Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
データベース01: データベースを使わない世界
Search
Y. Yamamoto
April 15, 2024
Technology
1
150
データベース01: データベースを使わない世界
1. ガイダンス
2. データベースを使わない世界
Y. Yamamoto
April 15, 2024
Tweet
Share
More Decks by Y. Yamamoto
See All by Y. Yamamoto
データベース06: SQL (3/3) 副問い合わせ
trycycle
0
34
データベース03: 関係データモデル
trycycle
0
140
データベース05: SQL(2/3) 結合質問
trycycle
0
37
データベース04: SQL (1/3) 単純質問 & 集約演算
trycycle
0
120
データベース02: データベースの概念
trycycle
0
200
ビッグデータ × AI = DX?
trycycle
0
96
名古屋市立大学データサイエンス学部 秋のオープンキャンパス模擬授業20231111
trycycle
0
1.8k
データマイニングと機械学習 - ニューラルネットワーク
trycycle
0
380
データマイニングと機械学習-SVM
trycycle
1
390
Other Decks in Technology
See All in Technology
[2024년 5월 세미나] 생성형 AI와 함께하는 데이터 분석가 커리어
datarian
0
1.2k
回り回って効いてくる副次的効果としての技術広報/techpr
nishiuma
1
190
Money-saving tips for the frugal serverless developer
theburningmonk
1
370
技術力の伸ばし方を考える
khirata
0
140
1Q86
kawaguti
PRO
2
190
ハードウェアを動かすTypeScriptの世界
9wick
3
1.2k
パフォーマンス最適化のベストプラクティス
databricksjapan
0
200
生成AI活用推進の為にやったこと/やらなかったこと
ktc_wada
0
180
20240509 CloudWatch でいろいろなものを監視してみよう
masaruogura
1
120
能動学習のいろは:書籍「Human-in-the-Loop機械学習」3〜5章
hiroyoshiito
0
290
個人的、Kubernetes の最新注目機能! (2024年5月版) / TechFeed Experts Night#28 〜 コンテナ技術最前線
pfn
PRO
3
210
OPENLOGI Company Profile
hr01
0
46k
Featured
See All Featured
Building Effective Engineering Teams - LeadDev
addyosmani
33
1.9k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
75
5.2k
Designing for Performance
lara
601
67k
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
228
130k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
155
14k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
45
9.8k
Designing on Purpose - Digital PM Summit 2013
jponch
111
6.5k
It's Worth the Effort
3n
180
27k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
67
14k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
51
8.7k
GraphQLの誤解/rethinking-graphql
sonatard
56
9.3k
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
358
22k
Transcript
“データベース”を使わない世界 ⼭本 祐輔 名古屋市⽴⼤学 データサイエンス学部
[email protected]
第1回 データベース 2024年4月15日 (ガイダンス
+)
ガイダンス 1 授業をどう進めるか?
データベースと言えば 何を思い浮かべる?
⼀般⼈が思い浮かべるデータベース 新聞データベース 画像出典: https://www.pokemon.co.jp/ex/sun_moon/pokemon/ ポケモン図鑑的 たくさんのデータの集まりや図鑑的なもの
情報科学屋にとってのデータベース データベース管理システムあるいは それによって管理されたデータの集合 画像出典: https://en.wikipedia.org/
授業⽬的 データベース技術 (特に関係データベース) ⼤規模なデータを効率よく管理・処理するための データ分析者が最低限知っておくべき を学ぶ
この授業で学ぶこと lデータベースの概念 l関係データモデル l関係データベースの問い合わせ方法 l関係データベースの設計 l索引づけ(時間があれば) lビッグデータ時代のデータベース
この授業で学ばないこと l前提知識の復習(集合と写像) l関係代数 & 関係論理 l問い合わせ最適化 lデータ格納方式 lトランザクション(障害回復,並列処理) 関係データベース操作 の理論的基礎
ハードウェアに近い話 データベースの内部処理 上記内容はデータエンジニアなら知っておくべき!!
回 実施日 トピック 1 04/15 ガイダンス:データベースを使わない世界 2 04/22 データベースの概念 3
04/29(祝) 関係データモデル 4 05/13 SQL (1/3) 5 05/20 SQL (2/3) 6 05/27 SQL (3/3) 7 06/03 SQL演習 – レポート課題1 8 06/10 実体関連モデル (1/3) 9 06/17 実体関連モデル (2/3) 10 06/24 実体関連モデル (3/3) 11 07/01 正規化 (1/2) 12 07/08 正規化 (2/2) 13 07/15(祝) データベース設計演習 – レポート課題2 14 07/22 索引付け (& トランザクション?) 15 07/29 NoSQL 16 08/05 期末試験 授業計画 11 関係データベース「操作」 関係データベース「設計」
授業の進め⽅ 理解を深める クイズや演習 0:00 1:30 0:60 座学 細かな練習を通じて DB技術を体得 データベースの理論や技術
の理解 (プログラミングスキルは不要)
授業で使⽤するもの(1/2) 配布スライド データベースの講義ノート 13
授業で使⽤するもの(2/2) 14 Google Colaboratory - データベース問合わせ練習⽤ - ブラウザで動く - 要Googleアカウント
draw.io - データベース設計練習⽤ - ブラウザで動く - ユーザアカウントは不要
成績評価 授業中に課す課題(レポート): 40% ・SQL演習(1回) + データベース設計(1回) ・授業内に設けた演習時間(+⾃宅)で回答を作成 期末試験: 60% ・授業中に出題範囲を宣⾔
・⾃分で作成した資料を持ち込み「可」とする予定
参考図書(1/2) 画像出典:https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274223730/ 画像出典: https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274225161/ 16
参考図書(2/2) https://www.saiensu.co.jp/search/?isbn=978-4-7819-1390-2&y=2017 17
講義ノート https://bit.ly/3xqTSds l 参考図書を踏まえて作成 l コラムや練習問題が充実 l 無料
データベースを使わない世界 2 データベースを使う必要性はどこにある?
