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生成AIの利活用を加速させるための取り組み「prAIrie-dog」
 
           株式会社ビズリーチ 
           DXシステム本部 CTO室 PoVグループ
           林 勝悟


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自己紹介
 氏名
 林 勝悟
 所属
 株式会社ビズリーチ 
 DXシステム本部 CTO室 PoVグループ
 経歴
 2021年3月に京都大学大学院で機械学習分野の博士課程を修了。 
 企業で自然言語の研究者を務めた後、 2023年1月より現職。
 お仕事
 ・prAIrie-dog プロジェクト(本日のお話) 
 ・データサイエンティスト
 ・AI施策全般
 好き
 もふもふした動物。専門はプレーリードッグ(本日のお話)。 


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株式会社ビズリーチ / BizReach, Inc.
 創業  :2009年4月
 代表者 :株式会社ビズリーチ 代表取締役社長 酒井 哲也
 グループ従業員数:2,192名(2024年7月末時点)
 拠点  :東京、大阪、名古屋、福岡、静岡、広島
 資本金 :1億3,000万円
 事業内容:HR Techのプラットフォーム・SaaS事業
 会社概要


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株式会社ビズリーチ サービス一覧
 即戦力人材と企業をつなぐ
 転職サイト
 OB/OG訪問
 ネットワークサービス
 人財活用システム
 採用管理システム
 勤怠管理システム
 経費精算システム
 労務・給与システム
 社内スカウトで
 人材流出を防ぐ
 


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社会を取り巻く生成AIの進展はめまぐるしい
 顧客対応
 ・メール作成
 ・問い合わせ応答
 マーケティング
 ・クリエイティブ自動生成
 ・ペルソナ分析
 営業
 ・営業資料作成
 ・トークスクリプト生成
 ヘルスケア
 ・新薬開発
 ・問診支援
 新しいモデルが次々とリリースされ、様々な分野で利活用が進んでいる。
 2025年はモーダルが多様化したり、AIエージェントが進展すると言われている。
 マルチモーダル化
 ・動画生成
 ・音声入出力
 
 AIエージェント
 ・開発エージェント
 ・ブラウザ操作
 2024年
 2025年


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株式会社ビズリーチも生成AI利活用の取り組みを進めてきた
 会員向け
 採用企業向け
 社内向け
 Slack チャットボット
 求人自動作成
 https://www.bizreach.co.jp/pressroom/pressrelease/2023/070601.html
 https://www.bizreach.co.jp/pressroom/pressrelease/2023/1120.html
 https://blog.visional.inc/n/n6b748c391c11
 レジュメ自動作成


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取り組みが十分であるとは、
 ① ユーザー × 業務区分の4象限で幅広く価値検証できている。
 ② ユーザーが実際に利活用している。
 しかし、生成AIの急速な進展に対して取り組みは十分とは言えない
 社外向け
 専門的
 Slackチャット ボット
 社内向け
 汎用的
 
 レジュメ作成
 ※ 他にも複数の取り組みがあります。 
 求人作成


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生成AIの利活用を促進するための課題
 不確実性
 工数制約
 デリバリ
 技術の流行り廃りが早く、ビジネス価値が定 かではないため、投資しづらい 
 生成AIを利活用している社員は
 多くなく、使い方も最適とはいえない 
 PdMやエンジニアも既存業務で忙しく、大き な工数を割けない
 プロジェクトや技術の
 失敗を織り込める
 限られた工数で
 スケールさせる
 全体への展開が容易であり、 
 簡単に使える
 観点
 問題
 課題


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生成AIの利活用を加速させるための取り組み「prAIrie-dog」
 社内検証を複数回す
 ユーザーが開発を主導する
 課題
 解決策
 既存業務に合った Slack ワークフローの
 生成AIアプリケーション開発を行う
 プロジェクトや技術の
 失敗を織り込める
 限られた工数で
 スケールさせる
 全体への展開が容易であり、 
 簡単に使える


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社内ユーザー × 専門的業務に注力する。
 実績を基にした外部向けの展開や、複数のワークフローを用いたエージェント化に繋げる。
 アプリケーションの注力領域
 社外向け
 専門的
 議事録生成
 社内向け
 汎用的
 
 質問回答
 求人生成
 面談メモ生成
 注力
 準注力
 実績を基に展開 
 エージェント化 


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業務用にパッケージングされた Slack ワークフロー
 デリバリコストが低く、ユーザビリティが高い。
 データ連携の優先度を下げ、生成AI自体の価値検証にフォーカスする。
 ① アプリケーション選択 
 ② フォーム入力
 ③ 生成
 フォームの入力に基づき、 
 プロンプトを構築し生成する 


