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「遠くへ行きたければ、 みんなで行け」内容紹介と なぜ出版したか 高須正和 スイッチサイエンス国際事業開発 ニコ技深圳コミュニティ共同発起人 开源社(中国オープンソースアライアンス) 早稲田ビジネススクール 大公坊創客基地(iMakerBase) ガレージスミダ研究所

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高須正和 事業&研究&Community 深圳ほか世界各地のpartnerを開拓し、 IoT開発ツールを輸出入・共同開発、投資,企業間提携などを行う。 深圳大公坊国家级創客基地(iMakerBase),深圳MakerNet 国際事業開発 事業:日本Switch Science, Global Business Development 研究:早稲田大学Research Innovation Centre招聘研究員 ニコ技深圳コミュニティ 共同創業者 中国最大のOpen Source Alliance「開源社」 唯一の国際(非中国語ネイティブ)メンバー 美国MIT Media Lab Shenzhen 2019 Menter ガレージスミダ研究所 主任研究員 著書5冊「プロトタイプシティ」「ハードウェアハッカー」(翻訳)など Community:开源社、Nico-Tech Shenzhen

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#遠くへ行きたければ 本の内容紹介

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#遠くへ行きたければ 本の内容 300ページ以上ある厚い本だが、内容が具体的で細かいだけで、 大意はシンプル 最初の100ページ ・コミュニティとはどういうものか何ができるか、人々はなぜ参加するか ・コミュニティの性質(いっしょに何かを作る、ファン同士で交流するなど) 後半の200ページ ・コミュニティをつくり、運営していくための具体的で詳細なガイドライン ・企業がコミュニティやる上でのよくある失敗などのケース ガイドライン ・コミュニティ構造の理解(コアメンバーとカジュアルメンバ、導入路の設計や コミュニケーションルール) ・詳細な実施ガイドラインミッション(大きな目的)→ビッグロックス(ミッ ションを数字と結びつける)→担当者がアサインされた四半期実施計画→報告書 のフォーマット

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豊富で詳細な具体例 人がコミュニティに入っていく図 カジュアルメンバー、レギュラーメン バー、コアメンバー 半年ごとにやる仕事をリストアップしよう、 レビュー日付を入れよう コミュニティ/ボランティアだからふんわりやるのは間違いで、数値計画とレ ビュー計画ガッツリたて、数字を週次で追い込み、関連メンバーや上司に説明す るのが超大事 みたいなことが書いてあるのがとても大事

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もともとプロ翻訳者でもない僕が、 なんで「遠くへ行きたければ」の翻訳を したのか?

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最初の翻訳書「ハードウェアハッカー」 「ハードウェアをどう作るか」という問いから、世の中すべての仕組み につながる普遍的な問題を、他にない解像度で解き明かすものだった。 有名な本ではないが、間違いなく人類をアップデートする本で、 「翻訳のプロでもない自分が、翻訳出版する価値のある本」だと考えた。 翻訳してどうだったか 監訳の山形浩生さんが、「コイツ、頭おかしい…(いい意 味で)」と言った内容なので、すごい本なのはお墨付き 当時、チームラボからハードウェアの会社スイッチサイエ ンスに転職したばかりの僕にとっても意味があってハード ウェアに詳しくなれ、MITの合宿でメンターがやれた

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#遠くへ行きたければ M5Stackの成功があって、最近の興味が、コミュ ニティとオープンソース・オープンハードウェア に対して強くなっていた

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NTT研究所のIbuki 山口大の 密回避システム NHK研の 触覚デバイス 全日本学生児童発明くふう 展で特許庁長官賞(11歳) 企業の研究所から小学生の発明まで、 2018年の発売開始からわずか3年で、 深圳M5Stackは多くの発明家に使われている

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クローズアップ現代 「ものづくりxAI」特集 2021年10月20日放送 これらの開発ボードは 深圳M5Stack社(社員50名,日本発売開始2018年)の製品 弊社スイッチサイエンスは日本での販売責任代理店 ソリューションを販売しているのが日本の高専発startup

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開発ボードという製品 マイコンチップ、無線機能、I/O端子などをひとまとめにしたもの 用途や価格に応じて多様なボードが存在する 利用者はソリューションを開発するエンジニア、IoTシステム開発を学ぶ学生など 代表的な開発ボード RaspberryPi(英国)などを使って開発 ・適合するセンサを選ぶ ・センサーを処理するソフトをつくる ・動作確認の画面をつける ・ケースを3Dプリンタなどでつくる M5Stack シリーズを 使って開発 完成までまだまだ、 本質(ドアセンサー) 以外の時間がかかる.. 完成。 アイデアの検証が できる! (Proof of Concept) M5Stackシリーズは 「アイデア→実際に作ってみて試す」までの時間を最小化する 例:入退室を記録するシステムを開発する

