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AWSで推進する データマネジメント 川中⼦ 凌平 データ事業本部 ビジネスソリューション部

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⾃⼰紹介 2 名前:川中⼦凌平 (かわなごりょうへい) 所属:データ事業本部 ビジネスソリューション部 データマネジメント推進グループ 所在:栃⽊→東京→神奈川→北海道→東京→兵庫 業務:データ分析基盤構築 https://dev.classmethod.jp/author/kawanago-ryohei/

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今⽇話すこと 本セッションについて 3 ● データマネジメントとは何かについて簡単に説明 ● AWSにおけるデータマネジメント活動を⽀えるサービスについて ● アーキテクチャを実現するサービス活⽤例の紹介 こんな⼈向け ● データマネジメントに関⼼を持っている⽅ ● データ基盤の構築や管理に関わっている⽅

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データマネジメントとは

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データマネジメントとは 5 データマネジメントとは、企業や組織が持つ様々なデータを価値ある資産として 適切に管理‧活⽤するための取り組みです。 ● 品質の担保:正確性‧完全性‧⼀貫性の確保 ● セキュリティ:適切なアクセス制御と監査 ● 可⽤性:必要な時はすぐにデータにアクセス可能 ● ガバナンス:組織全体での統⼀的な管理 簡潔に⾔うと⾼品質なデータを誰もが、いつでも、安全に使える状態を保つ活動

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データマネジメント活動のノウハウが 体系的にまとめられたDMBOKが有名。 国際⾮営利団体 DAMA Internationalに よって定義されている。 DMBOKによるとデータマネジメントは、 11の知識領域で説明されている。 データマネジメントとは 6 https://www.dama-japan.org/DMBOK2ImageDownLoad.html

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データマネジメント活動のノウハウが 体系的にまとめられたDMBOKが有名。 国際⾮営利団体 DAMA Internationalに よって定義されている。 DMBOKによるとデータマネジメントは、 11の知識領域で説明されている。 データマネジメントとは 7 https://www.dama-japan.org/DMBOK2ImageDownLoad.html

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なぜデータマネジメントが必要なのか 8 企業が陥りがちなデータ管理の問題「データのサイロ化」 部⾨ごとに異なるデータ管理場所が存在してしまい、 ● 異なる情報が同名のカラムで管理されていて整合性が取れない ● データの在処は担当者のみが把握している ● アクセス権限の管理状況が把握できない https://logmi.jp/main/technology/324242 このようなデータ管理の課題に対して、 AWSは様々なサービスを展開している

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データマネジメントとAWS

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Lakehouseアーキテクチャ 10 ● データの集約 ● サービスの相互運⽤性 ● 統⼀されたアクセス管理 https://docs.aws.amazon.com/whitepapers/latest/best-practices-building-data-lake-for-games/lake-h ouse-architecture.html サイロ化の解決

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Lakehouseを⽀えるカタログサービス 11 https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/AWS-Black-Belt_2023_Amazon-DataZone-Overview_1231_v1.pdf アクセス権限管理 https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/AWS-Black-Belt_2023_AWS-Lake-Formation_1010_v1.pdf データカタログサービス

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Amazon LakeFormation 12 とは?:データアクセスを⼀元管理するサービス https://aws.amazon.com/jp/lake-formation/ 様々なデータソースを集約 アクセスできるデータを ⾏や列単位でコントロール データセキュリティ

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Amazon DataZone 13 とは?:組織内のデータをカタログとして公開するデータ管理サービス 組織で管理しているカタログに対して任意のデータを公開することで、 特定のユーザーが⾃由にデータを検索し、利⽤申請をすることができる。 https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/visualize-massive-amounts-of-internal-data-using-amazon-datazone/

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Amazon DataZone 14

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Amazon DataZone 15 Aテーブルを公開 Aテーブル使いたい 承認! 分析! データガバナンス

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Amazon DataZone 16 https://dev.classmethod.jp/articles/20240410-amazon-datazone-ai-recommendations/ AIリコメンデーション機能により、ビジネスメタデータの登録を効率化できる。 ⽣成されたメタデータを編集して登録することも可能。 メタデータ管理

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17 https://aws.amazon.com/jp/sagemaker/ 次世代 Amazon SageMakerの登場 分析やガバナンス向けサービスを包括したサービスが公開された。

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18 https://aws.amazon.com/jp/sagemaker/

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19 https://aws.amazon.com/jp/sagemaker/ 分析やAI開発ツールが統合 カタログ検索もサポート 様々なデータを集約

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全体を統制 Lakehouseアーキテクチャ 20 https://docs.aws.amazon.com/whitepapers/latest/best-practices-building-data-lake-for-games/lake-h ouse-architecture.html データをどう 貯めるか

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レイクハウスアーキテクチャを実現する サービスの活⽤例 〜構造データ〜

