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分離化学⼯学 第3回 2018年4月27日 (⾦) 0 理⼯学部 応用化学科 データ化学⼯学研究室 専任講師 ⾦⼦ 弘昌

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前回の復習 物性の差を考える上で重要となる2つが分かる 平衡状態がどのような状態か説明できる ヘンリーの法則を説明できる ラウールの法則を説明できる 1

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前回の復習 分離したい︕ • 成分A と 成分B とを分離することを考える 液体と気体とが一緒にあることが多いよね、とりあえず液体+気体を 考えよう︕ Aだけ(Bだけ)多めに液体に溶かしちゃえば いいんじゃない︕︖ • ヘンリーの法則 Aだけ(Bだけ)多めに気化させちゃえば いいんじゃない︕︖ • ラウールの法則 2 液体 気体 A B A B

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ヘンリーの法則 まとめ Aは液体にほとんど溶けていないとする • A︓酸素、⽔素、窒素など 一定温度において、気体のAの分圧は液体のAの濃度に⽐例する • 式で表すと 3 xA [-]︓液体中のAのモル分率 A A p Hc = A A p Kx = A A y mx = cA [mol・m-3]︓液体中のAの濃度 pA [Pa]︓気体のAの分圧 H[m3・Pa・mol-1], K[Pa], m[-]︓ヘンリー定数 yA [-]︓気体中のAのモル分率 液体 気体 A (CO2 ) B (⽔) A (CO2 ) B (⽔) 液体のモル分率とヘンリー定数が 分かれば、気体のモル分率が分かる♪

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前回の問題① 4 1 atm, 20 ℃で空気中におけるアンモニアのモル分率は 3.0 × 10-2 である。⽔に接触させたあとのアンモニアの 液体のモル分率を求めよ。ただ、ヘンリー定数 m は 0.75 とする。 液体 気体 A (アンモニア) B (⽔) A (アンモニア) B (⽔)

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前回の問題①のヒント ヘンリーの法則 を使おう︕ 5 A A y mx =

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解説① 6 A A y mx = ヘンリーの法則より、 2 2 A A 3.0 10 4.0 10 0.75 y x m − − × = = = ×

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前回の問題② 7 303.2 K において酸素の分圧が 100 kPa の気体と⽔とが平衡に 達している。⽔中の酸素のモル分率およびモル濃度を求めよ。 ただし、ヘンリー定数 K = 4.81×106 kPa とする。また、 溶液中の酸素のモル分率は⼗分⼩さいため、溶液の平均分⼦量は ⽔の分⼦量と等しく、溶液の密度は⽔の密度 1000 kg・m-3 と 等しいとみなせるものとする。 朝倉書店『分離プロセス⼯学の基礎』p.18【例題2.4】にもとづいて作成 液体 気体 A (酸素) B (⽔) A (酸素) B (⽔)

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前回の問題②のヒント ヘンリーの法則 を使おう︕ モル分率 xA [-] → モル濃度 cA [mol/m3] の変換ため、 何が必要か︖ 溶液全体で、1 m3 あたり 何 mol あるか︖ が必要 → 溶液の全濃度 (モル密度)︕ • 密度(問題で与えられている) は、1 m3 あたり 何 kg か︖ということ • 全濃度 (モル密度) は、1 m3 あたり 何 mol か︖ということ • つまり、密度において、kg → mol の変換をする 8 A A p Kx =

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解答② 9 5 5 A A 6 100 2.079 10 2.08 10 4.81 10 p x K − − = = = × = × × ⋯ 溶液中の酸素のモル分率は⼗分⼩さい 溶液の平均分⼦量は⽔の分⼦量と等しく、 溶液の密度は⽔の密度と等しいとみなせる よって溶液のモル密度 ρ は、 3 4 -3 A 1000 10 5.555 10 [mol m ] 18 ρ × = = × ⋅ ⋯ 4 5 -3 A A A 5.555 10 2.079 10 1.154 1.15 [mol m ] c x ρ − = = × × × = = ⋅ ⋯ A A p Kx = ヘンリーの法則より、

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前回の問題③ 10 1 atm, 20 ℃ において、空気中のアンモニア分圧が 19.2 mmHg のとき、 アンモニアの⽔への溶解度は 3.3 g-NH3 / 100 g-H2 O である。 ヘンリー定数 H [Pa・m3・mol-1], K [Pa], m [-] を求めよ。 ただし、溶液の密度は 1.00 g・cm-3 とする。 朝倉書店『新板 化学⼯学の基礎』p.120【例題4.2】にもとづいて作成 液体 気体 A (アンモニア) B (⽔) A (アンモニア) B (⽔)

