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アラート調査の⾃動化にむけて ~ システム異常の調査を⾃動化した知⾒を共有したい ~ クラスメソッドオペレーションズ株式会社 クラウド運⽤チーム 奥井 ⼤和

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Name → 奥井 大和 ( Okui Yamato ) 所属: クラスメソッド オペレーションズ株式会社 クラウド運用チーム 主な業務: お客様のAWS環境の運用・保守 日々のアラート対応と障害調査 最近買って良かったもの: パネルヒーター 足元を温めてQOLの向上 自己紹介

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本日のアジェンダ 1 定義:アラート調査の自動化とは 2 プロセス: どこから自動化するか? 3 アプローチ: やってみた結果

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「アラート調査の自動化」とは? システム異常の通知を受け、その根本原因を特 定する作業 調査・判断をAIに任せる 「調査の初動と情報収集」を 爆速に効率化したい :アラート調査 :自動化の目標 調査の図

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スコープ: 原因特定の効率化 STEP 1 監視ツールが異常検知 STEP 2 アラート通知 (メールやSlack等) STEP 3 調査 (ここを自動化したい) STEP 4 改善対応 (修復や予防などのアクション) 本件で目指すところ アラート起点の調査の STEP

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"毎回似たプロセスで調査していないか? 対象環境やリソースが違うだけで、 やることは同じなのでは?" 仮説:調査のアクションをロジックは共通 「何をしたいか」さえ明確に指示すれば、 AIに任せられる。 なぜ自動化しようと思ったか、経緯

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調査のプロセスを分解してみる 調査対象は違っても、やることは定型的 結果の記録・次のアクション 1 最初の状況確認と判断 (サービス停止?影響範囲?) 2 対象の特定 (ID確認、構成把握) 3 情報収集 (メトリクス、ログ、CloudTrail) 4 分析・原因の切り分け (しきい値判定、相関分析) 5 関連する影響の確認 (同システムの他サービスへの波及) 6 STEP 3 今日は トリアージ と呼ばせて

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通知から全自動 通知 ➡ [AIが調査・分析・報告 ] ➡ 完了 トリアージの 後から自動 通知 ➡ [人間が判断 ] ➡ [AIが調査 開始] ➡ 完了 部分的にAI利用 [人間] ➡ [AIでログ要約 ] ➡ [人間] ➡ ... 自動化の起点はどこにする? A B C 主要な3パターン

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👉 全自動が正解とは限らない。目的に合わせて選択する。 項目 A: 全自動 B: トリアージ後 C: 部分的 速度 最速 数分のロス 遅い 精度 誤検知リスク 人間が要否判断 都度判断 導入コスト 高い (構築など) 中程度 低い 環境影響 システム変更あり 最小限 なし 各パターンの比較

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私は「B: トリアージ後から自動」を選択 理由:最適なバランス 「サービスが止まっているか」「ユーザー影響はあるか」の重大な判断は人間が担いたい 対象さえ特定できれば、その後の情報収集や分析はロジックで回せる 既存のAWS環境にAIエージェント等の追加コンポーネントを導入せず、 今ある権限内で完結でき、環境に依存しない

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✅ :既存環境に変更ゼロ / ReadOnlyで安全 実装構成 1. 人間: アラート情報をプロンプトに貼る 2. Claude Code: 自動調査を開始 (アカウントのIAMには読み取り権限を 許可) 3. フォールバック: 権限不足時は 「追加調査手順書」 を生成 ● リソース特定・メトリクス取得 ● ログ分析・相関関係チェック ● レポート生成

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実際の調査フロー テキストファイル & 対話ベースの指示 1. プロンプトやファイルの準備 アラート通知内容をファイルにペースト 2. Claude Code 実行 ターミナルで調査開始コマンドを実行 AIが `aws cloudwatch ...` 等をCLIを自律的に実行し情報を収集 3. 成果物の生成 調査結果をまとめたレポートが出力される AWSのMCPの活用により、エビデンスも自動で取得

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導入成果 以前の調査時間 導入後の調査時間 1日 所要時間 1時間 調査範囲 属人的 網羅的で高パフォーマンス

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向き合い方 新たな課題と向き合い方 AI は「優秀な相方」として扱う 権限のトレードオフ 精度の限界 設定コスト IAMは読み取り権限に 絞っているため AI だけで 完結しない。 セキュリティとのバランスとして 割り切る。 仮説が的外れなこともある。 手放しにせず、 人間がコンソールで 裏取り確認を行う。 プロンプトや機能の 定義に工数がかかる。 しかしプロセス言語化の 投資対効果は高い。 課題

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まとめ:調査の自動化を実現するポイント プロセスの分解 調査は定型的。 プロセスを言語化する! 起点を選ぶ 全自動にこだわらず 目的に合わせて、どこから AIに任せるか決める 小さく始める 目星がつくだけで 調査は速くなり 効率化できる!

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ご清聴ありがとうございました https://dev.classmethod.jp/author/okui-yamato/