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骨SPECT画像の標準化とこれからの画質評価

 骨SPECT画像の標準化とこれからの画質評価

第41回日本核医学技術学会総会学術大会  2021.11.5

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ICHIKAWA H.

May 08, 2022
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  1. 豊橋市⺠病院 放射線技師室 ⾦沢⼤学⼤学院 医薬保健学総合研究科 市川 肇 第41回 ⽇本核医学技術学会総会学術⼤会 2021年11⽉5⽇

  2.          

    4DPSF "DRVJTJUJPOUJNFNJO           4DPSF "DRVJTJUJPOUJNFNJO           4DPSF "DRVJTJUJPOUJNFNJO           4DPSF "DRVJTJUJPOUJNFNJO ⑤極めて容易に検出可能 ④容易に検出可能 ③検出可能 ②検出困難 ①検出不可能 ◇プラナー像 ◦SPECT ◇プラナー像 ◦SPECT ◇プラナー像 ◦SPECT ◇プラナー像 ◦SPECT 検出能 市川肇,他.新しい⾻シンチグラフィ評価⽤胸部 ファントムを⽤いた検出能の評価 ︓⽇核技雑誌 37(3): 229 -238 2017. 4QIFSFEJBNFUFS NN 4QIFSFEJBNFUFS NN 4QIFSFEJBNFUFS NN 4QIFSFEJBNFUFS NN
  3. 市川肇,他.新しい⾻シンチグラフィ評価⽤胸部 ファントムを⽤いた検出能の評価 ︓⽇核技雑誌 37(3): 229 -238 2017.   

             $POUSBTUSBUJP 4QIFSFEJBNFUFS NN "1 3"0 '#1 04&. 04&. "$4$ コントラスト TBR 6 AP RAO Axial Coronal
  4. શ਎ͷΈ 31% 29% શ਎ʴSPECT 17% 14% 5% 4% 全身+プラナー+SPECT ճ౴

    全身+プラナー 全身+SPECT/CT • ⽇本放射線技術学会 平成29・30年度学術調査班「核医学検査における追加撮像の実態調査」 • Ichikawa H, et al. Current state of bone scintigraphy protocols and practice in Japan. AOJNMB. 2020; 8(2) 116-22. 全身+プラナー+SPECT/CT 0 20 40 60 80 施設内の取り決め 医師と相談 技師の判断 % 追加撮像の判断
  5. ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0の概要 (2017) ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0の課題 標準化から最適化へ ⽇常診療で必須でない撮像⽅法

  6. ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0の概要 ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0の課題 標準化から最適化へ

  7. ◇ SPECT像は診断精度を向上するための追加⼿段であり,撮像時 間は10〜15分程度 ◇ ガンマカメラの種類や機能が多様化しているため,撮像・画像 再構成条件の考え⽅やボトムライン(最低基準)を⽤いた条件の 妥当性を判定する⽅法を提案 ◇ NEMA IEC

    bodyファントムの放射能濃度⽐「6」において 17 mm球が視覚的に描出されることをボトムラインとする ◇ 本ガイドラインを叩き台として改善する
  8. 骨SPECTで求められる陽性病変の検出能を担保するために 各施設で実現可能なボトムライン(最低基準)を策定する すべての施設で陽性病変描出能を客観的に確認できる方法を提示 ① 基準となる腫瘍径・放射能濃度の決定 ② NEMA IEC Bodyファントムによる陽性描出能の評価方法を確立 ③

    骨SPECT評価用ファントムを作製し,ガイドラインの妥当性を評価
  9. ◇バックグラウンド放射能濃度:18 kBq/mL ◇放射能濃度比:6:1 ボトムラインのクリア 描出可能 描出が悪い場合 臨床検査の継続 臨床画像の確認 収集時間・再構成条件の見直し 収集時間延長

    再構成条件の 決定 既存または新規の 収集・再構成条件 視覚評価 %コントラスト バックグラウンド変動性 17mm球描出能評価 視覚評価 物理評価 17mm球描出能評価(再評価) 描出が悪い場合
  10. 1. 核医学専門医と十分な経験を有する核医学担当技師(核医学専門技師が 望ましい)が実施 2. 画像の表示は読影端末で行い,LUTはInvert gray scale,表示ウインドウ レベルは最大値100%,最小値0%として表示する 3. 表示ガンマ値は臨床で使用している値とする