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前回の問題③のヒント ヘンリーの法則の式3つを使おう︕ 単位に気をつけよう︕ 単位換算を頑張ろう︕ 11 A A p Hc = A A p Kx = A A y mx = xA [-]︓液体中のAのモル分率 cA [mol・m-3]︓液体中のAの濃度 pA [Pa]︓気体のAの分圧 H[m3・Pa・mol-1], K[Pa], m[-]︓ヘンリー定数 yA [-]︓気体中のAのモル分率 液体 気体 A (アンモニア) B (⽔) A (アンモニア) B (⽔)

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前回の問題③のヒント 1 atm は 760 mmHg, アンモニアの分圧 pA [atm] は︖ 3.3 g-NH3 / 100 g-H2 O とは、⽔が 100 g あるとすると、そこに NH3 が 3.3 g 溶けているということであり、溶液の合計は 103.3 g 溶液の密度が 1.00 g・cm-3 ということは、1.00 cm3 の体積では 1.00 g ということ、また逆に、1.00 g では、1.00 cm3 ということ アンモニアの分⼦量は 17 [g/mol] では、溶液中のアンモニアのモル濃度 cA [mol・m-3] は︖ さらに、⽔の分⼦量は 18 [g/mol] アンモニアのモル分率 xA は︖ 全圧 1 atm なので、pA を用いると yA は︖ 12

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解説③ 13 アンモニアの分⼦量は17より溶液中のアンモニアのモル濃度cA は、 アンモニアの分圧 pA は、 2 A 3 19.2 2.526 10 [atm] 760 2 101325 2. .5 559 26 10 [Pa] p − = = × = × × = ⋯ ⋯ ⋯ ( ) 3 -3 A 3.3 17 1.87 10 [mol cm ] 1 100 3.3 1.00 c − = = × ⋅ + × ⋯

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解説③ 14 よって、 3 3 1 A 3 6 A 10 1.36 1.4 [Pa m mol ] 1.87 10 1 2.55 0 9 p H c − − × = = = = × × ⋯ i i A 3.3 17 0.0337 3.3 17 100 18 x = = + ⋯ ⽔の分⼦量は 18 より、 から、 3 4 4 A A 10 7.59 10 7.6 10 [Pa] 0.03 2.5 37 59 p K x × = = = × = × ⋯ 2 A A 2.526 10 0.749 0.75 0.0337 y m x − × = = = = ⋯ また、 2 2 A 2.526 10 1 2.526 10 y − − = × = × より、

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ラウールの法則 AとBとは似ているもの(同族)とする • ベンゼンとトルエン、メタノールとエタノールなど • 一般的に、沸点の低い(蒸発しやすい)成分をAとする 気体の分圧は液体のモル分率に⽐例する • 式で表すと 15 xA , xB [-]︓液体中のA, Bのモル分率 pA , pB [Pa]︓気体のA, Bの分圧 A A A p P x = B B B p P x = ( ) A B 1 x x + = PA , PB [Pa]︓純物質A, Bの蒸気圧(飽和蒸気圧) ・・・AもしくはBしかないときの圧⼒ 液体 気体 A (エタノール) B (⽔) A (エタノール) B (⽔)

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ラウールの法則 AとBの気体のモル分率 yA , yB [-] を考える 16 ダルトンの法則(Dalton’s low)より、 全圧に対する分圧の⽐が、モル分率に等しいことから、 A A p y π = B B p y π = より ( ) A B 1 y y + = A A A A p P x y π π = = A A A p P x = B B B p P x = B B B B p P x y π π = = 液体 気体 A (エタノール) B (⽔) A (エタノール) B (⽔) π [Pa]︓全圧

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ラウールの法則 相対揮発度 相対揮発度 ρ = (分離係数 = 相対揮発度) 17 A B P P ( ) A A A 1 1 x y x α α = + − 液体のモル分率と相対揮発度が分かれば、 気体のモル分率が分かる♪ 液体 気体 A (エタノール) B (⽔) A (エタノール) B (⽔)

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問題① 18 ベンゼンとトルエンの混合物が気液平衡状態である。 ベンゼンの蒸気圧が 205.82 kPa、トルエンの蒸気圧が 86.148 kPa, ベンゼンの液体のモル分率が 0.100 のとき、 ベンゼンの気体のモル分率を求めよ。

