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OCIへのデータ移行 Data Migration Oracle Cloud Infrastructure 技術資料 日本オラクル株式会社 2025年2月

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• データ移行の計画 • 既存環境や要件の確認 • 移行方法の選択 • オンライン転送 • オブジェクト・ストレージへのデータ移行 • OCI CLI Object Storage sync • OCIFS • Rclone • ファイル・ストレージへのデータ移行 • (補足)コンピュート・インスタンスの移行 Agenda Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 2

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移行データや既存環境の確認 どのようにデータ移行を行うかを検討する上では、移行するデータの詳細の把握と、既存のオンプレミス環境のアセスメント を行う必要がある • アプリケーション:全てのソフトウェアアプリケーション、それらのバージョンや依存関係の把握 • データベース:全てのデータベースバージョンの把握と、どのような種類のデータが格納されているか • コンプライアンス準拠:HIPAAやFedRAMPのようなコンプライアンス準拠が必要か • ストレージ:オンプレミスで複数の種類のストレージが存在する場合、それらのタイプとデータ量の把握 • ネットワーク:ソース環境のネットワークアーキテクチャー(ネットワーク経路、帯域幅等)のアセスメントを行い、ター ゲットのOCIのネットワークアーキテクチャーをプラン データ移行の計画 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 3

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移行時の要件の確認 移行方式を検討する際には、移行時の要件をもとに適切な方法を選択する • セキュリティ要件:例)移行時に利用するネットワークはプライベートなネットワークが必要か • 移行時間の要件:例)移行中にどの程度の停止時間が許容されるか、移行プロセス全体でどの程度の期間が確 保可能か • データの整合性:例)いつの時点のデータを移行するか データ移行の計画 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 4

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移行元の環境やデータ移行の要件に応じて適切な方法を選択 • オンライン移行:ネットワーク経由でのデータの転送 • FastConnect:お客様固有の専用線/閉域網を利用。大容量データの高速な移行に適している。 • IPSec VPN over Internet:インターネット回線上でIPSec VPNを用いた暗号化トンネル通信。性能はインターネット性能にも 依存。比較的小さなデータ量の移行に向いている。 オンライン移行とオフライン移行 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 5 オンプレミス OCI FastConnect IPSec VPN インターネット ネットワーク経由でのオンライン移行 OCI CLI Rclone OCIFS 3rd partyツール

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オンライン転送 各ストレージ・サービスへのデータ移行 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 6

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インターネットまたはプライベート・ネットワークからのアクセスを選択 A) インターネット経由でオブジェクト・ストレージにアクセス • パブリックな通信となる。性能はインターネット性能に依存。 B) プライベートなネットワークを利用してオブジェクト・ストレージにアクセス • IPSec VPNまたはFastConnectのプライベート・ピアリングでお客様のネットワークとOCIのVCNがプライベート接続されている場 合、 VCNを介したトランジット・ルーティングを行うことが可能 • インターネットを経由せずプライベートなネットワークを利用してセキュアにデータ転送が可能 • FastConnectの場合、移行に必要なネットワーク帯域幅を選択可能(1 Gbps, 10 Gbps, 100 Gbps, 400 Gbps) オブジェクト・ストレージへのネットワーク・アクセス Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 7 オンプレミス OCI FastConnect IPSec VPN インターネット VCN DRG オブジェクト・ ストレージ サービス・ ゲートウェイ

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オブジェクト・ストレージへの一括アップロードや同期を行うコマンドを提供 サーバー上にOCI CLIをインストールし、ディレクトリ内のファイルをオブジェクト・ストレージへ一括でデータ移行する。 特徴 • ディレクトリ内のファイルを一括でアップロード可能 • バケット内のオブジェクトを一括でディレクトリにダウンロードすることも可能 • アップロード済みのオブジェクトとの差分のみ同期することも可能 • CLI内でデフォルトでマルチパート・アップロードや並列処理が実行でき、パラメータによってパートサイズや並列度の調整も可能なため、 環境に応じた高速な処理も可能 サポートされるOS • Oracle Linux, Oracle Autonomous Linux, Ubuntu, Windows 10/11, Windows Server • また、サポートされるバージョンのPythonが必要。バージョンの詳細や最新情報はドキュメント参照。 • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/API/Concepts/cliconcepts.htm コマンドの詳細はコマンドライン・リファレンスを参照 • https://docs.oracle.com/en-us/iaas/tools/oci-cli/3.37.13/oci_cli_docs/cmdref/os/object.html OCI CLIを利用したオブジェクト・ストレージへのデータ移行 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 8

