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最新のAI技術を使った材料シミュレーションで 材料研究現場に変革を Preferred Computational Chemistry シニアマネージャー 浅野 裕介 1 関係者限り

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Preferred Computational Chemistry(PFCC)の概要 所在地:東京都千代田区大手町1丁目6-1大手町ビル 設立年月日:2021年6月1日 代表者:代表取締役社長 岡野原 大輔 業務内容:   汎用原子レベルシミュレーションクラウドサービスの販売、コンサルティング 関係者限り 2 出展:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO71433790X20C21A4TJ1000/ より良い世の中に変えていくことに貢献できるよう、 素材探索・設計、プロセス設計などでより良いソリューションを提供する

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Webサイト / ソーシャルメディア Official website https://matlantis.com/ja YouTube channel https://www.youtube.com/c/Matlantis  Twitter account https://twitter.com/matlantis_pfcc Email newsletter version update, event, news release, etc.. GitHub https://github.com/matlantis-pfcc Speaker Deck account https://speakerdeck.com/matlantis 3 関係者限り

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国内外展開 (2024.1) ● 80以上の企業・研究機関が利用 (https://matlantis.com/) ● ユーザーライセンス数 500以上 ● 産業: アカデミック, 化学, 電気電子, 鉱業, ゴム, セラミックス, 自動車, 非鉄金属, 石油 etc. Business Status ロゴ掲載許可をいただいている団体様のみ 関係者限り https://matlantis.com/ja/#top__partner 海外進出 ● 2023年5月より米国展開を開始 https://matlantis.com/ja/news/matlantis-us-launch ● 2023年12月より欧州展開を開始 https://matlantis.com/ja/news/matlantis-eu-launch

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我々と共に持続可能な世界の実現に貢献したい方 募集中 5 https://matlantis.com/ja/careers 関係者限り

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AIがMaterial Scienceで活用される時代 6 関係者限り https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN09COQ0Z00C24A1000000/ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0196O0R01C23A2000000/

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Artificial Intelligence in Chemistry: Current Trends and Future Directions J. Chem. Inf. Model. 2021, 61, 7, 3197-3212 https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.jcim.1c00619 Journal Patent Company 7 関係者限り

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Material ScienceにおけるAI技術の応用 1. 材料の探索と設計 高速な新規材料の発見: 既知の材料のデータを使い、ディープラーニングやマシンラーニングモデルを訓練して、新しい高性能材料を予測。 材料の性質予測: 既存材料の性質や合成可能性を予測し、研究開発時間を短縮。 知識発見: 大量のデータから未知の相関関係や原理を発見。 2. 実験の最適化 高効率な実験計画法: データ駆動アプローチで最適な実験条件を設定し、コストと時間を節約。 材料合成の最適化: 実験結果データをもとに最適な合成パラメータを見つけ出す。 3. 製造プロセスの改善と品質管理 プロセス最適化: データ分析を通じて製造プロセスを最適化し、歩留まりの改善やコストダウンを実現。 リアルタイム品質予測: 製造過程のデータをリアルタイムで分析し、品質管理を自動化。 4. 材料の性能と耐久性評価 性能の予測と応答解析: 使用条件下での材料性能を予測し、最適な材料選択に貢献。 劣化予測: センサーデータを利用して材料の劣化を予測し、メンテナンスや交換の最適なタイミングを判断。 5. データ統合とマネジメント データベース構築: 材料データを統一されたフォーマットでデータベース化し、容易にアクセス。 データマイニング: 大規模なデータセットから価値ある情報を抽出。 8 予測 最適化 自動化 関係性の発見 抽出 関係者限り

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研究開発プロセスへのAI・機械学習利用イメージ データ ベース AI・機械学習 仮想実験 候補材料 候補条件 X 9 関係者限り 予測 最適化 自動化 関係性の発見 抽出

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仮想実験、シミュレーションによる材料設計 10 関係者限り

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化学シミュレーションの利用拡大 11 関係者限り 〜2023年12月 VALUENEX社 - Preferred Computational Chemistryにより調査 ● マテリアル分野において計算科学に関する論文約10万件を文章解析→2D map化 ● 様々な材料研究で化学シミュレーションの利用が増えてきている ● 原子レベルシミュレーションの利用も増えてきている ○ 特に触媒、電池、吸着剤、合金、熱伝材、太陽電池などで幅広く利用 材料のシミュレーションの中でも原子レベルでの シミュレーションが利用されている文献のマップ 原子レベルシミュレーションのイメージ

