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私たちはなぜ新卒研修を内製したのか!? アジャイルから学んだ新卒研修で会社が変わった! 2023/08/26 Scrum Fest Sendai 2023 ㈱ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング あおやま、てらひで

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今日話すこと なにをした? • 新卒研修(ソフトウェア開発外のこと)に スクラムを適用した! 受け取り方例 • 教育の手段の1つとして • 複雑なものごとへの、スクラムの適用手段の1つとして

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今日話すこと 新卒研修運営チーム 新卒研修受講チーム

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だれ? あおやま @k_ao_yamachan • ソフトウェア開発におけるデータ活用の人 • データ分析、データフィケーション • ソフトウェア品質技術者(初級) • SQiP研究会 • 品質をよくするためにAIを使う。 • アイドル!(Perfume , KPOP)

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だれ? てらひで @terahide27 • SIorを中心にアジャイルを叫んでいる • ふりかえりの人 • テスト駆動開発の人 • 着物ぐらし • 深夜アニメのカバレッジ90% • 初音ミク • 酒・ラーメン

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酒 初音 ミク 着物

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聞かせて! • 新卒研修、受けたの何年前? • 内製?アウトソース? • どんな内容だった? • 現場で使える?

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新しいモノはどんどんでてくる https://speakerdeck.com/kawaguti/kanban-and-scrum?slide=74 追 加 新 機 能 数 2758 1957 1017 516 160 2012 2016 2020 https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2103/08/news067.html

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研修と現場の違い よくある研修 みんなでサーブレットを知ろう 現場 AWSでサーバレスでDevOpsでアジャ イルでSPAで、、、 ギャップ

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全部を 研修で教える、、、? AWSでサーバレスでDevOps でアジャイルでSPAで、、、

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必要なものを 必要な時に身につけられる!

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3年前にターニングポイントがありました、、、。

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新卒研修内製化のきっかけ 2020年4月 • 新卒研修が始まってすぐに集合研修から急遽在宅へ • 外部委託された講師が研修と並行でオンラインの教材を録画 • 今まで経験のない状態で研修を強行 緊急事態宣言 2020/4/7

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新卒研修内製化のきっかけ • 年単位で見てパンデミックが収まる様子がない • 研修の内容も微妙 • いっそのこと全く新しいやり方を試してみないか? 今時サーブレットなの? カリキュラムを進めることが学修効果が高い? 現場で求められてるのは「考える力」 偉い人の後押しもあり、新卒研修を内製することに!

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本セッションでは • 新卒研修の内製化を初めて3年 • 年を重ねる度にカイゼンを • 1年目の様子を概要レベル (研修の建付け・フレーム)で • 3年目の様子を実装レベルで • お伝えします

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はじめてのないせいけんしゅう! • 10か月前に企画が立ち上がりほそぼそと始動 • 主に1~3月にかけて建付けとイベント運営と学修コンテンツを 準備 準 備 体 制 教育ワークフォース(2人) 新卒研修運営(てらひで) TA(Teaching Assistant)(5人) メンター(18人) 新卒(5-6人のチーム)(29人) スケジュール 個人演習(6週間) チーム演習(2週間) • アクティブラーニングによる自ら学ぶ新卒研修 • チーム全員の学びの最大化 スローガン

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個人演習(6週間) • あらかじめ開発に必要な知識エリアを決め、学修コンテンツを厳選 • それをはじめに受けるもの(順序性あり)、基本、オプションに分類

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チーム演習(2週間) • PBLスタイル • ちょっとしたWebアプリケーションの開発 • 最終日に役員出席の場で成果発表会

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イベント • Wループをイメージした建付け • 1Day Sprint x 1Week Sprint なイメージ 当時の ガイダンス資料 から抜粋 Daily • 朝会 • 全体朝会 • チーム朝会 • ふりかえり • 夕会 Weekly • プランニング • レトロスペクティブ

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そこから2年をへて、、、 • 内製した新卒研修は経営陣にも受け入れられ、翌年も同じ形式に • (今までも存在した)教育ワークフォースが本格的に社員の教育に力 を入れ始める • 教育ワークフォースの中で、新たに新卒研修のチームができ、青山、てらひ でもそこに参加 • 今までの経緯や思想を伝えつつ、共同で準備を行い • 2023/4に研修開始(62人) 1年目 2年目 3年目 29人 49人 62人

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自ら選び・自ら学ぶ アクティブラーニング=主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修 3年目の内製研修スローガン キーワード:学びの最大化

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体制:3回目の内製研修! 活動の場 新卒62人 チームA (5人) チームL (5人) メンター45人 チームA (4人) チームL (4人) ... ... 教育全体統括 3名 CTO 相互に コミュニケーション 質問 傾聴 新卒研修WF 教育WF くまがい てらひで あおやま 場の整備、働きかけ (直接的な関与は避ける)

