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ザ・メイキング EDMができるまで

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March 26, 2018
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 ザ・メイキング EDMができるまで

実際は実際に実際の環境で実際の曲を作ったりしました

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kyp

March 26, 2018
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Transcript

  1. ザ・メイキング EDMができるまで

  2. 自己紹介 @_kypu @_djkyoto @__kypu

  3. @_djkyoto Soundcloud:@djkyoto フォローお願いします 曲は 聴かなくていいです

  4. 講座の流れ <前半> はじめてのEDM EDMの利用目的や構造について、 スライドを見ながら話をします。 <後半> つくってわかるEDM 前撮りしたEDMの製作過程を眺めながら、 ジャンルごとの特性や構造について話します。

  5. <前半>はじめてのEDM

  6. EDMは、さまざまな場所で利用されています オシャレな服屋 ヤンキーの車

  7. しかし、もともとの目的は…… ダンス

  8. EDM (Electronic Dance Music) は、 ダンスのために用いられます ・EDMは、聞いている人を踊らせるために 作られます。 ・このため、強くて分かりやすいビート(ドラム)、 大きい重低音が好まれます。

    ・一般的にメロディよりリズムが重視されます。
  9. クラブって? ・クラブは、踊るための専用施設で、 街のちょっと治安悪そうな場所にあります。 ・大きい音の出るスピーカーがあります。 ・このような場所で、 多くの人がEDMを聴いて 踊り出します。

  10. クラブとDJ ・クラブには、DJと呼ばれる人がいます。 ・DJは、客が踊り続けられるように、 切れ目なく曲をかけ続けます。 ・このKMCでも、多くの部員が DJとして活躍しています。

  11. DJは、特別な道具を使用します DJデッキ

  12. DJデッキは、「切れ目なく」曲を流せるように 設計されています 左右の赤枠の部分 (ターンテーブル) には、それぞれ 異なる曲を読み込む ことができます。

  13. DJデッキは、「切れ目なく」曲を流せるように 設計されています ・複数の曲を同時に再生し、音量を操作することで 自然なつなぎを実現します。 曲A 曲B 曲C ・曲の選択、再生位置の指定は曲を流していない ほうのターンテーブルで行います。

  14. つなぎやすいEDMとは……? ・このようなDJユースには、 曲の「つなぎやすさ」があります ・調・テンポ(BPM)が一緒、音数が少ない、 展開が単純、雰囲気が同じ……などです。 ・EDMはDJユースを考え、あえて単純・音少なめな 構造をしています。

  15. 参考:BPM (Beats Per Minute) ・元々は医学用語で「心拍数」 ・参考:男性だと1分間あたり60~70BPM ・音楽では、1分あたりの拍数 ・拍……音符の単位 (ここでは4分音符) ・倍数は実質的に同じ速さを指しているので注意

    ・60BPMの8分音符=120BPMの4分音符 ・強いて言えば解釈の違い
  16. EDMとジャンル ・曲調やBPMが似ている曲同士は、 DJにとって非常につなぎやすくなります。 ・似ている曲調やBPMの曲は、 同じジャンルに分類することができます。 ・代表的なものに、ハウス、トランス、トラップ などがあります。

  17. EDMとジャンル ・EDMのジャンルは無数に存在します。

  18. EDMをラーメンに例えると…… ・スープ……ビート (ドラムパターン, ベース) ・具材&麺……それ以外 (メロディ, パッド, …)

  19. EDMをラーメンに例えると…… ハウス future ハウス acid ハウス bass

  20. EDMとジャンル ・個人的には、DJユースの都合上必要となる BPMやリズムパターンによる分類は重要ですが、 それ以外(音色や場所など)による分類は 過剰かなと思っています。 ・踊り方もBPMやリズムパターンによって ほとんど決定します。 ・EDMは低音が命!

  21. EDMとジャンル ・House, Bass House, Tropical House, Future House, Melodic House,

    … ・上に乗っている音は違いますが、 低音部分やテンポはほぼ同じです。 ・この講座では、「ビート」に基づいて ジャンル分けを行います。
  22. EDMとジャンル ・狭義の「EDM」に分類されるやつ ・Dance, Progressive House, … ・音が多い, 派手, 4つ打ち, …

    ・基本的にはハウスやトランスなどからの派生 ・色々なジャンルの融合なので、今回はその元と なる典型的なサブジャンルだけを見ます
  23. どちらがEDMの波形でしょう? EDMの波形 海苔

  24. 音圧は、聴いたときの音量の大きさです 「音量」は、0.0dBを超えると音割れします。 ・音割れしないままどう音圧を上げるか? ・「全体の音量を最大値に近づける」 ・「最大値とそれ以外の差を抑え込む」 ・「余計な音を削り、聴こえる音だけを残す」 などの作戦を採ります。

