I could be Wrong!! - Learning from Agile Experts
by
Yasunobu Kawaguchi
Link
Embed
Share
Beginning
This slide
Copy link URL
Copy link URL
Copy iframe embed code
Copy iframe embed code
Copy javascript embed code
Copy javascript embed code
Share
Tweet
Share
Tweet
Slide 1
Slide 1 text
失敗を学びに変える アジャイルなマインドセット: Linda, Lyssa, Jeff, そしてEmotion Scienceから学ぶ13年間の気づき
Slide 2
Slide 2 text
川口 恭伸 かわぐち やすのぶ Twitter: @kawaguti YesNoBut株式会社 代表取締役社長 アギレルゴコンサルティング株式会社 シニアアジャイルコーチ 一般社団法人スクラムギャザリング東京実行委員会 代表理事 一般社団法人 DevOpsDays Tokyo 代表理事
Slide 3
Slide 3 text
https://www.youtube.com/watch?v=ipuwbFanqMY
Slide 4
Slide 4 text
今日は私がこれまでに参加した 国内外のカンファレンスで なるほど!となったセッションを おすそ分けしたいと思います。
Slide 5
Slide 5 text
No content
Slide 6
Slide 6 text
No content
Slide 7
Slide 7 text
アジャイルな マインドセット Linda Rising, 2011
Slide 8
Slide 8 text
https://enterprisezine.jp/article/detail/3400
Slide 9
Slide 9 text
No content
Slide 10
Slide 10 text
全員に簡単な課題を与え、その結果に応じて 「努力チーム」と「頭脳チーム」に分けます。 A: 努力チーム B: 頭脳チーム
Slide 11
Slide 11 text
各チームに、次の課題として やりたいものを選ばせました。 (1)難しい課題 (2)簡単な課題 学べることも多い
Slide 12
Slide 12 text
No content
Slide 13
Slide 13 text
No content
Slide 14
Slide 14 text
No content
Slide 15
Slide 15 text
「A: 努力チーム」の 90%近くが(1)を選択 「B: 頭脳チーム」の 90%近くが(2)を選択
Slide 16
Slide 16 text
とても難しい試験
Slide 17
Slide 17 text
No content
Slide 18
Slide 18 text
がんばって取り組み、 チャレンジを楽しんだ
Slide 19
Slide 19 text
No content
Slide 20
Slide 20 text
B: 頭脳チームは すぐにやる気をなくした
Slide 21
Slide 21 text
チャレンジを楽しむ やる気をなくす
Slide 22
Slide 22 text
No content
Slide 23
Slide 23 text
Fixed Growth
Slide 24
Slide 24 text
Fixed Growth 能力は 目的は 挑戦を 失敗は 努力は 困難への反応
Slide 25
Slide 25 text
Fixed Growth 能力は 目的は 挑戦を 失敗は 努力は 困難への反応 グロースマインド セットで変化に向 き合う!
Slide 26
Slide 26 text
今の私の人生のミッション はあなたたち、とても若い あなたたちが私がしたよう な失敗をしなくてすむよう にすることです。 https://enterprisezine.jp/article/detail/3400
Slide 27
Slide 27 text
心理学の、技術的でない 「ふわっとした(fluffy)」 事柄を無視しないで ください。 https://enterprisezine.jp/article/detail/3400
Slide 28
Slide 28 text
アジャイルが私たちにもた らしたものも、ふわっとし た人間同士の事柄を現実と して捉える、ということ だったのですから。 https://enterprisezine.jp/article/detail/3400
Slide 29
Slide 29 text
