Slide 1

Slide 1 text

ICH E2A 安全性管理: 迅速な報告の 定義と標準的方法 2 2020/12/8 Ver. 1.0

Slide 2

Slide 2 text

報告の期限: 致命的な予期しないADRs 発見次第可能な限り速やかに規制当局に連絡する • 臨床研究の保留・中止の決定に関わる • 連絡は7日以内、正式な報告は15日以内に行う • 報告にはADRsの詳細、以前の観察結果などを含める

Slide 3

Slide 3 text

報告の期限: 予期しない重大なADRs 発見次第速やかに規制当局に連絡する • 最低限の情報を含む連絡を15日以内に行う

Slide 4

Slide 4 text

連絡に最低限含まれるべきこと 最終報告前の連絡で含まれるべきことは • 患者の情報 • 副作用が疑われる医薬品 • 報告元の情報 • 有害事象の情報 • 原因と結果の因果関係 • その他わかったこと *その他の情報は明確になり次第報告する

Slide 5

Slide 5 text

報告の方法 CIOMS-Iフォームが一般的に用いられる • フォームが重要ではなく、内容が重要となる • テーブルで示しても、文章で示してもよい • 報告内容が未知のときは、できるだけ速く解明する • 報告は地域の規制当局に提出する *CIOMS-Iフォーム https://cioms.ch/cioms-i-form/

Slide 6

Slide 6 text

盲検の場合 オープンにするかどうか決定し、対応する • 盲検を続ける場合は、対象の患者のみオープンにする • 検証に関わる人物に対しては盲検を続ける方がよい • 予期しない重大な新規事象では盲検での情報は十分ではない • 致命的反応がエンドポイントの場合は当局と相談しておく *ADR: Adverse Drug Reactions

Slide 7

Slide 7 text

その他の問題: プラセボと薬剤への応答 薬剤応答を他の製造業者や規制当局に報告する • 報告は研究開発を行う者の責任である • プラセボでの問題は迅速報告の対象とならない

Slide 8

Slide 8 text

その他の問題: 複数の剤形などの報告 通常1剤形、1用量、1処方について報告する • 複数用途・剤形では、それぞれについて処方説明に書く • 1用途で迅速報告し、他は参照としての報告が推奨される • 報告しないということは避ける

Slide 9

Slide 9 text

その他の問題: 臨床研究後の有害事象 臨床研究後に被験者に起きた事象も報告する • 迅速報告の対象となるかは検証して決定する

Slide 10

Slide 10 text

新規情報の開発者・IRBへの報告 GCPガイドラインにしたがう • Guideline for the Investigator's Brochureに記載 • 安全性情報などは更新していく *IRB: Institutional Review Boards、治験審査委員会のこと、 Investigatorを開発者としているが、治験責任医師を指すのかもしれない。Sponsorはおそらく治験を依頼する者を指すようだ