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Yappli Tech Conference 2 2 2024.10.17 Androidグループの全体像と 遊撃チームの課題解決プロセス

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Speaker 開発統括本部 プロダクト開発本部 開発1部 Androidグループ 伊藤 暉 ● 1995年⽣まれ。北海道札幌市出⾝ ● 2024年4⽉⼊社 ● Androidエンジニア歴約6年

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本セッションのゴール Androidグループの体制を 理解する どのような課題を感じているのかを知る 課題の解決⽅法と その解決⽅法を導き出した過程を知る 皆さんの中でも当てはまる課題があれば 参考として持ち帰る

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⽬次 1. Androidグループの体制とその役割 2. APP‧問い合わせ遊撃が抱える課題 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 4. まとめ

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Androidグループの体制と その役割

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Androidグループの体制とその役割 1. Androidグループの体制とその役割 Android (6名) その他 ProjectA - Gさん ProjectB Aさん - ProjectC B、Cさん Hさん APP遊撃 C、D、E、Fさん - 問い合わせ 遊撃 C、Fさん Iさん

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プロジェクトとは? ● 全社としてやるべき新機能‧拡充対象機能がある ● 案件の規模が⼤きく⻑期化することが予想されるため、メンバーを固めてお いた⽅が良い ● 多部署に跨った実装が必要であり、各部署からメンバーをアサインすべき ● Googleなど外的要因から期限が切られている こんな時に発⾜される 1. Androidグループの体制とその役割

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Android (6名) その他 ProjectA - Gさん ProjectB Aさん - ProjectC B、Cさん Hさん APP遊撃 C、D、E、Fさん - 問い合わせ 遊撃 C、Fさん iさん Androidグループの体制とその役割 1. Androidグループの体制とその役割 プロジェクトの数はその時々で異なるが 1〜2名アサインされることが多い

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APP‧問い合わせ遊撃とは? ● APP遊撃 ○ 細かな機能改善や軽微な不具合修正 ○ クラッシュの検知&修正 ○ インシデントが発⽣した時に迅速に⾏う対応 ● 問い合わせ遊撃 ○ 社内の他部署から来る技術的な問い合わせに対する回答 ○ 問い合わせから改修チケットを作成し、APP遊撃に持ち込んで対応 1. Androidグループの体制とその役割 プロジェクトの動きを⽌めないために 割り込みタスクを受けるという役割も担ってる

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Android (6名) その他 ProjectA - Gさん ProjectB Aさん - ProjectC B、Cさん Hさん APP遊撃 C、D、E、Fさん - 問い合わせ 遊撃 C、Fさん iさん Androidグループの体制とその役割 プロジェクトと兼任する場合もある 1. Androidグループの体制とその役割

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04 分析⽤データ基盤刷新の⽅向性 質の良いYappliを迅速に提供し続けたい

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APP‧問い合わせ遊撃が抱え る課題

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APP‧問い合わせ遊撃の課題抽出 2. APP‧問い合わせ遊撃が抱える課題 デイリー スクラム 1週間 計画会議 スプリント開始 計画会議 スプリント開始 スプリント終了

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APP‧問い合わせ遊撃の課題抽出 デイリー スクラム 1週間 計画会議 スプリント開始 計画会議 スプリント開始 スプリント終了 そもそも計画会議に時間がかかる つまり⾒積もりが遅い? 前回計画したタスクがまだ終わっていない つまり⾒積もりの精度が低い? 2. APP‧問い合わせ遊撃が抱える課題

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⾒積もりの時間に対して 精度が低い原因は? 2. APP‧問い合わせ遊撃が抱える課題

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チケット⾒積もりが遅く、精度が低い 2. APP‧問い合わせ遊撃が抱える課題

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チケット⾒積もりが遅く、精度が低い ● 計画会議の時間が⻑引く ● 話の要点が不明になる ● 作業の全体像が⾒えない ● どう⾒積もりをすれば 良いかわからない ● 投票が⼤きくばらける ● ⾒積もりを⾒誤る 1. 計画会議中に話が 広がってしまう 2. 不具合‧改善タスクが 調査から始まる 3. StoryPoint 1ポイントの 基準が曖昧 2. APP‧問い合わせ遊撃が抱える課題

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課題分析と解決に向けた アプローチ

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チケット⾒積もりが遅く、精度が低い ● 計画会議の時間が⻑引く ● 話の要点が不明になる ● 作業の全体像が⾒えない ● どう⾒積もりをすれば 良いかわからない ● 投票が⼤きくばらける ● ⾒積もりを⾒誤る 1. 計画会議中に話が 広がってしまう 2. 不具合‧改善タスクが 調査から始まる 3. StoryPoint 1ポイントの 基準が曖昧 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ

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チケット⾒積もりが遅く、精度が低い ● 計画会議の時間が⻑引く ● 話の要点が不明になる ● 作業の全体像が⾒えない ● どう⾒積もりをすれば 良いかわからない ● 投票が⼤きくばらける ● ⾒積もりを⾒誤る 1. 計画会議中に話が 広がってしまう 2. 不具合‧改善タスクが 調査から始まる 3. StoryPoint 1ポイントの 基準が曖昧 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ

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計画会議中に話が広がってしまう 開始 チケット 内容共有 2分 投票 30秒 ⾒積もり OK? ポイント 決定 終了 投票理由の 説明 2分 多数票で 決定 1チケット 5分程度に納める Y E S NO 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 投票理由 説明済み Y E S N O

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計画会議中に話が広がってしまう 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 以前調査した内容や 個⼈で持っている情報も共有 開始 チケット 内容共有 2分 投票 30秒 ⾒積もり OK? ポイント 決定 終了 投票理由の 説明 2分 多数票で 決定 1チケット 5分程度に納める Y E S NO 投票理由 説明済み Y E S N O

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3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 計画会議中に話が広がってしまう 開始 チケット 内容共有 2分 投票 30秒 ⾒積もり OK? ポイント 決定 終了 投票理由の 説明 2分 多数票で 決定 1チケット 5分程度に納める Y E S NO 投票理由 説明済み Y E S N O

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3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 計画会議中に話が広がってしまう 開始 チケット 内容共有 2分 投票 30秒 ⾒積もり OK? ポイント 決定 終了 投票理由の 説明 2分 多数票で 決定 1チケット 5分程度に納める Y E S NO 投票理由 説明済み Y E S N O

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3. 課題分析と解決に向けたアプローチ この話し合いでポイントが 決まることもよくある 計画会議中に話が広がってしまう 開始 チケット 内容共有 2分 投票 30秒 ⾒積もり OK? ポイント 決定 終了 投票理由の 説明 2分 多数票で 決定 1チケット 5分程度に納める Y E S NO 投票理由 説明済み Y E S N O

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3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 計画会議中に話が広がってしまう 開始 チケット 内容共有 2分 投票 30秒 ⾒積もり OK? ポイント 決定 終了 投票理由の 説明 2分 多数票で 決定 1チケット 5分程度に納める Y E S NO 投票理由 説明済み Y E S N O

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3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 計画会議中に話が広がってしまう 開始 チケット 内容共有 2分 投票 30秒 ⾒積もり OK? ポイント 決定 終了 投票理由の 説明 2分 多数票で 決定 1チケット 5分程度に納める Y E S NO 投票理由 説明済み Y E S N O

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3. 課題分析と解決に向けたアプローチ MOTTO 1. コードを⾒ながら情報共有をする場合は2分以上かかることが多い 2. 緊急度が⾼く突発的なタスクを⾒積もりする場合は時間がかかることが多い GOOD 1. 通常チケットの⾒積もり時間は短縮された a. 計画会議が1hで終わるようになった b. 話が逸れにくくなった まだまだ改善の余地はあるが、定常的な⾒積もり時間に関しては⼤きく改善された 事前に知っている内容やコードの 該当箇所をチケットに書くと良いかも? 計画会議中に話が広がってしまう

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チケット⾒積もりが遅く、精度が低い ● 計画会議の時間が⻑引く ● 話の要点が不明になる ● 作業の全体像が⾒えない ● どう⾒積もりをすれば 良いかわからない ● 投票が⼤きくばらける ● ⾒積もりを⾒誤る 1. 計画会議中に話が 広がってしまう 2. 不具合‧改善タスクが 調査から始まる 3. StoryPoint 1ポイントの 基準が曖昧 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ

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問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図 仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査   不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 改善チケット 作成 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 終了 開始 NO N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES

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不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 開始   改善チケット 作成 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 終了 NO N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES 問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図

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不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 開始   改善チケット 作成 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 終了 NO N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES 問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図

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不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 開始   改善チケット 作成 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 終了 NO N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES 問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図

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不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 開始   改善チケット 作成 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 終了 NO N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES 問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図

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不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 開始   改善チケット 作成 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 終了 NO N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES 問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図

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問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図 不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 開始   改善チケット 作成 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 終了 NO N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES

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不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 開始 1 2 不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ ⾒積もり作業が発⽣ ⾒積もり作業が発⽣   改善チケット 作成 終了 NO N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES 問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図

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仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 開始 NO 1 2 不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ ①で調査済みのはず ここで調査が発⽣するのはおかしい ⾒積もり作業が発⽣   改善チケット 作成 終了 N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES 問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図