1964年にカンザス大学で化学の学士号 を取得し、1984年にサザンイリノイ大学 でコンピュータサイエンスの理学修士号を、 1987年にサウスウェストミズーリ州立大 学で数学の修士号を取得しました。1992 年にアリゾナ州立大学でコンピュータサイ エンスの博士号を取得し、その博士論文 「Information hiding metrics for modular programming languages (モジュラープログラミング言語における 情報隠蔽メトリクス)」はオブジェクトベー スの設計メトリクスに関するものでした。 https://en.wikipedia.org/ wiki/Linda_Rising
Slide 30
Slide 30 text
1964年にカンザス大学で化学の学士号 を取得し、1984年にサザンイリノイ大学 でコンピュータサイエンスの理学修士号を、 1987年にサウスウェストミズーリ州立大 学で数学の修士号を取得しました。1992 年にアリゾナ州立大学でコンピュータサイ エンスの博士号を取得し、その博士論文 「Information hiding metrics for modular programming languages (モジュラープログラミング言語における 情報隠蔽メトリクス)」はオブジェクトベー スの設計メトリクスに関するものでした。 https://en.wikipedia.org/ wiki/Linda_Rising リンダの 経歴はガチ
Slide 31
Slide 31 text
ちなみにこのセッションの後に、 別のキーノートで話された話題と 共通性を感じて 「Same」(同じだね)って 言いに行ったら、 “No, Similar” (違う。似ている) と言われたのをよく覚えています。 その人が頑張って探究したものを、 軽々しく「XXと同じ」って言っちゃ いけないんだな、って学びました。 https://enterprisezine.jp/article/detail/3400
Slide 32
Slide 32 text
組織に 新しい考え方を 導入・普及 したい人の定番本。
Slide 33
Slide 33 text
No content
Slide 34
Slide 34 text
No content
Slide 35
Slide 35 text
No content
Slide 36
Slide 36 text
No content
Slide 37
Slide 37 text
No content
Slide 38
Slide 38 text
安定期がない 変化の時代こそ アジャイル Lyssa Adkins, 2023
Slide 39
Slide 39 text
https://www.youtube.com/watch?v=nHIlMlpDWz g
Slide 40
Slide 40 text
VUCAという略語を聞いたことがあると思います。 私たちの世界が、 変動性(Volatile)、 不確実性(Uncertain)、 複雑性(Complex)、 曖昧性(Ambiguous) を持つようになってきている、ということです。
Slide 41
Slide 41 text
いまVUCAだけでなく、変化の性質そのものが変 化しています。私はこのことを2020年に初めて 知りました。そして、なぜ物事がこれほどまでに難 解なのか、その理解を深める上で、驚くべき発見 となりました。以前は、大きな変化を経ても、その 後しばらくは安定した状態が続くというものでし た。
Slide 42
Slide 42 text
私たちの人生、私たちの世界 のますます多くの部分が、 この3つの変化、すなわち 永続的、 遍在的、 そして最も困難な 指数関数的 な変化にさらされています。
Slide 43
Slide 43 text
変化は休むことなくずっと続く 永続的
Slide 44
Slide 44 text
変化はあらゆる場所で起こる 偏在的
Slide 45
Slide 45 text
変化は拡大していく 指数関数的
Slide 46
Slide 46 text
変革期 変革期 変化 変化 変化 安定期 拡大期 安定期 拡大期 安定期 拡大期 ソフトウェアは変化した 数年ごとのメジャーバージョンアップ 大規模な先行マーケティング ライセンス販売モデル 継続的な変更とリリース 事前告知なし・発表日に提供開始 従量制・サブスクリプション
Slide 47
Slide 47 text
変革期 変革期 変化 変化 変化 安定期 拡大期 安定期 拡大期 安定期 拡大期 https://gazoo.com/feature/gazoo-museum/car-history/15/01/16_1/ https://www.honda.co.jp/50years-history/ challenge/1981city/page02.html https://www.youtube.com/watch?v=Hl1zEzVUV7w https://logmi.jp/tech/articles/327160 ハードウェアも変化していく
Slide 48
Slide 48 text
