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| © Muture Corp. All rights reserved. お客さまとの対話を加速する エンタープライズアジャイル ことはじめ MIDAS TECH STUDY #12 2023年6⽉26⽇ 1

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| © Muture Corp. All rights reserved. ⾃⼰紹介 | Yuta Kanehara ソフトウェアエンジニアとしてキャリアをスタート。 コンシューマー向けサービスやグローバルプラットフォームの開発及びPMを担当。 その後、プロダクトマネージャーとしてOMOプラットフォーム及びSaaS製品群の プロダクト責任者を務める。 2023年3⽉にMutureへ⼊社し、丸井グループにおけるプロダクトマネジメントや 組織⽀援を中⼼に担当をしている。 2 ⼀貫して「IT企業」で「⾃社事業」を担当していた⼈間が 現職では「⼤企業」の「⽀援事業」を担当しています

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| © Muture Corp. All rights reserved. そんな⼈間からみた ⼤企業変⾰に向けた歩み についてお話をします 3

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| © Muture Corp. All rights reserved. Mutureについて 4

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| © Muture Corp. All rights reserved. OMEMIEはDX銘柄2023の選出に貢献 🎉 8 出典: 2024年3⽉期 MARUI IR DAY

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| © Muture Corp. All rights reserved. 丸井グループの 課題について 9

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| © Muture Corp. All rights reserved. 11 知識創造型企業に向けた転換フェーズへ 出典: 2022年3⽉期 決算説明と今後の展望

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| © Muture Corp. All rights reserved. 12 知識創造型企業への転換に必要となる⼈材要件にギャップ 出典: 2022年3月期 決算説明と今後の展望

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| © Muture Corp. All rights reserved. ⼀⽅で次のような事例も存在している 13

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| © Muture Corp. All rights reserved. ラクチンきれいシューズ 14 お客さまの声を聞き、プロトタイプで検証。継続的な改善を重ね続けることで、累計販売数は約600万⾜を達成。 出典: 丸井グループ , 『インクルーシブなモノづくり』 お客さま参画型の商品開発事例

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| © Muture Corp. All rights reserved. これはまさに 「知識創造型」な事例と ⾔えるのではないか? 15

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| © Muture Corp. All rights reserved. 「お客さまとの対話」に基づく 商品開発はすでに⼗分な 成果を上げている 16

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| © Muture Corp. All rights reserved. アジャイルな価値探索を是とする 「対話の⽂化」は確かにある 17

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| © Muture Corp. All rights reserved. では課題の本質は何か? 18

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| © Muture Corp. All rights reserved. 19 出典: 情報処理推進機構, 『なぜ、いまアジャイルが必要か?』

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| © Muture Corp. All rights reserved. “モノ”のビジネスと”ソフトウェア”のビジネス 20 IT関与度: 小 IT関与度: 大 ビジネス x モノ ビジネスにおけるIT関与度が⾼まるほど、知識創造型企業としてありたい姿との乖離は⼤きくなってしまっている。 ビジネス x ソフトウェア 👍 🤯

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| © Muture Corp. All rights reserved. 21 「プロデュースbyデジタル」を新たに求める⼈材像として定義 出典: 2022年3月期 決算説明と今後の展望

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| © Muture Corp. All rights reserved. そもそも“モノ”と”ソフトウェア”はなにが違うのか? 22 👠モノ 📱ソフトウェア 形 単位 スケール 🤯 抽象化された概念の集合 🙂 物理的な形状がある 🤯 ない 🙂 サイズ, 形状, 重さ... 📈 1の継続的な運⽤/改善 👟👟 1をNに量産化 👟👟 モノとソフトウェアは根本的に性質が異なる別物 プロセス ウォーターフォール開発 アジャイル開発 📦製造管理モデル

