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1 ©2024 Loglass Inc. プロダクト組織全員がレベルアップする勉強会を 継続的に開催する秘訣 2024/06/26 コタツ

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2 ©2024 Loglass Inc. Profile コタツ (@qa_kotatsu) 株式会社ログラス QA 2015年に株式会社ビズリーチにサーバーサイドエンジニアとして入社。紆余 曲折を経てQAとなる。現在は株式会社ログラスにてQAとしてプロダクト開発 に携わっている。 マイブームは家庭菜園。

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3 ©2024 Loglass Inc.

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4 ©2024 Loglass Inc. 突然ですが皆さんは勉強好きですか? 󰢦

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5 ©2024 Loglass Inc. 効果の薄い勉強会に身に覚えのある人? 󰢦

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6 ©2024 Loglass Inc. それは助走が足りないからです

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7 ©2024 Loglass Inc. アジェンダ 1. ログラスとはどんな会社? 2. 助走ってなに? 3. 具体的な勉強会の実例やTips a. ある輪読会の一例 b. その他の形式について 4. まとめ

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8 ©2024 Loglass Inc. ログラスとはどんな会社?

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9 9 ©2024 Loglass Inc. 企業価値を向上する 経営管理クラウド

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10 ©2024 Loglass Inc. 現在の組織 CTO/VPoE EM EM TL Engineers Designer PdM Management 経営管理 Enabling &Platform AI/LLM EM CRE TL Engineers Designer PdM TL Engineers Designer PdM TL Engineers TL Engineers EM QA QA QA TL Engineers Designer PdM QA 人員計画 TL Engineers

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11 ©2024 Loglass Inc. 現在の組織 CTO/VPoE EM EM TL Engineers Designer PdM Management 経営管理 Enabling &Platform AI/LLM EM CRE TL Engineers Designer PdM TL Engineers Designer PdM TL Engineers TL Engineers EM QA QA QA TL Engineers Designer PdM QA 人員計画 TL Engineers 機能開発のチーム数複数に対してQA2名 本当は各チームに アサインしたいが 採用できていない

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12 ©2024 Loglass Inc. QAの動き方について補足 CTO/VPoE EM EM TL Engineers Designer PdM Management 経営管理 Enabling &Platform AI/LLM EM CRE TL Engineers Designer PdM TL Engineers Designer PdM TL Engineers TL Engineers EM QA QA QA TL Engineers Designer PdM QA 人員計画 TL Engineers アジャイルテストを実践中

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13 ©2024 Loglass Inc. プロダクト組織が大事にしていること

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14 ©2024 Loglass Inc. 学びと適応をアップデートしていくために

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15 ©2024 Loglass Inc. テックバリューについて補足 テックバリューはプロダクト組織全体で大事にしているものです ● 行動原則をはじめ、あらゆることをアップデートしていく 「学びと適応」の持続可能性も大事にしている ● 一回一回は小さくてもいいから継続する例として、毎日プロダクト部全員 で回している10分勉強会があります

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16 ©2024 Loglass Inc. 学ぶ文化を組織に根付かせるためにやっていること

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17 ©2024 Loglass Inc. プロダクト組織が大事にしていることをやるうえで QAとして大事にしていること

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18 ©2024 Loglass Inc. 私の考え:QAのやることはテストだけじゃない https://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articl es/1112/05/news007.html ≒ ? https://note.com/k_kotatsu1992/n/nd639aa4b5692

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19 ©2024 Loglass Inc. ログラスの考えるQAの(新)ミッション・ビジョン・バリューの補足 元々のMVVがあったが(右のもの)、 Update Normalをした ● これはもう当たり前にできている ● もっと先の、できていないけどやっ ていきたいことをMVVに掲げたい https://note.com/k_kotatsu1992/n/nd639aa4b5692

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20 ©2024 Loglass Inc. ログラスの考えるQAのミッション・ビジョン・バリュー Mission: プロダクト開発のケイパビリティを高め、組織全体の バリューストリームを最大化する Vision: 5つの技術・知識を持つジェネレーター ドメイン理解・テスト技術・自動化技術・プロセス改善技術・コミュニケーション技術 Value: 顧客志向な品質リーダシップ プロダクト組織で顧客のために品質を高める活動を促進していく 組織の弱さに寄り添う 批判するのではなく、組織の足りない部分を補う行動をする 天真爛漫な探求心と対応力 抽象度を調整しながら、柔軟に学び考え、柔軟に対応する

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21 ©2024 Loglass Inc. ケイパビリティとは? ケイパビリティ(capability)とは、一般的には「能力」「才能」「手腕」「力量」と いった意味です。 ビジネスで使われる場合には「企業全体の組織的な能力」、さらに踏み込んで「組 織として持つ、他社より優位な強み」を指します。 https://www.persol-group.co.jp/service/business/article/325/

