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Chapter 2 社会課題
機会格差の実態
こども自身の資本
経済的な困難のなかにあるこども〜経済資本の課題〜
病気や医療的ケアとともに暮らすこども〜身体資本の課題〜
9 人に 1 人が相対的貧困の状 態
難病に向き合うこどもは 2 5 万人以上と推計
日本のこどもの貧困率は 1980 年代から横這いであり、OECD 加盟国のなかでも高い水準です。相対的貧困は絶対的貧
日本財団によると、指定難病や小児慢性特定疾病、日常的に医療的ケアを必要とするこども、難病指定されていない希
困とは異なり、必ずしも衣食住に事欠く状態だけを表すものではありませんが、経済的な要因によって、学びや体験を
少疾患のこどもなどを含め、難病に向き合うこどもは 25 万人以上とされています。そのなかには、
「慢性に経過する」「生
はじめとするさまざまな機会へのアクセスが限られ、不利な状況に置かれやすい傾向があります。
命を長期にわたって脅かす」「症状や治療が長期にわたって生活の質を低下させる」「長期にわたって高額な医療費の負
担が続く」という 4 つの要件を満たす「小児慢性特定疾病」とともに暮らすこどもや、日常生活や社会生活を送るために、
日本の相対的貧困率の推移
(%)
70
63.1
60
50
ひとり親世帯では
2 人に 1 人が貧困状 態に
51.4 50.1
53.5
58.2 58.7
54.3
50.8
54.6
50.8
48.3
44.5 44.7
40
20
12.9 12.8 12.2 13.4 14.4
14.2
13.7
15.7 16.3
(人)
その多くを母子世帯が占めています。ま
130,000
た、生活意識について「苦しい」と答え
120,000
世帯の平均を大きく上回っています。そ
13.9 14.0
10
11.5
11.0
の背景には、賃金格差や養育費の未払
いなど、世帯の努力だけでは解決しにくい
0
1988 1991 1994 1997 2000 2003 2006 2009 2012 2015 2018 2021 2024
社 会 的な要 因が あると考えられます 。
難病に苦しむこどもの数の推移
120,585
113,159
統計開始前
こどもの貧困率
統計未公表
118,277
110,000
107,952
100,000
25,000
20,000
新基準
ひとり親世帯の貧困率
出典:日本財団「難病の子どもと家族が孤立しない地域づくり」
ひとり親世帯の貧困率は 44.7%に達し、
た割 合は、母 子 世 帯では 82.1%と、全
30
恒常的な医療的ケアを必要とするこどもがいます。
13,968
15,000
出典:厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査」
10,000
9,987
16,575
18,272
19,712
20,180
19,238
20,382
20,385
21,126
13,585
8,438
9,967
15,892
14,886
20,155
18,951
17,209
10,413
10,702
5,000
学校外の体験をさせてあげられない理由として
「経済的理由」を選択した割合
56.3%
世帯年収
300万円未満
43.0%
300 ~599万円
スポーツやダンス、音 楽など、こども
の頃の体験活動は、自尊感情や学習意
16.9%
600万円以上
出典:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
「子どもの『体験格差』実態調査」(2023)
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低 所得家 庭ほど、
経済的な理由で
こどもの体 験 機 会が
限られている
欲などにポジティブな影響を与えます。
しかし、低所得家庭では、経済的な理
由から、こどもがやってみたいと思う体
験 活動への参加を諦めざるを得ない実
態があります。
0
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小児慢性特定疾病児童等データベースの登録人数
在宅の医療的ケア児の推計値(0-19歳)
出典:小児慢性特定疾病情報センター「小児慢性特定疾病児童等データベースへの登録状況」、
こども家庭庁「医療的ケア児について(令和8年1月改正)」
治療を余 儀なくされ、
学 校 生活や学びの機 会が限られることも
日本の周産期・新生児医療技術の進歩によって救われる命が増える一方、在宅で日常的な医療的ケアを必要とする
こどもは、全国で2 万人を超えています。病気や医療的ケアとともに暮らすこどもとその家族は、地域や学校による受
け入れ体制の違いや、周囲の理解不足などに直面することがあります。医療的ケアや、福祉、教育などの包括的ア
プローチによって、社会から孤立することがないような支援が必要とされています。
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