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皮膜 4 2021/4/6 Ver. 1.0

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皮膜の品質に影響を与える因子 スプレー中の熱交換とスプレー自体が重要となる • 送風量と皮膜中温度・湿度 • スプレーの距離・ミスト径・量 • スプレーの当たる錠剤の流動面 • 錠剤の流動の様子 Developing Solid Oral Dosage Formsより

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皮膜における熱交換 主に給・排気による熱・溶媒の潜熱・熱効率が影響する • 給・排気の熱は風量と温度から計算する • スプレーに含まれる溶媒(水)の潜熱が奪われる • 皮膜機により熱効率は異なる • 皮膜中の熱バランスを取り、一定の温度とする

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送風 錠剤温度の維持、乾燥のために加熱し、送風する • 送風量が多く、温度が高いほど乾燥量は多くなる • 風量が大きすぎるとスプレーパターンに影響する • 通常はスプレー量に合わせて送風を設定する • 送風は通常除湿してから用いる

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温度 熱交換の結果、望ましい温度を達成することが目的となる • 送風による温度変化は遅く、スプレーによるものは速い • 皮膜が粘着性のときには乾燥気味にしたほうがよい • 濡れすぎると錠剤間の付着が起きやすくなる • 乾燥させすぎると皮膜の緻密さが失われる

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錠剤の流動の様子 ドラム回転速度・仕込量・バッフル・錠剤形状の影響を受ける • 錠剤の上面が十分に流動し、かき混ざるようにする • 流れがスムーズでなければ、濡れにばらつきが出る • 回転速度を早めると流れは良くなる • 回転速度を高めすぎると錠剤にダメージが生じやすくなる

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スプレー速度 ガンの性能・生産効率・乾燥能力などに依存する • ミスト径は高粘度・高液速になると大きくなる • 複数のガンを用いる時は、パターンを分離する • 分離の距離は12-20cmとなるようにする • スプレーエアによる錠剤の跳ねを起こさないようにする

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スプレーのミスト径 粒子径のばらつきが小さいほどよい • 大きい径の液滴が残ると不良錠の原因となる • 皮膜液の粘性が高くなりすぎないように調整する • 250μm以下のミストで行うのが好ましい

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スプレーのパターン 広いほど皮膜液流量を高くできる • 錠剤にスプレーが当たる面積が重要 • 広いと十分に多い錠剤に一度に吹き付けることができる • スプレーを離すと広く、スプレードライになりやすくなる • パターンエアや複数のガンの配置も重要となる