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最近の生成 AI の活用事例紹介 Asei Sugiyama

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自己紹介 杉山 阿聖 (@K_Ryuichirou) Software Engineer @ Citadel AI Google Developer Expert @ Cloud AI MLSE GenAIOps WG 機械学習図鑑 共著 事例でわかる MLOps 共著 決闘者 @ マスターデュエル

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TOC イントロダクション: AI エージェントの時代 <- パラダイムシフト: Prompt から Context へ コンテキスト設計の原則: 責務の分離と疎結合 コミュニティと未来: 未知への挑戦と対話の価値

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イントロダクション: AI エージェントの時代 「AI エージェント」という革新 なぜ今実現できたのか 本セッションのテーマ

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AI エージェントという革新 目標: AI が研究をして研究 者がゲームする AI はゲームをする AI が研究する AI が確定申告 (の補助を) する The AI Scientist Generates its First Peer-Reviewed Scientific Publication https://sakana.ai/ai-scientist-first-publication/ マネーフォワード、初のAIネイティブプロダクト『マネーフォワード AI確定 申告』 (β版)を提供開始|株式会社マネーフォワード https://corp.moneyforward.com/news/release/service/20251125-mf-press- 2/

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なぜ今実現できたのか LLM のプランニング能力 の劇的な向上 Vending-Bench 2 事前定義された Workflow から自律的な Planning へ 周辺技術の成熟: Context File, Tool Use Gemini 3: Introducing the latest Gemini AI model from Google https://blog.google/products/gemini/gemini-3/#plan-anything LangChain : Why It’s the Foundation of AI Agent Development in the Enterprise Era | by Takafumi Endo | Medium https://medium.com/@takafumi.endo/langchain-why-its-the-foundation-of- ai-agent-development-in-the-enterprise-era-f082717c56d3

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本セッションの概要

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TOC イントロダクション: AI エージェントの時代 パラダイムシフト: Prompt から Context へ <- コンテキスト設計の原則: 責務の分離と疎結合 コミュニティと未来: 未知への挑戦と対話の価値

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パラダイムシフト: Prompt から Context へ Prompt Engineering の定義 無意識においている前提 (メンタルモデル) Context Engineering の定義 Context Engineering の世界観 実例: Google Calendar 操作 (gcalcli) での比較

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Prompt Engineering の定義 望ましい出力例をいくつか渡 す (Few-shot learning) の発展 として自然発生的に誕生 Prompt engineering for a language model whose input and output are in natural language may be conceived as programming in natural language [2102.07350] Prompt Programming for Large Language Models: Beyond the Few- Shot Paradigm https://arxiv.org/abs/2102.07350

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無意識においている前提 (メンタルモデル) ペルソナ、コンテキスト、タ スク、フォーマットを記述 目的や手段についてユーザー が明示できることが前提 ユーザーも LLM も実現方法を 知らないことはどうしようも ない 初心者でも簡単! 生成 AI から欲しい回答を引き出すプロンプト術|Gemini - Google の AI https://note.com/google_gemini/n/n60a9c426694e

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Context Engineering の定義 RAG の開発を行う中で自 然発生的に出現 ユーザーの与える入力だ けではなく、検索システ ムを含めて LLM に与える すべての情報を設計する というアプローチ 「I really like the term “context engineering” over prompt engineering. It describes the core skill better: the art of providing all the context for the task to be plausibly solvable by the LLM.」 / X https://x.com/tobi/status/1935533422589399127?s=20 Context Engineering SF: Context Engineering for Engineers - Jeff Huber https://youtu.be/L8ZM78APDPk?si=84oBRCTu0J_s1TUa

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Context Engineering の世界観 もともと HCI (ヒューマンコン ピュータインタラクション) の 分野で扱われていた概念 エージェントは人との相互作 用を通じて、徐々に振る舞い を最適化していく存在 対話はコンテキストを通じた 最適化プロセス [2510.26493] Context Engineering 2.0: The Context of Context Engineering https://arxiv.org/abs/2510.26493 [2507.13334] A Survey of Context Engineering for Large Language Models https://arxiv.org/abs/2507.13334

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実例: Google Calendar 操作 (gcalcli) での比較 Agent に予定を確認してアド バイスしてもらいたいケース Prompt Engineering の方法論 では、Google Calendar を読み 込み、アドバイスを行う過程 をすべて明文化する gcalcli のようなツールの使 い方をすべて明文化する insanum/gcalcli: Google Calendar Command Line Interface https://github.com/insanum/gcalcli

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プロンプトの作例 このようなプロンプトを自力 で記述する プロンプトを記述するために はコマンドの理解が必要 どのような操作が必要なのか も自分で設計 必要なフォーマットも自分で 設計

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コンテキストエンジニアリングの場合 頼めば良い Google Calendar を読み込んで予定を確認してアドバイスしてもらいたいです。 使えそうなツールに gcalcli を見つけました。使い方を教えて下さい。 https://github.com/insanum/gcalcli

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プロンプトの記述 頼めば良い わかった使い方を日本語で記録してもらえますか? プロンプトの記述というよりは、コンテキストの保存

