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組織外のメンターから⾒える1on1の課題と解決

 組織外のメンターから⾒える1on1の課題と解決

2019/9/11(水)Hi-ManagerさんのOKR/1on1/CFR勉強会 #1
https://himanager.connpass.com/event/143671/
にてLT発表させていただいた内容になります。

資料にご興味ある方はtwitter@careerupdateまで。
コミュニケーションのズレに関しては以下にて発売中。
1on1の本も近日こちらにて発売いたします。
https://careerupdate.booth.pm/

Transcript

  1. 1on1の課題と解決 全⽇本キャリア教育改善推進協会 尾澤 愛実 組織外のメンターから⾒える

  2. アジェンダ •⾃⼰紹介 •メンタリング・1on1の整理 •具体的なコミュニケーションのすれ違いが発⽣し ている例

  3. 尾澤 愛実(まなみん) • ⼤⼿広告Web系企業にて、Webディ レクター、商品企画、⼈事を経て独 ⽴。 • 現在はIT業界における職場内のコ ミュケーション⽀援(1on1など)、 社員のメンタリング、研修、ファシ

    リテーションを通して⼈材開発に取 り組んでいる。 • 技術書典6では現場の「ズレ」を解 消するコミュケーションメソッドを 執筆した。
  4. そもそも1on1とは? 部下のための時間 ・部下のことを知る ・信頼関係を作る ・内省⽀援 どういうことやるのが いいのだろうか?

  5. 具体的内容 知識⼈脈⽀援 ・仕事に必要な環境や知識提供 ・他部⾨との調整、保護 社内キャリア⽀援 ・昇格や他部署への推薦 ・やりがいのある仕事への割り当て 内省⽀援 ・⾃分⾃⾝を振り返る機会(⽇常業務、キャリア ⽀援)

    ・仕事の相談 ・カウンセリング ・上司と部下の信頼関係再構築⽀援 部下へのメンタリング内容 Kathy E.Kram(1988),中原淳(2010)をもとに尾澤が整理 内省⽀援を1on1で⾏いつつ、知った情報をいかしてキャ リア⽀援を⾏うなどできそう
  6. 1on1で扱う内容例 信頼構築 ⻑期 短期 問題の早期 発⾒、解決 直近の 仕事状 況 ・体調確認

    ・個⼈的事情 ・仕事量・残業 ・進捗共有 ・すれ違い解消 ・価値観認識合わせ 価 値 観 ・キャリア⽀援 ・できること・強み発⾒ ・会社⽅針・配属、昇進などとのマッチング 会社⽅針 社内キャリア キャリア 内省⽀援 仕事か ら学び を得る
  7. 1on1の理想 陥ってしまう状況 ・部下側が話しやすい ・上司がひきだしてくれる ・内省され、次につながる ・上司が話をしている ・上司が聞きたいことを聞く ・部下が話しにくい

  8. 1on1で最近相談させる悩み事 ・部下が何を考えているかわからない ・部下から来てくれない(話題提供等) ・とりあえず1on1やってる ・なんのための1on1だかわからない ・正直上司に本⾳がいいにくい ・上司ばっかり話している または 無関⼼

  9. 具体的なコミュニケーションの すれ違いが発⽣している例 ・「⾏動しない」部下の理由(相談編) ・上司が陥る誤解を⽣む要因

  10. 「⾏動しない」部下の理由 ・「相談」の場⾯における「上司」「部下」のコ ミュニケーション 相談しない理由を「上司」「部下」間で認識するの が難しい理由として以下がありました。 ・部下⾃⾝が理由を⾃覚していない ・部下が上司に理由をうまく伝えることができてい ない ・上司側が間違った理由を決めつけてしまっている

  11. 「相談しない」部下の理由 「⾏動しない」部下の理由分類 分類 具体的な理由 相談する基準や意義 必要性に気づいていない ・上司の時間を奪うことが申し訳ない ・査定に響くかもしれない ・誰に相談していいかわからない ・相談がどこまでしていいかわからない

    相談スキル不⾜ ・伝えかたがわからない、うまく⾔語化で きない ・どこまでわかるかを分解できていない 相談するにあたって障害 がある ・相談したら怒られそう ・相談がしにくい上司である ・過去に否定されたり、嫌な態度をされた ※杉⼭(2005)⾏動分析学の分類を元にヒアリング内容を分類
  12. 「相談しない」部下へのアプローチ 「⾏動しない」部下の理由分類 分類 アプローチ⽅法 相談する基準や意義 必要性に気づいていない ・相談に必要な情報提供や上司・部下間における相談する ラインのすり合わせができていないことが要因 →伝えることによって現場の⽀援・解決が可能 相談スキル不⾜