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Apache Iceberg 22 とは?:データレイクで運⽤可能なオープンテーブルフォーマット データレイクにある構造データを、柔軟なテーブル形式として利⽤できる。 ● スキーマエボリューション:後⽅互換性を保ちながらスキーマ変更可能 ● ACID トランザクション:複数の同時書き込みでもデータ整合性を保証 ● タイムトラベル機能:任意の時点のデータスナップショットを参照可能 ● パーティション進化:再書き込みなしでパーティション⽅式を変更可能 オープンフォーマットによりベンダーロックインを回避でき、 データの統合と相互運⽤性を向上させる。 相互運⽤性

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Apache Iceberg 23 しかしIcebergではファイルの管理が必要になる ● 定期的なファイル圧縮や不要データ削除コマンドの実⾏ ● ⽣成されるメタデータファイルへのアクセス管理 適切に管理ができないとクエリパフォーマンスが悪化し、コストも増加する これらを⾃動化してくれるのが...

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Amazon S3 Tables 24 とは?:Apache Iceberg テーブル形式のマネージドサービス Iceberg テーブルに紐づくメタデータファイルの管理を⾃動化してくれる。 従来のIcebergテーブルの管理が⾃動化されることで、 ユーザーはテーブル内データの運⽤に集中できる。 ● クエリ性能最適化:コンパクション(ファイル最適化)を⾃動実⾏ ● ストレージ最適化:スナップショットを定期的にクリーンアップ ● アクセス管理の簡素化:エンティティ(実体ファイル)をAWS側で管理

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AWS Glue Data Quality 25 とは?:データの品質をルールに基づいて⾃動で検証するサービス データの品質を検査することで、ユーザーが安⼼して分析に利⽤できる。 ● データ品質スコアの算出 ● ETLパイプラインへの統合 ● CloudWatchとの連携 ● カスタムルールの定義 データ品質

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AWS Glue Data Quality 26 Icebergのブランチ機能とDataQualityによるデータ検証を組み合わせ、 品質が確認されたデータのみをユーザーに公開するフローも紹介されている。 https://aws.amazon.com/jp/blogs/big-data/build-write-au dit-publish-pattern-with-apache-iceberg-branching-and-aw s-glue-data-quality/

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レイクハウスアーキテクチャを実現する サービスの活⽤例 〜⾮構造データ〜

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Amazon S3 Vectors (プレビュー) 28 とは?:⼤規模なベクトル検索システムを低コストで実現するサービス OpenSearch Serverless S3 Vectors コスト 処理量+ストレージ 非常に低コスト 検索方法 ハイブリッド検索 ベクトル検索のみ レイテンシ 非常に小さい (10ms) 小さい(1秒) ⾮構造データのベクトル検索に必要なベクトルを保存するストレージ。 従来のベクトルデータベースに⽐べて⼤幅なコスト削減(最⼤90%)が⾒込める。 より⼿軽に、⾮構造データを活⽤できる環境を構築できる。 ⾮構造データ活⽤

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Amazon S3 Vectors (プレビュー) 29 https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/introducing-amazon-s3-vectors-first-cloud-storage-with-native-vector-support-at-scale/ ● Knowledge Base連携 ● OpenSearch Service連携 ● APIによる直接検索

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Amazon S3 Vectors (プレビュー) 30 https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-s3-vectors-serverless-vector-database-jawsugsaga-jawsug/ APIによる検索は⾮常に簡単

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Amazon S3 Metadata 31 とは?:S3オブジェクトのメタデータを⾃動でテーブル化するサービス ⾮構造データのメタデータをテーブルとして簡単に管理‧参照できる。 メタデータ管理

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Amazon S3 Metadata 32 ジャーナル テーブル ライブインベントリ テーブル 作成 必須 オプション データ 変更履歴 最新状態のみ 反映 ほぼリアルタイム 1時間以内 S3 Metadataは2つのテーブルで構成される。

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Amazon S3 Metadata 33 最新のみ 変更も記録

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Amazon S3 Metadata 34 AWSのブログではQuickSightに連携して、 コスト管理やデータ理解に利⽤する例が紹介されている。

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⾼品質なデータを誰もが、いつでも、安全に使えるデータ基盤 35 品質管理 アクセス管理 カタログ提供 ⾮構造データ活⽤ メタデータ管理

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さいごに

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● データを資産として活⽤するにはデータマネジメントが不可⽋ ● サイロ化の解決策としてレイクハウスアーキテクチャが推奨 ● 今後は次世代SageMakerがデータ利活⽤の中⼼になるかも ● データレイク上でテーブル管理や品質検証も可能 ● ⾮構造データの管理や活⽤に向けたサービスも展開されている 37 今⽇のまとめ 適切にサービスを選定して組織のデータを守りましょう。 本資料が少しでもデータマネジメント推進の参考になれば幸いです!

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ご清聴ありがとうございました 38

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