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Kiro Powers 入門 2026/03/16 佐藤雅樹

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MCPは便利、でもこんな課題ありませんか?

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MCPでツール接続はできる しかしエージェントは 「いつ・どう使うか」 を知らない 例: Terraform MCP Serverは接続済み。でも... ツールの活用タイミングを指示しないと → MCPツールを呼ばずにいきなりコード生成 Providerバージョンがモデルの学習データのまま( ~> 5.0 ) ツールはあるが知識がない 4

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知識を与えようと情報を大量に読み込ませると 遅くなり混乱する 5つのMCPサーバー接続で 50,000以上のトークン消費(コンテキストウィンドウの約40%) 出典: re:Invent 2025 DVT343 より多くのツール ≠ より良い結果 出典: kiro.dev/docs/powers コンテキスト肥大化(Context Bloat) 5

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現在、エージェントに知識とツールを与える手段はバラバラに存在 要素 例 ツール接続 MCPサーバー 知識 CLAUDE.md / .cursorrules → 開発者が 個別に設定・管理 している 現状: バラバラな設定 6

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Kiro Powersとは

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ベストプラクティス(知識)とMCPツール(道具)を1つにパッケージ化 3つの構成要素 ファイル 役割 必須 POWER.md エージェントへの指示書(キーワード定義、ベストプラクティス) 必須 mcp.json MCPサーバーの接続情報 オプション steering/ ワークフロー固有の詳細指示ファイル群 オプション Kiro IDEから ワンクリック でインストール・有効化 ISVパートナーやコミュニティがキュレーションしたベストプラクティスを含む Kiro Powers = 知識 + ツールの統合パッケージ 8

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必要な時に必要な知識だけを読み込み、不要になったら自動 で非アクティブ化 1. ユーザーがタスクを開始 2. Kiroがキーワードを検知 3. 関連するPowerだけが起動 4. 不要なPowerは読み込まない → コンテキスト肥大化を回避 動的コンテキストローディング 出典: kiro.dev/docs/powers 9

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やってみた:Terraform Power検証

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1. Powersパネルを開く 2. Terraform Powerを選択 3. 「+ Install」 をクリック → ワンクリック で有効化 Terraform Powerのインストール 11

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MCPツール(hashicorp/terraform-mcp-server) ツール 用途 search_providers / get_provider_details プロバイダードキュメント検索・取得 get_latest_provider_version 最新バージョン取得 search_modules / get_module_details モジュール検索・取得 ステアリングファイル(steering/) ファイル 内容 terraform-best-practices.md ファイル構成、命名規則、common_tagsパターン、NAT Gateway条件制御 code-style.md フォーマット規則、変数の定義順序 mcp-usage.md 「コード生成前に必ずMCPサーバーに問い合わせる」ワークフロー指示 → MCPツールだけでなく、ベストプラクティスの知識 もパッケージに含まれている Terraform Powerの中身(HashiCorp提供) 12

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検証方法 同じプロンプト 「AWS VPCを作成するterraformコードを作って」 で比較 2つの違いを紹介 検証: Terraform Power有効 vs 無効 13

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Power無効(MCPサーバーは接続済 み) 「AWS VPCを作成するTerraformコードを作り ますね。 」 → MCPツールを 呼ばずに コード生成 ツールは使えるのに、使うべきタイミングを知ら ない 比較① エージェントの行動パターン 14

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Power有効 「まずTerraform Registryから最新のAWS VPC リソースの情報を確認します。 」 → MCPツール呼び出し → コード生成 呼ばれたMCPツール: search_providers → get_latest_provider_version → get_provider_details 比較① エージェントの行動パターン 15

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Power無効 Power有効 バージョン ~> 5.0 ~> 6.36 なぜ変わるのか Power無効: MCPツールは使えるのに呼ばない → モデルの学習データのバージョン( ~> 5.0 ) Power有効: get_latest_provider_version でレジストリから 最新版を自動取得 比較② Providerバージョン 16

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観点 Steering Agent Skills Powers コンテキスト 静的(常時) 動的(段階的開示) 動的(キーワード駆動) MCPサーバー なし なし あり 標準 Kiro固有 オープン標準 Kiro固有 主ファイル .md SKILL.md POWER.md + mcp.json 強み 常時適用の確実性 手軽さ・ポータビリティ 細粒度制御・ツール統合 Agent Skills + MCPを別々にセットアップすれば、Powersと似たことは可能 Powersはそれを ワンクリック でまとめて提供する仕組み Steering / Agent Skills / Powers の違い 17

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カテゴリ Powers UI開発 Figma バックエンド Supabase, Neon, Aurora PostgreSQL, Aurora DSQL, Stripe, Checkout.com デプロイ Netlify, Amplify, Terraform オブザーバビリティ Datadog, Dynatrace, CloudWatch セキュリティ Snyk, IAM Policy Autopilot エージェント開発 Strands, Bedrock AgentCore コスト AWS Cost Optimization 自作も可能: GitHub URLまたはローカルディレクトリからインポート 利用可能なPowers 18

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Kiro Powers ベストプラクティス(知識)+ MCPツール(道具)をワンクリックで使える仕組み Terraform Power検証結果 指示なしでエージェントの行動パターンが変わり、最新バージョンのコードが生成された 正直な所感 Agent Skills + MCPの組み合わせで割とカバーできる ただし ワンクリックで有効化できる手軽さ・mcp.jsonも動的に読み込まれる点が良い 気になった方は Kiroを試してみてください 参考: kiro.dev/powers / ブログ記事 まとめ 19