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結果 対話により得られた知識が記 録される (README.md のすべ てではない) 対話を通じて、コンテキスト を共有し、知識を得る 得た知識をコンテキストファ イルとして保存し利用する AIエージェントとともにユー ザーも学ぶ

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Prompt Engineering vs Context Engineering (再掲)

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TOC イントロダクション: AI エージェントの時代 パラダイムシフト: Prompt から Context へ コンテキスト設計の原則: 責務の分離と疎結合 <- コミュニティと未来: 未知への挑戦と対話の価値

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コンテキスト設計の原則: 責務の分離と疎結合 コンテキストは「有限な資源」 設計の原則: 特化型エージェントの推奨 MCP (Model Context Protocol) MCP サーバー設計への示唆 A2A (Agent to Agent) A2A によるコンテキスト分離

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コンテキストは「有限な資源」 自分の知識をすべてコンテキスト ファイルに書き出すとエージェン トは機能不全に陥る コンテキストを構造化して分割 し、必要な知識を必要なタイミン グで読み込む Claude の Tool search tool も同じモ チベーション I was wrong about Agent Skills and how I refactor them : r/ClaudeCode https://www.reddit.com/r/ClaudeCode/comments/1opxf9f/i_was_wrong_about_agent_skills_a

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設計の原則: 特化型エージェ ントの推奨 汎用的な「何でも屋」で はなく、特定のタスクに 特化したエージェントを 作る データ分析エージェント は権限管理の専門家では ない メルカリにおけるデータアナリティクス AI エージェント「Socrates」と ADK 活用事例 https://speakerdeck.com/na0/merukariniokerudetaanariteikusu-ai-eziento- socrates-to-adk-huo-yong-shi-li

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MCP (Model Context Protocol) AI エージェントと外部ツ ール間の対話を可能にす るプロトコル AI エージェントが外部ツ ールの仕様を理解した り、自身の機能を外部に 伝えたりできる What is the Model Context Protocol (MCP)? - Model Context Protocol https://modelcontextprotocol.io/docs/getting-started/intro

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MCP サーバー設計への示唆 MCP サーバーと接続すると、その サーバーができることをすべてコ ンテキストに読み込む 「何でもできる MCP サーバー」は コンテキストを破壊する 単一責任の原則と疎結合な設計が 重要 Mastering Search for AI Agents: A Deep Dive into Alexander Lindquister's Google Custom Search MCP Server https://skywork.ai/skypage/en/mastering-search-ai- agents/1978698715734777856

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A2A (Agent to Agent) AI エージェント同士の通 信を可能にするプロトコ ル 個々の AI エージェントは ステートフルかつ自律的 に動作する A2A Protocol https://a2a-protocol.org/latest/

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A2A によるコンテキスト分離 A2A では MCP よりも抽象化 できるため、コンテキストの 分離がより強力にできる BigQuery 権限管理エージェン トは、BigQuery の操作をすべ て伝える必要はない メルカリにおけるデータアナリティクス AI エージェント「Socrates」と ADK 活用 事例 https://speakerdeck.com/na0/merukariniokerudetaanariteikusu-ai-eziento- socrates-to-adk-huo-yong-shi-li BigQuery を MCP、Gemini CLI、その他のエージェントで使用する | Google Cloud Documentation https://docs.cloud.google.com/bigquery/docs/pre-built-tools-with- mcp-toolbox

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TOC イントロダクション: AI エージェントの時代 パラダイムシフト: Prompt から Context へ コンテキスト設計の原則: 責務の分離と疎結合 コミュニティと未来: 未知への挑戦と対話の価値 <-

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コミュニティと未来: 未知への挑戦と対話の価値 AI エージェントは強力な「手段」だが「目的」ではない 真の価値は「偶発的対話」から生まれる 対話の場としてのハッカソン 提案

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AI エージェントは強力な「手 段」だが「目的」ではない Gemini CLI を使い倒すと NeurIPS の行動計画は立てら れる (立てた) 旅行代理店に依頼しなくて も、海外イベントに参加し、 返ってくることはできる それだけではオンライン参加 と同じ

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真の価値は「偶発的な対話」から 生まれる 行動計画にたまたま Google Research の結果が含まれていた 発表の中でたまたまとても魅力的 な発表が含まれていた 質問を通じて自分の理解が正しい ことを確認できた (うまくいけば) 日本のコミュニテ ィに還元できる

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対話の場としてのハッカソン 地域コミュニティと技術コミ ュニティによるハッカソン 誰かの話を聞き、課題を共有 し、発見を伝えてフィードバ ックを得る 地域の課題や技術について学 ぶために、AI エージェントと いう最高の仲間もいる KOZA から始まる AI ハッカソン presented by Jagu'e'r - connpass https://jaguer.connpass.com/event/347598/

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提案: やりませんか?

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まとめ 「プランニング能力の向上」などの LLM の性能進歩や、"Context File" "Tool use" などの周辺技術の進歩により AI エージェントはさま ざまなことができるようになった Prompt Engineering から Context Engineering というパラダイムシフ トにより、AI エージェントはユーザーと共に学習する存在になった コンテキストの設計においては責務の分離を行い、コンテキストを 適切に分離する必要がある AI エージェントという仲間と共に、次の熱量を生み出しましょう