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Building markdown editor using Rust’s parser @yagipy JS Conf JP 2021

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自己紹介 @yagipy(Hiroyuki Yagihashi) - 所属: からくり株式会社/エンジニア - TypeScript/Next.jsでフロントエンドや、 Go/Node.jsで APIサーバー、AWSでインフラ構築、Figmaでデザイン作成、 Java/KotlinでAndroid等 - エンジニア募集中です - Twitter: @yagipy_ - GitHub: @yagipy - Blog: https://blog.yagipy.me

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本セッションのゴール - wasmのユースケースの一部を理解できるようになる - Rustのコードからwasm pkgを生成できるようになる - wasm pkgをReactで使用できるようになる - マークダウンエディタが構築できるようになる

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本セッションで話すこと - 作ったもの - アーキテクチャ - アーキテクチャのモチベーション - フロントエンド複雑化の流れ - 問題点 - 解決策 - 実装の紹介 - Rustのライブラリをwasm pkg化する - wasm pkgをdependenciesに追加する - wasm pkgをロードするReact Hookを定義する - 定義したReact Hookを呼び出す - まとめ

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作ったもの

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https://editor.yagipy.me - 3種類のプレビュー形式に対応 - デフォルト - マインドマップ - スライド - 3種類のレイアウトに対応 - 2カラム(textarea,preview) - textareaのみ - Previewのみ - 本セッションでは、デフォルト/スライドで使用しているRustコード(マー クダウンパーサー)をReactで使用するまでのアーキテクチャを紹介します

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アーキテクチャ

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RustコードがReactアプリで使用できるまで Reactアプリ wasm pkg Rustコード wasm-pack import マークダウンパー サー tsの型定義 Jsのラッパー wasm

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アーキテクチャのモチベーション

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前提: フロントエンド大規模化の流れ - ロジックがフロントエンドに寄ってきている - 主なメリット: 無駄な通信の削減、サーバーリソースの削減 - よりユーザーの近くで計算した方が良い - エッジコンピューティングやフォグコンピューティングの流れ - サーバーに戻そう、という動きもあるにはあるが ...(React Server Components等)

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問題点 - サーバーに書いていた処理をフロントエンド用に書き直す必要がある - 今までサーバーサイドはデータストアの役割に加えて、共通ロジックの置き場所として働い ていたがそうではなくなってきている

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解決策 - 色々ある - blitz, Kotlin Multiplatform, wasm, etc.. - 様々な言語の資産を活用したい場合はwasmが選択肢に入る - 今回は、実験としてRustのコードをwasmにしてWeb上で使用するという実 装を行った

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実装の紹介

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1. Rustのコードをwasm pkg化する 2. wasm pkgをdependenciesに追加する 3. wasm pkgをロードするReact Hookを定義する 4. 定義したReact Hookを呼び出す RustコードをReactアプリで使用するまでの手順

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Rustのコードをwasm pkg化する - wasm-packを使用 - wasm_bindgen + package.json等を出力(npm publishする場合にスムーズに対応でき る) - wasm_bindgen: #[wasm_bindgen]アトリビュートを付けた関数の wasmとJavaScript のラッパーとTypeScriptの型定義を生成する - https://developer.mozilla.org/ja/docs/WebAssembly/Rust_to_wasm#buildi ng_the_package use pulldown_cmark::{html, Options, Parser}; use wasm_bindgen::prelude::*; #[wasm_bindgen] pub fn pulldown_cmark(source_text: &str) -> String { // ~~~ 省略 ~~~ html_output }

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wasm pkgをdependenciesに追加する - package.jsonのdependenciesに追加 - 直接/pkgのパスを指定する形でも可能 { "dependencies": { "markdown-parser": "file:./markdown-parser/pkg" } }

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wasm pkgをロードするReact Hookを定義する - wasmを含んだJavaScriptは動的に読み込む必要があるので、その読み込み を待ってrerenderする import { pulldown_cmark } from 'markdown-parser' export interface IPullDownCmark { pulldown_cmark: typeof pulldown_cmark } export const usePullDownCmark = () => { const [state, setState] = useState(null) useEffect(() => { (async () => { const wasmContainer = await import('markdown-parser') setState(wasmContainer) })() }, []) return state }

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定義したReact Hookを呼び出す - 作成したHookを呼ぶ - wasm_bindgenした関数が呼べる interface IProps { text: string } export const DefaultPreview = ({ text }: IProps): ReactElement => { const instance = usePullDownCmark() return (
) }

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まとめ

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まとめ - wasm-packを使用することで、簡単にRustで書いたコードをWeb上で使用 できた - その他のwasmがサポートされている言語のコードも、wasmを介することで Web上で使用できるようになるため、既存の言語資産をWeb上で使用できる

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Thank you for listening!