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CLIサンプル オブジェクトの一括アップロード bulk-upload • ディレクトリおよびそのサブディレクトリ内のファイルのグループをバケットにアップロード。サブディレクトリがある場合は、スラッシュ(/)文字で区切られた接頭辞 付きのオブジェクト名で追加される。 オブジェクトの同期 sync • ディレクトリ内で新規および変更されたファイルを宛先にコピーし、ソースに存在しないオブジェクトを削除 オブジェクトの一括ダウンロード bulk-download • バケットからオブジェクトを一括ダウンロード OCI CLIを利用したオブジェクト・ストレージへのデータ移行 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 9 oci os object bulk-upload --bucket-name <バケット名> --src-dir <ソースディレクトリ名> [OPTIONS] oci os object sync --bucket-name <バケット名> --src-dir <ソースディレクトリ名> [OPTIONS] oci os object bulk-download --bucket-name <バケット名> --download-dir <ダウンロードディレクトリ名> [OPTIONS] オプション・パラメータ(一部) • --part-size [integer] マルチパート処理のパートサイズ指定。デフォルト:128MiB、最小:10MiB。 • --parallel-upload-count [integer] / --parallel-operations-count [integer] パラレル処理の数。デフォルト:10、最大:1000。 • --no-multipart マルチパート処理をしない場合に指定。 • --include [text] パターン一致したファイルのみ処理する。 • --exclude [text] パターン一致したファイルを除外して処理する。 • --no-overwrite 同じ名前のファイルがあった場合には上書きしない。 • --overwrite 同じ名前のファイルがあるかのチェックをせず上書きする。 • --overwrite、--no-overwrite どちらも指定されていない場合、同じ名前のファイルがあった場合には上書きするか確認するプロンプトが表示される。

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様々なクラウドストレージにも対応しているオープンソースのrcloneを利用 OCIオブジェクト・ストレージはrcloneでネイティブにサポートされている • OCI CLIと同様にAPIキーを使用した認証を行ってオブジェクト・ストレージをリモートサイトとしてセットアップすることが可能 • 例 Rcloneを利用したオブジェクト・ストレージへのデータ移行 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 10 【ご参考】Migrate Data to Oracle Cloud Infrastructure Object Storage Using Rclone https://docs.oracle.com/en/learn/migrate-data-to-oci-object-storage/index.html ・ソースディレクトリからリモートのOCIオブジェクトストレージのバケットへのコピー rclone copy : ・ソースディレクトリからリモートのOCIオブジェクトストレージのバケットへの同期 rclone sync :

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オブジェクト・ストレージをファイルシステムとしてマウントして利用 OCIFSを利用することで、オブジェクト・ストレージをOracle Linuxからファイルシステムとしてマウントしてデータ移行 • OS上で利用するファイル操作コマンドが利用可能 • Oracle Linux 8以降で起動されたインスタンスで利用可能 • OCIFSの詳細はドキュメント参照:https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/oracle-linux/ocifs/index.htm • 【ご参考】Introducing OCIFS https://blogs.oracle.com/linux/post/introducing-ocifs OCIFSを利用したオブジェクト・ストレージへのデータ移行 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 11 制限事項、注意点 • OCIFSは共有ファイル・システムではないため、データの破損を避けるため同時に同じバケットを複数からマウントしないこと。ま た、マウントされている間は、バケット・オブジェクトをコンソール、CLIまたはAPIなどで直接変更しないこと。 • 通常のファイルおよびディレクトリのみサポート。シンボリックリンクや特殊ファイルはサポートされない。 • ファイル属性(アクセス権や所有者等)はマウント/アンマウント時にすべてリセットされる。 • オブジェクトをキャッシュするためのローカル・ディスク領域が必要。読取り/書込み対象となるオブジェクトをキャッシュできる十 分な空き領域が必要。キャッシュ用ストレージが足りなくなるとOCIFS操作が失敗する可能性がある。 ocifs [] mount -t fuse.ocifs [-o ] fusermount -u mydir umount /mnt バケットのマウント:ocifsコマンドまたはmountコマンド バケットのアウンマウント:fusermountまたはumountコマンド