1986 変革期から学び、継続的な変化に備える 変革期 変革期 変化 変化 変化 安定期 拡大期 拡大期 安定期 拡大期 安定期 2005 https://logmi.jp/tech/articles/327160 2022 https://speakerdeck.com/kawaguti/roots-of-scrum-2005 https://hbr.org/1986/01/the-new- new-product-development-game
Slide 49
Slide 49 text
https://www.youtube.com/watch?v=tLbvnxCkXWA 初代プリウスにみるアジャイル開発の要素と 現代の環境での進め方について
Slide 50
Slide 50 text
テスラとSpaceXにおけるアジャイル Joe Justice
Slide 51
Slide 51 text
https://www.youtube.com/watch?v=nHIlMlpDWzg 変化は外から、障害の形で現れる。
Slide 52
Slide 52 text
変化を代謝する (取り入れて自らも変化する) https://www.youtube.com/watch?v=nHIlMlpDWzg
Slide 53
Slide 53 text
「清水の舞台」 見学しました
Slide 54
Slide 54 text
No content
Slide 55
Slide 55 text
話しながら 付箋に書いて 共有しよう Jeff Patton, 2011
Slide 56
Slide 56 text
ジェフ・パットン Jeff Patton ユーザーストーリー マッピング
Slide 57
Slide 57 text
ソフトウェア設計者、プログラマであり、 「Visual Basicの父」として広く認知さ れている。また、著書『About Face 3』、『コンピュータは難しすぎて使え ない』でも知られている。インタラク ションデザインコンサルティングのリー ディングカンパニーであるクーパー社を 創業して目的主導型設計手法を生み出し、 ハイテク製品を生み出すための実用的な インタラクションデザインツールとして 「ペルソナ」の活用を先駆的に提唱した。
Slide 58
Slide 58 text
しかし、デザインと開発という2 種類の実践者たちが協力し合えば、 仕事が電気(怪物のエネルギー 源)となり、呼吸をする生きた製 品が生まれる可能性が出てくる。 チームワークが怪物に生命を吹き 込み、人々に愛されるものに変え るのだ。 アラン・クーパーによる序文
Slide 59
Slide 59 text
この2つの分野の実践者たちは、 一般にとても有能で、スキルがあ り、信頼できるが、ある共通した 弱点を持っている。プログラミン グの言葉ではデザインの意向をう まく表現できず、デザインの言葉 では開発の趣旨をうまく表現でき ないのだ。 アラン・クーパーによる序文
Slide 60
Slide 60 text
つまり、2つの分野には共通の言 葉が欠けている。そして、ジェ フ・パットンの立ち位置が、まさ にこの2 つの分野の重なり合う場 所なのだ。 アラン・クーパーによる序文
Slide 61
Slide 61 text
ジェフ・パットン Jeff Patton 協調ワークショップを 通じて共通理解を作る。
Slide 62
Slide 62 text
2011年。初来日が 第一回スクラムギャザリング東京
Slide 63
Slide 63 text
最も驚いたのは、 付箋を書き出す際の 「スピード」と「量」
Slide 64
Slide 64 text
64 世界最初のユーザーストー リーマッピングが生まれた時
Slide 65
Slide 65 text
65 前書き
Slide 66
Slide 66 text
66 ゲーリーから聞き取って 書いたカードで床が埋まった。 そして、それを整理した。
Slide 67
Slide 67 text
No content
Slide 68
Slide 68 text
No content
Slide 69
Slide 69 text
69 利用現場を知らない人には、 この緻密さと情報量を 出すことは難しい。
Slide 70
Slide 70 text
70 前書き リアルタイムに 議論し、記録し、 付け加えていく
Slide 71
Slide 71 text
https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html
Slide 72
Slide 72 text
「オレは、これをいいと思う」って すべてのお客さんを代表するかのように、 思い込みで語るつくり手が多いんですよ。 https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html
Slide 73
Slide 73 text
