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XFCエンジニア 向け ブロックチェーンの技術的 へぇ 髙橋翔太 thinkShake製作所 2019/1/16 @wack hack sendai

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XIZ 最近ブロックチェーンの勉強を始めたが 「?」と思うことが多かった 一般向けな入門記事は多いが 技術的な入門記事はあまりない

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(0"- webエンジニアの方が 「コード書いたことないけど、 中身はだいたいイメージできるよ」 という状態になることを目指す

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લఏ஌ࣝ 3)公開鍵暗号について知っている 2)ハッシュ化について知っている 1)クライアントサーバ知っている 公開鍵:みんな見れる 秘密鍵:自分しか知らない 公開鍵で暗号化したら秘密鍵で複合 秘密鍵で暗号化したら公開鍵で複合 元のデータを規則性のないハッシュ値(16進数)を作る 同じデータからは同じハッシュ値が生成されるが、 変換後のハッシュ値からは元のデータを復元できない

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ϒϩοΫνΣʔϯͱ͸ʁ ヘッダー 取引データ 取引データ ヘッダー 取引データ 取引データ ヘッダー 取引データ 取引データ 複数の取引データをブロックという単位で ひとかたまりにして、どんどん繋げていく ·ͣ͸௒؆୯ʹ

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ϒϩοΫνΣʔϯͱ͸ʁ Client - Server Peer to Peer (P2P) ·ͣ͸௒؆୯ʹ 中央サーバーがなく、全てのノードで情報を共有

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ϒϩοΫνΣʔϯͱ͸ʁ ·ͣ͸௒؆୯ʹ 改ざんや不正がむずい 1)みんながデータを持っているから    ▶「中央サーバーのデータを改ざんしたら成功」ではない 2)過去の取引も全てチェーンで繋がっているから    ▶ 全ての過去データを改ざんしないと整合性がとれない

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࿩͢ίτ 伝えておきたい 混乱ポイント どういう形式で データを 持ってるの? どうやって データを 保証しているの?

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࿩͢ίτ 伝えておきたい 混乱ポイント どういう形式で データを 持ってるの? どうやって データを 保証しているの?

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ࠞཚϙΠϯτ 一口にブロックチェーンと言っても 色んなプラットフォームがあり 結構中身が違う 共通する仕様とプラットフォーム独自の仕様を 区別して理解することが重要!

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୅දతͳ̎ͭ

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୅දతͳ̎ͭ BitCoin - サトシ・ナカモト氏が考案 - 仮想通貨の先駆け - UTXOベース - PoW 後述

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୅දతͳ̎ͭ Ethereum - Vitalik Buterin氏が考案 - スマートコントラクト の先駆け   (プログラムが実行できる) - アカウントベース - PoW(PoSに移行予定) 後述

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伝えておきたい 混乱ポイント どういう形式で データを 持ってるの? どうやって データを 保証しているの?

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σʔλͷอূ 1)過去のブロックを改ざんできない仕組み 2)不正なブロックを追加できない仕組み ▶ ブロックハッシュ ▶ コンセンサスアルゴリズム

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ϒϩοΫϋογϡ ヘッダー 取引データ 取引データ ヘッダー 取引データ 取引データ ヘッダー 取引データ 取引データ ハッシュ化 5eb127… 5eb127… 66f3a2… 66f3a2… 直前のブロックをハッシュ化しヘッダーに保有

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ヘッダー 偽データ 取引データ ヘッダー 取引データ 取引データ ヘッダー 取引データ 取引データ ハッシュ化 3f1a58… 5eb127… 66f3a2… 66f3a2… 過去データを改ざんするとハッシュ値が変わり 後続のブロックと繋がらなくなる ϒϩοΫϋογϡ

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ίϯηϯαεΞϧΰϦζϜ 条件を満たした(合意がとれた)ブロックのみを チェーンに追加する仕組み PoW PoS PoI DPoS PoC いろいろな種類がある 不正ブロック追加にコストがかかるため 不正が見合わなくなる