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要求
 ① 複数のアプリケーションの開発を同時に進めるために、開発サイクルを短くする。
 ② 未知のユースケースに対応するために、拡張性を高くする。
 シンプルなアーキテクチャー


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ユーザー主導のプロジェクト進行
 開発チームがファシリテーションしながらユーザー主導でプロジェクトを進める。
 開発チームは少人数ながらも開発に専念できる。
 プロセス
 担当
 企画・要件定義
 ユーザー
 I/F・プロンプト設計
 ユーザー
 開発
 開発チーム
 効果検証
 ユーザー
 展開
 ユーザー
 プロジェクトの進め方を
 テンプレート化して展開
 新しい技術は別途検証が必要 
 再利用できるようにテンプレート化 


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2024年10月に prAIrie-dog 開発チームを発足し、11月からアプリケーションプロジェクトを始動。
 求人自動生成や面談メモ生成など、(協議中も含め)現在10弱のプロジェクトが同時に稼働中。
 プロジェクト体制
 オーナー
 林
 プラットフォー ム開発
 prAIrie-dog 開発チーム
 要件定義/
 プロンプト担当
 アプリケーションプロジェクトB
 Mgr
 アプリケーショ ン開発
 要件定義
 担当
 アプリケーションプロジェクトA
 Mgr
 プロンプト担 当
 ファシリテーション


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新卒採用候補の学生との面談時の音声データ(許諾を得た上で録音)から
 申し送りメモ(学生の志望動機や印象など)を生成する。
 As-Is や To-Be の整理、プロンプト設計、展開方法をユーザー主導で実施。
 プロジェクト例|面談メモ生成 ①


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効果検証もユーザー主導で実施し、面談時間が長く話者人数が多い場合の品質低下の問題を発見。
 プロンプトの改善だけでなく、人事組織内での横展開にも繋げる。
 プロジェクト例|面談メモ生成 ②


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ユーザーに愛着を持ってもらうための工夫
 利用通知
 アイコン
 通常アイコン AIっぽい幾何学的なイメージ。 プレーリーっぽい目が気に入っ ている。 積極的に宣伝。 クリスマスアイコン クリスマスシーズン限定。渾身 の力作。 お正月アイコン お正月期間限定。本当は袴を 着せたかったが技術不足のた め断念。

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(感覚であるが)会社内部用に用いるだけなら開発投資は少なく済む。
 学び|開発投資と品質の関係
 人 間 が 期 待 す る 品 質
 開発投資
 社外ユーザーの水準 
 一般的なプロダクト 
 社内ユーザーの水準 
 生成AIプロダクト
 小
 大
 人の力


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ユーザーが部会等で prAIrie-dog の取り組みをシェアし、他の部門から問い合わせをもらい
 新しいプロジェクトに繋がっている。
 なぜユーザー主導で広がりを生めているのか。
 => Visional グループのバリューを体現する主体的な組織文化
 学び|現場からのさらなる広がり


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プロジェクト名 prAIrie-dog の由来
 上野動物園のオグロプレーリードッグ (Black-tailed Prairie Dog)
 Black-tailed Prairie Dog の分布*
 プレーリードッグ(英語: Prairie Dog、学名:Cynomys)は、北米の広大な大平原 Great Plains に住む社会的で 遊び心のあるジリスの仲間です。 
 名前は平原(prairie)に住んでおり「キャンキャン」と犬のように鳴くことに由来します。 
 このプロジェクトでは Great Plains のように広くテールにまで AI 利活用を広め(PRomote)、
 Visionalグループミッションでもあるみんなの 可能性(can)を 引き出して(PRompt)いきたいとの想いから 「prAIrie-dog」という名前を採用しました。 
 Visionalグループミッション
 * "Black-tailed Prairie Dog Cynomys ludovicianus distribution map" by Darekk2 using the IUCN Red List spatial data is licensed under CC BY-SA 4.0.


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prAIrie-dog のプロジェクト理念
 可能性と遊び心
 Can and Playfulness, Prairie-fulness
 みんなが「can can」言える世界
 A world where everyone yips "can-can".
 AIを民主化し、みんなの可能性を引き出す
 Democratize AI and prompt our can.
 MISSION
 VISION
 VALUES
 VALUES
 VISION
 MISSION


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プレーリードッグアプリケーション生態系を形成したい
 プレーリードッグは生態系のキーストーン(要石)とも言われている。
 prAIrie-dog でたくさんアプリケーションを生み出し、会社を支えるキーストーンとなりたい。


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