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M5Stack(2018年日本発売開始) ・社長ジミー・ライは、もと中国南方電網のエンジニア ・しょっちゅうスマートメーターを開発している間に、 「多くのメーターに共通する機能を製品にしよう」と思 いついて起業 ・社長室に専用の部品ボックスと作業台を起き、プロト タイプを自分で作る。いつも身の回りには試作品が転 がっている ・Arduino IDEが利用可能で、IoT開発に必要なwifi/BTをあらかじめ備えたESP32シリーズの CPUを採用した開発ボード。日本でもArduinoを置き換える勢いで普及が進んでいる ・画面、バッテリ、ボタン、Grove,GPIOなどを備え、安価(1500-5000円程度) ・毎週1つ以上の新ハードウェア/センサー類を発表し、拡張性が高い オープンソースハードウェア(部品リスト,ピン番号などの 開発に必要な情報があらかじめ公開されているハードウェア) 買ってくれば使える。ソリューションを開発する上でM5Stack社の取引開始稟 議書、審査や許可が要らない。必要な情報はオンラインで公開されている

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M5Stack成功の原因 ■何よりも、安心して使えるオープンなハードウェアであること -ソリューションを開発する上でM5Stack社の取引開始稟議書、審査や許可が要らない -必要な情報はオンラインで公開されている ■現役エンジニアならではの優れた製品企画 -プロトタイプ開発を圧倒的に早くするオールインワン(バッテリ,LCD,ボタン,無線) ■深圳ならではの開発・製造力 -プロトタイプから工場のDXまで、様々な用途に対応するセンサー、周辺機器 -1000個単位のフレキシブルな自社製造ラインと、深圳で設計開発することによる サプライチェーンが可能にする超高速な製品開発(毎週1つ以上新製品発売) ■それらが組み合わさった魅力的な製品と、ユーザーの支持やフィードバックが生んだ コミュニティ M5Stackユーザのコミュニティは、日本のユーザが中心になって作り上げた

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弊社/僕がとった投資とリスク ■時間や工数の投資/リスク -世界でも無名な、オール中国製の製品に注目し、マーケティングをした -日本でのユーザコミュニティ活動支援 -全製品での日本での法規対応等コンサルティング(日本法規NGなものは入れない、日本 で売れそうなものは共同リリース等) -マレーシア、タイ、シンガポール,US,UK等の提携先ネットワークをシェア ■事業面での投資/リスク -日本での総代理店(卸売とカスタマーサポート含む) -ごく少額の投資(M5Stackは創業資金を米有名VCであるSOSventures/HAXから入れてい るので、後から弊社みたいな小企業が入るときにいろいろ説明する必要があって面倒だっ た) ■財務面での投資/リスク -中国からの仕入れ時は前払い、日本の販売時は請求書払対応 スタートアップ協業/投資との醍醐味「一緒にプロダクトを大きくするチーム」

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#遠くへ行きたければ リスクを取って、オープンハードウェアでコミュニ ティを作ったことで、少し成功した。 オープンとは?コミュニティとは?を追いかける 伽藍とバザールから #遠くへ行きたければ

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中国のオープンソースイベントで、技術そのものに加えて、 「いかに、やりたがるやつを会社の枠を超えて参加させていき、プロジェク トを良くしていくか」という話が盛り上がっていた Apache way=Community Over Code コミュニティはコードを超える どういう社会が、文化が、コミュニティが「好き 勝手やることの社会貢献」を生むのか どうやってエンハンスするのか キーマンの一人は、ゲストリストの筆頭にいた Jono Bacon(X-PrizeやUbuntuでコミュニティ やってた) People Poweredを知ったきっかけ

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#遠くへ行きたければ の原書 「People Powered」をチェックする

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Amazonでの人気 Great Kindleシリーズに入ってる レビュー98(「僕にはそれが楽しかったから」が215,伽藍とバザールで168, ハー ドウェアハッカーで115なのでおおむね同クラス。 MAKERSで330,Factfulnessで1 万なので、一般向けの本よりは少ないが、無視できる数字ではない) 推薦者 Linux Foundationのジム・ゼムリン GitHub CEOのNat Friedman Red Had CEOのJim Whitehurst マイクロソフトCTOのKevin Scott 「怪しい伝説」のジェミー・ハイネマン YcombinatorのGia Scinto など、「ちょうど日本にない産業」の人たちが 絶賛している #遠くへ行きたければ の原書がアメリカでどのぐらい人気か

