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分散型フリマサービスの提案
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kota-yata
March 25, 2021
Research
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分散型フリマサービスの提案
ボツになった卒研のアイディアです。商品状態のチェックはやはり難しかった
kota-yata
March 25, 2021
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Transcript
分散型フリマサービスの提案 3D40 八谷航太 (やたがいこうた)
研究計画発表会 この研究で達成したいこと 従来のフリマサービスが充分に安全ではないことを明確にし、フリマサービスに関わる過程一つ一つを 管理者の介在しない、セキュアかつプライバシーに配慮された仕組みに置き換える その手段として、ブロックチェーンを用いて従来のクライアント-サーバー型ではないユーザー同士の 取引を可能にする設計を提案したい 今あるフリマサービスは充分に安全なのか より安全なフリマサービスを作ることは可能なのか
研究計画発表会 フリマの取引の流れ 数ある商品の中から購買者が一つ購入する(金融の分野) ⬇ 出品者が商品を発送する(配送の分野) ⬇ 購買者が商品を受け取り、評価をつけて取引完了
研究計画発表会 もくじ - 従来のフリマアプリの課題 - 中央集権型システムの課題 - 金融業界としての課題 - 配送業界としての課題
- フリマサービス固有の課題 - ブロックチェーンでどう解決するのか - 研究ロードマップ - 先行研究
研究計画発表会 中央集権型システムの課題 1. サーバーが単一障害点になる - 外部からの攻撃やバグで中央のサーバーがダウンした場合、全てのサービスが使えなくなってしまう 2. 改ざん耐性が低い - データベースに権限昇格などの脆弱性があったり攻撃を受けたりすると、乗っ取られたり改ざんされたりする可能性が
ある 3. プロバイダ側にアカウント管理を任せている - アカウント情報が流出するかもしれないし、プロバイダの判断でBANされるかもしれない。どちらにせよ、自分でアカ ウントを管理することはできない
研究計画発表会 金融業界としての課題 1. 争議仲裁という責任が伴うため、その分取引コストが増加する - インターネットでの取引は可逆的にならざるを得ない 2. 信用を得るために必要以上の情報を求められる - 本来クレジットカードを作るのに年収など聞く必要は必要ないのである
研究計画発表会 配送業界としての課題 1. 配送中の品質が保証されないかつ品質のトレーサビリティが低い - 発送時に品質が良くても、それが配達時に持続しているとは限らない。でもって、どこでどのような状態だったか もわからない
研究計画発表会 フリマサービス固有の課題 1. 品質の確たる保証がないために評価機能が存在する - 出品者は普通の取引をしたつもりだったのに、購買者の悪意や思い込みで低評価をつけられ、その後の取引に影 響がでる
研究計画発表会 解決できます。そう、ブロックチェーンならね 1. サーバーが単一障害点になる ブロックチェーンの場合、P2P通信で取引を行うため2者を仲介するサーバーは存在しない。つまりシ ステムがダウンするということはあり得ない 2. 改ざん耐性が低い ブロックチェーンにおいては、前のブロックのハッシュ値を次のブロックに含む。そのため少しでも データを改ざんしたら後続のブロックを全て書き換えなければいけなくなる。それはほぼ不可能で、
つまり改ざんが非常に難しい 3. プロバイダ側にアカウント管理を任せている サービスごとにアカウントを作るのではなく、ブロックチェーン上で自分のアイデンティティを管理 し利用するサービス上で必要な情報のみを提供する、SSIという概念、それに随する技術がすでに存在 する
研究計画発表会 解決できます。そう、ブロックチェーンならね 4. 争議仲裁という責任が伴うため、その分取引コストが増加する ブロックチェーンは取引の追跡が容易かつ、改ざん耐性を持つため、不可逆な取引が可能になる。す ると争議仲裁の責任はなくなる 5. 信用を得るために必要以上の情報を求められる 不可逆な取引ができるということは、信用を本人確認など手段で得る必要がなくなるということ。か つSSIを実装すれば条件を満たしているかどうか(年齢制限とか)の真偽値のみをユーザーから受け取る
ことができる 6. 配送中の品質が保証されないかつ品質のトレーサビリティが低い すでにウォルマートが、商品の温度や状態をブロックチェーン上で管理するシステムを構築してい る。性質上採算の取りにくいシステムではあるが、技術的には可能
研究計画発表会 解決できます。そう、ブロックチェーンならね 7. 品質の確たる保証がないために評価機能が存在する 商品状態を数値化できれば、ブロックチェーンのトレーサビリティと改ざん耐性を生かして少なくと も評価時の気分や悪意といった感情的要素は排除できる。 発送時の商品状態を把握することは非常に難しい(業者が段ボールこじ開けるわけにもいかない)の で、ここがこの研究の一番難しい点になる 7が解決できれば、プライバシーの保護された、真に安心安全なフリマサービスになる
研究計画発表会 研究ロードマップ 2021年7月~ : すでに存在する分散型システムから利用できそうなシステムを探す ⬇ 2021年8月~ : 最難関、商品状態の追跡方法を探る ⬇(留学)
2022年9月~ : 論文を書き始める
研究計画発表会 先行研究 mercari R4DのmercariX
None
おしまい