本当は「お客さんがこう反応する」 っていう事実があって、 「それはなぜだろう?」 という仮説があって、そこではじめて 「じゃあ、どうすれば、 根っこの問題が解決できるだろう?」 って考えなきゃいけないのに、 「オレはこう思う!」という、 事実と仮説をぐちゃぐちゃに混ぜた意見を 押し通してしまうことが多いんですね。 https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html
Slide 74
Slide 74 text
つまり、宮本さんというのは 視点を動かすことに長けているんですね。 そのとおりですね。 いままで近くで見てたのを、 突然ものすごく遠くから見てやり直すというか 虫メガネで見ていたかと思うと 地上一万メートルからもう一回見直してみたり https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html
Slide 75
Slide 75 text
作る人 考える人
Slide 76
Slide 76 text
資料を作る人 会議する人 ものを作る人
Slide 77
Slide 77 text
自己組織的な チーム 考えながら 作れる
Slide 78
Slide 78 text
No content
Slide 79
Slide 79 text
感情的なささくれと うまく付き合おう Michael Sahota, 2018
Slide 80
Slide 80 text
コミュニケーションの 密度が上がると、 瞬間的にぶつかって しまうことも増えます。
Slide 81
Slide 81 text
感情の性質を理解し、 うまくつきあっていく スキルが大事になります。
Slide 82
Slide 82 text
ネガティブな感情は、私たちが最 大の可能性で最高に生きることを 妨げ、リスクをとったり、自分の 目的に生きることを妨げます。 ネガティブな感情は、人生や経験 を形作る人間関係から、私たちを 分離・断絶させます。ネガティブ な感情は、私たちがルールや過去 の条件に囚われるように仕向けま す。
Slide 83
Slide 83 text
私たちの感情系は過去と現在、未来 を区別することができません。感情 系は体験していることが今起きてい ることなのか、それとも既に起きた ことなのかを見分ける事ができない のです。そのため、過去の幸せな記 憶を持ち出すと、自分に今実際に起 きているかのように感じるのです。
Slide 84
Slide 84 text
脳はやってくる情報を評価して、以 前の状況に似た既存の神経経路を見 つけます。つまり、既に確立された 経路を再利用することで時間を節約 するのです。そして、脳は危険だと 認識したものを定義し、より速く検 出するようになります。脳は、状況 や出来事が新しいものかどうかや、 以前と違っているかどうかは認識し ません。脳は、現在の状況を過去の 状況やマッチする状況と比較して、 何をすべきかの指針にします。
Slide 85
Slide 85 text
感情的になっていると、声が大 きくなったり、批判的になった り、容赦なく意見を言ったりし ます。あるいは、声を上げるこ とが最善の策であるにもかかわ らず、静かで控えめな態度をと ることもあります。
Slide 86
Slide 86 text
新しいアイデア、特に自分 を成長させることを意図し たアイデアに対して「いえ、 そうは思えません」という のはとても簡単です。アイ デアが既存の信念と異なる ものである場合、心はその 考えを拒否します。
Slide 87
Slide 87 text
脳は、新しいアイデアが やってくるとすぐに思考を 停止するように作られてい るのです。
Slide 88
Slide 88 text
感情的に反応するとき、私たち は整っていません。知的であり ません。事実、反対のことが起 こります。最悪です。感情的な 反応はこのようにして、私たち が望む人生を生きることを阻害 します。
Slide 89
Slide 89 text
また、自分の本心とは違っ た態度をとってしまうこと もあります。こうしたこと は、自分自身にダメージを 与え、チームを破壊し、人 間関係を悪化させます。
Slide 90
Slide 90 text
私たちが自身の人生で求めるも のを手に入れるには、起きてい ることに対して整った場所から 対処する必要があります。知的 に行動することのできる穏やか な場所です。
Slide 91
Slide 91 text
私たちが自身の人生で求めるも のを手に入れるには、起きてい ることに対して整った場所から 対処する必要があります。知的 に行動することのできる穏やか な場所です。 感情の ささくれに 対処する
Slide 92
Slide 92 text
No content
Slide 93
Slide 93 text
Fixed Growth 能力は 目的は 挑戦を 失敗は 努力は 困難への反応 グロースマインド セットで変化に向 き合う!