    4. セカンダリキャプチャ画像を使用している場合は,施設基準の条件で 表示する 5. 評価基準点は,0点:検出できない,1点:集積を認識できるが球体と判 定できない,2点:球体として検出可能とし,その平均点で判定する 視覚スコア ≧ 1.5
  11. %コントラストとバックグラウンド変動性を評価 BG変動性 (NB,17mm ) %コントラスト (QH,17mm )

  12. %コントラスト(QH,17mm ) 17 mm球がもっとも大きく表示されるスライス上に直径17 mmの円形ROIを 設定し,以下の式から算出 C H,17mm :17 mm球体の平均カウント

    C B,17mm :17mm球体に対するバックグラウンドの平均カウント AH :ホット球の放射能濃度 A B :バックグラウンドの放射能濃度 QH,17mm = × 100 CH,17mm / CB,17mm – 1 AH / AB – 1 QH,17mm ≧ 11%
  13. BG変動性(NB,17mm ) 17 mm球がもっとも大きく描出されるスライスを中心に前後2スライス (5スライス)に対し,直径17 mmの円形ROIを少なくとも12個置き, 平均カウントと標準偏差から算出 CB,17mm :BGの平均カウント SDB,17mm

    :BGカウントの標準偏差 NB,17mm = SDB,17mm / CB,17mm ×100(%) NB,17mm ≦ 10%
  14. 17mm 収集時間 3分に相当 4分 5分 7分 10分 15分

  15. 収集時間 [min] %コントラスト [%] 収集時間 [min] バックグラウンド変動性 [%] BG変動性 (NB,17mm

    ) %コントラスト (Q H,17mm )
  16. %コントラスト バックグラウンド変動性 [%] %コントラスト≧11% バックグラウンド変動性≦10% 更新回数 100 更新回数80 更新回数40 更新回数40

    更新回数80 更新回数100
  17. システム分解能 [mm] 総合空間分解能 [mm] LEHR(A社) 7.7 8.9 LEHR(B社) 7.6 8.8

    LEHR(C社) 7.4 8.7 LEHR(D社) 7.4 8.7 CHR 7.8 9.0 線源コリメータ間距離:10 cm ピクセルサイズ:4.5mm サンプリング定理から描出限界サイズ検出限界⇒16~20 mm 評価対象サイズは17mm球
  18. ◇ 計数率と放射能濃度との関係から求める ◇ 骨SPECTの正常骨(腰椎および骨盤部)の平均計数率は11.2±3.5 kcps ◇ この計数率が得られる放射能濃度は12.8-22.9 kBq/mL 山本泰司.骨SPECT定量のエビデンス構築に向けた技術的課題.核医学技術 36(1):

    61 -68 2016. 資料提供:島根⼤学 ⼭本泰司先⽣ 0 5 10 15 20 25 0 10 20 30 40 Counting rate (kcps) Radioactivity (kBq/mL) 11.2±3.5 kcps 12.8-22.9 kBq/mL 18
  19. 正常骨と骨転移との放射能濃度比は3〜7 Kaneta T, et al. Am J Nucl Med Mol

    Imaging. 2016; 6(5): 262-268. Win, Aung Zaw, et al. PloS one 2014; 9(9): e108429. 陽性描出能を評価する放射能濃度比は6:1
  20. 骨SPECT評価用 ボディファントム 市川肇,他:骨等価溶液を用いた骨SPECT評価用ボディファントムの開発.日放技雑誌 71(12): 1235 -1240 2015. 市川肇,他:新しい骨シンチグラフィ評価用胸部ファントムを用いた検出能の評価.日核技雑誌 37(3): 229

