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打錠 1 2021/3/27 Ver. 1.0

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打錠 造粒物を上下から圧密し、錠剤にする工程のこと • 一般的にロータリー式打錠機が用いられる • 粉体の供給部、回転打錠部、排出部からなる • 回転打錠部は粉体の供給と圧密の部分を持つ • 圧密には上杵、下杵、臼を使用する Developing Solid Oral Dosage Formsより I-Holland、菊水製作所がわかりやすい

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打錠と造粒 造粒による粉体性質の最適化が打錠の安定性に重要 • 流動性・圧縮成形性・溶解性を適切にするために必要 • 流動性が低いと杵に粉が適切に入っていかない • 圧縮成形性が悪いと欠けたり割れたりしやすくなる • 溶解性のために粒子のサイズや添加剤が重要となる

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打錠のツール 上杵・下杵・臼の形状や材質も重要な要素となる • 適切な形状・寿命・錠剤の力学的均一性により選択 • 材質・表面処理によって付着性や耐久性が異なる • 形状は営業・研究・製造の合意で決定する必要がある

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ツールの規格 TSMとEUが標準的な規格 • TSM(IPT)はUS規格で、EUはEU規格 • 日本ではTSMが主流 • EU規格はI-Hollandにより配布されている • BタイプとDタイプがある (Bは直径19mmの胴、Dは25.4mmの胴、それぞれ臼が数種あるようだ)

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下杵のレリーフ 杵の先の横への出っ張り部分をレリーフと呼ぶ • 引き抜くときに臼への付着を取り除く • バインディングを防ぐとされている • 鋭い角を持つほうが良いとされている • 実際には造粒物の特性の影響の方が大きい • 表面の摩擦抵抗の大きさも重要な要素となる

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杵のキー 杵の回転を防ぐために付けられる金具のこと • 両面刻印錠、楕円錠などでは必須となる • 下杵には通常無いことが多い • 下と上の形状を合わせるのに必要となる

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テーパー臼 杵の穴の上下がやや広くなっている臼のこと • 圧密時に空気が逃げやすい • 高速打錠で、カップが深い場合に有用 • キャッピングをへらすことができる

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杵臼デザインの決定 打錠の圧力によって取れるデザインが決まる • 圧力が高ければ、力に強いデザインしか取れなくなる • 錠剤の曲面が深いほど、圧力に弱い杵になる • 皮膜錠では角が丸いデザインの方が良い • 円形錠が普通だが、楕円の錠剤も多く存在する

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カップ 錠剤の曲面を生み出す、杵先の凹みのこと • 1つしか角度が無いものや、2つ以上あるものがある • カップが深いほど小さく見えやすくなる • 2つ以上の角度を持つほうが体積は大きくなりやすい • 深いほどキャッピングしやすく、耐久性が低い杵になる