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FastConnectまたはVPN経由でファイル・ストレージ・サービスに対してデータ移行を行う 移行元にLinuxサーバーがある場合 • OCI上にLinuxインスタンスを作成して、 FSSをNFSマウント。 • fss-parallel-toolsやfpsyncを利用してファイルをコピー。 • fpsync:rsyncのラッパーツール。 • fss-parallel-tools:ファイル・ストレージのパラレルツール。partar やparcpコマンド。 移行元がWindowsの場合 • OCI上にLinuxインスタンスを作成して、 CIFSユーティリティを インストール。OnPのWindows サーバーのCIFS共有とFSS をNFSマウント。 • fss-parallel-toolsやfpsyncを利用してファイルをコピー。 ファイル・ストレージへのデータ移行 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 12 オンプレミス OCI FastConnect IPSec VPN VCN DRG ファイル ストレージ CIFSマウント Windows サーバー VM インスタンス マウント例 $ sudo mount -t cifs -o username=opc //win2012/c /mnt/win_share $ sudo mount -t nfs 10.x.x.x:/fs-export-path /mnt/MyFilesystem パラレルツールの利用例 $ parcp –P 32 /mnt/win_share /mnt/MyFilesystem NFSマウント オンプレミス OCI FastConnect IPSec VPN VCN DRG ファイル ストレージ Linux サーバー VM インスタンス NFSマウント fpsyncの利用例 $ fpsync -vv -n `nproc` -f 2000 -o "-arxH --progress -- e ssh" // opc@10.x.x.x:/mnt/MyFilesystem/ マウント例 $ sudo mount -t nfs 10.x.x.x:/fs-export-path /mnt/MyFilesystem https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/File/Tasks/transferring-data-to-and-from-file-storage.htm#transfer-data

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要件に応じて適切な移行方法を選択 【参考】 OCIコンピュート・インスタンスの移行方式 Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 13 移行方法 方式 メリット 制限や注意事項 BYOI(Bring Your Own Image)を 利用した手動移行 • 既存環境から仮想マシンイ メージを出力し、カスタム・イ メージとしてインポート • VMDK,QCOW2形式にすることができ れば様々な環境からの持ち込みが可能 • カスタムイメージの作成を含む、イン スタンス作成作業が手動なので、少 量の仮想マシンの移行に適している • ボリュームはブート・ボリューム1つのみ、 イメージサイズ400GBまでの制限 BYOIを利用しない 手動移行 • 完全に新しいOS環境として インスタンスを新規作成し、 手動でアプリケーションやデー タを移行する • OSバージョンなどを最新にする場合は 適切 • プラットフォーム・イメージを利用可能 (= コンピュートで動作するOCIの機能 が利用できる。モニタリング・メトリックや OS管理など) • 手動でインスタンス作成、ソフトウェ アやアプリケーションのデプロイ、デー タ移行が必要 Oracle Cloud Migration Service の利用 • 既存環境でエージェント・アプ ライアンスを起動し、OCIに ネットワーク経由で移行 • VMwareの仮想マシンをそのまま移行 可能。データのレプリケーションや、インス タンス作成もツール側で自動実行可能 • 少量の移行から大規模な移行まで対 応 • 現時点ではソース環境はVMware のみ • ネットワーク経由で既存環境とOCI 間の通信が必要。 3rd partyツールの 利用 • 3rd partyベンダーからの提 供とサポート • 様々な環境に対応できる • ツールに依存

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チュートリアル - Oracle Cloud Infrastructureを使ってみよう • https://oracle-japan.github.io/ocitutorials/ Oracle Japan主催 セミナー、ハンズオン・ワークショップ • https://search.oracle.com/events?q=&location=japan Oracle Cloud Infrastructure – General Forum (英語) • https://cloudcustomerconnect.oracle.com/resources/9c8fa8f96f/summary Oracle Cloud Infrastructure トレーニング・技術フォーラム Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 14

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Oracle Cloud Infrastructure マニュアル • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/home.htm - マニュアル(日本語) • https://docs.cloud.oracle.com/iaas/api/ - APIリファレンス • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/General/Reference/aqswhitepapers.htm- テクニカル・ホワ イト・ペーパー • https://docs.cloud.oracle.com/iaas/releasenotes/ - リリースノート • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/knownissues.htm - 既知の問題(Known Issues) • https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/General/Reference/graphicsfordiagrams.htm- OCIアイコ ン・ダイアグラム集(PPT、SVG、Visio用) Oracle Cloud Infrastructure マニュアル・ドキュメント Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 15

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Thank you Copyright © 2025, Oracle and/or its affiliates 16

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Our mission is to help people see data in new ways, discover insights, unlock endless possibilities.