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自ら選び・自ら学ぶ アクティブラーニング=主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修 個人学修 チーム開発 演習 3~ 10~ 17~ 25~ 1~ 8~ 15~ 22~ 4月 5月 4/5 5/17 5/18 4/13 AWS個社開催研修①(半日) 29~ 6月 6/7 成果発表会 キックオフ キックオフ その他 配属希望調査 配属アナウンス 5~ プロジェクト紹介 キャリアアンケート 新卒研修自己評価 4/18 AWS個社開催研修②(半日) 量子コンピューティング研修 後半のチーム開発演習の取り組み内容を予め案内し、 その取り組みに必要な知識・スキルを個人学修期間で身につけるように促す。 全体像

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研修中のふるまい: 1週間の計画・目標を立てる。 2週目以降は、前週のふりかえりを 反映した計画を立てる。 プランニングで作成した計画をもとに、 個人学修を進める。 チームごとに朝会・夕会を行い、 困りごとや課題などは、 当日中に解消・改善できるようにする。 スプリントの終盤に、 再度個人で1週間をふりかえる。 チーム内でふりかえりを行い結果は、 翌週のプランニングに活かし、 学修の進め方などに反映する。 ①.プランニング ④.ふりかえり ③.レビュー 1週間の スプリント ②-a.朝会 ②-c.夕会 ②- b. 1日のふりかえり 毎日の学修と ふりかえり 研修期間を通したWループで 自己改善の習慣をつける! ポイント!

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個人学修カリキュラム: 【コンテンツ例】 • ロジカル/クリティカルシンキング • Git • Java/HTML/CSS • ドキュメンテーション • アジャイル • クラウド • RPA • コンテナ • ソフトウェアテスト/自動テスト • DB • セキュリティ • ネットワーク • CI/CD 、、、 視聴順序、コンテンツ を自分達で決められる スタイル! ポイント! Java.AWSをメインに新しいもの から現場で使うものまで多種類の コンテンツをピックアップ! ポイント!

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チーム開発コンテンツ; 新卒研修全体の学習効果を 自分達で意識! ポイント! ターゲットやユーザビリ ティは自分達で考える! ポイント!

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メンター、傾聴: 受講者(新卒) チームA メンター チームA チームメンバー に質問する 1 他チーム 他のチームの 新卒に質問する 2 メンターに質問 する 3 解決やふりかえりでの気づきなどを 全体にフィードバックする。 答えを教えずに 導く 4 EC2にssh接続ができなくて、、、 エラーの内容とマネジメントコンソール見せて。これはsgの 22番ポートを開ければアクセスできるようになるよ。 今何を調べてどこまで分かった状態かな? どこが原因だと思う?どうすれば答えに近づくと思う? 新卒 メンター メンターと新卒のやり取りイメージ 魚をあげるのではなく、 魚の釣り方を知れるように する! ポイント! お互いに助け合い聞きあう 環境をつくる! ポイント!

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自ら選び・自ら学ぶ アクティブラーニング=主体的に問題を発見し解を見いだしていく能動的学修 個人学修 チーム開発 相互 コミュニケーション 視聴順序、コンテンツを自分 達で決めるスタイル! 新卒研修全体の学習効果を自分 達で意識! ターゲットやユーザビリティは 自分達で考える! お互いに助け合い聞きあう環境を つくる! 魚をあげるのではなく、魚の釣り 方を知れるようにする! ふるまい 研修期間を通したWループで 自己改善の習慣をつける!

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こんな効果があった! 新卒WF: チーム開発はモブワークでやってもらおう。 チーム開発が始まる前にデモをやらないとな。 とある新卒が朝会で共有: モブワークを試してみたらすごくよかった! →みんながモブワークを試してみる 新卒WF: いつの間にかほとんどモブワークやってるし、 新卒の方にそのままデモしてもらっちゃおう! 新卒研修計画中 新卒研修中 チーム開発前

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こんな効果があった! • コンテンツの中ではほとんど触れていないが、チーム開発をサー バレスで行うチームがいた。 • 配属先のマネージャにインタビューをした結果: • 研修で触れていない言語・概念でも、自分で調べてできるよ うになっている。 • タスクをこなすだけでなく、目的ベースで考えて余計なタス クや足りないタスクを指摘できている。 • 所属するチームや環境によって学習効果に差が生まれる可能性 がある。

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今後の展望 研修の効果測定を行いたい 新卒の人数に対してスケールできるようにしたい 観察をより効率的、効果的にしたい

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まとめ 良かった点! • 退職率(新卒1年目の)が減った! • 自走できる人材が増えた! • アジャイル開発案件に新入社員がスムーズに入れるようになった! 懸案! • 研修の環境、入社時に持っている知識などの要素が絡み、研修 後に排出される人のスキルセットが安定しない。 • 新入社員を受け入れるプロジェクトとしては、予測がしづらくなる。

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