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スクラムフェスを支える 配信の仕組み Scrum Fest Osaka 2024 Kei Ogane 2024/6/22

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このセッションでは スクラムフェスなどで運用されている配信機材がそれぞれ どういうものなのかをできるだけ平易に説明することで - 配信に対する心理的ハードルを低減 - 各々で配信を実施できるようにする ことを目指します。

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注意 本発表者は配信や音響に関してずぶの素人 です。 私自身の知識不足と本発表の「厳密な正確さよりも わかりやすさを優先し配信へのハードルを下げる」 という方向性により内容に関して誤りがあるかもし れません。 あらかじめご了承ください。

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自己紹介 ばやし@bayashimura 品川アジャイルというコミュニティで スクラムフェスの配信したりしています 最近の趣味はYoutubeで地政学のゆっく り解説を見ることです

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我々が目指している配信とは 「オンサイト会場」と「オンライン」にいる登壇者/参加者が - 音 - 映像 を一定以上の品質で双方向に伝えられることを目標とする

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我々が目指している配信とは 現地登壇者の登壇を 会場でもオンラインでも見れるし 音声のやりとりを出来る 現地発表者 会場の参加者 会場 各々の自宅 オンライン参加者 配信

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会場の参加者 会場 各々の自宅 オンライン発表者 オンライン参加者 我々が目指している配信とは またオンライン登壇者の登壇を 会場でもオンラインでも見れるし 音声のやりとりを出来る 配信

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会場の参加者 会場 各々の自宅 オンライン発表者 オンライン参加者 我々が目指している配信とは なんならオンライン発表者と現地 発表者の共同セッションも出来 ちゃう 配信 現地発表者

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配信に必要なもの マイク スピーカー カメラ PC

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配信に必要なもの(品質にこだわらなければ) PC マイクもスピーカーもカメラも入ってるやん!

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これでも配信できる 現地発表者 会場の参加者 会場 各々の自宅 オンライン参加者 配信 (機種にもよるけど)PCに - マイク - カメラ - スピーカー が入っているため配信いける

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でも多分こういうところで不満が出てくる - PCのスピーカーだと音質悪いし音が小さい - PCのマイクだと音質悪い - 登壇中に動き回るからPCのカメラだと顔が抜けない

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PCのスピーカーだと音質悪いし音が小さい PCにもよるけど、PCのスピーカーだと そこまで大きな音がでないですね。 RSGTをやる御茶ノ水ソラシティだと どこの部屋でもしんどいかも 逆に会議室みたいな小さな部屋だった らPCのスピーカーでも十分かもですね 後ろだと聞こえない スクラムとは...

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PCにもよるけど、登壇している声をPC のマイクが拾ってZoomに流すのは音質 的にイマイチ。 逆にPCの前から微動だにせず、質疑応 答とかはなかったらPCのマイクでもい けるかも?(諸説あり) PCのマイクだと音質が悪い 現地発表者 会場の参加者 会場 各々の自宅 オンライン参加者 配信 スク...とザ...

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PCのマイク、スピーカーだと厳しい やっぱりPCについてるやつとは別に それなりの - マイク - スピーカー が欲しいですね マイク スピーカー

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登壇中に動き回るからPCのカメラだと顔が抜けない スライドはZoomで画面共有してくれれ ばOKですね。問題は登壇者の顔。オン ライン登壇だと、みんなPCの前から動 かないが、オンサイト登壇だと、移動 するからすぐカメラの前からいなく なってしまう 会場 各々の自宅 配信

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登壇中に動き回るから顔が抜けない やっぱり顔を追ってくれるカメラが欲 しいですね。 iPadの前面カメラにはCenter Stageと いう機能があり広角カメラで捉えつ つ、写っている人を自動でアップにし てくれる 会場 各々の自宅 配信

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でもPC単体でもいけるよ 品川アジャイルとして配信を始めた RSGT2021で、機材トラブルが起こった 際に、現地登壇者のPCから配信をして もらったことはあります

