Slide 1

Slide 1 text

RAKSULに見るアーキテクチャの変遷 複数サービス展開への道 ラクスル株式会社 CTO 竹内 俊治 ラクスル事業本部 CTO 岸野 友輔 2024.5.22

Slide 2

Slide 2 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. スピーカー自己紹介 2 竹内 俊治 ラクスル株式会社 CTO ■得意な領域 ・設計・実装 ・組織立ち上げ ■これからやりたいこと RAKSUL大きくするぞ ■趣味 トロンボーン 岸野 友輔 ラクスル事業本部 CTO ■得意な領域 バックエンドを中心とした設計・ 実装 ■これからやりたいこと 開発組織の拡大 ■趣味 自転車、パン作り ■略歴 東京工業大学・大学院卒。 CGベンチャー→楽天グループ General Manager →ウェルスナビ執行役員・ CTO→2024年2月より ラクスル上級執行役員・グループ CTO ■略歴 東京工業大学卒。 ラクスル1人目の新卒エンジニア →ダンボールワ ン出向→2023年8月よりラクスル事業本部 CTO

Slide 3

Slide 3 text

会社紹介資料
 
 2024.03.25 Company Profile

Slide 4

Slide 4 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 2020 2022 2021 2023 *(1) 2020年7月期から2023年7月期の年平均成長率
 *(2) ラクスル株式会社、ノバセル株式会社、海外開発拠点(非連結) の2023年7月末時点正社員
 *(3) ラクスル株式会社、ノバセル株式会社、海外開発拠点(非連結) 正社員、契約社員、アルバイト/パートの2023年7月末時点ヘッドカウント
 4 Company overview 2022 2021 平均年齢
 年平均成長率
 売上高 
 (単位:百万円) 
 2020 2023 33,980 25,523 19,434 41,018 484 342 265 533 従業員数
 32.9歳
 CAGR + 28% 533人
 年間推移 
 (単位:人)
 数字で見るRAKSULグループ
 *(1) *(2) *(3)

Slide 5

Slide 5 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 5 What is RAKSUL GROUP? INDUSTRY CHANGER About us 産業構造の変革者


Slide 6

Slide 6 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved.     広告業界
 海外拠点
 Global 印刷業界
 準 備 中
   R&D拠点
 RAKSULグループ
 6 Company overview 物流業界
 コーポレートIT業界
 印刷業界(販促・総務予算)
 Japan

Slide 7

Slide 7 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. IR資料に書いてあること 7

Slide 8

Slide 8 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 8 雑に翻訳すると 1. RAKSULは新規事業に参入し続けるぞ💪 2. MAで友達増やすよ (=´∀`)人(´∀`=) 3. 既存・新規含めて、仲良しシナジー作るよ❤ 4. CTOなんだからこれを効率的に実行できるような技術戦略立て てね! って事ね。

Slide 9

Slide 9 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 9 頭をよぎる不安たち、、、、

Slide 10

Slide 10 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 何が不安か言ってみよ! 10 そもそもシナジーってなんなの笑 MAで全く違うソフトウェアスタック が追加されるんだよね? 既存のシステム構成に 柔軟性なくない? 既存の案件で アップアップじゃない? システム全体の健全性を どう管理するの?

Slide 11

Slide 11 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 11 まあ、一回落ち着いて。 一度過去を振り返ってみて! そこにヒントがあるかもよ〜 ラクスルのトランザクション事業の アーキテクチャを例に振り返ってみる

Slide 12

Slide 12 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. ラクスル事業のサービス・アーキテクチャの変遷 (かなり簡略化しています...) 12

Slide 13

Slide 13 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 印刷のラクスルの始まり - 1サービス・1プロダクト サービス 2013年 印刷ECである「ラクスル」リリース 13 アーキテクチャ PHPで作られたモノリシックなシステム DB

Slide 14

Slide 14 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 複数サービスの始まり - 複数サービス・1プロダクト サービス 2015年 印刷ECサイトのラクスルを拡張する形で集 客支援サービス(新聞折込やポスティング )開始 14 アーキテクチャ モノリスを拡張しながらサービスを拡大 設計が苦しくなり始めマイクロサービス化を検討 DB New

Slide 15

Slide 15 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. マイクロサービス化の始まり - 複数サービス・1プロダクト サービス 2015年 印刷ECサイトのラクスルを拡張する形で集 客支援サービス(新聞折込やポスティング )開始 15 アーキテクチャ 一部マイクロサービス化を開始(DBを共有するアン チパターンを踏む) DB New

Slide 16

Slide 16 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. マルチプロダクトの始まり - 複数サービス・複数プロダクト サービス 紙への印刷から大きく異なる「 ノベルティ」や「アパレ ル」のECを展開 16 アーキテクチャ 印刷ECが拡張の限界を迎えたため新規でのサービスを 別プロダクトとして構築していく方針へ 共通基盤として決済基盤が構築される 共通の認証機能は印刷ECにくっついたまま 認証 決済基盤 認証 New New New

Slide 17

Slide 17 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. M&Aの発生 - 複数サービス・複数プロダクト・M&A サービス 梱包材ECの「ダンボールワン」と ハンコECの「ハンコヤドットコム」がM&Aによりグ ループイン シナジーの創出が求められる アーキテクチャ M&Aを想定していなかった アーキテクチャに対してシナ ジー創出の戦略の元に ID連携や決済の連携が求めら れる このままでは耐えられない ... 17 認証 決済基盤 認証 New New IDはどうする? 決済は繋げられる?