Slide 94
Slide 94 text
https://www.youtube.com/watch?v=nHIlMlpDWzg 変化は外から、障害の形で現れる。 変化は外から 障害の形で 現れる。
Slide 95
Slide 95 text
95 前書き リアルタイムに 議論し、記録し、 付け加えていく
Slide 96
Slide 96 text
私たちが自身の人生で求めるも のを手に入れるには、起きてい ることに対して整った場所から 対処する必要があります。知的 に行動することのできる穏やか な場所です。 感情の ささくれに 対処する
Slide 97
Slide 97 text
No content
Slide 98
Slide 98 text
No content
Slide 99
Slide 99 text
私、間違ってるかも I could be wrong Mike Cohn, 2013
Slide 100
Slide 100 text
ご存知の通り、私はアジャイルの大き な支持者です。私は「Succeeding with Agile」を執筆しました。ユー ザーストーリーが大好きで、それにつ いても本を書きました。見積もりと計 画作成も大好きで、それらについても 多くの文章を書いてきました。これら のことを提唱するのは、実際に効果が あるのを見てきたからです。
Slide 101
Slide 101 text
ユーザーストーリー アジャイル普及導入 見積もりと計画づくり
Slide 102
Slide 102 text
しかし、私は間違っているかもしれま せん。実際、私が推奨してきたアジャ イルの一部について、時間が経って間 違いだと証明されることを願っていま す。アジャイルは実験です。最良の結 果を得るための最善の方法についての 仮説、つまり最善の推測を立てること です
Slide 103
Slide 103 text
しかし、時には物事が最善の形で進ま ないこともあります。 そういう時は、それを認め、そこから 学び、前に進む必要があります。
Slide 104
Slide 104 text
1999年、私はコロラド州のある会社で エンジニアリング部門のバイスプレジデ ントを務めていました。その会社は非常 に順調でした。製品は成功し、プロジェ クトは期限通りに完了していました。ま た、私の上司であるCEOも素晴らしい人 でした。この良好な状況—良い会社、素 晴らしいCEO—を活かして、私たちが苦 手としていた「見積もり」の能力を向上 させたいと考えました。
Slide 105
Slide 105 text
そこで、私のチームで実験を始め ることにしました。当時20〜25の チームがありましたが、各チーム に異なる方法で見積もりを行うよ うに指示しました。完全に異なる 方法である必要はありませんでし たが、少なくとも何らかの違いを 持たせる必要がありました。
Slide 106
Slide 106 text
最初、チームはタスク分解のようなアプ ローチを行っていました。これは大きな 機能、つまりユーザーストーリーのよう なものを取り、タスクのリストに分解す るというものです。チームはパラメト リック見積もりも行っていました。これ は作業に関わる工数のモデルを作成する ことです。
Slide 107
Slide 107 text
そのモデルは、コード行数や機能ポイン トのようなものに基づくことが多いです。 そしてコード行数や機能ポイントは通常、 ドメインの複雑さを開発者の平均経験年 数で割り、アーキテクトの誕生日の平方 根を足したもので掛け算されます。その ような感じです。そしてそれにより予測 される完了日が出されます。
Slide 108
Slide 108 text
私たちのプロジェクトのほとんどは2〜 3ヶ月程度でした。各プロジェクトが終 わるたびに、チームは自分たちの成果を 振り返り、次のアプローチを選択しまし た。自分たちの完了日予測の精度と、他 のチームの予測精度を比較検討して、次 のアプローチを決めていました。劇的に 異なるアプローチを選ぶ必要はありませ んでしたが、少なくとも何か違うものを 選ぶ必要がありました。
Slide 109
Slide 109 text
タスク分解 完了予想日 ストーリーのようなモノ ごにょごにょ
Slide 110
Slide 110 text
当時使っていたアプローチの1つで、こ の実験を始めた時に私が勝者になると 思っていたのは、「経験豊富なシニアプ ログラマー日数(ESP days)」という アプローチでした。私はこのアプローチ を推していました。勝者になってほしい と思っていました。それは単に「ESP」 という素晴らしい頭字語になるからとい うだけでなく、見積もりアプローチとし て素晴らしい名前だと思ったからです。
Slide 111
Slide 111 text
基本的な前提は、各チームメンバーが経 験豊富なシニアプログラマーであるかの ように見積もるというものでした。これ は、理想主義者による問題や、あなたの 理想日数と私の理想日数が同じではない という問題(スキル、専門知識、経験の 大きな違いによる)を回避しようとする 試みでした。
Slide 112
Slide 112 text
タスク分解 完了予想日 ストーリーのようなモノ ESP Days 経験豊富なシニア プログラマなら?
Slide 113
Slide 113 text
これは最初のチームではうまくいきまし た。なぜなら、そのチームのメンバー全 員が実質的に経験豊富なシニアプログラ マーだったからです。しかし、他のチー ムに展開すると、うまくいきませんでし た。
Slide 114
Slide 114 text
見積もりは難しく、自分がどれくらいか かるかを見積もるのは本当に難しいので す。架空の典型的な経験豊富なシニアプ ログラマーがその作業を完了するのにど れくらいかかるかを見積もるのは、さら に難しいことでした。良くないアイデア でしたが、私はこれがうまくいくと思っ ていました。
Slide 115
Slide 115 text
タスク分解 完了予想日 ストーリーのようなモノ ESP Days 経験豊富なシニア プログラマなら?