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22 ©2024 Loglass Inc. ジェネレーターとは? Mission: プロダクト開発のケイパビリティを高め、組織全体の バリューストリームを最大化する Vision: 5つの技術・知識を持つジェネレーター ドメイン理解・テスト技術・自動化技術・プロセス改善技術・コミュニケーション技術 Value: 顧客志向な品質リーダシップ プロダクト組織で顧客のために品質を高める活動を促進していく 組織の弱さに寄り添う 批判するのではなく、組織の足りない部分を補う行動をする 天真爛漫な探求心と対応力 抽象度を調整しながら、柔軟に学び考え、柔軟に対応する 誰かに何かをさせるのではなく、 一緒になって楽しむというジェネレーター理論から引用 私達も間違うことを前提に、対等な立場でシナジーを作る ※5つの技術はまだ持ってない

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23 ©2024 Loglass Inc. 助走って何?

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24 ©2024 Loglass Inc. 勉強会は助走が大事

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25 ©2024 Loglass Inc. 助走=目指すべき姿と現状のギャップの発見と関係性構築

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26 ©2024 Loglass Inc. なぜミッションやテックバリューを紹介したのか: それもまた助走だから

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27 ©2024 Loglass Inc. ←勉強会 ←助走

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28 ©2024 Loglass Inc. 助走がない勉強会はこうなる

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29 ©2024 Loglass Inc. 助走=目指すべき姿と現状のギャップの発見と関係性構築 理想が揃わないと、課題感が揃えられない ミッションやテックバリューによって、 なりたい姿の認識を揃えられた ● だからこそ現実とのギャップを直視できる ● そこからどうするかを全員で考えることができる ギ ャ ップ

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30 ©2024 Loglass Inc. 助走=目指すべき姿と現状のギャップの発見と関係性構築 チームでレベルアップするためには、チーム(感)を作らないとならない プロセスやツールよりも個人と対話を ● 多いときはマネージャーでもないのに一日7人と1on1 ● QAというロールは一旦捨てて人助け ● 飲み会、ランチ、部活、会議体設計、雑談、自己開示 関係性構築→課題発見→課題解決のための勉強(会) これの繰り返し

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31 ©2024 Loglass Inc. そのうえで、QAのMVVと関連付けた勉強会の設計をしています 🗝 Value: 組織の弱さに寄り添う ● いま、組織が直面している課題に即した題材をチョイスする 🗝 Vision: 5つの技術・知識を持つジェネレーター ● ともに学ぶから、わたしも知りたいことを題材にする

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32 ©2024 Loglass Inc. 具体的な勉強会の実例やTips

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33 ©2024 Loglass Inc. ある輪読会の一例:実践アジャイルテストを題材に

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34 ©2024 Loglass Inc. 前提 私が1人目QAとして入り、入社4ヶ月目ぐらいにやった輪読会の話です ● 2022年11月 ● エンジニアだれもがみなQAについて知りたい状態 ● 新旧ミッション・ビジョン・バリューもテックバリューもなかった PdMもデザイナーも少なかった ● エンジニアが主要メンバー

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35 ©2024 Loglass Inc. 輪読会の設計も助走 (=目指すべき姿と現状のギャップの発見と関係性構築) 会設計から人を巻き込んだ 目的設定、頻度、対象範囲など、輪読会の設計はEM に壁打ちしながら進めた ● EMは以前エンジニアでやっていた輪読会の反 省を活かす設計を一緒に考えてくれた ● 周りのエンジニアに題材について聞きまくった ○ 複数候補本を出して投票してもらった https://amzn.asia/d/0bgzLiSe

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36 ©2024 Loglass Inc. 輪読会の設計も助走 (=目指すべき姿と現状のギャップの発見と関係性構築) 課題: アジャイルテストをどうすればいいかわからない ● わたしもわからん ● みんなもわからん 目的: チームでアジャイルテストの共通認識ができていて、 テストプラクティスを実践できるようになる ● 目的に対応した部分は以下なので対象を絞った ○ 第2部組織的なチャレンジ ○ 第3部アジャイルテストの4象限 https://amzn.asia/d/0bgzLiSe

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37 ©2024 Loglass Inc. ファシリテーターを2名あらかじめ指名し、その2名は 担当の章を読んでまとめてくる 2チームに分かれて概要シェア→気になる点をフリー ディスカッションという流れ ● ファシリ以外は事前に読んでこなくても良い ● が、自発的に取り組んだほうが得るものが多い 輪読会自体のやりかた https://amzn.asia/d/0bgzLiSe