Slide 18

Slide 18 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. そして再掲 18 そもそもシナジーってなんなの笑 MAで全く違うソフトウェアスタック が追加されるんだよね? 既存のシステム構成に 柔軟性なくない? 既存の案件で アップアップじゃない? システム全体の健全性を どう管理するの?

Slide 19

Slide 19 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 目指しているアーキテクチャ - 複数サービス・複数プロダクト・M&A サービス きっとM&Aも続々と行われていくはず もちろん新規事業の内製での立ち上げも継続してい くはず アーキテクチャ 決済基盤や顧客基盤等の共通基盤は既存の ECから独立 1つ1つのプロダクトはできる限り 疎結合を保ち、 それぞれの事業成長 とシナジーの創出を両立 19 決済基盤 M&A 新規事業 顧客基盤 (認証・認可) 新規事業 M&A 認証や決済

Slide 20

Slide 20 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 20 この流れって、事業戦略と矛盾してないよね?

Slide 21

Slide 21 text

© 2021 RAKSUL, inc. All rights reserved. 社外秘 Confidential RAKSULに必要な技術競争力を因数分解・定義してみよう 21 + 1)Verticalな競争力 技術負債との向き合い ● 事業の成長力 ● 高い生産性・効率性 2)Horizontalな競争力 成長を伝播させる共通アセット ● 既存顧客の事業間共有化 ● 規模の経済が働く ● 社内での新規立ち上げを連 続させる 成長の伝播 MAされる側の期待値これ 共通アセットでプロダクトはビジネ スロジックに集中 各事業のプロダクト開発の 競争力 事業の成長 事業の成長 成長の伝播 基盤の責任範囲 プロダクトの責任範囲

Slide 22

Slide 22 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 22 I/Fと責任範囲決まってると組織も決まる 
 決 済 基 盤
 顧 客 基 盤
 印 刷 業 界
 (販促・総務予算) 
 広 告 業 界
 (広告予算)
 新 規 領 域
 共通アセット基盤との I/Fをきっちり定 義しましょう
 事業向けプロダクトの内部は、プロダクト開発チームの主体性 に任せましょう
 基盤整備は事業横断の チームで責任持ちましょ う
 トランザクション事業において、スムースな購入体験ができるように、決済基盤と顧客基盤はきちんと投資 


Slide 23

Slide 23 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 23 ● まだ基盤は切り出しは途中だよね ● MAで新しくJoinする会社のシステムも、問題抱えている可能性あ るよね

Slide 24

Slide 24 text

© 2021 RAKSUL, inc. All rights reserved. 社外秘 Confidential ちゃんと「RAKSULにとっての技術的負債」を定義しよう! 24 + 成長の伝播 各IUやECが効率よく成長できない 技術選択やシステム要因 効率的な事業立ち上げや MAが実施でき ないシステム要因 システムが独立に存在し、成長を伝播 させる仕組みがない 一般的にイメージする「技術的負債」 戦略の実行を阻害する技術的要因 (競争力の作り込みに関連) シナジー出すために最優先 技術負債を継続的・安定的に返済す る

Slide 25

Slide 25 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 25 例)MA等で新たにJoinしたシステムって、完全に外部から始まりますよね 
 共通アセットに 関わるか?
 ID・決済の統合
 ● シナジーの創出と強化
 ○ 顧客基盤の大きさ
 ○ 統合された決済体験
 サービス内のローカルな問題として優先度を持って負 債のコントロール
 ● 開発効率・セキュリティ・エンジニア体験の向上
 コンスタントにMAが行われることを想定する 
 ● 異なる技術スタックから来る不整合、異なるインフラ基盤(AWS、GCP、その他)から来る管理工数の増加など
 目指すのは「技術負債の完済」ではなく「健全なコントロール」 
 ● 問題のインパクトを切り分けて、優先度をつける
 PMI(Post Merger Integration)の開 始
 経営的に、M&Aの期待値はここにあ る
 各サービス開発の主体性を尊重 
 グループTechとして支援を行う


Slide 26

Slide 26 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 26 詳細版


Slide 27

Slide 27 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. まとめ
 ● 複数サービスを展開する時は、共通アセットを定義してアーキテクチャに反映しましょう
 ● 共通認識として、基盤開発の責任範囲とプロダクト開発の責任範囲を明確にしましょう
 ● MAが発生した際、開発チームとしてのPMIのステップを明確に事業側とアラインしましょう
 ● アーキテクチャの方向性と事業戦略の方向性、相互にポジティブな影響を与える環境を作りま しょう > To CTOの方々
 
 
 27

Slide 28

Slide 28 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 28 今後のご案内

Slide 29

Slide 29 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 本日のカンファレンスの続編(LT会)を ラクスル目黒オフィスで開催します! 29 QRコードからご応募お待ちしております!

Slide 30

Slide 30 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. エンジニア積極採用中です!(週1出社・週4リモート) 30 ■こんな方におすすめ ● 技術難易度の高い開発をしたい ○ システム×リアルの開発、基盤開発、システム統合等・・・ ○ 難易度の高い開発めちゃくちゃあります ● エンジニアリングで事業インパクトを出したい ○ エンジニアリングをHOWと捉える方、ベストマッチします ● 開発×経営の領域に挑戦したい ○ 今後M&Aにより上位ポストの機会提供増えていきます ポジション説明・カジュアル面談からでOKです! QRコードからご応募お待ちしております!

Slide 31

Slide 31 text

© RAKSUL, inc. All rights reserved. 31