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自社サービスで成功する方法 株式会社もぐら取締役 新井俊一

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凡人が自社サービスで 成功するために 天才は勝手にやってくれ

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自社サービスはなぜ難しいか 人材サービス業は、 参入障壁が低い スケールする ビジネスは 優位企業圧勝

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受託開発はスケールしないのが良い • 受託開発とは人材(作業時間)を提供して、 お金をもらうビジネス – 優秀な人材の供給には限りがあるので、 本質的にスケールしない (スケール=拡大) – スケールしないということは、 優位企業(大企業や先行企業)が総取りできない • 営業や技術などの優秀な人材が数人いれば、 どんな大企業よりも良い仕事をするのも可能

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自社サービスは スケールするぶん難しい • 自社で開発した製品を売ったり、 自社の運用するウェブサイトで収益を得たり • うまく行けば大きく拡大できて、利益率も良い – その分、難しい – 単価が安いので広告費がかかる • 成功した企業が、その資金や市場シェアを もとに、さらに強固な立場を獲得できる – あとから参入したり、弱小企業では 弱い立場に置かれる

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ランチェスター経営戦略 • スケールする ビジネスでは、 企業の総力との戦いに なるので、 零細企業は不利 • スケールしない ビジネスでは、 局地戦で戦えるので、 零細企業に有利

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だが、一度きりの人生を 下請けで終わって良いのか? 弱者なら受託開発が有利

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自己紹介 • XCREAM – 動画販売ショッピングモール – 月商1千万円超 • メイシー – 名刺を宅急便で送るだけで データベース化 • iPhoneアプリあります – 通期黒字を達成 – 広告費倍増プッシュ中

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自社サービスの要諦 • 営業販売を第一に考えて顧客視点で動く • 失敗や持久戦を覚悟する

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自社サービスの要諦 • 営業販売を第一に考えて顧客視点で動く – 顧客発見プロセス・リーンスタートアップ – 市場がない / 市場が飽和している 独自性がある / 独自性がない – 広告や営業はとにかく多種多様に試すしかない • 失敗や持久戦を覚悟する

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自社サービスの要諦 • 営業販売を第一に考えて顧客視点で動く – 顧客発見プロセス・リーンスタートアップ • とにかくプランの段階で他人に聞いて、 実際に買うかどうか調べる • その時点で仮注文を受けてしまう – 市場がない / 市場が飽和している 独自性がある / 独自性がない – 広告や営業はとにかく多種多様に試すしかない • 失敗や持久戦を覚悟する

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リーンスタートアップ • 早い段階から 市場で検証を行う – 早くから意見を聞く – 最小限の製品を提供 (Minimum Viable Product) • これは本当に大事! – 経験上、多くの顧客は 基本的に最小限の機能で 満足する • 顧客開拓の方法が わかってから資金を投入

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自社サービスの要諦 • 営業販売を第一に考えて顧客視点で動く – 顧客発見プロセス・リーンスタートアップ – 市場がない / 市場が飽和している 独自性がある / 独自性がない – 広告や営業はとにかく多種多様に試すしかない • 失敗や持久戦を覚悟する

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市場と独自性 • 市場がない、お金にならない、のは最悪 – 最高に成功しても、全く儲からないような ビジネスをやる意味は? • 市場が飽和しているといっても 本当に進出の余地がないとは限らない – 独自性は上級者向き、 新しい市場を自分で作れるか – だが、大企業と正面から殴り合っても負ける – 既存商品が満たしていない 細かいニーズを満たすニッチはあるか

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自社サービスの要諦 • 営業販売を第一に考えて顧客視点で動く – 顧客発見プロセス・リーンスタートアップ – 市場がない / 市場が飽和している 独自性がある / 独自性がない – 広告や営業はとにかく多種多様に試すしかない • 細かく実験することが大事。ブレストして何でも試せ! • 弊社が試した事例集 • 失敗や持久戦を覚悟する

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営業・広告の例 • Google/Yahoo キーワード広告 – ボトルネックはキーワード 自体の検索数の低さ – ホットキーワードは高い • ちらしをまいた – 反応ゼロ • 電話かけてみた – 反応ゼロ • FAXを送ってみた – 反応ゼロ • SEO – やりかたよくわからない • アフィリエイト – 単価的に合わない • スタートアップイベント – ちらしまいたが反応ゼロ – 出展しても反応ゼロ – 講演しても反応ゼロ • 最終的に成功した例 – オフレコで

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自社サービスの要諦 • 営業販売を第一に考えて顧客視点で動く • 失敗や持久戦を覚悟する – 離陸まで数年かかることも良くある – 失敗がふつう – pivot!

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自社サービスの要諦 • 失敗や持久戦を覚悟する –離陸まで数年かかることも良くある • 耐える準備をする。 精神的にも資金的にも • 加速したければ、資金がいる • 資金は顧客開発プロセスが完了した上 で使う

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自社サービスの要諦 • 営業販売を第一に考えて顧客視点で動く • 失敗や持久戦を覚悟する –離陸まで数年かかることも良くある –失敗がふつう • 失敗すること、撤退することを見込んで計画する • 大失敗しても失踪しないで済むように ;) – pivot!

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“I’m not leaving you. I’m pivoting to another man.”

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凡人のサイクル 無理ない 範囲で 挑戦 失敗して 経験値 ゲット 挑戦を 続ける 成功して 資金を ゲット 少し 背伸び する

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振り返り ・心地よいチームのおかげで黒字 化まで継続できた ・良いチームはとても大事 ・ストレスが全くない仕事環境 ・速度が遅かった ・もっと軽量にやるべきだった (開発・デザインよりマーケティング の実験にお金を使うべきだった) ・もっと顧客視点でやるべきだった (当初から顧客発見プロセスを知っ ていれば!)

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これから • 思い – 自分が経営者や技術者として天才とはほど遠い ことをつくづく思い知った – 凡人は凡人なりに、機敏かつ軽妙に動いていくこ とで確実に生き残りたい – それと同時に経営経験値はアップしている • やることでしか得られない知識がたくさんある • 今後はもっと加速できる方法も考えたい – 経験値が上がったので