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GoogleAnalyticsの 集計について ~ 入門編 ~ Presentations by SKYGUILD

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なぜ集計が必要か

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なぜ集計が必要か ≠ → 分析を行うために集計をする 集計 = 「数を寄せ集めて合計すること。また、その合計した数。 」 分析 = 「複雑な事柄を一つ一つの要素や成分に分け、      その構成などを明らかにすること。 」 出典:デジタル大辞泉より 集計 分析

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マーケティングにおける分析の必要性 → 施策の成果を確認し、評価・改善していくために分析は不可欠 サイトを作っただけでは、施策が 想定通りに成功したかわからない。 計画 (施策の戦略) と比較して分析 Plan 計画 Do 実行 Check 評価 Action 改善 PDCA サイクル

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集計は事前の設計が大切 → 事前に予測、集計ポイントを設計することが重要 闇雲にデータを見ても、問題は発見できない 戦略に沿って、 「何のデータの結果がどうなれば施策は成功なのか」 「もし施策が成功しない場合は、どのデータから何を分析できるか」 など

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GoogleAnalytics とは

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GoogleAnalytics とは ・指定した条件でグルーピングしたデータを用いてサイト分析できる   「アドバンスセグメント」が強力 ・トラッキングコードという文字列をHTML 内に設置して使用  ※Google タグマネージャーという別のツールを使用することもあるが今回は割愛  ・アクセス解析ツールの 1 つ ・無料で高機能、高いシェア率を占める ※本スライド内の解説は、2019年8月時点での情報となります

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GoogleAnalytics でわかること 顧客(ユーザ)分析 新規・リピート訪問の数、訪問時の滞在時間、訪問時の閲覧ページ数 、 ページの閲覧経路、目標到達数、使用したデバイス、地域、時間帯 設定次第で、年代、性別、ボタンのクリック数など様々な情報がわかる → マーケティングでよく用いられる   5W1H(When、Where、Who、Why、How)の内、   Why以外の情報がほとんどわかる

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GoogleAnalytics でわかること 自社分析 どのような媒体やキーワードからどのページへ流入してきたか、 よく見られているページ、離脱が多いページから自社サイトの 特徴・課題を探る 競合分析 検索クエリの上位キーワードから、実際に競合する他社のサイトを 検索し、検証する ※競合分析に用いるツール・手法は様々あるが今回は割愛

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GoogleAnalyticsの基礎知識 アカウント: プロパティを管理するグループ。一般的にはクライアント毎。 プロパティ: 実際に集計を行っていくサイト。ドメイン別、サイト別など。 ビュー: 集計条件を分ける場合に使用。IP除外有無、ディレクトリ別など。 アカウント プロパティA ビュー 1 プロパティB ビュー 1 ビュー 2

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集計データの活用例

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集計データの活用例 ここからは GoogleAnalyticsからどのようなデータを集計し、 どのように分析して何に活用すればよいのか? を活用例を用いてイメージしていく

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案件例(内容は仮の設定です) サイト名:Google 公式 オンラインストア クライアント: Google ファッション・雑貨販売メーカー 施策目的:衣料品の売上向上 ターゲット:30 代 男性 戦略: 新着やセール情報を活用し、商品詳細へ誘導する ページ回遊を促し、多くの商品に触れてもらい、1 人辺りの購入数を向上する サイト上のゴール: 商品の購入完了

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集計データで確認するポイント ※実際には CRM(顧客管理ツール) 、SNS、メルマガ、広告など様々な側面から分析するが、  今回の例ではサイトに限った範囲で分析 ・想定したターゲットが訪問しているか ・商品の詳細ページを閲覧しているか、どの程度の時間滞在しているか ・購入プロセスの途中で離脱していないか ・目標の購入数に到達しているか ユーザが戦略通りの行動を取っているか 1 つずつ要素を紐解いて分析する

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集計データから問題点を発見、考察 ・20 代のユーザが多い  → 若い世代へのアプローチも有効なのではないか ・1 人辺りの商品詳細ページ閲覧数が少ない  → 他商品への誘導が弱い ・商品詳細ページでの滞在時間が短く、離脱が多い  → 商品詳細ページで知りたい情報が不足している ・カートまでは十分な遷移数があるのに、購入数が目標値より少ない  → 入力フォームに使いづらい点があるのではないか  → 購入を躊躇したときに後々の購入に繋がる機能があればよいのではないか ・サイト上部のカートボタンのクリック数が少ない  → ボタンが目立ちづらいのではないか