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| © Muture Corp. All rights reserved. “モノ”の作り⽅を転⽤して”ソフトウェア”を作るのは悪⼿ 23 形 単位 スケール 🤯 抽象化された概念の集合 🙂 物理的な形状がある 🤯 ない 🙂 サイズ, 形状, 重さ... 👟👟 1をNに量産化 👟👟 プロセスだけ転⽤してソフトウェアを作っても、作って終わりでありその先がない 結果としてアウトプットが⽬的となる、いわゆるビルドトラップに陥る󰷺 プロセス 📦製造管理モデル 思想が近く 転⽤がしやすい 📈 1の継続的な運⽤/改善 ウォーターフォール開発 アジャイル開発 ※ このような背景からか”モノ”の作り⽅に慣れている組織において、”ソフトウェア”の新規開発案件に限り、要件さえ固まればそれなりに形として出来上がる印象があります 👠モノ 📱ソフトウェア

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| © Muture Corp. All rights reserved. ”ソフトウェア”に適した「環境」を新たに⽤意することが重要に 24 形 単位 スケール 🤯 抽象化された概念の集合 🙂 物理的な形状がある 🤯 ない 🙂 サイズ, 形状, 重さ... 📈 1の継続的な運⽤/改善 👟👟 1をNに量産化 👟👟 プロセス ウォーターフォール開発 アジャイル開発 📦製造管理モデル ソフトウェアを前提とした組織や制度を、現⾏の仕組みとは別で新たに設計 モノづくりの良さは残しつつも、ソフトウェアに適した環境を整備することが重要 👠モノ 📱ソフトウェア

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| © Muture Corp. All rights reserved. “モノ”と”ソフトウェア”における「対話」の違い 「お客さまとの対話」という観点で⽐較すると、ソフトウェアのほうが「お客さまを知る」ための⼿法は多い。 また、ソフトウェアを通じた対話など対話そのものにも⾼度なスキルが求められる点が⼤きく異なる。 25 正しい”課題”を⾒つける 正しい”解決策”を⾒つける モノ ソフトウェア ● お客さまの声 ● お客さま会議 ● サンプルチェック ● インタビュー ● サービスブループリント ● コンセプトプロトタイピング ● アクティビティ分析 etc… ● プロトタイピング ● ユーザビリティーテスト ● ユーザーストーリーマッピング ● A/Bテスト etc… 定性×定量と扱う情報量が爆発的に増加 検証サイクルは⾼速化し、⼿法も⾼度化 UX/UI, プロダクトマネジメント, ソフトウェア開発⼿法 などといった専⾨性を組織として獲得していく必要性

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| © Muture Corp. All rights reserved. ソフトウェア でも「対話の⽂化」を 26

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| © Muture Corp. All rights reserved. 「対話の⽂化」のDX 27

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| © Muture Corp. All rights reserved. 「対話の⽂化」のDXと エンタープライズアジャイル 28

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| © Muture Corp. All rights reserved. ”ソフトウェア”でも「対話の⽂化」を実現するために ソフトウェアでも「お客さまとの対話」に基づいたものづくりを実現するためには、以下のような取り組みが求められる。 IT企業等でのアジャイル開発の導⼊とはスコープが⼤きく異なるため「エンタープライズアジャイル」とも呼ばれる。 29 ① ソフトウェアビジネスに適した組織や制度を新たに設計 ② ソフトウェア開発に必要となる専⾨性の獲得 💡IT企業との違いについて IT企業の場合は、ソフトウェアを起点としたビジネスを展開していくという前提があるため、 創業時よりソフトウェアビジネスに最適化された組織や制度設計がなされており問題にならない。 💡IT企業との違いについて IT企業の場合は、ソフトウェアビジネスに必要となる専⾨性に対する理解はすでにあるため、これに適合するポジ ションを定義したうえで、不⾜する要件を満す専⾨⼈材を採⽤していくことで内製化を進めていく。 ⼀⽅で⼤企業では総合職⼈材の割合が⾼く、またIT系の専⾨⼈材を採⽤するためのハードルが⾼いため、結果として 専⾨性を培いづらい環境であることが多い。故に専⾨性についてはアウトソースされ、ナレッジが内に貯まらない