  25. コンプレッサー ・一定のレベル(スレッショルド)を超えた音量を 圧縮して小さくするエフェクト ・最大値とそれ以外の音量の差を 縮め、音量の平均値を上げる! ・トラックごとにかけた上で、 マスター(完成音源)にもかけて音量を整える

  26. サイドチェイン ・あるトラックの音量をトリガーとして、 他のトラックの音量を抑圧するエフェクト ・EDMのやたらウネウネしてるパッドは だいたいこれのせい キ ッ ク キ ッ

    ク キ ッ ク キ ッ ク それ以外の音 それ以外の音 キ ッ ク キ ッ ク キ ッ ク キ ッ ク
  27. フィルター / イコライザー / ゲート ・同じ周波数帯で重なっている音など、 余計な音を削って相対的に聴かせたい音を持ち上げる ディレイ / リバーブ

    / Dimension Expander … ・音を反響させ、余韻を残すことで 直接音量を上げず音の存在感を上げる ・ついでに音の上下や奥行きもいじれる
  28. パン振り / MS処理 ・パン……音の左右の位置 L(左)からR(右)まで ・普通に曲を作ると音が中央に偏ってしまう →最大値上昇&広がりがない ・そこで、音を中央(middle)と側面(side)に分け、 側面の音量を上げる(MS処理) ・音が広くなって音圧も上がる(体験談)

  29. EDMの構造

  30. ビルドとドロップ ・EDMのほとんどのジャンルでは、 曲は「ビルド」と「ドロップ」から構成される ビルド ドロップ ビルド ドロップ ・ビルド……休憩的な部分。ボーカルが入ったりする ・ドロップ…踊らせる場所。ビートがデカい

  31. EDMってジェットコースターみたいでいいよね ・ビルド 「細かくなっていく反復」 「上昇していくパッド(Lifter)」 →めっちゃ上がってる感ある ・声ネタ→ドロップ ブレーキが外れて走り始めた感ある

  32. EDMとビート ・「EDMのジャンル分けはビートでなされるべき」 という主張を前半にしましたが、事実各ジャンル ごとに特徴的なビートがあります。 ・各ビートごとに踊り方が微妙に違います。 ・実際に踊って確かめてみよう!

  33. EDMとビート ・基本的に、ビートで一番大事なのは キックのタイミング ・キック1回につき1つの動作が要求される気がする ・キックの回数が多ければ多いほど、 ・動く数は多く、速くなる ・動きは小さく、シンプルになる(肉体的限界)

  34. EDMのノリを示すのに図を使います 0 2 4 6 0 2 4 6 0

    2 4 6 0 2 4 6
  35. <後半>つくってわかるEDM

  36. ジャンルごとに3~4個くらい作ってきました ・制作の過程を動画で録ってきたので、 それを見ながら何らかのコメントをします ・(トランス以外)ビルドは省略して、 ドロップの部分だけ簡単に作りました ・たぶん本当に作る際はMIXとか音作りとか さらに工程重ねる必要があると思います 公開時注: この資料には含まれていません (音源の著作権的問題のため)

  37. ハウス BPM:120~128 ノリ: ・四つ打ちと少なめの音が特徴 ・踊りやすく、現在のEDMの主流 ・上モノによる派生ジャンルも多い

  38. トランス BPM:130~150 ノリ: ・細かくうねるようなベースが特徴 [LFO: 連続的にパラメータを変える シンセの機能を利用] 0 2 4

    6
  39. トランス ・LSDなどの薬物をキメて聞く ・徐々に感覚を溶かす(trance) ために、 ・小刻みなビート ・連続的で長いビルド が使用される

  40. ハードコア BPM:140~160 ノリ: ・高速4つ打ち、裏拍ベースで スピード感がある ・飛び跳ねて踊る…?

  41. ハードコア ・メロディアスな展開にしやすいので、 音ゲーなどでも非常に人気 ・日本産の「J-Core」はBPMが 170~200と高く、音や展開も多い ・キックを歪ませてスネアを無くすと 「ガバ」というリズムになる

  42. ダブステップ BPM:140~160 ノリ: ・4つ打ちではない ・一番目立つのはワブルベースだが、 最大の特徴は遅く大きいビート

  43. ダブステップ ・ビートは2拍に1度, 実質BPM75 ・ビートが遅いので、 動きは大きくなる ・ヘッドバンギング

  44. ちなみに… “Dubstep is Dead” ・ダブステップの全盛期は2012くらい ・ダブステップの父:Skrillex ・生みの親Skrillex氏が飽きる ・現在はTrapなどと同化し、 音の傾向はかなり多様に

  45. まとめ ・EDMは踊るための音楽 ・低音とビートがとても大事 ・DJ KYOTOをよろしくおねがいします ご清聴ありがとうございました

  46. ・時間が余ったら質疑応答をします ・それでも時間余ったら今回紹介できなかったジャンルの 話をします(特にFuture Bass/Trap)