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DSタスクと 利益との結びつき ~Dynalyst編~ 1/30 2021年度DSOps研修 第2回 担当:加藤 直

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担当 加藤 直 (2019年度入社) DynalystのDSチーム所属 担当領域: データ分析、提案 MLモデル作成・運用 MLOps 2/30

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今回学んでほしいこと DynalystのDSP運用をモデルに、 お金の流れからDSが取り組むべきこと・問題点を知る   │   ├─ 1. RTBの概要とお金の流れ   └─ 2. DynalystのDSタスク例 3/30

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RTBの概要とお金の流れ 4/30

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RTBに関わるプレイヤー 5/30

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RTBに関わるプレイヤー 6/30 基本的に、左から右にお金が流れていく

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SSP、DSPの関係性 7/30 SSP  - メディアから広告枠を買い、DSPに売る  - 広告が表示された際にオークションを開催して   最高入札額のDSPに広告表示の権利を与える DSP  - 広告主から広告を預かって代理で配信する  - 入札額をうまく決定することで効果最大化を図る  - 広告がクリックされた際に広告主からお金を貰う

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広告表示の流れ - Webページの一例   - 赤枠の部分が広告 8/30

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広告表示の流れ - 最初から広告内容が決まってる わけではなく、枠だけが存在   - 広告枠にはJSなどで書かれたタグ が埋め込まれている 9/30 <タグ>

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広告表示の流れ 10/30  - サイトへアクセスがあると、リクエストが送信    - SSPへのアクセスが行われる. <タグ> SSP

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広告表示の流れ 11/30 <タグ> SSP DSP DSP DSP - SSPがDSPに入札リクエストを送る   - 入札リクエストの中身   - 表示日時   - 表示サイト   - 枠のサイズ   - デバイスのOS   - etc.

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広告表示の流れ 12/30 - それぞれのDSPが入札額を決定 - もちろん入札しなくてもよい <タグ> 入札額: 100円 入札額: 80円 SSP DSP DSP DSP

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広告表示の流れ 13/30 勝者が落札。Win通知に対して出したい 広告を返し、広告が表示される <タグ> Win! SSP DSP DSP DSP

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DynalystのDSタスク例 14/30

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Dynalystは主にスマホアプリのリターゲティング広告を配信している   リターゲティング広告:  - 「前にこのゲームで遊んでたけど○日間ログインしてない」    というようなユーザーがを対象にした広告 (前提)Dynalystと広告主の取引体系 15/30 Come back here! I'm bored.

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Dynalystが利益を生み出すには 16/30 Dynalystがもっと利益を生み出すためには、大きく   予算を増やす 配信費を最適化する のどちらかの行動を取る必要がある Budget Profit

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オークションに勝つ度にSSPに配信費を払い、 広告がClickされたら広告主からお金を貰っている(その上限=予算) Dynalyst周辺のお金の動き 17/30 広告主 SSP

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Dynalyst周辺のお金の動き 18/30 予算を増やす 広告主が予算を増やしたくなるような配信  - Dynalystから介入できるのは   - 配信した広告の(利益/コスト)が良い    → 入札額の最適化   - 配信量を多くする余地がある    → クリエイティブ戦略による      CTR,CVRの増大

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Dynalyst周辺のお金の動き 19/30 配信費を最適化する 高値で入札→お金の無駄 低値で入札→配信機会の損失 配信することの本質的価値を予測して、 それに基づいた最適価格を決定する必要がある  → CTR,CVR予測、入札戦略 配信事故が起きるとその分だけ損失発生  → モニタリング(詳細は時間の都合で省略)

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Dynalystで取り組んでいる主なDSタスク クリックやCVがつきそうな広告デザインの配信をおこないたい  → クリエイティブ選択   広告の価値を正確に見積もることで、最適な入札価格で入札したい  → CTR/CVR予測, 入札戦略   それらに付随する諸問題  → 遅れCV, FeedbackLoop, SelectionBias, 予算ペーシング, ... それぞれの例を紹介していく 20/30

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どちらの広告のほうがCTRが良いか?  - 広告枠/サイズは同じ Q : A/Bテストすれば? A : 可能だが問題がある クリエイティブ選択 21/30 広告B 広告A Save the town! Zombie Panic!

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- クリエイティブは豊富にある   - キャラクターを変えたら?   - 色を変えたら?   - テキストを変えたら?   - 新規キャンペーンの度に新クリエイティブ   - 新イベ, 新ガチャ, ... A/Bテストの問題点:  サンプルサイズ不足, 機会損失   解決方法: Bandit Algorithm クリエイティブ選択 22/30 Save the town! Zombie Panic! Save the town! Save the town! Defeat the enemy! Zombie Army! ︙ ︙

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なぜCTR予測やCVR予測が大事なのか eCTRやeCVRに基づいて広告の価値(=入札額)を算出しているので、 これらの予測値の精度を上げることがそのまま  - 良い価値の広告をきちんと高値で入札して、配信できる確率を上げる  - 悪い価値の広告に無駄に配信コストをかけないようにする といったことに繋がり、Dynalystの利益が向上する →CTR, CVR予測は非常に大事 23/30

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CTR,CVR予測にまつわる種々の問題 手法: 例えばDNNなどを使った時に入札は間に合うのか? データサイズ: 学習の時間/メモリなどの計算資源的な問題 不均衡データ: CTRはせいぜい1% データ鮮度: 古いデータを使ったままだと精度は悪化する 遅れCV: CVがつくまでは時間がかかる 評価: 「精度がいいモデル = DSPにとっていいモデル」は本当に成立する?     本当に平等に評価できてる? 24/30

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CTR,CVR予測にまつわる種々の問題 手法: 例えばDNNなどを使った時に入札は間に合うのか? データサイズ: 学習の時間/メモリなどの計算資源的な問題 不均衡データ: CTRはせいぜい1% データ鮮度: 古いデータを使ったままだと精度は悪化する 遅れCV: CVがつくまでは時間がかかる 評価: 「精度がいいモデル = DSPにとっていいモデル」は本当に成立?     本当に平等に評価できてる?     → 結局、売上に影響しないと意味がない 25/30

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まとめ 26/30

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お金儲けの観点からDSタスクを考えてみた  - クリエイティブの最適化  - 配信費の最適化 CTR予測, CVR予測みたいな問題でも、目的をキチンと考える必要がある  - 予測精度が上がりました!導入します!  - 予測精度が上がって売上が伸びました!導入します! 時間は有限...各タスクがどれくらい売上にインパクトがあるのか       優先順位を考える必要がある DSがやる仕事 = ロジックで売上最大化 27/30

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さいごに 28/30

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ディスカッション 売上 vs 利益 29/30

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売上 vs 利益 一口に「お金を稼ぐ」といっても、実は様々な測り方がある  - 売上を最大化する (そもそもの貰える予算を増やしたい)  - 利益を最大化する (決められた予算内での儲けを増やしたい) それぞれをKPIとしたときにどんな未来に繋がるか 30/30

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売上 vs 利益 売上を最大化  - 市場におけるDynalystの存在が大きくなる  - 売上だけ上がっても儲けが減る恐れがある  - 利益がないと単なるボランティアなので企業としての価値がない 利益を最大化  - ダイレクトに儲けが増える  - 「売上ちょっと減るけどコストがかなり削減できます」みたいな施策が   通ると、長期的には事業規模が縮小していく 双方のバランスを取りつつ、企業として何を優先すべきか軸を作る必要がある

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おわり