Slide 1

Slide 1 text

ネットシェア可 AIコーディング新時代を生き 残るための試行錯誤 株式会社ジェイテックジャパン 高丘 知央 2025年6月12日(木曜日) LayerX Tech Conference #aicoding

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 高丘 知央 - Tomohisa Takaoka X: @tomohisa GitHub: @tomohisa Works at: 株式会社ジェイテックジャパン、J-Tech Creations, Inc. JTS Group - 株式会社ジャパンテクニカルソフトウェア 品川 CTO: 中小企業の受託開発をモダンな開発スタイルで。イベントソ ーシング、CQRSなどのソフトウェアアーキテクチャに関するコンサ ル業務 Microsoft MVP for Developer Technologies from Nov 2024- OSS: Sekiban - Event Sourcing and CQRS Framework. 2 / 18

Slide 3

Slide 3 text

本日のアジェンダ 1. AIコーディング新時代の到来 2. 6月時点での実装指針 3. Claude Code 時代の歩き方 4. まとめ 3 / 18

Slide 4

Slide 4 text

1. AIコーディング新時代の到来 4 / 18

Slide 5

Slide 5 text

1-1. 4月から6月への変化 4月 - 過渡期の認識 AIコーディングの理想と現実を模索 「AIは知識の代替ではなく増幅器として機能」 使用者のス キルがないと出力が上げられない、またAIと協働すること により使用者のスキルは向上する まだ手探り状態、限定的な活用 6月 - 完全なる新時代の到来 Claude Code Max による長時間タスクの実現 Copilot、Cursor、Cline等のエージェント機能の成熟 「生き残る」ための必須スキルへと変化 5 / 18

Slide 6

Slide 6 text

1-2. なぜ「生き残る」なのか 危機感の背景 AIコーディング革命による開発の民主化 アプリ・ウェブ開発の裾野が全ての人に拡大 受託開発業界への影響は予測不可能 機会としての側面 今までとは比べ物にならない生産性向上が可能 AIを使いこなすスキルが新たな競争優位に 適切な活用により自社プロダクト・サービスに活かせる 6 / 18

Slide 7

Slide 7 text

1-3. スキルレベルによる格差 シニア開発者の優位性 既存スキルがAI出力の質を大きく左右 これまでの努力は無駄ではない 腕のあるシニアが有利な状況 若手開発者の可能性 たくさん使って問題解決経験を積む AIと共に成長できる柔軟性 元気な若者の伸び代 共通して必要なもの 熱意と探究心 熱意と探究心 7 / 18

Slide 8

Slide 8 text

2. 6月時点での実装指針 8 / 18

Slide 9

Slide 9 text

2-1. LLMモデルやサービ スの活用戦略 まずは少額定額サービスから GitHub Copilot(推奨) Cursor Pro Claude Pro モデルや動作環境 現時点では個人的には Claude Sonnet (or Opus) 4 一択、指示に従う力が Gemini or OpenAIモデルより高い(個人 の感想) 動作環境は大差はない。Clineは使いやす い、Copilot Agent in VS Code は遅いけ ど正確より、Claude Codeは長時間タス クが強め 9 / 18

Slide 10

Slide 10 text

2-2. コントロールしたい機能の開発 手法 小さめのタスク、レビューをしっかりしたい なら、タスクファイル・設計ファイル方式 1. 時間をかけてタスクをファイルに記述 2. AIに設計を出力してもらう 3. 人間がレビューし、品質を担保 参考記事 タスクリストとタイムスタンプ付き設計ファイルを使っ て既存プロダクト開発にもCline,Copilot AgentでAIコー ディングする この方法は今でも有効! 10 / 18

Slide 11

Slide 11 text

2-3. コンテキストの質向上 出力品質向上の鍵 コンテキストの使い方による出力品質の向上 それぞれの開発者が理解する必要がある タスク規模拡大のための準備 渡す情報の質を高める 資料や既存コードの分析・関連付け LLMが理解できるデータ形式での情報整理 MCPの活用 長い実装方針にはMCPをドキュメント的に使用 コーディングガイドラインの効果的な共有 11 / 18

Slide 12

Slide 12 text

3. Claude Code 時代の歩き方 12 / 18

Slide 13

Slide 13 text

3-1. 使用量の考え方の転換 Before: 節約思考 「たくさん使わないように」 使用量を制限 必要最小限の利用 After: 積極活用思考 「使える分を量・質の向上に惜しみなく使う」 Claude Codeで5時間のウィンドウをマックス利用で大量に動作 品質と生産性の最大化を優先 再帰的に使用できる進捗管理プロンプト(TODOリストをファイルに書いて、処理が終わったらチェックし て、終わっていないものを継続して下さい。 ) LLMの記憶力に期待しない。Compactionで失敗することが多いので、Compactionさせないぐらいでやめさ せる 13 / 18

Slide 14

Slide 14 text

3-2. YOLO モードの実践 VM環境での安全な冒険 「VMを立ててYOLOでいこう」 参考ブログ AI エージェント開発時代の開発環境構築:VM で実現す る安全な YOLO モード YOLO モードの利点 確認ダイアログなしでの自動実行 高速な開発サイクル 並行開発の実現 14 / 18

Slide 15

Slide 15 text

3-3. LLMの要約力活用 生成力より要約力を重視 「LLMの生成力ではなく、 「LLMの生成力ではなく、 要約力を使う!」 要約力を使う!」 事前準備でのLLM活用 適切なコンテキスト作成のための準 備作業 情報分析・整理作業をLLMに依頼 これからの品質向上の鍵 15 / 18

Slide 16

Slide 16 text

4. まとめ 16 / 18

Slide 17

Slide 17 text

4-1. 新時代への適応戦略 段階的なアプローチ 1. 定額サービスでの基礎経験積み 2. コンテキスト管理スキルの向上 3. YOLO モードでの大胆な実験 重要な心構え AIは知識の代替ではなく増幅器 節約から積極活用への思考転換 要約力・コンテキスト管理でLLMの能力を引き出す 継続的な学習と実践 熱意と探究心を持って、新時代を生き抜きましょう! 17 / 18

Slide 18

Slide 18 text

ネットシェア可 Thank you! 株式会社ジェイテックジャパン https://www.jtechs.com/japan/ Sekiban - イベントソーシング・CQRSフレームワーク https://github.com/j-tech-japan/sekiban Zenn - ジェイテックジャパンブログ https://zenn.dev/p/jtechjapan_pub