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見積もり省力化のための 画像類似度計算 新潟県工業技術総合研究所 大野 宏 1 Python機械学習勉強会in新潟/TFUG Niigata合同勉強会 2019/11/2

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本日の内容 ・今回の取り組みのきっかけ ・自動見積もり ・類似図面の検索 画像の類似度の計算 CNN(畳み込みニューラルネットワーク)の利用 画像を使っての実験 ・まとめ ・お知らせ 2

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自動見積もり ・見積もりは受注につながるかわからないが、手間をかけ ずにできるだけ正確に出したい ・部品加工は切削、プレス、ワイヤーカット等、工程に分解 し、各工程にどれだけ時間を要するか計算 ・多くの企業で開発が進められている ・見積もり計算を簡単に計算するソフトもあり SNS型見積もりサービス「Terminal」 (月井精密) ・ミスミ 3DのCADデータをアップすると自動で見積もり

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ミスミの見積もりシステム1 ・従来は、ユーザ(発注者側)が、選んで設計 4

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ミスミの見積もりシステム2 ・3DのCADデータをアップすると自動で見積もり ・工程に分解し、各工程の時間を計算 詳細は不明 https://jp.misumi-ec.com/ 5

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類似図面の検索 ・工程に分解するのは大変 ・新規の見積もり依頼があった時、過去の類似品を参考に することが一般的 → 工程分解や自動見積もりも可? ・自分のやった仕事は記憶に残るが、他の社員の仕事は わからない → システム化すれば全員が使える ・類似図面検索システムのニーズが高い ・3次元CADデータか2次元図面か、デジタルか紙か

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畳み込みニューラルネットワーク ルカンらが畳み込みニューラルネットワークで手書き数字 を認識 畳み込み層 局所的な特徴抽出 プーリング層 位置ずれを吸収 Y.Lecun,et al.”Gradient-based Learning Appplied to Document Recognition”,Proc. of The IEEE,1998 畳み込み層 プーリング層 入力層 出力層 プーリング層 畳み込み層 (1998 LeNet) 全結合層 0~9 (Convolutional Neural Networks) 7

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類似画像(図面)の検索 ・過去の類似品を探して見積もりを出すことが多い → 類似図面を検索するシステムの開発 ・CNNで全結合層の出力を比較 類似図面を複数表示 出力層 全結合層 0~9 出力層の1つ手前の全結合層 の出力を比較する ①3次元形状を2次元で表示 ②3面図を利用 ③点群データを利用 8

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入力画像1 ・3次元形状を2次元画像に変換(透視変換)して利用 ・一般的なCNNがそのまま使える ・学習データは442×3=1326 部品1 部品2 部品3

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類似度の計算 学習用画像 部品1 部品2 部品3 テスト用画像 部品1 部品2 部品3 テスト用画像 ・全結合層の出力を比較 各出力の差の合計が小さいもの

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部品1 部品2 部品3 ヒストグラムの比較 テスト用画像は部品3 ・テスト用画像は部品3のヒストグラムに類似 ・1326枚の全結合層において、差の合計の最も小さいも のが類似画像(図面)

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組み合わせネットワーク CNN Dense CNN RNN Dense 画像 分類 一般的なSequentialモデル 多入力モデル テキスト 画像 分類

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入力画像2 ・三面図を使い3入力1出力ネットワーク Tensorflow/Keras → concatente(A,B,C) CNN CNN Dense 分類 CNN 平面図 側面図 正面図

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入力画像3 ・点群データをそのまま使う ・3次元CADデータは点群データから構成される

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PointNet ・3次元の物体を識別するネットワーク (Ubuntu版) 分類、パーツ分け、セマンティック・セグメンテーション https://arxiv.org/abs/1612.00593

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PointNet の構造 ・点の順番の影響をなくす、回転の影響をなくす等の工夫 ・改良型のPointNet++などもある http://kaldir.vc.in.tum.de/scannet_benchmark/semantic_label_3d

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類似図面の検索システム ・(株)日立ソリューションズがすでに販売 (Ubuntu版) ・ベンチャー企業も同様のサービスを提供

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まとめ ・見積もりの省力化のための類似図面の検索 画像の類似度の計算 画像を使っての実験 ・CNNの入力数を増やしたり、PointNetを使うことでより 正確になるかも ・書籍「PythonとKerasによるディープラーニング (マイナ ビ)」がおすすめ 18

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お知らせ(新潟県) ・講演会 11月22日(金)午後 中部大山下准教授 ディープラーニング(画像系)最前線 リタテクノロジー(ウエノテックス) 廃棄物の選別 場所は県工業技術総合研究所(新潟市鐙) ・講習会 12月3日 一般物体検出(中越技術支援センター) 12月13日 CNNとRNN(下越技術支援センター) ・「工技総研」で検索 19