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原子レベルシミュレーションが注目されている ● DFTシミュレーションが活用されている文献数は増加傾向 ● 公開論文でDFTシミュレーションが活用されている割合は近年顕著に増加 ● 計算機の性能向上、新たな計算手法の登場などが普及に影響したと考察 # of literatures w/ DFT ratio (%) 12 関係者限り 2021年7月 Preferred Computational Chemistry調べ 原子レベルシミュレーションのうち、DFTシミュレーションの活用状況を調査

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原子レベルシミュレーション x 機械学習で材料探索 13 US2022263061A1 https://worldwide.espacenet.com/patent/search/family/080775236/publication/US2022263061A1?q=US20220263061A1 ● Samsung Electronics and Univ. Californiaから固体電解質材料に関する出願。 ● 様々な元素を添加して原子レベルシミュレーションでLiの拡散係数を計算、良い材料候補を抽出。 ● 候補材料については合成してX線回折法で構造確認 関係者限り

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原子レベルシミュレーション x 機械学習ワークフロー データ ベース AI・機械学習 仮想実験 候補材料 候補条件 X 14 関係者限り 予測 最適化 自動化 関係性の発見 抽出 原子レベル シミュレーション 実験コスト、データ収集スピード、再現性、計算機性能向上などの 観点から、材料探索において仮想実験の利用が拡大している

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原子レベルシミュレーションの中で実験値を良く再現できる手法として広く利用されているDFT、 結構計算が大変(計算コストが高い)ことが課題☹ DFT (Density Functional Theory)の課題 → “最新のAI技術”を使って     高速化、大規模化することが可能 DFTの課題 ● <100原子程度の構造でもHPCで計算しても数日〜数ヶ月 ● 系のサイズに応じてO(N^3)で計算コストが増大     (サイズを10倍にすると、計算コストが10倍ではなく1000倍になるということ) ex. 一般的なHPCを使った場合、 ○ Liイオンの拡散計算:約1カ月 ○ 固体触媒上での反応計算:約2週間 出展:Which functional should I choose? https://dft.uci.edu/pubs/RCFB08.pdf 15 関係者限り

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DFTを高速化, 大規模化する技術 16 関係者限り Machine Learning Interatomic Potential (MLIP, 機械学習原子間ポテンシャル) は、DFTに近い精度で原子間の 振る舞いを表現する力場で、DFT対比で圧倒的に高速かつ大規模計算を実行することが可能。 近年、様々な方式のMLIPが提案されており、化学材料のシミュレーションにおいて幅広く利用されている。 ● 高次元ニューラルネットワークポテンシャル(HDNNP) ● ガウス近似ポテンシャル(GAP) ● スペクトル近傍解析ポテンシャル(SNAP) ● 原子クラスター展開(ACE) ● モーメントテンソルポテンシャル(MTP) ● メッセージ・パッシング・ニューラル・ネットワーク(MPNN) などなど・・・ 原子座標 エネルギー、力 ここに”最新のAI技術”などが 使われています

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Machine Learning Interatomic Potentialの利用 17 関係者限り MLIPに関する文献数トレンド 2023.9集計時点 PFCC調べ year MLIPの基本概念は2007年に誕生1)。それ以来、より信頼性の高い分子動力学計算を実行するために、経験的 な原子間ポテンシャルからの移行が進んでいる。現時点でもその機能拡張の研究が進んでいる。 1): Generalized Neural-Network Representation of High-Dimensional Potential-Energy Surfaces Jörg Behler and Michele Parrinello Phys. Rev. Lett. 98, 146401 – Published 2 April 2007 https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.98.146401 Accelerating crystal structure prediction by machine-learning interatomic potentials with active learning Phys. Rev. B 99, 064114 – Published 27 February 2019 Crystal structure prediction using neural network potential and age-fitness Pareto genetic algorithm arXiv:2309.06710 Role of hydrogen-doping for compensating oxygen-defect in non-stoichiometric amorphous In2O3−x: Modeling with a machine-learning potential J. Appl. Phys. 134, 115105 (2023) Accelerating first-principles estimation of thermal conductivity by machine-learning interatomic potentials: A MTP/ShengBTE solution Computer Physics Communications Volume 258, January 2021, 107583 Atomic cluster expansion force field based thermal property material design with density functional theory level accuracy in non-equilibrium molecular dynamics calculations over sub-million atoms arXiv:2309.11026