ある⼩売店のお話(1/3) ⼩売店店主の ⼭畑さん 山畑さんは家族で小さな小売店を営んで いる. 個人経営ながら山畑さんのお店は 繁盛している. とはいえ,街には大手 チェーン小売店が進出してきており,この まま順調に経営を続けられるかは不安だ.
何か手を打たなければならない. 2020年の4月,山畑さんは念願のショッ ピングサイトを立ち上げた. 言うまでもな い.ショッピングサイトを立ち上げたのは, オンラインにも顧客獲得の機会を求める ためだ. サイトは順調に立ち上がり,注文 もポツポツ入ってきている.
ある⼩売店のお話(2/3) ところで,最近世の中では「データサイエンス」なるもの が注目を集めているらしい. データを活かせばビジネスチャンスが広がる,とのことだ. 山畑さんは,Excelシートに入力しつつあった販売履歴 を分析してみようと思い立った. ⼩売店店主の ⼭畑さん ビジネス インサイト
ある⼩売店のお話(3/3) Excelシートには,いつ,誰が,何を,いくらで購入したか の情報が記録されている. ⼩売店店主の ⼭畑さん ビジネス インサイト ショッピングサイトは立ち上がったばかりであるため, Excelシートには200行しかデータが入っていないが, これからデータが貯まっていけば,売り上げを増やす
ための課題が見えるかもしれない!!
課題1 & 2 課題1 以下のURLから⼭畑さんが使っている Excelファイルをダウンロードし,中⾝を確認せよ https://bit.ly/4awIEms 課題2 Excelファイルを使って「岡⽥ 真綾」という⼈物が
何回買い物をしていたかを数えよ
課題3〜5 オートフィルタ機能を使って,「ビタミン補助剤」 を購⼊している⼈をピックアップせよ 課題3 Excel関数のSUMを⽤いて,現時点での総売上⾦額 を計算せよ. 課題4 Excelのピボットテーブル機能を使って,集計期間 中に「最も購買回数が多かった商品」「最も売上⾦ 額の合計が⼤きかった商品」のそれぞれを求めよ
課題5
⼭畑さんのお話の続き(1/3) ⼩売店店主の ⼭畑さん ショッピングサイト⽴ち上げ以降,順調に利⽤者数も 増えていった. やはりメディアに取り上げられたの が⼤きかったのだろう. あのタイミングで認知度が ⼀気に上がり,サイト利⽤頻度も加速度的に増えて いった.
それに伴い,サイト運営に関わるスタッフ も増員した. 増員されたスタッフ
⼭畑さんのお話の続き(2/3) 販売履歴の管理は当初⼭畑さんが⼀⼈で担当してい たが,さすがに⼀⼈では捌ききれなくなった. そこ で,ある時点から数名体制で販売履歴の記録をする ことになった. これまで販売履歴の管理に使って きたExcelシートをクラウドストレージに置き, 販売 履歴記録のスタッフのPC間で同期を取るようにした.
こうすることで,同じExcelファイルの上で記録を つけられるようにしたのである.
⼭畑さんのお話の続き(3/3) ⼗分に販売履歴データが蓄積されたと判断した⼭畑 さんは,いよいよ⼤規模に販売履歴データを分析 しようと思った. シートを開き⾏数を数えてみると その数90万⾏以上! データの数に⼩躍りした⼭畑さん. 早速Excelシートでの分析に詳しいスタッフと⼀緒に データ分析に取りかかった…
課題1 & 2 課題1 以下のURLから⼭畑さんが使っている Excelファイルをダウンロードし,中⾝を確認せよ 完全版ファイル: https://bit.ly/3xxgWYc 課題2 Excelファイルを使って「岡⽥
真綾」という⼈物が 何回買い物をしていたかを数えよ ⼩さめファイル: https://bit.ly/4as2sHv
課題3〜5 オートフィルタ機能を使って,「ビタミン補助剤」 を購⼊している⼈をピックアップせよ 課題3 Excel関数のSUMを⽤いて,現時点での総売上⾦額 を計算せよ. 課題4 Excelのピボットテーブルを使って,集計期間中に 「最も購買回数が多かった商品」「最も売上⾦額の 合計が⼤きかった商品」のそれぞれを求めよ
課題5
Excel vs. 情報技術屋の「データベース」 Excel § 個人用の表計算ソフト § 対象データは⽐較的⼩さい § データの管理には不向き
(正しく管理できるかは⼈に依存) “データベース” l 大規模データを効率よく処理 l データを正しく管理 l データを複数⼈/複数アプリで 同時に使うことを想定 ⼤規模データを扱うならデータベースを学ぶ意味は⼤いにあり