Slide 116
Slide 116 text
最初に支持を失ったアプローチの1つが パラメトリック見積もりでした。パラメ トリック見積もりでは、チームがプロ ジェクトにかかる時間のモデルを作成し ます。しかし、プロジェクトに含まれる コード行数を尋ねることは、単に「どの くらいかかるか」と尋ねるのと同じくら い難しいことがわかりました。そのため チームはすぐにパラメトリック見積もり を放棄しました。
Slide 117
Slide 117 text
同様に、チームはタスク分解も放棄しま した。大きな機能をタスクのリストに分 解することは非常に時間がかかり、完了 するまでどれだけうまくできたかわから ないからです。タスクの50%を見つけら れたのか、80%を見つけられたのかわか りません。
Slide 118
Slide 118 text
タスク分解 完了予想日 ストーリーのようなモノ ESP Days 経験豊富なシニア プログラマなら?
Slide 119
Slide 119 text
私がしたことと言えば、「2つのチーム が全く同じ方法で見積もることはできな い」という単純な実験のルールを設定し ただけでした。チームは今日で言うとこ ろの理想日数やストーリーポイントに集 まり始めました。
Slide 120
Slide 120 text
この実験は約2年間続きました。大きな 枠組みのアプローチには同意し始めまし たが、チームは小さな点で異なり始めま した。チームは使用する単位について議 論し始めました。1-2-4-8-16といった 単位を好むチームもあれば、フィボナッ チ数列を好むチームもありました。見積 もりの切り上げ方についても実験を始め ました。悲観的に常に切り上げるべきと 言うチーム、楽観的に常に切り下げるべ きと言うチーム、現実的に最も近い数字 に丸めるべきと言うチームがありました。
Slide 121
Slide 121 text
ミーティングの進め方についても実験を 始めました。見積もりミーティングの ルールについてです。そこから今日のプ ランニングポーカーの手法に組み込まれ ているものの一部が生まれました。他の チームは参加者について実験しました。 3人だけで済ませられる方法はないか、 本当にチーム全員が必要なのかといった 点です。
Slide 122
Slide 122 text
https://kawaguti.hateblo.jp/entry/20120218/1329524230 https://www.youtube.com/watch?v=3anefSB56LE プランニングポーカー かんたんガイド
Slide 123
Slide 123 text
このように、様々な実験が行われていま した。私が過去10年ほど書いてきたこと やトレーニングしてきたことから、この 実験がどこに行き着いたか想像できるで しょう。しかし、この話の要点はそこで はありません。この話の要点は、実験を 始めたとき、私には何がうまくいくかと いうアイデアがありましたが、「間違っ ているかもしれない」と自分に言い聞か せていたことです。そして実際、私は間 違っていました。
Slide 124
Slide 124 text
スクラムやアジャイルについて、最後に 考えを変えたことは何でしょうか?小さ なことでも構いません。4週間スプリン トから1週間スプリントへの(またはそ の逆の)好みの変更かもしれません。あ るいは、プロダクトオーナーをレトロス ペクティブに含めるという決定のような、 より大きな信念の転換かもしれません。 かつて強く信じていたが、今はもう信じ ていないことを思い出せますか?
Slide 125
Slide 125 text
もし初期のスクラム提唱者たちが、スク ラムを定義する際に「これが物事の進め 方だが、私は間違っているかもしれな い」と言う勇気を持っていなかったら、 スクラムはどうなっていたでしょうか。
Slide 126
Slide 126 text
失敗を学びに変える アジャイルなマインドセット: Linda, Lyssa, Jeff, そしてEmotion Scienceから学ぶ13年間の気づき
Slide 127
Slide 127 text
失敗を学びに変える アジャイルなマインドセット: Linda, Lyssa, Jeff, そしてEmotion Scienceから学ぶ13年間の気づき 私、間違ってるかも I could be wrong