Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ベースレジストリ研究会・岩崎発表資料
Search
wata909
March 13, 2023
Science
0
110
ベースレジストリ研究会・岩崎発表資料
wata909
March 13, 2023
Tweet
Share
More Decks by wata909
See All by wata909
オープンソースソフトウェアで地図を作ってみたいけど、どうしたらいいの!? 〜OSSの地理情報ソフトFOSS4Gのご紹介〜
wata909
0
39
QGISハンズオン事に質問のあったProjectのGeoPackageへの保存方法についての、補足の資料です。
wata909
0
78
FOSS4G 山陰 Meetup 2024@砂丘 はじめの挨拶
wata909
1
110
鳥取に赴任したGIS人が知識ゼロからGTFS(にトライしたらハマった話)
wata909
0
130
「歴史的農業環境閲覧システム」と「迅速測図」について
wata909
1
920
地図アーカイブを オープンデータ化することの意義 -迅速測図データ公開から得たもの-
wata909
0
270
君も法務省地図XMLで遊んでみないか? - AMX-projectのご紹介
wata909
0
520
日本サンゴ礁学会QGIS初心者向けハンズオ
wata909
0
330
クラウド最適化ファイルを用いた筆ポリゴン公開サイトの構築
wata909
0
310
Other Decks in Science
See All in Science
多次元展開法を用いた 多値バイクラスタリング モデルの提案
kosugitti
0
180
WeMeet Group - 採用資料
wemeet
0
3k
(Forkwell Library #48)『詳解 インシデントレスポンス』で学び倒すブルーチーム技術
scientia
2
1.3k
2024-06-16-pydata_london
sofievl
0
510
20240127_OpenRadiossエアバッグ解析
kamakiri1225
0
250
学術講演会中央大学学員会八王子支部
tagtag
0
210
証明支援系LEANに入門しよう
unaoya
0
310
Introduction to Graph Neural Networks
joisino
PRO
4
2k
Celebrate UTIG: Staff and Student Awards 2024
utig
0
430
How were Quaternion discovered
kinakomoti321
2
1k
機械学習による確率推定とカリブレーション/probabilistic-calibration-on-classification-model
ktgrstsh
2
210
Boil Order
uni_of_nomi
0
120
Featured
See All Featured
How GitHub (no longer) Works
holman
311
140k
5 minutes of I Can Smell Your CMS
philhawksworth
202
19k
A Philosophy of Restraint
colly
203
16k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
31
2.6k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
325
24k
How to Ace a Technical Interview
jacobian
275
23k
Exploring the Power of Turbo Streams & Action Cable | RailsConf2023
kevinliebholz
27
4.1k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
0
34
Producing Creativity
orderedlist
PRO
341
39k
jQuery: Nuts, Bolts and Bling
dougneiner
61
7.5k
Gamification - CAS2011
davidbonilla
80
5k
Statistics for Hackers
jakevdp
796
220k
Transcript
NARO 地理空間情報に関するベースレジストリ 利活⽤研究会(第4回) 2023年3⽉13⽇ 農業環境分野における ベースレジストリの活⽤ 農研機構農業環境研究部⾨ 岩崎亘典
1 • 農業環境分野におけるベースレジストリの必要性 • ベースレジストリの活⽤事例 • ベースレジストリを⾒せる • 農林⽔産省筆ポリゴン •
ベースレジストリを使う • ワイン⽤ブドウ栽培適地評価 • 河川流域⼟地利⽤ • まとめ • 今後にむけて • データを「作る」必要性 Agenda
2 • 農業活動と環境負荷 • 施肥、病害⾍・雑草の防除、各種 農業資材を投⼊。⽣産現場からの 環境負荷が発⽣ • 地球温暖化、河川富栄養化、⽣物 多様性低下等
• 負荷低減に向けみどりの⾷料シス テムを策定、2030 年までのKPI • 化学農薬使⽤量(リスク換算)を 10%低減 • 化学肥料使⽤量を 20%低 • 省エネルギーなハイブリッド型園 芸施設を 50%にまで拡⼤ • 各種対策の環境負荷低減効果の評 価が必要 • 現在は評価⽤データを個別に整備 農業環境分野におけるベースレジストリの必要性 (⼀社)⽇本⼟壌協会「環境と調和のとれた持続的 な農業⽣産をめざして」(2006)の図を改変