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原子レベルシミュレーション x 機械学習ワークフロー データ ベース AI・機械学習 仮想実験 候補材料 候補条件 X 18 関係者限り 予測 最適化 自動化 関係性の発見 抽出 最新技術を使った 原子レベル シミュレーション Preferred Computational Chemistryは Matlantisというクラウドサービスを展開しています

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AI技術を使った材料シミュレーションで 材料研究現場に変革を 19 関係者限り

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DFT計算結果 3,300万を教師データとし、それを独自に設計したGraph Neural Networkで学 習モデルを構築 AI技術を使った汎用原子レベルシミュレーターの概要 … エネルギー Matlantis予測値  エネルギー DFT(教師データ) Ex. molecule Ex. cluster Ex. slab Ex. crystal Ex. adsorption Ex. disordered 21 関係者限り 教師データ(3,300万) 分子・結晶等様々な構造の第一原理計算を実施 Preferred Networksの強力計算設備などを活用 GNN 量子化学知見を取り込んだ 独自アーキテクチャのNNモデル構築 学習・出力 教師データを再現できるまで モデルの学習を実施 関連論文URL:https://www.nature.com/articles/s41467-022-30687-9

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約10万倍 高速 汎用原子レベルシミュレーター: Matlantisの性能 DFT計算 Matlantis 2ヶ月 (外挿値) 0.3秒 0.1秒 2時間 DFT 原子数 DFT DFT計算と比較し圧倒的に高速 約2千万倍 高速 DFT計算条件 ・solver = QUANTUM ESPRESSO (PWscf) ・ver:6.4.1 ・PP:Pt.pbe-n-kjpaw_psl.1.0.0.UPF ・Ecutoff:40 Ry (≒544 eV) ・Xeon Gold 6254 3.1GHz x 2 (36 cores) ・RAM:384 GB Fcc Ptバルク構造一点計算時間 72元素に対応 Matlantis PFP 対応元素周期表 22 関係者限り

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汎用原子レベルシミュレーター Matlantis 活用事例 23 関係者限り

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ユーザー事例 24 関係者限り

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Applications 25 AlN/Cu接合面結晶構造解析 BaTiO3の相変態 触媒 電池 半導体 金属・合金 触媒組成の 大規模スクリーニング 潤滑剤 セラミックス 固体電解質中の Li拡散 吸着剤 分離膜 摩擦における化学反応 MOF中の分子吸着 磁性材料 … 関係者限り https://matlantis.com/ja/cases 接着 樹脂-金属界面密着解析 OVITO: A. Stukowski, Modelling Simul. Mater. Sci. Eng. 18, 015012 (2010) Polyhedral Template Matching: P. M. Larsen et al. Modelling Simul. Mater. Sci. Eng. 24, 055007 (2016)

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Matlantis実行画面 26 関係者限り ● 機械学習で多く使われているJupyterLab interface ● 様々なpython libraryを利用可能 ○ ase, numpy, pandas, scikit-learn, pytorch, ● 多くのExample, Tutorialを提供 ○ Matlantis Examples ○ Atomistic Simulation Tutorial

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LiB正極材 充放電計算 27 OVITO: A. Stukowski, Modelling Simul. Mater. Sci. Eng. 18, 015012 (2010) LiBの正極材 (Li 3 NiCoMnO 6 ) の脱Li計算: Liを抜いていく(充電する)ことによるc軸長の変化を追跡 side view top view 関係者限り 様々な正極材料について 充放電時のc軸長変化をシミュレーション 異元素を添加したり、元素組成を変えた時の充放電時の c軸長の変化をシミュレーション 約200物質について全てシミュレーションを実施 →約4日でシミュレーション完了

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NO還元触媒反応解析と第二元素添加の効果 Rh触媒の一部元素を置換してNO開裂反応の活性化エネルギーを計算 (1,814種の触媒表面状態についてMatlantisで全てNEB計算→約5日で計算完了) 第一原理計算:Rh触媒上でのNO開裂反応エネルギーダイアグラム 約10分でNEB計算完了 NNPによる超高速 スクリーニングイメージ (initial state) Ea = 1.4 eV Ea = 1.5 eV Ref: Catalysis Today 332 (2019) 272–279 無置換 NNP image 28 関係者限り

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Matlantisを使った材料探索 データ ベース AI・機械学習 仮想実験 候補材料 候補条件 X 29 関係者限り 予測 最適化 自動化 関係性の発見 抽出 Matlantis PFPによる 高速原子レベル シミュレーション

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30 関係者限り 革新的なマテリアルの創出に貢献し 持続可能な世界の実現を目指す

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