメッセ2024より〜
kioto
2
440
RubyKaigi 2024 - Make Your Own Regex Engine!
makenowjust
1
180
AWS CLIの起動が重くてつらいので aws-sdk-client-go を書いた / kamakura.go#6
fujiwara3
6
3.4k
Featured
See All Featured
BBQ
matthewcrist
80
8.8k
5 minutes of I Can Smell Your CMS
philhawksworth
199
19k
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
76
4.9k
GraphQLの誤解/rethinking-graphql
sonatard
56
9.3k
What the flash - Photography Introduction
edds
64
11k
Sharpening the Axe: The Primacy of Toolmaking
bcantrill
22
1.4k
The Invisible Customer
myddelton
114
12k
Building Your Own Lightsaber
phodgson
100
5.7k
Done Done
chrislema
178
15k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
22
6.5k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
14
8.4k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
13
4.6k
Transcript
マルチモジュール懐疑派だったかつての自分に送る マルチモジュールの効能 モバイルアプリLT 会 一瀬喜弘(@mikanIchinose)
自己紹介 object Mikan { val name = " 一瀬喜弘" val
company = "karabiner.tech" val work = Engineer.Android val hobby = listOf( " 漫画", " アニメ", " ゲーム", " 折り紙", "OSS 開発・コントリビュート", ) }
巷ではマルチモジュールが流行ってるっぽいけど なんであんな複雑そうな構成が流行るのか分からん
とかつて思っていた自分の疑問に答える形式で マルチモジュール構成の利点を解説
Q1 モジュールに分けて何が嬉しいの? Q2 モジュールを 分けると プロダクションコード以外の ファイルが 増えて、 管理コストが 増すのでは?
Q3 開発スピードが落ちそう Q4 モジュールを上手に分けられる気がしない
Q1 モジュールに分けて何が嬉しいの?
1 依存の方向をビルド構成によって定義できる モノモジュール 何が何に依存しててもおかしくない
1 依存の方向をビルド構成によって定義できる マルチモジュール ビルド構成によって依存関係を厳密に規定できる feature-module はdata-module のコンポーネントを、domain-module はfeature- module のコンポーネントをインポートすることが不可能
// feature/build.gradle.kts implementation(project(":domain")) // domain/build.gradle.kts implementation(project(":data"))
2 関係ないコンポーネントが思考を遮らない モノモジュール . └── app └── src ├── data
│ ├── AuthRepository.kt │ ├── AuthRepositoryImpl.kt │ ├── UserRepository.kt │ └── UserRepositoryImpl.kt ├── domain │ ├── GetUserUseCase.kt │ └── LoginUseCase.kt └── ui ├── LoginScreen.kt ├── LoginViewModel.kt ├── SplashScreen.kt └── SplashViewModel.kt
2 関係ないコンポーネントが思考を遮らない マルチモジュール . ├── app │ └── src │
└── MainActivity.kt ├── data-api │ └── src │ └── data │ ├── AuthRepository.kt │ └── UserRepository.kt ├── data-impl │ └── src │ └── data │ ├── AuthRepositoryImpl.kt │ └── UserRepositoryImpl.kt ├── domain │ └── src │ └── domain │ ├── GetUserUseCase.kt │ └── LoginUseCase.kt └── feature ├── login │ └── src │ └── feature │ └── login │ └── ui │ ├── LoginScreen.kt │ └── LoginViewModel.kt └── splash └── src └── feature └── splash └── ui ├── SplashScreen.kt └── SplashViewModel.kt
3 モジュールに分けられる構造 = 良い設計 モジュールとして切り離すことができるということは以下を達成しないといけないので自ずと良い設計になる 疎結合 共通パーツは共通なモジュール(shared, common, core) として切り出したくなる
機能間の依存がなくなるのでfeature-module 内の変更がモジュールで完結する 循環依存しない コンパイル不可能
モジュールを 分けると プロダクションコード以外の ファイルが 増えて、
管理コストが 増すのでは?
マルチモジュールを触りだしたころはそう思っていた
1 新しくモジュールを作るという作業は面倒 new module したときにウィザードで正しい項目を入力できているだろうか Package name とか入力するの地味にめんどくさい あとから修正したくなったときにどこまで修正したら完了なのか分からん hoge/src/main/
hoge/fuga hoge/src/main/AndroidManifest.xml hoge/build.gradle(.kts) やること自体はそこまで多くないので割とすぐ習熟する ` `
ソースコード以外はほとんど変化することがないので 作ってしまえばほぼ終わり
2 ビルド設定の共通化という難所 gradle に対する習熟度が求めれる 手段が幾通りもありどれに手を出そうか迷う 共通構成を記載したgradle ファイルを作り、各build.gralde でapply する とくにキャッシュされるわけではないのでビルドタイムには貢献しない
Convention Plugin 共通処理をプラグインとして定義する
2 ビルド設定の共通化という難所 Convention Plugin precompiled script plugin .gradle.kts ファイルで書く 依存やバージョンをKotlin
ファイルで管理 → Version Catalog が主流になったので不要かも standalone gradle plugin .kt ファイルで書く せっかく依存をVersion Catalog で管理したのに文字列で指定しなくちゃいけなくなるので微妙な気持 ち 最新のサンプル実装(nowinandroid) はこちらを使用している more information https://star-zero.medium.com/gradle のconvention-plugins-ba19a1332540 https://speakerdeck.com/jmatsu/gradle-convention-plugins
Q3 開発スピードが落ちそう
コードを書くスピードは落ちることもある
しかし、それとこれとはスコープの違う話
マルチモジュールは設計の道具 設計する = 戦略的思考 コードを書く = 戦術的思考
Q4 モジュールを上手に分けられる気がしない
アーキテクチャとか 設計系の 技術書で 勉強してください クリーンアーキテクチャ 単体テストの考え方/ 使い方
iOS アプリ設計パターン入門 ソフトウェアアーキテクチャの基礎 ー エンジニアリングに基づく体系的アプローチ ドメイン駆動設計
バックエンドや フロントエンドの トレンドも 参考になる バックエンド モノリス モジュラーモノリス
マイクロサービス フロントエンド コンポーネント指向 Atomic Design
まとめ Q1 モジュールに分けることの嬉しさ → 良い設計をこころがけるようになる Q2 管理コストの増大 → あまり変化しないのでコストにならない Q3
開発スピードの低下 → 頭の使い方が違うだけなので慣れれば低下しない Q4 モジュール分割難しい → アーキテクチャとか設計の勉強して