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1SPPGPG8PSL 新しいブロックを作る際、ブロックハッシュが規定 値以下でないとチェーンに追加できない ヘッダー 取引データ nonce: 3 66f3a2… 取引データ > 000100… 既定値 00003f… < 000100… ▶「nonce」という値を変えてブロック化しまくる                 (=マイニング) ヘッダー 取引データ nonce: 5 計算コスト(時間、電気代)がかかるので 不正が見合わない

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1SPPGPG4UBLF ・ブロックの承認者が承認しなければチェーンに追加できない ・承認者は都度ランダムに決定される ・コインの保有量が大きいほど承認者に選ばれやすくなる 不正をするにはコインの保有が必要& コインの信用がなくなると価値が下がるため 不正が見合わない 追加OK!!

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伝えておきたい 混乱ポイント どういう形式で データを 持ってるの? どうやって データを 保証しているの?

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σʔλͷߏ଄ UTXOベース アカウントベース お金を中心 とした考え方 (現金に近い) 人を中心 とした考え方 (銀行口座に近い)

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ΞΧ΢ϯτϕʔε 人(アカウント※)が状態を持ち、所持金は状態の一つ 主:アカウント 従:お金 ID:Bさん 所持金:20コイン ※Ethereumではプログラム(コントラクト)もアカウントとして存在している  ▶ コントラクトがお金を預かり、条件成立時に送金することが可能 webエンジニア的には「普通」 ID:Aさん 所持金:27コイン ID:コントラクトC 所持金:42コイン

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6590ϕʔε お金(UTXO)が状態を持ち、人(アドレス)は状態の一つ 主:お金 従:人   ID:1  金額:20コイン 持ち主:Aさん   ID:2  金額:7コイン 持ち主:Aさん   ID:3  金額:20コイン 持ち主:Bさん 20コイン 7コイン 合計:27コイン 持ち主ごとにお金を合算することで所持金がわかる

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UTXOとは? unspent transaction output ະ࢖༻ͷτϥϯβΫγϣϯग़ྗ Aさん Bさん Cさん 10コイン 8コイン おつり2コイン (例) 取引1 取引2  金額:10コイン 持ち主:Aさん *OQVU 0VUQVU  金額:10コイン 持ち主:Bさん 取引1  金額:10コイン 持ち主:Bさん *OQVU 0VUQVU  金額:8コイン 持ち主:Cさん 取引2  金額:2コイン 持ち主:Bさん 使用済 未使用 未使用 6590ϕʔε

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ブロックチェーンって全てのデータを 公開してるんでしょ? ならアカウントとかUTXOとかを 他人でも操作できちゃう? そこで公開鍵暗号 ですよ! ٙ໰

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ެ։ݤ҉߸ 公開鍵 秘密鍵 アドレス (IDのようなもの) 誰でも見れるが 秘密鍵がないと 使えない 自分の秘密鍵であけて… 送金先の公開鍵でロック 秘密鍵がないと 操作できない お金を送れるようになる

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これって全部のノードが トランザクションとかアカウントの データ持ってんの? いいえ!! ٙ໰

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.FSLMF5SFF Merkle Root Hash01 Hash23 Hash2 Hash3 確認したい データ ※1 UTXOベースならトランザクション、 アカウントベースなら各アカウント の状態 ※2 ノードにも種類がある。 フルノード:全てのブロックを保有 軽量ノード:一部のブロックのみ Hash0 Hash2 Data0 Data1 Data2 この辺のデータは別にいらない 各データ(※1)のハッシュ値を 全て足し合わせたMerkle Rootが ブロックヘッダーに含まれている 他のノードに もらう(※2) ブロックヘッダー&他ノードとの通信で 確認できるため、全部のデータを持つ必要はない

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·ͱΊ ブロックチェーンは奥が深い…

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͋Γ͕ͱ͏͍͟͝·ͨ͠ 一緒にブロックチェーンの勉強しましょう!