予測精度向上=意思決定改善︖
l 意思決定に使う予測器の予測精度を上げることは,本当に意思決定に改善になる︖
l 例えば・・・
Ø 広告A,Bのどちらかを配信することで,CTRを上げたい
Ø 広告のCTR予測器を学習させ,それをもとに予測CTRが良い⽅の広告を配信する
→このとき,「予測精度が⾼い=配信する広告のCTRが⾼い」は常に成り⽴つ︖︖
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予測精度が⾼くても意思決定が改善
しない例
l 広告A︓CTR 4.0%
l 広告B︓CTR 3.5%
→広告Aを配信した⽅がCTRが⾼くなる
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予測精度が⾼くても意思決定が改善
しない例
l 広告A︓CTR 4.0%
l 広告B︓CTR 3.5%
→広告Aを配信した⽅がCTRが⾼くなる
l 次のように予測をする2つの予測器のどちらか使うことを考える
Ø 予測器①︓(広告A︓CTR 3.5%),(広告B︓CTR 3.8%)
Ø 予測器②︓(広告A︓CTR 5.0%),(広告B︓CTR 2.5%)
→予測器①の⽅が精度が良い
→予測器①を使⽤しましょう︕︕
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予測精度が⾼くても意思決定が改善
しない例
l しかし,予測器①に従って広告配信を⾏うと・・・
Ø 予測器①︓(広告A︓CTR 3.5%),(広告B︓CTR 3.8%)と予測するので,
Ø 広告Bを配信する
l ⼀⽅で,予測器②に従って広告配信を⾏うと・・・
Ø 予測器②︓(広告A︓CTR 5.0%),(広告B︓CTR 2.5%)
Ø 広告Aを配信する
→精度が悪い予測器②を使う⽅が良かった・・・
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なんでこんなことが起きるのか︖
l 予測による順位が変わると配信される広告が変わる
→意思決定に影響を及ぼす
l 予測によってどのような意思決定が⾏われるかを踏まえて学習・モデル選択しな
かった結果,このような現象が起こった
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複数の予測器使っているケース
l 規模が⼤きいプロダクトでは,複数の予測器を⽤いて意思決定をすることがある
l それぞれの予測器をバラバラに学習させると,意思決定が改善するか予想しにくい
予測 意思決定
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指標Aの予測器
Dataset
指標Bの予測器
Dataset
指標Cの予測器
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ここまでの話のまとめ
l 実タスクでは意思決定のために予測を⾏うことは多々ある
l 予測精度向上と意思決定改善は必ずしもつながらない場合がある
l 本来何を達成するために予測器の学習を⾏っているのか,考える必要がある