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デジタルアーカイブ学会 第9回研究大会 オープニングアクト 生成AIと対話型インターフェースから考える 〈ユーザー〉の未来 二松学舎大学 谷島貫太(技術哲学/メディア論)

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「デジタルアーカイブを使えるのは〈誰〉か?」 出発点となる問い

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DA〈ユーザー〉となるための二つの条件 〇条件1:UIのバリアを超えることができる ・物理(画面とキーボード)な能力 ・検索システム(機能とUI)の理解 ・メタデータ(オントロジー)の知識 〇条件2:明確な関心をもち、それを検索アクションにつなげられる ・特定テーマへの関心 見えないところで排除されている潜在的〈ユーザー〉

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資料/情報 たとえば子ども 子ども ハードル 超 え ら れ な い 壁 知りたいテーマ 検索語

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生成AIと対話型インターフェースが 〈ユーザー〉の条件を大きく変える? 〇 対話というインターフェース ・人類にユニバーサルなインターフェース ・言語的バリアがなくなる(多言語、手話言語) 〇〈ユーザー〉から引き出すインターフェース ・メタデータに縛られない日常語での検索 ・対話によって〈ユーザー〉の関心を引き出す

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具体的には ・声でやり取りできるアバター ・利用者の好みを反映したアバター ・『マイノリティ・リポート』みたいな空中ディスプレイ ・メタバース内の展示施設 ・メタバース内での集会方式 などなど利用者を様々な形で積極的に巻き込んでいく インターフェースが考えられる

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考えうる〈ユーザー〉の未来 ① 見えていなかった〈バリア〉が取り払われる ② DAと〈ユーザー〉の関係が変わる より多様な〈ユーザー〉に開かれる 検索システムに合わせるのではなく システムがユーザーに寄りそう

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インターフェースユーザーの情報を引き出すことで パフォーマンスを向上させていく プラットフォーム資本主義/監視資本主義と同じ構図 ただし