    -238 2017. 骨SPECT評価用 胸部ファントム
  21. 3min 5min 7min 12min OSEM Hot spot : BG =

    6 : 1 Hot spot : Bone : BG = 300 : 50 : 8 (kBq/mL) Hot spot : Bone = 6 : 1 Hot spot : BG = 108 : 18 (kBq/mL)
  22. 3min 5min 7min 12min 33.3% 14.1% 8.4% 7.8% Sagittal 17

    mm
  23. ✓ SPECT像は診断精度を向上するための追加手段であり,撮像時間は 10〜15分程度 ✓ 撮像・画像再構成条件の考え方やボトムラインを用いた条件の妥当性を 判定する方法を提案 ✓ NEMA IEC bodyファントムの放射能濃度比

    ”6” において17 mm球が 視覚的・物理的に描出されることをボトムライン ✓ バージョン1.0では減弱・散乱線・分解能(コリメータ開口)補正は 加味していない基準値を設定 標準化 (BLを満たす) ≠ 最適な画像
  24. ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0の概要 ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0の課題 標準化から最適化へ

  25. • 視覚評価結果がHSの最大径に依存する • 物理評価結果がHSの配置位置に依存する • 視覚評価の判断基準・ROIの設定位置が曖昧 • %CVがクリアできない • DRLs2020の基準から計数率(収集カウント)が低下

    • ガイドライン策定時よりも装置の多様化が加速
  26. 37 mm 17 mm 37 mm 17 mm B.G. 17

    mm B.G.
  27. 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0 10 20 30

    40 Recovery coefficient Sphere size (mm)
  28. FBP OSEM OSEM+RR OSEM+ACSCRR

  29. 0 5 10 15 20 25 30 35 40 FBP

    OSEM OSEM+RR OSEM+RRAC OSEM-RRSCAC mid top under %コントラスト GL limit
  30. 0 点 : 検出できない 1 点 : 集積を認識できるが球体と判定できない 2 点

    : 球体として検出可能 A D C B
  31. 0 点 : 検出できない 1 点 : 集積を認識できるが球体と判定できない 2 点

    : 球体として検出可能 ≫ > > 検出能 A D C B
  32. 0 点 : 検出できない 1 点 : 集積を認識できるが球体と判定できない 2 点

    : 球体として検出可能 > > > 球体としての認識 D B C A
  33. 5.8% 11.4% 7.5% 9.1% 7.6% 5.5% 7.2% 13.1%

  34. 35 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0 25 50

    75 100 Update number CV 15min 0 10 20 30 %CV 3 5 7 10 15 WO 4.8mm 9.6mm ** Gaussian filter Ichikawa H, et al. Automatic quantification package (Hone Graph) for phantom-based image quality assessment in bone SPECT: computerized automatic classification of detectability. ANM 2021; 35(8):937-946. Miyaji N, et al. Phantom and clinical evaluation of bone SPECT/CT image reconstruction with xSPECT algorithm. EJNMMI Research 2017; 7(53) 資料提供:癌研有明病院 宮司典明先⽣
  35. • ⾻SPECTガイドライン1.0ではFBP法を対象にBLを設定 ü 3D-OSEMやACSCではより⾼画質(最適化)を⽬指す ü BLをクリアできても条件を下げない • 17 mm球の配置位置・ROI設定によって変動 •

    視覚評価基準が曖昧 ü 検出できるか否か(⼗分なコントラスト)が重要 • %CVがクリアできない ü 再構成⽅法・ROIの設定で⼤きく変動 ü 病変の検出に関わるノイズレベルかを判断 ü SPECTが撮像できなくなるのは本末転倒
  36. ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0の概要 ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0の課題 標準化から最適化へ

  37. SIM2 bone Phantom Spinous process Spherical lesion Vertebral body Transverse

    process Lung NN NN Reference section Normal bone 13 mm 17 mm 22 mm 28 mm • Shibutani T, et al. The usefulness of SwiftScan technology for bone scintigraphy using a novel anthropomorphic phantom. Scientific Reports (2021). • Ichikawa H, et al. Automatic quantification package (Hone Graph) for phantom‐based image quality assessment in bone SPECT: computerized automatic classification of detectability. Annals of Nuclear Medicine (2021). • Fukami M, et al. Optimization of Number of Iterations as a Reconstruction Parameter in Bone SPECT Imaging Using a Novel Thoracic Spine Phantom. JNMT (2021). • Ichikawa H, et al. Optimization of cross-calibration factor for quantitative bone SPECT without attenuation and scatter correction in the lumbar spine: head-to-head comparison with attenuation and scatter correction. Nuclear medicine communications (2021)
  38. https://honegraph.wixsite.com/my-site-2

