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pmconf 2024 社運の懸かった大型機能をゼロから作り直した話

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2 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. 大野 知之 オオノ トモユキ 株式会社 hacomono VP of Product 株式会社ディー・エヌ・エーにてゲーム開発  ↓ 株式会社メルペイにてプロダクトマネージャー  ↓ 株式会社ミラティブにて CPO  ↓ 2022年に hacomono 入社、今に至る 自己紹介

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      3 Confidential Corporate Book 入会・予約・振替・ 決済すべてオンライン Our Product 事務作業の削減でスタッフが自分にしかでき ない業務に集中 でき、顧客体験の向上で、 お客さまがもっと快適にウェルネス活動 を 楽しめるような「ウェルネス産業の新次元」 へと導く基盤を提供しています。 ウェルネス/運動施設向け オールインワン・マネジメントシステム 「hacomono」 会員管理 予約 振替 キャンセル 決済 請求管理 入退 館 EC POS コミュニケーション QRリーダー 売上管理 債権管理

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5 Confidential Corporate Book Our Users 大手・中小さまざまな規模に 7,000店舗以上導入 ヨガ・ピラティス 総合スポーツクラブ 24時間ジム ゴルフ・インドアゴルフ パーソナルジム スクール 公共施設・学校施設 プロスポーツクラブ サウナ・エステ・コワーキング

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      6 Confidential Corporate Book フィットネスから始まる市場拡大 Evolution フィットネス、スクール、公共運動施設・指定管理施設、その他事業と、 hacomonoはウェルネスに関わるそれぞれの課題に向き合 い、解決していく ことで産業の未来を創造します。 フィットネス市場 店舗 10,000 約 スクール市場 スクール以上 76,000 公共運動施設/体育館 施設以上 51,000 ヘルスケア コーポレート ウェルネス 予防介護 エステ/整骨院+α市場 店舗 550,000 約

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7 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● 都度予約して通うフィットネス領域では PMFしており、 T2ペース。D3に向 けた仕込みをしていきたい ● 世の中には曜日と時間が決まったスクールが多い ○ 子どもの習いごと No1はスイミング ● スクールを併設しているフィットネスジムも多く、お客さまの店舗運営を オールインワンで担いたい そうだ、スクール行こう( 2021年)

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8 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● 一年ほどかけて、当時の総力を挙げて開発 ● 満を持してリリース後、すぐにマーケティングも注力して拡販 ● あっという間に 100以上の事業者さまにご利用いただく状況に スクール機能の開発、リリース、拡販(〜 2022年冬)

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9 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● 続々と届く不満の声 ○ 「ITのことはわからないが、とにかくおかしいと思う」 ○ 「システムを入れたことで業務時間が増えた」 ● 途中から自分も入って必死に改修するが、ままならない ○ そもそも基礎的なデータ構造がスクール店舗にフィットしていな い・・・直したくて震える /(^o^)\(〜2023年夏)

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10 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● あとから思えばスクール業界への理解度が低かった ○ 例えばスポーツ(種目)による違いを理解していなかった ○ ごく一部の店舗だけ見てわかったつもりになっていた ● 既存のレッスン・予約管理から独立して、新機能として作った ○ 車輪の再発明が多数、バグも多い、都度予約と併用しづらい、開発 効率だけが半分に なにがダメだったのか?

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11 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● いまのスクール機能とは全く別で、新しく作り直そう ○ 社内ではスクール v2と呼んでいます ○ もちろん現行のスクール v1も保守は継続 ● 構想を練りつつ、社内でヒアリング ○ v1へのストレスが溜まっていたため、あっという間に賛同が集 まっていく 大きな意思決定( 2023秋)

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12 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● v2単体の成功確度を最大化するため、 v1との互換性は完全無視 ● 既存のレッスン・予約管理と独立ではなく、その上に作る ○ 既存の機能では、単発レッスンを作成して予約できる ○ スクールv2では、時間割を決めると単発レッスンが繰り返し作成さ れ、繰り返し予約できる(だけ) ○ 積み上げてきた機能群をフル活用し、改善も相互に還元できる スクールv2の大方針

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13 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● 年末に数日ほど余裕をつくって一気に仕様をまとめた ● 半ばエイヤで、ギリギリいけそうな 4月末にリリース目標を設定 ● スクールv1に取り組んでいるメンバーを少しずつ v2にシフト ● CTOも少しだけ駆り出し、ものすごく急いで開発・・・ ● 予定より少しだけ遅れて 5月のGW明けにリリース ものすごく急いで開発・リリース(〜 2024春)

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14 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● 順調に導入店舗数を拡大中 ● セールス・ CSが100%自信を持って受注・導入できている ○ みんなの顔が明るい ● 「hacomonoを導入して体験予約数が 2倍になった」という嬉しい声 ● フィットする種目や店舗をもっと増やすべく継続して改善中 ● v1のお客さまも少しずつ移行スタート \(^o^)/(〜現在)

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15 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● v1の問題点が骨身に染みたメンバー間で、ハイコンテキストなコミュニ ケーションが成立した ● 既存機能のデータ構造を確認しながら仕様に落とし込んだことで、自然 な機能拡張で対応できた ● リリース目標がちょうど良い締切効果を発揮し、進めながらバサバサ仕 様を切って徹底的にシャープな MVPへ向かえた なんでうまくいったのか(プロダクト)

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16 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● 週次でスクールに関わるセールス・ CS・プロダクトのメンバーが集まり、 進捗の共有や細部のすり合わせを行っていた ● PdMだけでなく、エンジニアやデザイナーも直接セールス・ CSと相談し あう関係をつくれた ○ リリース後、セールスとエンジニアが社内ラジオでお互いに想いを 語っていた なんでうまくいったのか( プロダクト・ビジネスの連携 )

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17 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● 前述の密な連携により、実機デモすらない時点で複数のお客さまを受 注、リリース後の垂直立ち上げにつながった ○ そんなに早く受注済みと思わず、終盤にリリースを 2週間遅らせよう としたら危うく火傷しかけた・・・ ● v1で苦しい期間も、業界内で少しずつ信頼関係を築けていた なんでうまくいったのか( ビジネス)

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18 Copyright hacomono Inc. All Rights Reserved. ● サンクコストにとらわれない ● お客さまを徹底的に理解する ● コンセプトを決めたらブレない おわりに:振り返って大事だったこと