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モノクロ画像データを用いた「投影」および「逆投影」による画像再構成

Keisuke Inoue
February 08, 2018

 モノクロ画像データを用いた「投影」および「逆投影」による画像再構成

Keisuke Inoue

February 08, 2018
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Transcript

  1. モノクロ画像データを⽤いた「投影」および「逆投影」による画像再構成
    井上佳祐
    課題
    すくなくとも○△□の 3 種類以上の図形があ
    りそれぞれことなるμ値を設定した任意の画
    像に対して,投影をおこないサイノグラムを作
    成する.また,作成したサイノグラムを逆投影
    し元の画像の再構成を⾏う.
    ⼊⼒画像
    ⼊⼒画像として図 1 に⽰す画像を⽤いる.こ
    の画像では,課題を満たすため○△□を各々1
    個,計 3 個の図形を配置した.この画像はグレ
    ースケールでまた,図形の塗りつぶした⾊をμ
    値とし,
    ○は 240
    (⽩)

    △は 64
    (⿊)

    □は 128
    (グレー)に図 2 の通り設定した.
    図 1 ⼊⼒画像
    図 2 μ値の設定
    投影
    この⼊⼒画像に対し投影をおこない,サイノ
    グラムを作成する.投影⾓は 0 度〜179 度まで
    0.25 度ずつ回転させ,720 ステップの回転をお
    こなった.
    投影結果のサイノグラムを図 3 に⽰
    す.
    図 3 サイノグラム
    逆投影
    投影したサイノグラムから逆投影法により⼊
    ⼒画像の再構成を⾏う.サイノグラムから逆投
    影する画像を回転ステップ数分作成できるの
    で,その画像を投影時とは逆の⽅向ではあるが,
    同様に 0 度〜179 度まで 0.25 度ずつ回転させ
    た.
    逆投影⽅により再構成した画像を図 4 に⽰
    す.

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  2. 図 4 再構成画像
    ⼯夫
    通常通りの⽅法で投影・逆投影による再構成
    を⾏っても図 4 のように薄くぼんやりとしか
    再構成されなかった.この画像に対して何らか
    の処理を施すことで改善されるかもしれない
    が,サイノグラムの作り⽅の⼯夫を⾏うことで
    改善を試みた.
    具体的には,サイノグラム作成時における画
    素の正規化において⾊の差異を明確化するた
    め,最⼤値を 255 として正規化をおこなった.
    その結果のサイノグラムはである.
    図 5 ⼯夫したサイノグラム
    ⼯夫したサイノグラムから再構成した画像
    を図 6 に⽰す.
    よりはっきりと図形の形が再構
    成された事がわかる.
    図 6 ⼯夫後の再構成画像
    考察
    単純に投影・逆投影しただけではぼんやり薄
    くとしか逆投影されないので何かしらの⼯夫
    は必要である.今回の⼯夫はグレースケールで
    あったため上⼿く⾏ったが,元の⾊情報(μ値)
    を上⼿く使いこなせておらず,カラー画像では
    特に顕著に⾊情報が失われてしまう可能性が
    ある.
    まとめ
    今回は,投影・逆投影法による画像の再構成
    をおこなった.サイノグラムの作成を⼯夫する
    ことで再構成画像の鮮明化を図った.またこの
    課題を⾏うに当たって作成したプログラムは
    [2]である.
    参考⽂献
    [1] 再構成|CT の基礎|CT 適塾, https://www.
    ct-tekijyuku.net/basic/reconstruct/
    [2] 作成プログラム | Github.com, https://git
    hub.com/keisuke-oni/Image_Projection_R
    econstruction

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