  39. 画質改善サイクル

  40. 1 3D Registration Conversion of pixel size to 1 mm

    2 VOI template matching & calculate Counts measurement in VOI & calculation 3 Performance report Detectability, Contrast, CNR, etc.
  41. Reference section Normal bone 13 mm 17 mm 22 mm

    28 mm ③物理指標をもとに 検出能を⾃動評価 ②Hot spotの物理 指標を⾃動解析 ①ファントム放射能濃度調整の確認
  42. HS用VOIのピクセル 【計算式】 二値化後に腫瘍用VOI内に残ったピクセル数 腫瘍用VOIのピクセル数 最⼤カウントの45%で⼆値化 ×100 解析画像 ⼆値化 二値化後にHS用VOI内に残ったピクセル

  43. %DEV P < 0.0001 1 CNR P < 0.0001 2

    CNR P < 0.0001 5 DS1 DS2 DS3 DS4 0 20 40 60 80 100 Node 1 4 8 12 16 20 Node 5 0 2 4 6 8 Node 2 %DEV CNR CNR 14.214 5.267 11.365 P < 0.0001 P < 0.0001 P < 0.0001 DS 1 (poor) DS 2 (average) DS 3 (adequate) DS 4 (excellent) n = 120 PA: 94.2% Decision Tree Analysis
  44. %DEV P < 0.0001 1 CNR P < 0.0001 5

    TNR 7 < 14.215 ≥ 14.215 ≥ 5.25 < 5.25 ≥ 10.45 < 10.45 ≥ 2.5 < 2.5 CNR P < 0.0001 2 CNR n.s. 9 SI n.s. 10 < 8.01 < 11.35 DS1 DS2 DS3 DS4 DS4 DS3 DS3 Node3(n=25) Node4(n=5) Node6(n=25) Node8(n=2) Node11(n=2) Node12(n=4) Node13(n=27) ≥ 8.01 ≥ 11.35 p < 0.001 PA: 99% n = 90
  45. 0 20 40 60 10 15 20 25 30 Manually

    method (ROI) A B C D Sphere size (mm) CNR 0 20 40 60 10 15 20 25 30 Hone Graph (VOI) A B C D Sphere size (mm) CNR 3.6-11.9 7.9-30.6 13.5-50.5 14.0-54.8
  46. 繰り返し性 再現性 ICC Manually method 13.2% (5.4–24.6) 39.6% (18.3–55.8) 0.60

    (95% CI, 0.43–0.77) Hone Graph 1.7% (1.2–2.2) 0% 1.00 (95% CI, 1.00–1.00) ファントムの放射能調整が同じなら, ファントムの配置位置に依存しない 評価者に依存しない ROI設定のばらつき Shift-alignmentの影響 %CV 評価者によるばらつき
  47. 1" ,BQQBDPFGGJDJFOU &YQFSJFODFE#$/.5T ≥ ZFBST O  r  r

    .PEFSBUFMZFYQFSJFODFE UFDIOPMPHJTUT ZFBST O  r  r *OFYQFSJFODFEUFDIOPMPHJTUT ZFBST O   r  r ϗοτεϙοτͷݕग़ೳΛஈ֊ධՁ ໊ͷ֩ҩֶઐ໳ٕࢣɾ์ࣹઢٕࢣ͕ධՁʢΤΩεύʔτઐ໳ٕࢣͱͷൺֱʣ
  48. 技術の検証 最適化 標準化 よりよい医療 患者へのフィードバック 標準化ガイドライン ⾻ファントム Hone Graph

  49. • ⾻SPECT撮像ガイドライン1.0では画質評価・改善の⽅法を提案 • 標準化 (最低基準を満たす) ≠ 最適化 • ガイドラインの指標はあくまで基準 •

    物理評価︓HSの位置の影響を受ける • 視覚評価︓HSの最⼤径の影響を受ける • ⾻ファントム・Hone Graphによって⾻SPECT画像の最適化を加速