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問題② 19 ベンゼンとトルエンの混合物が101.3kPaで気液平衡状態である。 温度が 378.15 K のときの、ベンゼンの液体のモル分率と 気体のモル分率を求めよ。 ただし、ベンゼンとトルエンの蒸気圧は以下のアントワン(Antoine)の 式と表に示すアントワン定数A,B,Cにより計算できる。 10 log B P A C T = − + T [K]︓温度 P [kPa]︓蒸気圧 A B C ベンゼン 6.0306 1211.03 -52.35 トルエン 6.0795 1344.81 -53.65 朝倉書店『分離プロセス⼯学の基礎』p.42【例題3.1】にもとづいて作成

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ラウールの法則が成り⽴たないとき ラウールの法則が成り⽴たないときはどうする︖ • (実は) エタノールと⽔、とか 活量係数 γ を用いて調整する 活量係数に関する式 • マーギュレス式 • ファンラール式 • ウィルソン式 • NRTL式 • UNIQUAC式 20 A A A A A A P x P x y γ π π = → B B B B B B P x P x y γ π π = →

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今回の達成目標 蒸留とは何か説明できる 蒸留の種類をいえる 単蒸留・多段蒸留について説明できる 回分蒸留・連続蒸留について説明できる 単蒸留(回分蒸留)でできることが分かる 21

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蒸留とは 液体の混合物を分離したいときに利用 混合液の蒸気圧の差を利用した分離⽅法 • 2つの物質の混合物がある温度・ある圧⼒のとき、 蒸気圧の高いほうが気体になりやすい ⁃ 沸点が低いほうが気体になりやすい 沸点の低い液体Aと沸点の高い液体Bの混合物があったときに、 温めてAを多く蒸発させてしまえば、残った液体にはBが多くある 蒸発させた気体を冷やして液体にすれば、その液体にはAが多くある 大事なこと • 気液平衡 (ラウールの法則) • 物質収支 22

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蒸留の例 ウイスキーなどの蒸留酒の製造 原油の精製 石油化学製品の製造 23

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蒸留の原理 (2成分で低沸点成分の濃縮) 24 x[-]︓低沸点成分の 液体のモル分率 y[-]︓低沸点成分の 気体のモル分率 T[K]︓温度 沸騰線・・・沸騰したときの、 液体のモル分率と 温度との関係 沸騰線・・・沸騰したときの、 気体のモル分率と 温度との関係 x, y [-] 0 1 T [K] x1 沸騰線 加熱 凝縮線 原液 平衡(沸騰) TF T1 y1 冷却 (凝縮) x2 平衡(沸騰) T2 y2 x3 T3

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単蒸留と多段蒸留 単蒸留 • 加熱して蒸発 と 冷却して凝縮 とのセットが一回 多段蒸留 • 加熱して蒸発 と 冷却して凝縮 とのセットが複数回 • 回数を設計することで目的のモル分率(濃度)を達成 25

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回分蒸留と連続蒸留 回分(バッチ、batch)蒸留 • 最初に一定量の原料を仕込む • 所定の量の製品を抜き出し終えたら終了 • 非定常操作 (原料の組成が時間とともに変わり、 それにともなって製品の組成も変わる) • 多品種少量⽣産向き 連続蒸留 • 原料を連続的に供給 • 塔頂と塔底から製品を連続的に抜き出す • 定常操作 • 大量⽣産向き 26

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単蒸留(回分蒸留) 問題設定・物質収支 ウイスキーの蒸留などに利用 27 液体 気体 y [-] F [mol] x [-] F [mol]︓蒸留器内の液体の量 x [-]︓低沸点成分の 液体のモル分率 y [-]︓低沸点成分の 気体のモル分率 t [-]︓時刻 スチーム 蒸留器 製品 冷却⽔ コンデンサー ある程度時間が経ったときの 製品のモル分率が知りたい︕ アルコール度数 40 % の ウイスキーが作れる♪ 留出液

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単蒸留(回分蒸留) 問題設定・物質収支 ウイスキーの蒸留などに利用 28 液体 気体 y [-] F [mol] x [-] F [mol]︓蒸留器内の液体の量 x [-]︓低沸点成分の 液体のモル分率 y [-]︓低沸点成分の 気体のモル分率 t [-]︓時刻 スチーム 蒸留器 製品 冷却⽔ コンデンサー 低沸点成分の物質収支 ( ) d d d d Fx F y t t = 低沸点成分の 液体が減った (蒸発した)量 低沸点成分の 気体が増えた量 = 留出液