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| © Muture Corp. All rights reserved. アジャイルソフトウェア開発宣⾔の12原則と、⼤企業で実践する際の課題 30 アジャイル宣⾔の12原則 顧客の満⾜を求め続ける 要求の本質を⾒抜き、変更を前向きに 進捗も品質も現物で ムダ=価値を⽣まない、を探してヤメる 全員で共通の⽬標に向かおう よい技術、よい設計、よい品質の追求 ⼈の意欲は信頼から コミュニケーションは直接対話で よいモノはよいチームから ⾃分たちのやり⽅を毎週、調整する 成果物を2-3週間で、リリースし続ける ⼀定のペースでプロジェクトにリズムを 組織構造の変⾰ (階層型組織, 機能別組織, 上意下達, サイロ化) ソフトウェアに関するスキル習得 (UX/UI, プロダクトマネジメント, ソフトウェア開発⼿法) ⼤企業で実践するために ※ 意思決定プロセスの変⾰ (ウォーターフォール, 決裁構造, 内部統制) ※ 情報処理推進機構, 『アジャイルソフトウェア開発宣⾔の読みとき⽅』における表現を利⽤している

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| © Muture Corp. All rights reserved. アジャイルソフトウェア開発宣⾔の12原則と、⼤企業で実践する際の課題 31 アジャイル宣⾔の12原則 顧客の満⾜を求め続ける 要求の本質を⾒抜き、変更を前向きに 進捗も品質も現物で ムダ=価値を⽣まない、を探してヤメる 全員で共通の⽬標に向かおう よい技術、よい設計、よい品質の追求 ⼈の意欲は信頼から コミュニケーションは直接対話で よいモノはよいチームから ⾃分たちのやり⽅を毎週、調整する 成果物を2-3週間で、リリースし続ける ⼀定のペースでプロジェクトにリズムを ⼤企業で実践するために ※ ② ソフトウェア開発に必要な専⾨性の獲得 ① ソフトウェアビジネスに適した組織や制度を新たに設計 組織構造の変⾰ (階層型組織, 機能別組織, 上意下達, サイロ化) 意思決定プロセスの変⾰ (ウォーターフォール, 決裁構造, 内部統制) ソフトウェアに関するスキル習得 (UX/UI, プロダクトマネジメント, ソフトウェア開発⼿法) ※ 情報処理推進機構, 『アジャイルソフトウェア開発宣⾔の読みとき⽅』における表現を利⽤している

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| © Muture Corp. All rights reserved. エンタープライズアジャイルにおいて求められる変⾰の範囲 32 組織伴⾛ / スキル⽀援 事業レイヤーとの対話 経営レイヤーとの対話 マルイグループ DX推進室 エポスカード (事業会社) M&C (システム会社) 事業 部⾨ アプリ 部⾨ チームA 外部パートナー等 チームB チームC チームD 「アジャイル開発は開発部⾨の話じゃないの?」という認識がある場合も多いですが、 エンタープライズアジャイルとして扱う範囲としては「企業全体」に及びます。 開発部⾨ 組織構造の変⾰ (階層型組織, 機能別組織, 上意下達, サイロ化) 意思決定プロセスの変⾰ (ウォーターフォール, 決裁構造, 内部統制) ソフトウェアに関するスキル習得 (UX/UI, プロダクトマネジメント, ソフトウェア開発⼿法)

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| © Muture Corp. All rights reserved. マルイグループ エンタープライズアジャイル実現にむけた歩み 33 ④ 組織伴⾛ / スキル⽀援 ② 対象とする事業領域選定 ① アジャイル推進への基本合意 DX推進室 エポスカード (事業会社) M&C (システム会社) 事業 部⾨ アプリ 部⾨ チームA チームB チームC チームD 開発部⾨ ③ 職能横断型組織編成 ⑥ 社内規定や慣例の壁の突破 ⑦ アジャイル開発の実⾏⽀援 変⾰を推進していくためには、縦横上下様々な取り組みを連鎖的に実⾏し拡⼤をしていく必要がある。 中でも「⑥社内規定や慣例の壁」は⾮常に⾼く、ステークホルダー全員の協⼒なしには成し得えない。 ⑨ 先⾏事例化 & 全社展開 ⑤ アジャイル案件の組成 トップダウン ボトムアップ ⑧ 外部パートナーとの関係性強化 外部パートナー等

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| © Muture Corp. All rights reserved. 「対話の⽂化」のDX この道のりは⻑く険しい 34

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| © Muture Corp. All rights reserved. 良い組織が、良いプロダクトを⽣み出す 35

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