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SREに活かす セルフ・アウェアネス

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名前      :井上 翔太 X(旧:Twitter):@syossan27 会社      :株式会社MIXI コミュニティ活動として「ゆるSRE勉強会」ってのを やってます!! 自己紹介 2

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今日お話すること 3

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ソフトスキルの話 4

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ソフトスキルの話あんまり見かけない 5 SREを実践する人にとってハードスキルと同じくらいソフトスキルが大切だと思っているのですが、こういった 場でソフトスキルの話を見かけることがあまりない気がしています。

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※Red Hat's approach to SRE ‐ https://changelog.com/shipit/82 海外の記事などに目をやると SREとソフトスキルに関する言及は少なくありません。 上の発言はRedHatでSREをやっている方の対談の中で出た発言で、「テクノロジーが全部を解決することは少なく、最終的にソフ トスキル・文化・人間の話に帰結するよね」といったことを仰られています。

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※Site Reliability Engineer Skills ‐ https://www.indeed.com/career-advice/resumes-cover-letters/site-reliability-engineer-skills チーム協調やインシデント時の精神をフラットに保つためなど 様々な部分でソフトスキルは活きる またindeedでのサイト信頼性エンジニアスキルという記事にも求人的にも求められているスキルの一つとし てソフトスキルが書いてあります。 前置きが長くなりましたが、こういったソフトスキルに関する LTが増えると良いなという気持ちを込めて今回 はセルフアウェアネスのお話させていただきます。

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8 ※The Secret Weapon for a Successful SRE Career ‐ https://www.usenix.org/conference/srecon23apac/presentation/mundy セルフ・アウェアネスについて考えるきっかけになった セッション

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9 内省とセルフ・アウェアネス さて、内省とは一体どういうものかと言うと、思考や体験についての自分の心の動きを振り返ることで す。 またセットとして語られる概念がセルフ・アウェアネスで、内省が振り返りだとするとセルフ・アウェアネス は内省の結果現れる自己認識となります。

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10 内面的自己認識と外面的自己認識 セルフ・アウェアネスでは自己認識が2種類に分類されます。 内面的自己認識は「自分が自分をどう認識しているか」で、外面的自己認識は「他者が自分をどう認識してい るか」という違いになります。

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11 内面的自己認識 外面的自己認識 ● 価値観 ● 願望 ● 思考 ● 感情 ● 強み ● 弱み ● 影響力 自分の目線 他者の目線

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12 内省をしてみよう では肝心の内省はどうやって行うのでしょうか? 感情が揺れ動くような出来事、例えばやってしまったなぁと後悔してしまうこと、逆によくやった!と思う ようなことが起こった後に、先程の強み・弱みなどの要素をもとに振り返りをしていくだけです。 

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13 振り返りはwhyではなくwhat 振り返ることとしては何故そう感じてしまったのか?何故その行動を取ってしまったのか?という whyによる振り返り、では なくそう感じる原因は何か?その行動を取ってしまったが何がきっかけだったのか?など whatの問い掛けによる振り返り をしましょう。 これは内省の研究を行った海外の結果なのですが、 why中心の内省よりも what中心の内省の方が効果が高く、 whyはマ イナス思考に陥る可能性が非常に高いそうです。 なので、なるたけ whatでの振り返りを心がけましょう。

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14 短期間では身に付かない 内省でやることはこれだけです。振り返って考えて自分への認識を深める、それだけです。 ただ、どの参考文献を見ても習得にはめちゃくちゃ時間がかかるもの、と書かれています。 なので、今すぐ効果を得られる特効薬的なものと考えず、習慣として続けていくうちにいつの間にか身に付くスキルくらいの ものとして考えてください。 ここでは簡単に説明させていただきましたが、詳しく知りたい方はハーバード・ビジネス・レビューからセルフ・アウェアネスと いうタイトルで本も出ていますので読まれるのをオススメします。

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15 SREのどこで活用する?

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16 SREのどこで活用する? →全部 答えは全部です。アホみたいな回答だと思いますが、セルフ・アウェアネスは全ての場面で有用であ り、自分が考えたり・行動したりする限りはどんな状況でも役に立ちます。 しかし、そんなことを言ったら成り立たないので、ケース毎に活用できる場面を考えてみます。

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17 ケース1.非難のないポストモーテム 非難のないポストモーテムで、非難と受け止められかねない発言をしてしまうことへのストッパーとして活用でき たり

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18 ケース2.コミュニケーションとコラボレー ション コミュニケーションとコラボレーションでは「この人とコミュニケーションを取るの嫌だなぁ」と思う人ともコミュニケーションを取らな いといけない場面があったときに、何がそんなに嫌なのか?何か行動や言動で改善することはできないか?といった少なからず ポジティブな気持ちに切り替えることができるかもしれません。

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最後に 19 最後に、ソフトスキルとか興味ないという方もいるかもしれません。それはそれで正しい反応だと思いま す。 ただ長い人生、仕事をする中で厳しい場面にぶち当たったりすことがあるかもしれません。 そういった時にこういったソフトスキルに触れてみて、仕事でのやりづらさを少しでも和らげれたらなと思 います。