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経営組織論 ソニックガーデンの場合 ・仕事と働き方の変化 ・ナレッジワーカーの価値 ・顧客とマネジメント ・チームとコミュニティ ・「遊ぶように働く」の意味 ・セルフマネジメント ・経営の目的とは何か

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倉貫 義人 株式会社ソニックガーデン 代表取締役(創業者) 株式会社クラシコム    社外取締役(2018年〜) ● 1974年京都出身、10歳からプログラミング ● 立命館大学、学生ベンチャー、ゲーム開発 ● TIS株式会社、アジャイル開発の普及に貢献 ● 受託開発 → 社内システム → 社内ベンチャー ● 2011年、TIS社内ベンチャーをMBOして創業

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株式会社ソニックガーデン ● ミッション「ソフトウェアで問題を解決する」 ● ビジョン 「プログラマを一生の仕事にする」 ● 社員50名、システム受託開発と自社サービス ● 2016年〜全社員リモートワーク(22都道府県) ● 創業以来9期連続成長、転職での離職者なし

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見積り/要件定義なし ドキュメントなし プロジェクトなし 契約時間なし 納品のない 受託開発 通勤のない 働き方 働く場所の縛りなし 本社オフィスなし 申請・制限なし 勤怠報告なし 管理のない 会社経営 上司/指示命令なし 承認・決裁なし 部署・管理職なし 売上目標・評価なし

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納品のない 受託開発 通勤のない 働き方 管理のない 会社経営

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仕事と働き方の変化

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私たちの仕事は何か ● 仕事=指示通りに働くことではない ● 価値を生み出す=誰かの役に立つこと ● 現代で人がする仕事は、再現性が低い ● 創造的な仕事だからこそ価値がある

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マニュアルワーカー ナレッジワーカー ● 上司からの指示命令に従う ● 受動的に動く ● 外発的動機づけ ● 現状を維持したい ● 仕事の対価は報酬である ● 仕事と生活は別物 ● 業務の範囲は広げない ● 担当を分業して働く ● ルールが大事 ● 組織と上司に従う ● コンピュータやロボットの方が得意 ● セルフマネジメントで働く ● 主体的に動く ● 内発的動機づけ ● 改善し続けたい ● 仕事は成長の機会である ● 仕事は人生の一部 ● 責任範囲にこだわらない ● 他者と協業して働く ● ゴールが大事 ● 文化と価値観に従う ● 人間の感性を活かして成果を出す

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組織とマネジメント

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ナレッジワーカーのマネジメント ● マネジメント=管理することではない ● なんとかする=良い感じにすること ● 内発的動機づけで働ける環境をつくる ● ボランティアの取り扱いに似ている

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チーム コミュニティ ● ミッションから始まる ● 目標・ゴールのために集まる ● 終りと解散がある ● 活動(doの価値) ● メンバーは役割を果たす ● 事業と貢献が価値 ● 提供の目線は外向き(社会や顧客) ● よりスキルを重視した採用 ● 即戦力で働ける人材が好ましい ● チームの段階を進めることが大事 ● 戦争や冒険に似ている ● ビジョンから始まる ● 価値観・理念に共感して集まる ● 続くことが前提である ● 状態(beの価値) ● メンバーは居るだけで良い ● 安心と安全が価値 ● 提供の目線は内向き(中の人) ● より人間性を重視した採用 ● 将来のための人材が好ましい ● 定期的なイベントの開催が大事 ● 国や街の統治に似ている

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遊ぶように働く

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「遊ぶように働く」とは、どういうことか ● 「働くように遊ぶ」ではないので仕事 ● 仕事とは、誰かの役に立つことをする ● 懸命に働いている様子が遊びに見える ● ついやってしまう没頭してしまうこと

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「遊ぶように働く」の4つの要素 ● 成長が続くこと (フロー状態、肯定感) ● 裁量があること (内発的動機づけ、選択権) ● 正解がないこと (創作活動・創意工夫) ● 仲間がいること (強み弱み、協調作業)

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「遊ぶように働く」までの道のり ● 卓越した技術と高い生産性があること ● 自分の強み弱み・興味関心を知ること ● 問題vs私たち・人間的に成熟すること ● セルフマネジメントができていること

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セルフマネジメントとは何ができることか ● 自分自身の成果をあげることができる ● 行動の改善を続けていくことができる ● 周囲と良好な関係を築くことができる ● チームでの成果を高めることができる

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高い技術を身につけ、知性を磨き 人格を陶冶し、自立心を育むこと それが、経営の目的ではないか