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38 ©2024 Loglass Inc. 輪読会の結果 品質についての前提知識がエンジニアと揃ってきて、どのフェーズでもテスト すべきなどの説明不要になった ● 共通言語が出来た ● シフトレフトが合言葉になった ワークであるべき理想に対して現在地を知り、ギャップを理解しやりたいこと を語り合えた ● 自分が関わっていないチームの課題も知ることができた ● 情報収集、課題発見としても捗った

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39 ©2024 Loglass Inc. その他の形式

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40 ©2024 Loglass Inc. ● 勉強会 ○ 輪読会 ○ ドリル ○ KARAOKE ■ 巷に流れている資料を使ってLTすること ○ 動画鑑賞 ■ 商談動画、巷に流れているLT録画など ● 課題発見 ○ 品質コミュニティ 勉強会、もしくは類する何かとして今までやってきたこと

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41 ©2024 Loglass Inc. ソフトウェアテスト技法練習帳を開発チームと集中特訓 テスト観点漏れによる変更失敗率が多かったのが発端 特訓月間として、週1〜2で30分ずつ実施 ● 一回あたり1問 ● みんなで問いてみて、答え合わせ+解説 https://amzn.asia/d/0bsmEYOC

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42 ©2024 Loglass Inc. ソフトウェアテスト技法練習帳を開発チームと集中特訓:結果 チームの中でも相当ばらつきがあるとわかった ● 人柄・個性が出る ● スキルも違う もっとやったほうがいいし、現場投入できているか も観測するべきだった(できていない)

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43 ©2024 Loglass Inc. https://speakerdeck.com/mixplace/customer-value-created-by-dev-team-culture-that-works-to-improve-product ivity?slide=37 一緒にドリルを解いていたエンジニアの発表にも登場

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44 ©2024 Loglass Inc. いろいろな種類の勉強会をやっていて、週イチ程度の頻度で約1年継続中

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45 ©2024 Loglass Inc. 毎週30分の勉強会の定期予定「愚公移山」を開催中 ● 誰でも参加OK ● 参加しなくてもOK ● とりあえず毎週なにかをやる ● 形式は色々(前のスライド参照) ● 新規ジョインしたエンジニアへ毎回この会をオンボーディング ちなみに愚公移山の意味 ● 何事も根気よく努力を続ければ、最後には成功することのたとえ。 「愚公、山を移す」と読み下す。 昔、中国に愚公という老人がいて、二つの山の北側に住んでいたが、家の出入りに不便な ので山を移そうとした。そんなことは無理だと嘲笑する者もいたが、孫やその子の代までかかってもやり遂げると言い、 山を崩しては土を運び続けた。天帝は愚公のひたむきな心に感じ、その山を他の場所に移したという説話から。 今やっている取り組み

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46 ©2024 Loglass Inc. まとめ

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47 ©2024 Loglass Inc. 勉強会のための助走、できてますか? 助走=目指すべき姿と現状のギャップの発見と関係性構築

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48 ©2024 Loglass Inc. 理想と現実のギャップは周囲と認識が合ってますか? ギ ャ ップ

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49 ©2024 Loglass Inc. 現場に活かせる題材を選んでますか? 自己満足じゃないですか?

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50 ©2024 Loglass Inc. プロダクトづくりはチームワーク チームと良好な関係性が築けていますか?

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51 ©2024 Loglass Inc. プロダクト組織全体がレベルアップする勉強会を継続的に開催する秘訣

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52 ©2024 Loglass Inc. 助走=目指すべき姿と現状のギャップの発見と関係性構築 絵に描いた餅にしないために組織の課題に寄り添う ● 品質コミュニティを運営したりして解像度を高める ● 同じ情報量になる 「プロダクト組織全員をレベルアップさせる」ではなく、「私 も一員で、プロダクト組織全員でレベルアップする」 業務につなげる仕組みを柔軟に取り入れると効果が最大化 ● 輪読会と思いきやディスカッション まとめ:「プロダクト組織全員がレベルアップする」ために

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53 ©2024 Loglass Inc. プロダクト組織全体がレベルアップする勉強会を継続的に開催する秘訣

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54 ©2024 Loglass Inc. まとめ:「勉強会を継続的に開催する秘訣」について 歯磨きのように学ぶ習慣を作る ● 業務時間内に実施 ● 次何やろうか〜!となる ● みんながやりたいものを自然と持ってくるようになる 準備はできたらいいけど、できなくてもOKな設計にする ● 脱落者をなるべく減らす ● 途中参加もできるようにする(題材次第ではある) ● 一方で目的に応じてハードモード勉強会も

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