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#遠くへ行きたければ の英語版は、僕の前の翻訳書 「ハードウェアハッカー」ぐらいの人気なので、良い本 だけど日本語版が出るかは微妙。 技術評論社に聞いてみたら、翻訳権はあいていて予 定がないという。 前著「アートオブコミュニティ」は日本語版出てたけど、 2018年出版の「遠くに行きたければ」の予定がない ということは、このままだと日本語版出ないだろう。 「やろう」と思った

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#遠くへ行きたければ 翻訳を始めてみて、 -良い内容だが、突拍子もないものわけじゃない。ハードウェアハッカーは 「読むだけで凄さがわかる」本だが、 #遠くへ行きたければ 手を動かさない とフツーの本に見えてしまう。 -2021年4月17日に、Code for Japanの関さんや日本のOpenChainグループ と「身も蓋もない日中オープンソースの話」というイベントをし、 関さんがそこで「伽藍とバザールとオープンガバメント」という発表 -「これだ!」と、解説や序文の内容がおもいつく

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並行して、中国最大のオープンソースアライアンス「開源社」 にもコミットしていく オープンソースの最前線は? -オープンソース活動を中国で盛り上げるための団体 -年1回のCOSCON開催 -年1回のレポート発行 -ほかハッカソンや様々なイベントなど -公式wechatアカウント、ビリビリ動画のチャンネルな どで情報発信 -メンバーは理事2名の推薦、その後メンバー全員の選挙 で決まる 現在100名程度政府関係者、大学教授、アリバ バやHuaweiなどのOSPO,VSCodeの中国ユーザグルー プ、起業家やファンドなど (今のところ高須は唯一の外国人メンバー) 中国全体では、オープンソースへの理解はまだまだなの で、布教活動をしていくのが役割

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「開源社」各ワーキンググループ グループ⾧ マイクロソフトリサーチアジアでReactorのプロ ジェクトマネージャ グループ副⾧ SegmentFault(技術コミュニティ)COO グループ秘書 ポスドク システム運営 freeCodeCamp成都 法務 VC(中国国営自動車会社の知財ファンド) アナリ スト メディア PRマネージャ イベント⾧ Huawei AI大会の運営&Evangelist イベント副⾧ Huawei AI大会のエコシステム管理 コミュニティ連 携 Datawhaleスタートアップ CEO コミュニティ連 携 副⾧ インフルエンサー 大学連携/OSS 教育 師範大学教授 メンバー開拓 webエンジニア 財務 大企業の財務部⾧ 顧問委員会開拓 マイクロソフトのAI製品マネージャ コミュニティ連携、顧問開拓、システム維持などのワーキンググループごとに知見のあるメンバーが プロボノ的に運営している 本業と開源社での活動がリンクしてる人が多い

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COSCONイベントでは優秀メンバーの表彰も 高須も「コミュニティ連携の星」 【やったこと】 -このOSCやシンガポールFOSSASIAなどで開源社/中国オープンソースの活動紹介 -中国開源年度報告等のレポート日本語翻訳 -中国のメイカーフェア、メイカースペースなどに開源社を紹介し、無錫ではCOSCONのサ テライト会場に (中国人がみんなOSSや開源社を知ってるわけでなくて、むしろ知らない人のほうが多い) -COSCONハードウェアトラックでの登壇、中国でのメイカーフェア等で開源社の話を紹介 -少しは中国語を勉強しています 2021年、中国での発表は中国語に(それまでは英語で やってた) 【開源社の表彰コメント】 高須正和氏は、中国のオープンソースコミュニティに深く関わる国際的な友人であり、开 源社の最初の、そして現在でも唯一の外国人正会員となっています。 毎年開催される「オープンソース・ハードウェア・フォーラムCOSCON」に参加して以来、 オープンソース協会が発行する「中国オープンソース年度報告」の日本語版を翻訳する など、オープンソースコミュニティの普及に積極的に取り組んでいます。 様々な国際的なオープンソースイベントで、开源社をアピール。 また、オープンソースの コミュニティグループや毎年開催されるオープンソースカンファレンスでは、積極的に中国 語を学び、中国語でコミュニケーションをとっています。 开源社の国際協力大使とも言えるでしょう。

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#遠くへ行きたければ 出版プロジェクトのゴール こういった本の内容が広まり、日本からCode for Japanみたいな 活動やM5Stackのような事例がもっとたくさん出てくるようになるこ と

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#遠くへ行きたければ 出版プロジェクトそのものがコミュニティ なるたけ毎週イベントをしていきたい 本の内容を一言でまとめると、 「常に新規の人をコミュニティに入れて、かつひんぱんに活動を続けること」

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Thanks for Attention. Contact: TAKASU [email protected] Twitter: @tks Facebook: https://fb.me/takasuinfo WeChat:takasumasakazu