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眼瞼下垂 ptosis

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眼瞼下垂とは 眼瞼下垂は, 上眼瞼の下垂のこと. 眼瞼を上げる筋⾁の 先天的, 後天的な異常に 起因. 01 眼瞼下垂は重篤な 神経疾患の徴候, 症状で出現する. 02 適切な管理には, 根本的な原因を 認識することが必要. 03

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Clinical approach あごを上げた姿勢をとり,下がった口蓋裂を 覗き込むような姿勢をとる. まぶたを上げるために眉毛を上げる. 頭の姿勢と眉毛の位置の確認が大事!!

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Clinical approach • 解剖学的なランドマーク(PF,MRD)を具体的に記録する必要がある • PF(palpebral fissure): 瞳孔の軸における上眼瞼縁と下眼瞼縁の間の距離.正常は9~12mmである • MRD(Margin reflex distanse): 患者にペンライトを当てて角膜反射を生じさせる. この反射から上眼瞼縁までの距離を, MRDと呼ぶ. 頭の姿勢と眉毛の位置の確認が大事!! PF

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Clinical approach • 下まぶたの位置は個人差があるため, PFよりもMRDの方が有用 • PFは先天性眼瞼下垂では下方注視で増加 後天性眼瞼下垂では下方注視で減少 • PFとMRDは, 眼瞼下垂を識別し, その重症度を測定する客観的な手段を 提供するため治療計画を立てるのに役立つ. 頭の姿勢と眉毛の位置の確認が大事!!

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• 生まれたときから存在していたか. • 急性なのか,徐々に進行しているのか? • 眼瞼下垂の程度は一日の中で変化するか,それとも疲労に伴って変化するのか? • 頭痛や複視を伴うことはあるか? • 眼科手術,外傷(出生時の外傷を含む),コンタクトレンズ装用歴はあるか? • 眼瞼下垂の家族歴はあるか? • 家族に相談したり,昔の写真を見直すことで,症状の持続期間や進行度を把握するのに有効. Clinical approach 眼瞼下垂の根本的な病因は,病歴と⾝体検査の後に明らかになる.

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⽚側性か 両側性か 眼瞼機能 瞼の折り⽬から 瞼縁までの距離

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Treatment(内科的) • 重症筋無⼒症(眼筋型)には抗ChE薬,ステロイド • Horner症候群による眼瞼下垂は, アプリクロニジン 外⽤薬,ナファゾリン,テトラヒドロゾリンなどで ⼀時的に改善することがある. • 眼鏡に挿⼊するEyelid crutchesは,⼀部の患者に とって有効な処置となる.

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Treatment(外科的) • 主に眼瞼下垂のために視野が不明瞭になっている 患者に適応 • 美容上の理由で検討することもあるが潜在的な合併症 に注意しなければならない. • 眼瞼下垂症の矯正:ミュラー筋切除術, 眼瞼挙筋腱膜前転術,前頭筋吊り上げ術など. • 重症の両側眼瞼下垂,上眼瞼挙筋機能不良の場合は, 前頭筋吊り上げ術が好まれる.

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Timing • 動眼神経麻痺の患者では,多くの患者が自然回復するため, 外科的介入の前に6~12ヶ月の間隔を空けることが推奨される. • 同様に,外科的治療を検討する前に,最大限の内科的治療で 数ヶ月間安定した眼瞼下垂を維持する必要がある. • 筋疾患のある患者さんでは,手術が遅れることもしばしばある. 筋疾患は進行性であるため,手術を繰り返す可能性が高い. また,手術合併症のリスクも高くなる.

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Take home message 1. 眼瞼下垂は先天的なものと後天的なものがある. 2. 後天性の場合は,筋腱,筋肉,神経筋接合部,または神経に 影響を与える障害に関連している. 3. 眼瞼下垂の原因は病歴と検査で区別される. 4. 安定した障害性眼瞼下垂の患者は,手術を検討することがあ る.眼瞼下垂の重症度,眼瞼挙筋機能,基礎疾患などを考慮し て手術を行う.

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参考文献 Up To Date 2021 Overview of ptosis https://www.uptodate.com/contents/overview-of-ptosis - :~:text=Blepharoptosis, or ptosis of the,symptom of serious neurologic disease . ご清聴ありがとうございました.