3 • 環境負荷の空間的評価 • 農業からの環境負荷は、点的ではなく、 空間的に分布、発⽣する • 空間的評価が必要 • 基礎データは、⼀定整備されている
• 農林⽔産統計情報、国⼟数値情報、 基盤地図情報、筆ポリゴン、等々 • 評価毎に整備、分析 • 情報の統⼀的整備、提供が必要 • 環境負荷の評価の効率化、普及の促 進 • その他も含めた活⽤事例を紹介 農業環境分野におけるベースレジストリの必要性 世界のかんがいの多様性(農⽔省)を改変
4 • 「⾒せる」ことの重要性 • GISデータ形式では伝わらない • XML:GIS技術者 → 開けない •
GeoJSON:GIS技術者 → 開ける ⾮GIS技術者→開けな • 地図表⽰: ⾮GIS技術者→理解できる • 理解不可は「存在しない」と同義 • 「⾒える」形にする事が重要 ベースレジストリを「⾒せる」 XML形式 GeoJSON形式 GeoJSON形式
5 • 農林⽔産省筆ポリゴンの活⽤事例 • 閲覧サイトの公開 • UI:Mapbox GL JS、データ:MVT •
地⽬毎に⾊分け、筆ID(2020版) を表⽰ • スマートフォンでも軽快に動作 • ⼟地利⽤把握に使⽤ • 農家さんが⾃分の畑をクリック • キャプチャして送信 ベースレジストリを「⾒せる」 筆ポリゴン閲覧サイト(MVT版)
6 • 筆ポリゴンの活⽤事例 • 閲覧サイトFlatGeobuf版 • UI:Leaflet、データ:FlatGeobuf • 筆ポリゴン(2022年度版)を表⽰ •
クラウド最適ファイルを使⽤ • DLとWebで同⼀ファイルを使⽤ • QGISでの表⽰、分析も可能 ベースレジストリを「⾒せる」 筆ポリゴン閲覧サイト(FlatGeobuf版)
7 • データ準備の必要性 • データを使って分析したい • ⾔い換えれば料理をしたい • 実際にはデータの準備が必要 •
⽪むき、収穫、etc… • 「餅から⽶を作る」ことも • 使いやすい形式のデータ提供が必要 • データの閲覧と取得が容易である事 • 範囲の設定、形式変換が必要ない • ワイン⽤ブドウ栽培適地評価システムの事例 • 地図タイル+データPNG • 地図タイルの説明は割愛 ベースレジストリを「使う」 出典:https://pixabay.com/ja/
NARO 地理空間情報に関するベースレジストリ 利活⽤研究会(第4回) 2023年3⽉13⽇ スマート⾵⼟産業実現のための ワイン⽤ブドウ栽培適地評価システムの構築 岩崎亘典*,林 和則**,⽥中聡久***,⿅取みゆき****,⼩野原彩⾹****,⼩⼝ ⾼****** *
:農研機構農業環境研究部⾨ ** :京都⼤学国際⾼等教育院 *** :東京農⼯⼤学⼤学院⼯学研究院 **** :信州⼤学法経学部 ***** :⽴教⼤学社会情報教育研究センター ****** :東京⼤学空間情報科学研究センター
11 • 3つの要素より構成 1. 栽培適地評価のためのグ リッド PNG タイル 2. WebGL
を⽤いたグリッド PNG タイルの演算機能 3. ワイン⽤ブドウ栽培適地評 価システムのWebGIS イン ターフェイス • Live Demo • https://wata909.github.io/web- map-algebra/v02/ ワイン⽤ブドウ栽培適地評価システム
12 • グリッド PNG タイルとは? • グリッドPNGの地図タイル • グリッドPNGはデータPNGの⼀つ •
画像ファイルフォーマットである PNGを使ってデータを表現したもの。 画像としての⾊ではなく,⽣デー タとしての数値を格納(産総研) • 「⾒える」と「使う」を両⽴ • 下表のデータについて整備 • DDマップとして閲覧可能 • https://wata909.github.io/web-map- algebra/datatilelayer.html 栽培適地評価のためのグリッド PNG タイル 地質 ⼟壌 地形(傾斜⽅位) 気象(平均気温)
13 • UIはLeafletを使⽤ • 背景選択 • 地理院地図標準,淡⾊,空中写真 を選択可能 • 評価条件
• レイヤ毎の個別評価 • 適地評価 • 各レイヤを統合した総合評価 • ドラッグ&ドロップマップ (⻄岡,2019)に対応 • 各種データの重ね合わせ可能 • 評価結果は画像として保存 • バッファ分析も可能 ワイン⽤ブドウ栽培適地評価システム試作版V02 背景選択 評価条件 (個別評価・表⽰) 適地評価 (総合評価) オーバーレイ情報 結果保存
16 ワイン⽤ブドウ栽培適地評価
17 • 新規データベースの整備 • 河川流域・農業的⼟地利⽤データ ベース • 河川上の任意の地点から上流の農業的 ⼟地利⽤を算定するためのDB •
国⼟数値情報および農林⽔産統計情報 を⽤い、流域の⼟地利⽤、作物作付⾯ 積、流路情報等をDB化 • DBを使⽤して河川流域⼟地利⽤の 算定ツールを開発、公開(右図) • 元データのライセンスに留意しつつ、 オープンソース、オープンデータとし て公開 • https://github.com/q-japanese-river- basin/QJRB/ ベースレジストリを「使う」
18 • 農業環境分野におけるベース レジストリの必要性 • 効率化のためのに必要 • ベースレジストリの活⽤事例 • ベースレジストリを⾒せる、
使う • 利⽤者にとって使いやすい形 でないと、活⽤が進まない • 今後に向けて • データを「作る」必要性 • ベースレジストリの活⽤に加え、共通性、有⽤性の ⾼いデータセットの構築、公開、共有が重要 まとめ