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フェールソフト 完全にセッションが中断してしまう事 態は誰だって避けたい。だからチープ な代替策は用意しておく

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ということで品川アジャイルの配信に必要なもの iPad マイク スピーカー

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マイクとスピーカーをiPadに接続するとこんな感じ <- power SM58(マイク) XLRケーブル 音声ケーブル MS101 (スピーカー) iPad(第9世代) iRig Pre2

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これでみんな完全に理解できましたね? Fin

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わからん奴らたち <- power SM58(マイク) XLRケーブル 音声ケーブル MS101 (スピーカー) iPad(第9世代) iRig Pre2

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XLRケーブル XLR端子のケーブル XLRはキャノンという会社が作ったコネクタの規格。 (まぁUSBとかHDMIみたいなもん) キャノン社が作ったためキャノンケーブルとも呼ばれる。 業務用の音響機器でよく使われる。 XLRメス XLRオス

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SM58(マイク) 業界(?)定番のマイク。 XLR端子でしか繋げない。 https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/69782/

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MS101(スピーカー) 業界(?)定番のモニタースピーカー。 そんなサイズ大きくないけど大体のセッションが 行われる部屋で十分な音質音量がでる。 https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/304858/

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iRig Pre 2 音声入出力用マイクプリアンプ(音大きくしてくれる)です。 主に以下の目的で使用しています。 - XLR端子をiPadに入れられるようにする - 音の出力と入力を2つのケーブルに分割する - マイクの入力とiPadから出る音をスピーカーに流す https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/289438/

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XLR端子をiPadに入れられるようにする iPadにはイヤホンジャックしかないですね。 音の入力(マイクから入る音)と 出力(スピーカーから出る音)を そこに入れる必要があります。 でも品川が持ってるSM58(マイク)は XLRでしか接続できない iRig Pre2をアダプタとして活用 SM58(マイク) XLRケーブル iRig Pre2

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音の出力と入力を2つのケーブルに分割する iPadにはイヤホンジャック1つしかない そこにマイク(入力)とスピーカー(出力) を入れなければならない iRig Pre2が分割、集約してくれてる XLRケーブル iRig Pre2 音声ケーブル 2つのケーブルを

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音の出力と入力を2つのケーブルに分割する iPadにはイヤホンジャック1つしかない そこにマイク(入力)とスピーカー(出力) を入れなければならない iRig Pre2が分割、集約してくれてる XLRケーブル iRig Pre2 音声ケーブル 1つに

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余談)マイク付きイヤホンはどうやってる? 3極 4極 左 右 GND 左 右 GND マイク 実は一本のケーブルの中で複数のデー タを送っているんですね。 なので左右に違う音が流れるステレオ や、マイク付きイヤホンがひとつの ケーブルで実現できてる

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マイクの入力とiPadから出る音をスピーカーに流す iRig Pre2のおかげでマイクの音が iPadに入る(=Zoom経由で オンラインの人に届けられる) ようになった。 でもハイブリッドなんで マイクの音を会場にも流さないと いけないですね。 iPadから流れる音 + マイクの音を スピーカーに流すのもiRig Pre2が やってくれています。 ①マイクからの入力 ②iPadからの入力 ③スピーカーへの出力 ① ② ③

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ということでこんな感じ SM58 会場の参加者
 ペラペーラ ペラペーラ ペラペーラ 各々の自宅 配信 会場

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会場やオンラインへのスライド映像共有はどうやってる? 1. 登壇者PCでZoomに画面共有をしてもらう 2. 音声配信用とは別の映像配信用iPadで同じZoomに入る 3. iPadの画面を会場のプロジェクターに接続し、会場に映像を投影する

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会場やオンラインへのスライド映像共有はどうやってる? 会場の参加者 各々の自宅 会場 会場プロジェクター HDMI変換 ケーブル 1.登壇資料を 画面共有 3.Zoomの画面を 会場に投影 2.Zoom に参加