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仕様‧実装確認 チケット作成 エンジニア調査 不具合チケット 作成 エンジニアが 優先度順に 対応 開始 NO 1 2 不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 作業の全体像が⾒えない どう⾒積もりをすれば良いかわからない という状態 ⾒積もり作業が発⽣   改善チケット 作成 終了 N O 仕様通り? 仕様変更 したい YES YES 問い合わせ〜チケットの消化 フロー略図

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不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 原因①  優先度が低いチケットは時間が経ってしまい、調査内容を忘れる 原因②  細かな仕様書がなく、コードベースで⾒るしかない

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不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 原因①  優先度が低いチケットは時間が経ってしまい、調査内容を忘れる 原因②  細かな仕様書がなく、コードベースで⾒るしかない ドキュメントが 存在しない

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不具合‧改善タスクが調査から始まる 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 初回調査時や計画会議中に情報共有を⾏いながら、 修正対象箇所がわかるようにチケットや仕様書にコメントをしておくというルールを決定 原因①  優先度が低いチケットは時間が経ってしまい、調査内容を忘れる 原因②  細かな仕様書がなく、コードベースで⾒るしかない

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MOTTO 1. ⼈によってコメントの残し⽅にばらつきがある GOOD 1. タスクの規模や修正箇所がわかりやすくなり、⾒積もりがしやすくなった 2. 同類のチケットが起票された場合にも対応箇所をその場で把握できるように なった 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 参考:https://asana.com/ja/resources/story-points 不具合‧改善タスクが調査から始まる

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MOTTO 1. ⼈によってコメントの残し⽅にばらつきがある GOOD 1. タスクの規模や修正箇所がわかりやすくなり、⾒積もりがしやすくなった 2. 同類のチケットが起票された場合にも対応箇所をその場で把握できるように なった 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 参考:https://asana.com/ja/resources/story-points 不具合‧改善タスクが調査から始まる チケットの起票フォーマットを刷新し、誰でも同じクオリティのチケットを 起票できるようにすると尚良い

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チケット⾒積もりが遅く、精度が低い ● 計画会議の時間が⻑引く ● 話の要点が不明になる ● 作業の全体像が⾒えない ● どう⾒積もりをすれば 良いかわからない ● 投票が⼤きくばらける ● ⾒積もりを⾒誤る 1. 計画会議中に話が 広がってしまう 2. 不具合‧改善タスクが 調査から始まる 3. StoryPoint 1ポイントの 基準が曖昧 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ

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1ポイントの基準 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ 参考:https://asana.com/ja/resources/story-points ストーリーポイント 必要な労力の量 必要な時間の量 タスクの複雑さ タスクのリスクや 不確実性 1 最小限 数分 わずか なし 2 最小限 数時間 わずか なし 3 軽度 1日 低い 低い 5 中程度 数日 中程度 中程度 8 多大 1週間 中程度 中程度 13 最大限 1ヶ月 高い 高い 作業範囲の例:⽂⾔修正を⾏い、PRを提出、レビューが通るところまで 規模:1~2⾏程度の修正、特に考えることが必要ない作業

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MOTTO 1. この解決アプローチ単体では担当者の得意領域の違いなどによる実作業時間の ばらつきに対応することができない GOOD 1. 新⼊社員‧既存メンバーに関わらず1ポイントの基準が明確になった 2. ⾒積もり基準が明確になり、より正確な⾒積もりが可能になった 3. 課題分析と解決に向けたアプローチ StoryPoint 1ポイントの基準が曖昧 投票後に投票理由を説明し合うプロセスで擦り合わせることが可能

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まとめ

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プロジェクト 新機能実装‧既存機能の拡充 ✖ APP‧問い合わせ遊撃 緊急対応‧不具合改修‧問い合わせ対応 振り返り 4. まとめ

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遊撃チームの課題 ● 計画会議中に話が広がってしまう ● 不具合‧改善タスクが調査から始まる ● StoryPoint 1ポイントの基準が曖昧 課題分析と解決アプローチ ● 時間制限と⾒積もりフローの設定 ● 調査時に逐⼀チケットや仕様書に結果を残す ● StoryPoint 1ポイントの基準事例設定とマトリクスを⽤意 4. まとめ 振り返り

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● コードレビュー会の実施 ● ベロシティのトレンド計測 ● 担当者無し状態を防ぐリマインダーの設定 などなど、他にも多くの取り組みを⾏っています。 さいごに 4. まとめ 常に改善の取り組みをしていくことで より質の良いYappliをより迅速に提供し続けていきます!

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ご清聴ありがとうございました