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ニューラルネットワークを用いた
床面圧力センサによる靴の種類の識別
上村 宙¹ 由谷 哲夫² 渋谷 敦子² 湯村 翼¹
¹)北海道情報大学 ²)First Four Notes合同会社
・現在、人の動線分析にはカメラを用いた方法が多く提案されているが、遮蔽物による死角が生じた
りプライバシーの問題が生じたりする。
・床面圧力センサを用いて動線分析を行うとカメラを用いた際に生じる問題の多くを解消できる。
・圧力センサの一つに、圧力に応じて電気抵抗が変わる感圧導電シートVelostatを用いたものがある
・床面圧力センサを用いて動線分析を行うためには、靴の種類などから人物の同定を行う必要がある。
→本研究では、Velostatを用いた床面圧力センサで靴の種類を識別する手法を開発した。
研究背景・目的
・センサの構造は先行研究を元に図のようにした。
・銅箔テープの幅は5mm,間隔を20mmとし、縦横12本ずつの
計144点を計測できるセンサを作成した。
・制御にはArduinoを用いて、100ms毎に0~5Vを4096段階のアナ
ログ入力で受け取っている。
センサの構造
本研究では、Velostatを用いた圧力センサでの靴の識別を行った。学習後のモデルでの正答率は
82.6%であった。
結果からVelostatの感度の偏りを学習している可能性があるため複数枚のセンサへの応用が難しい
と考えられる。また、実験環境と想定している実環境の違いが大きいため、反応速度や許容圧力など
の複数の問題が出る可能性がある。
これらの問題を解決するためにハードとソフト両方の開発を今後も行っていきたい。
おわりに
・スニーカー、上靴、サンダルの三種類を識別する
・入力層はノード数144個、隠れ層はノード数36個で3層、
出力層のノード数は3個となっている。
・各靴の圧力を50回ずつ計測し、計150個の圧力データ
を収集した。
・学習には、150個の圧力データをそのまま使ったデータ
セット1と、90度ずつ回転させて4倍に割り増ししたデータセット2を使った。
識別モデル
・結果の図は1がスニーカー、2が上靴、3がサンダルである。
・データセット1を用いたモデルの正答率は82.6%となった。
・データセット2を用いたモデルの正答率は60.1%となった。
・データセット1ではスニーカーの場合のみ誤判定されている。
これは、スニーカーの底が比較的広いため、圧力が分散した
ためだと考えられる。
・データセット2では正答率がかなり減少している。
これは、データを回転させたことでVelostatの感度の偏りを学習できなかったためだと考えられる
結果と考察