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会場やオンラインへのスライド映像共有はどうやってる? Q. わざわざ音声配信用と映像配信用iPadを分ける理由は? A. HDMIケーブル繋ぐとそっちに音声の出力先が取られちゃうことがある Q. 登壇者PCをHDMIケーブルで会場プロジェクターに繋げばよいのでは? A. オンライン登壇者の時に、会場プロジェクターに映像流すマシンが必要。切り 替えも大変だからずっと会場プロジェクターにつながるiPadを用意している。

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最終形 会場の参加者 各々の自宅 会場 ペラペーラ 画面共有 音声共有 参加 ペラペーラ 映像投影用iPad 音声入出力iPad

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会場の音響機材と組み合わせてやる場合 大体カンファレンスをやる会場には - マイク - スピーカー が存在することが多い。 しかも品川アジャイルが持っている マイクやスピーカーよりも大体良い (無線でマイク使えたり、複数マイク使えたり)

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ということで組み合わせてやる場合 <- 会場からの入力 会場への出力 <- アッテネーター

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アッテネーター アッテネーター(減衰器)とは、 信号を適切な信号レベルに減衰させるものです。 会場からの出力は(会場によるけど)iRig Pre2に入れるには 大きすぎることがあるので、アッテネーターを使って 丁度良い出力に調整します。 詳しいことは私にもわからん https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/79932/

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会場の音響機材と組み合わせる場合 各会場で似たような機材を使っていることもあれば 全く違う機材を使っている場合もあります。 大体、iRig Pre2とアッテネーターがあれば大体対応可能だと思うけど 事前に下見をして動作確認しておくのが吉。 できなくてもどんな機材を使っているか把握しておくのが吉。

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運用の話 結構トラブルが起こるから 下見に行って本番相当に動くまで確認する

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機材組み立てた後にやってること 機材を組み立てたあと - 登壇者役 - オンライン参加者役 - 現地参加者役 に分かれてそれぞれ音の聞こえ方が 大丈夫かまで確認していた。 そして本番でも組み立てた後もう一回試します。 オンライン オッケー 声聞こえる? 会場 オッケー

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最後に 配信はやっぱりちょっと大変な部分もあるけど - 録画残る - オンラインでもセッションが視聴出来る - オンラインからでも登壇できる - サテライトでも楽しめる ってたくさん良いことあるから 是非チャレンジして欲しいです

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これでみんな完全に理解できましたね? Fin

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参考文献 https://kawaguti.hateblo.jp/entry/2024/05/07/132704 https://bayashimura.hateblo.jp/entry/2021/12/02/010300 https://speakerdeck.com/kawaguti/shinagile-2024 https://speakerdeck.com/danielstar/organizing-hybrid-conferences-devopsd ays-taipei-2023

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iRig Pro2設定解説 ● タブレット/カメラアイコン : (本体についているステレオミニケーブル)-> iPad の ヘッドフォン端子。音声入出力用 です。 ● GAINツマミ : マイク入力の音量調節です。Zoom に入る音声の音量を調節します。小さいと録画の音声も小さくなるの で、少し大きめくらいがいいと思います。 ● OFF ON 48V : On にします。電源スイッチです。Onにすると正面のLEDが光ります(緑と赤が点灯します)。背面に単三乾 電池を入れているのですが、電池が弱くなると黄色いLEDになります。48Vはマイク用のファンタム電源の出力ですが、 私たちはコンデンサマイクは使わないので、使いません。 ● ヘッドフォンアイコン : 持ち込んだスピーカーや、会場のミキサー入力に渡します。Zoomの音声が出力されます。 ● Volume ツマミ : スピーカーへの出力音量の調節です。これもスピーカー側で調節できるので、絞りすぎないほうがい いと思います。 ● DIRECT : On にします。ダイレクトモニター機能です。(Off だとマイクの音声が出力されない) https://kawaguti.hateblo.jp/entry/2024/05/07/132704 上記ブログより引用