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分析から検証、改善を繰り返す ・若い世代に向けた商品特集を作成、トップのメインビジュアルから誘導 ・商品詳細で似たような商品へのおすすめリンクを追加 ・フォームのステップを提示して、 「面倒さ」を感じさせなくする ・サイト上部のカートボタンをスクロール追従にし、大きさや色味を調整 ・商品詳細ページの閲覧数が向上、1 セッション辺りのページビュー数が向上 ・サイト上部のカートボタンのクリック数が向上  → 考察、改善の成功 ・フォームの支払情報入力の箇所で離脱が多い  → ステップだけでは離脱阻止が不十分   具体的に離脱している要因を分析するために、入力項目にイベントを設置して集計 ↓ → 集計データを分析することで、サイトを繰り返し改善できる

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集計画面の見方

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集計画面の見方 今回は基本操作、よく使用する機能に絞って紹介。 (アカウントやプロパティの作成方法は割愛) (アドバンスセグメントやカスタムレポート機能などはまたの機会に) ※手元に環境がある方は一緒に GoogleAnalytics の画面を操作しながら、  確認していきましょう Google デモアカウント https://support.google.com/analytics/answer/6367342#access

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オーディエンス 概要 期間の絞り込み (各メニュー共通) 新規訪問/ リピーター訪問 の割合 次ページで解説 期間別、指標の 推移グラフ

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オーディエンス 概要 ユーザー: ユニークユーザー。期間内にサイトを訪れた人の数。 セッション: 訪問数。1 人のユーザーに対して以下の条件により複数回カウントされる。 ・行動の間隔が 30 分以上経過した場合 ・日付が変わった場合 ・参照元が外部サイトの場合 例) 3人の人が期間内にサイトを訪れた。その内の1人は3日連続で訪れた。 ユーザー:3、セッション:5

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オーディエンス 概要 新規ユーザー: サイトを初めて訪れたユーザ数。 ユーザーあたりのセッション数: ユーザー 1 人あたりの平均セッション数(訪問頻度) 、 「セッション ÷ ユーザー」 ページビュー数: 閲覧回数、1 セッション内でも複数回・複数ページ閲覧すると複数カウントされる ページ/セッション: 1 セッションあたりの平均ページビュー数、 「ページビュー ÷ セッション」 平均セッション時間: 平均滞在時間 直帰率:最初に訪れたページでそのままページを閉じた割合

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オーディエンス ユーザー属性 ・オーディエンス 年齢、性別 年齢の割合 各メニューからはより詳細なデータが確認できる 性別の割合

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集客 チャネル チャネル = 流入元の分類、チャネルごとの各数値が確認できる

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集客 チャネル Organic Search: Google、Yahoo などの検索エンジンからの流入(リスティング広告を除く) Referral  :他の Web サイトからの流入 Social   :ソーシャルメディアからの流入 Email   :Eメールからの流入 (Other) :上記のいずれにも該当しない流入、流入元の取得が失敗した場合など Direct: 直接 URL を入力したり、ブックマークなど、何かを経由しない直接の流入 Display   :ディスプレイ広告からの流入 Paid Search:リスティング広告からの流入

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集客 参照元/メディア 参照元 = チャネルより詳細な流入元の分類、 メディア = 参照元の一般的な分類(チャネルと似たような分類となる)

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集客 参照元/メディア キーワード 検索キーワード、しかし大半は「not provided =(取得できなかった) 」になってしまう。 検索キーワードを追うには「Google サーチコンソール」を利用する。 (今回は割愛)

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行動 サイトコンテンツ ページごとの各数値が確認できる ナビゲーションサマリーからは前後のページ遷移やページ別の離脱数などが見れる

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行動 イベント 「イベント」という機能を実装時に設定することで、基本機能で取得できない様々なデータを 集計することができる。 (ボタンのクリック数など) イベントは「カテゴリ」 「アクション」 「ラベル」の 3 種類の任意の文言を設定できる。

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コンバージョン 概要 コンバージョン = 予め管理画面から設定した「目標」を満たす行動を取ったこと 各目標の達成数 次ページで解説

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コンバージョン 概要 目標完了数:全目標の完了数の合計 コンバージョン率: 各目標のコンバージョン率の合計 目標到達プロセスより各目標別のコンバージョン率を確認できる コンバージョン率 = コンバージョン数 ÷ セッション 目標値: 目標設定の際に予め割り当てたコンバージョンの金額の合計額