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単蒸留(回分蒸留) 式変形 29 ( ) d d d d Fx F y t t = ( ) d d d d d d d d d d d x F F F x y t t t F x x F y F F x y x F + = + = = − ( ) d d F x F y x = − 式変形して、左辺をFで、右辺をx(とy)で整理してみよう 最初の状態 (F = F0 , x = x0 ) からある時刻 t の状態 (F = Ft , x = xt ) まで積分すると、 ( ) 0 0 1 1 d d t t F x F x F x F y x = −   左辺を変形してみよう

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単蒸留(回分蒸留)レイリーの式 30 ( ) 0 0 1 1 d d t t F x F x F x F y x = −   [ ] 0 0 0 0 1 d ln ln ln ln t t F F t t F F F F F F F F F = = − =  よって、 ( ) 0 0 1 ln d t x t x F x F y x = −  レイリー(Rayleigh)の式 [液体の量、気体・液体のモル分率 との関係式]

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単蒸留(回分蒸留) 留出率 31 留出率 β [-]︓最初の原料のモル数と蒸留器から出たモル数との⽐ 0 0 0 1 t t F F F F F β − = = − ( ) 0 0 1 ln d t x t x F x F y x = −  ( ) ( ) 0 1 ln 1 d t x x x y x β − = −  β を使うと、

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単蒸留(回分蒸留) ラウールの法則が成⽴ 32 ラウールの法則が成り⽴つとき、 ( ) 1 1 x y x α α = + − ρ [-] ︓相対揮発度 ( ) 0 0 1 ln d t x t x F x F y x = −  ( ) 0 0 1 ln d 1 1 t x t x F x F x x x α α =   −     + −    右辺を整理して積分記号なしで 表現してみよう レイリーの式は となる

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単蒸留(回分蒸留) 式変形 33 ( ) ( ) ( ) { } ( ) ( )( ) ( ) 0 0 0 0 0 0 1 1 1 ln d d 1 1 1 1 1 1 1 1 d d 1 1 1 1 1 ln 1 ln 1 t t t t t x x t x x x x x x x x x F x x F x x x x x x x x x x x x x x x α α α α α α α α α α α + − = =   − − − −     + −   + −   = = +   − − − −     = − − +   −     F0 と x0 は最初の状態でわかっているので、 xt か Ft のどちらか分かれば、もう一⽅も分かる 0 0 0 1 1 ln ln ln 1 1 t t t F x x F x x α α   − = − +   − −  

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問題③ 34 問題②の設定において、ベンゼンのモル分率 0.30 の ベンゼン-トルエン混合溶液 4.0 mol を 蒸留器に入れ、単蒸留した。 蒸留器内のベンゼンのモル分率が 0.20 になったときの、蒸留器内の 溶液の量を求めよ。

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単蒸留(回分蒸留) 留出液の平均モル分率 製品(留出液、出てきてたまったもの)のモル分率 xD はいくつか︖ 時刻 t のときの、マスバランスとマテリアルバランスを考え、導いてみよう︕ 時刻 t のときの、製品(留出液)の液体の量を Dt [mol] とおいて マスバランス・マテリアルバランスの式をたて、消去する 35 マスバランス(物質収支) 0 t t F F D − = 低沸点成分のマテリアルバランス(物質収支) 0 0 D t t t F x F x D x − = 0 0 0 0 D 0 t t t t t t F x F x F x F x x D F F − − = = − これで、やっと製品のモル分率が分かる♪

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問題④ 36 問題③における製品のベンゼンのモル分率を求めよ。 答え: 0.45

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今回の達成目標 蒸留とは何か説明できる 蒸留の種類をいえる 単蒸留・多段蒸留について説明できる 回分蒸留・連続蒸留について説明できる 単蒸留(回分蒸留)で できることが分かる 37

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問題①のヒント ラウールの法則を使おう 相対揮発度を計算しよう 答え: 0.210 38

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問題②のヒント 39 A B p p π = + =⋯ A A p y π = アントワンの式で蒸気圧を計算しよう を xA の式にしよう yA の正解: 0.2572

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問題③のヒント 40 0 0 0 1 1 ln ln ln 1 1 t t t F x x F x x α α   − = − +   − −   を使おう︕ にするには、両辺を exp にする 答え: 2.4 ρ は問題②のベンゼンとトルエンの蒸気圧から計算 0 0 ln t t F F F F →