    ・部下⾃⾝のメタ認知能⼒不⾜や⾔語化能⼒不⾜が要因 ・本⼈⾃⾝が⾃覚しているものと⾃覚していないものがあ る →じっくり本⼈との対話のなかで整理できる 相談するにあたって障害がある 上司に相談できない理由があることを⾔えない、⾔いたく ない状況が⽣まれており、⾃覚しているものの、前提とな い上司・部下間における信頼構築や聞いてくれる姿勢など を⾒せない限り本⾳を⾔わない可能性が⾼い. →そういう関係性下の場合、第三者が⼊ったからこそヒア リングでき、介在しないと解決が難しい
  13. 上司が陥る誤解を⽣む要因 • 上司側が解釈を取り違えてしまう要因や上司の発⾔に よって部下に影響がでてしまう要因

  14. 上司が陥る誤解を⽣む要因 ⼤分類 具体的な⾏為 聞いた⾔葉の受け取りミス ・部下の「⼤丈夫です」「いいです」といった⾔葉を意図 と正反対に解釈する ・あれやっといいてといった指⽰を部下が違う認識をする 会話内容の解釈ミス ・⾔葉の背景にある意図を伝わっていない ・スキル差や会社⽂化など前提知識漏れで、部下が理解で

    きない ・忙しそうでいらいらしていると部下に思わせてしまう 勝⼿な解釈による判断ミス ・よかれと思って対応したが、部下は求めていない ・⼤⼈しい性格だから⾔わないと決めつける ・ここでつまづいたのだろうかと決めつけてしまう アドバイスのつもりが価値 観の強要 ・そんなことは⾃分で考えろ⾔ってしまう ・⾃分のやり⽅や苦労を押し付けてしまう ※三宮(2017)の会話内における誤解要因の⼀部参考と前提部分の解釈要因を元にヒアリング内容を分類
  15. 上司が陥る誤解を⽣む要因 「聞いた⾔葉の受け取りミス」 ・⼤丈夫か?と聞かれて⼤丈夫ですと答えたが、部下側は構わなくて⼤丈 夫という意味なだけで進捗が⼤丈夫という意味ではなかったのだが少ない 会話のやりとりのためにすれ違うといったケース ・「この前と同じようにやっておいて」といった指⽰後での説明が部下側 の解釈がわからずどう⾏動していいかわからないといったケース ・単純な互いの意思疎通のミス ・当事者間では気づかなかったケースが多かったものの、組織外のメン ターがその旨を相互に伝えることによって、状況を知ることでフラスト

    レーションが解消されることや、互いに再度説明するなどの⾏動が発⽣ し、コミュニケーションのズレを回避することができた.
  16. ・部下側がどのような点において相談できずにはまってしまって いるかをメンタリングのなかで丁寧にヒアリング ・原因を探っていき、⾜りない情報を明確にしたうえで上司側に 情報提供してもらうように促すことで⽀援を⾏った 上司が陥る誤解を⽣む要因 「会話内容の解釈ミス」

  17. 上司が陥る誤解を⽣む要因 ・単純なすれ違いではない ・上司が良かれと思っている⾏動の場合もある これらの⾏為が「相談するにあたって障害がある」などの⾏動しなくな る障害につながる部分があった. ・部下の価値観共有や受け取り⽅などを繰り返し共有していくなかでど のように接することが部下の働きやすさにつながるかを⼀緒に検討する 形で⽀援を⾏うことで異なった解釈への理解を促した. 「勝⼿な解釈による判断ミス」 「アドバイスのつもりが価値観の強要」

  18. 仮デザイン 絶賛発売中! 持参してます 9/22発売 (技術書典7 き24D) ・傾聴ポイント ・テーマ別質問カード https://careerupdate. booth.pm

  19. 参考⽂献 • 尾澤愛実,川鯉光起(2019),現場の「ズレ」を解消するコミュニケーション メソッド • Kathy E.Kram(1988),Mentoring at Work: Developmental

    relationships in organizational life.University Press of America. • 中原淳(2010),職場学習論―仕事の学びを科学する,東京⼤学出版会 • 杉⼭尚⼦(2005),⾏動分析⼊⾨,集英社 • 三宮真智⼦(2017),誤解の⼼理学 コミュニケーションのメタ認知,株式会社 ナカニシヤ出版