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コンバージョン 目標到達プロセス 作成中 設定した経路のページ別の 到達数と離脱数、 離脱後の遷移ページ

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集計ポイントの設計方法

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集計ポイントの設計方法 → どのデータがどれくらいの数、取得できていれば良いかの指標   がなければ、データを眺めても戦略の成否の判断ができない。 冒頭で述べたように闇雲にデータを見ても問題は発見できない。 事前にどのデータを確認すべきかを定め、集計方法を設計していくことが重要。 施策のプランに基づいた目標数値から、訪問数、ページの閲覧数、 コンバージョン数・率などの目標値を逆算しておく。

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集計ポイントの設計方法 前述の活用例を用いて、集計ポイントを設計していく。 ターゲット、戦略、サイト上のゴールに注目。 ※条件を組み合わせてデータを分析するには「アドバンスセグメント」という機能を使用  するが、今回は説明を割愛 ターゲット:30 代 男性 戦略: 新着やセール情報を活用し、商品詳細へ誘導する ページ回遊を促し、多くの商品に触れてもらい、1 人辺りの購入数を向上する サイト上のゴール: 商品の購入完了

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集計ポイントの設計方法 ターゲット:30 代男性 確認するデータ: 「オーディエンス」 から訪問数、新規・リピート、直帰率 1 訪問辺りの閲覧ページ数、滞在時間などからユーザの傾向を分析 「オーディエンス」 > 「ユーザ属性」 > 「年齢」 「性別」からユーザの内、ターゲットが どれくらいいるのか、データの傾向に違いがあるのか等を分析 → 「広告レポート機能」という設定をオンにしている必要がある 確認したいポイント: 想定したターゲットが訪問しているのか、ユーザの傾向

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集計ポイントの設計方法 戦略: 新着やセール情報を活用し、商品詳細へ誘導する ページ回遊を促し、多くの商品に触れてもらい、1 人辺りの購入数を向上する 確認するデータ: 「行動」 から各ページの閲覧数、離脱率、滞在時間、ページ遷移などから傾向を分析 「行動」 > 「イベント」 からカートへ入れるボタンのクリック数を確認 → どのボタンが押されたかは事前にイベントトラッキングを実装する必要がある 確認したいポイント: どのページから商品詳細へ遷移したか 商品詳細ページを閲覧した後に、その他の商品ページへ誘導できているか 購入ボタンのクリックとの関連性

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集計ポイントの設計方法 サイト上のゴール: 商品の購入完了 確認するデータ: 「コンバージョン」 >「目標」>「目標到達プロセス」からフォームの各画面の閲覧数 離脱したページ、目標達成数などを確認 → 「コンバージョン」は事前にアナリティクス画面から設定を行う必要がある 確認したいポイント: 施策の目的達成に必要な購入完了数に到達しているか、離脱しているポイント

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集計ポイントの設計方法 このように事前にアナリティクスの画面から設定が必要であったり、 基本機能では取得できず、実装上の工夫が必要な場合もあることからも、 事前に集計ポイントを設計することは非常に重要。 実装上の工夫で取得できるデータの例: ・クリック数 ・マウスオーバー、スワイプした回数 ・ページ内のどこまでスクロールしたか ・ページ内の特定のコンテンツをどのくらいの時間閲覧したか ・ページ遷移を挟まないタブ切り替えやスライドコンテンツ等の閲覧数

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まとめ

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まとめ ・施策の問題点を見つけ改善するために、集計データによる分析は重要 ・GoogleAnalyticsではユーザの属性や行動、様々なデータを得られる ・戦略に対してどのデータが関連しているかを紐解くことが分析の鍵 ・集計すべきデータは事前に設計することが重要 ・設計した集計ポイントを継続的に分析することで、サイトを繰り返し   改善できる

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参考文献 「現場のプロが教える Web マーケティングの最新常識」 - 共著:メンバーズ、ロフトワーク、データアーティスト他 「入門 ウェブ分析論」 - 著:小川 卓 「Webサイトの分析・改善の教科書」 - 著:小川 卓 「GoogleAnalyticsで集客・売上をアップする方法」 - 著:玉井 昇

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GoogleAnalyticsの集計について ~ 入門編 ~ ご静聴ありがとうございました。 Presentations by SKYGUILD