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在宅⾎液透析の実際 2019年12⽉12⽇ 第22回福岡東部腎不全看護研究会 医療法⼈ やまびこ会 福岡東ほばしらクリニック 佐伯 智博

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佐伯 智博 Saeki Tomohiro ⽣年⽉⽇ 1984年 1⽉ 4⽇(35歳) 職種 臨床⼯学技⼠ 所有資格 透析技術認定⼠・3学会合同呼吸療法認定⼠ 略 歴 ・ 鈴⿅医療科学⼤学 卒業 ・ 国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 臨床⼯学課 ・ 医療法⼈ 豊資会 加野病院 透析室 主任 ・ 医療法⼈ やまびこ会 福岡東ほばしらクリニック 臨床⼯学技⼠⻑ 透析従事者歴 13年 業務内容 在宅⾎液透析、シャント管理、透析効率など 今⽇は気軽に 聞いてください

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在宅⾎液透析 HHD = Home hemodialysis 私が経験して、 「感じたこと・考えたこと」 を述べます。

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0 100 200 300 400 500 600 700 800 1988年 1989年 1990年 1991年 1992年 1993年 1994年 1995年 1996年 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 (⼈) ⽇本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」 施設のための在宅⾎液透析 教育・指導マニュアル 在宅⾎液透析 管理マニュアル 保険収載 保険改定 684 HHDの現状 在宅⾎液透析指導管理料 3800点 → 8000点 透析液供給装置加算 8000点 → 10000点

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⽇本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」 0 100 200 300 400 500 600 700 800 1988年 1989年 1990年 1991年 1992年 1993年 1994年 1995年 1996年 1997年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 HHDの現状 ▶ 2017年末時点 在宅⾎液透析患者数 684名 全国⾎液透析患者数 334,505名 0.2% 福岡県 16名

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指導教材の準備 認知不足 スタッフ確保 施設体制の整備

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HHDに関する “ 情報共有 ” 指導教材の準備 導⼊スケジュール & 指導の実際 HHD開始 〜治療効果 & 問題点〜 導⼊後のトラブル & 注意点

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HHDに関する “ 情報共有 ” 指導教材の準備 導⼊スケジュール & 指導の実際 HHD開始 〜治療効果 & 問題点〜 導⼊後のトラブル & 注意点

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○ 2010年2⽉ ⽇本透析医会・在宅⾎液透析管理マニュアル作成委員会 『在宅⾎液透析管理マニュアル』 指導の概要や進め⽅が主に書かれており 具体的な内容は各施設で作成される︕ ○ 1997年3⽉ ⽇本透析医会雑誌別冊 『施設のための在宅⾎液透析教育・指導マニュアル』

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□ ⼿技の ” 流れ ” を伝えたい □ 現実的でイメージしやすい⽅がいい □ 紙の枚数は少ない⽅がいい □ ⼿技を⼯程別に分ける □ 統⼀した指導ができること

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ポイントのみを記載した ” 簡易マニュアル ” ⼿技の流れを掴む ” 動画マニュアル ”

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写真は⼤きく、ポイントのみを記載

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緊急・警報時対応マニュアルは装置に設置

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透析中に動画マニュアルを再⽣ ⼿技の復習や予習が可能︕

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ポータブル機器の活⽤

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指導教材の準備 使う側の⽬線に⽴つことが重要であり、 準備には膨⼤な時間が必要となる 今後、各施設で作成したマニュアルを集約し 装置ごとに共通の⼿技を⽬指していきたい ITを活⽤して、“導⼊準備”にかかる⼿間を 少しでも削減できたらと考えている

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在宅透析を始めたいが、準備に時間がかかる・・・。 コンソール別に教育DVDを作成 アカウント・パスワードを配布 Web上で閲覧が可能 → 履歴を確認 各項⽬で簡易テストを作成(E-ラーニング的) ⼿技の理解度を確認 指導教材の共有化

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HHDに関する “ 情報共有 ” 指導教材の準備 導⼊スケジュール & 指導の実際 導⼊後のトラブル & 注意点 HHD開始 〜治療効果 & 問題点〜

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導⼊基準について 1. 透析者本⼈が希望し、介助者の同意がある⽅ 2. ⾃⼰管理(⾃⼰穿刺を含めて)ができる⽅ 3. 在宅透析に影響するような合併症がなく、体調が安定している⽅ 4. 医師が在宅透析が可能であることを承認していること 5. 在宅⾎液透析の教育を受けられる⽅ こんな⼈は 実は適しているかも⁉ 体重増加が多い⽅ ⾃分の“こだわり”が強い⽅

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施設透析との違いを理解できるか︖ 週3回 4時間透析が当たり前になっている状況で、在宅透析 では週5回以上が必要となる。この、透析回数を増やす理由 を本⼈が理解できるか、させることが出来るかが鍵︕ 在宅透析への明確な⽬的はあるか︖ 在宅透析に移⾏して、「何をしたいのか︖」を想像できるか が⼤切で、スタッフも⼀緒に⽬的を共有する。 ただ、「病院に来たくない・・。」ではダメ︕

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導⼊基準について 導⼊の際に性格診断のような パーソナリティを把握しますか︖ 患者の性格を把握することは重要だと感じています。 さらに、“本⼈の理解度”や“精神的なフォロー”の⾯で 今後は臨床⼼理⼠の介⼊も検討しています。 また、性格によって教育・指導⽅法は変更せずに どのスタッフでも共通した指導を⾏います。

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⾯談(介助者共に) 医師・臨床⼯学技⼠・看護師 ⾃宅の下⾒訪問 臨床⼯学技⼠・メーカー 患者指導開始 在宅⾎液透析 start HHD移⾏スケジュール 抜針・⾃⼰⽌⾎ 透析記録 ⾃⼰穿刺 セッティング プライミング 返⾎ トラブル対応 ⾒守り 卒業テスト

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指導スケジュール

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指導スケジュール 2.5ヶ⽉〜3ヶ⽉間 基本は、透析前の1〜2時間が指導時間となる。本⼈の 希望があれば、適宜追加している。 実技指導 透析中 実技反省 予習(DVD) 透析前 60〜120分 30〜60分 30〜60分 個室対応で、なるべく家をイメージできる⼯夫。 指導時間帯は本⼈スケジュールで対応。

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⾃⼰穿刺の壁 ○ ⾃分で針を刺すのが怖い ○ ⾎管がどこにあるのかわからない ○ 前回は成功したのに、今回は失敗・・・ ○ ⾓度や深さがわからない

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⾎管シェーマを作成

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患者指導の実際 患者ごとに理解度や⼿技が異なる 患者のHHDに対する“思い”を共有し、 複数のスタッフで“進捗”を評価することが重要 モチベーションを維持する⽬的で、 HHDの開始⽇を設定し⽬標を⽴てる

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HHDに関する “ 情報共有 ” 指導教材の準備 導⼊スケジュール & 指導の実際 導⼊後のトラブル & 注意点 HHD開始 〜治療効果 & 問題点〜

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<家屋調査> <改修⼯事> ⾃宅改修 ハウスメーカーや専⾨業者と同席して、HHDの 施⾏場所などを決定していく。 改修⼯事はトレーニング(⾃⼰穿刺)が⼀段落 した時点でスタートする。 *改修費⽤︓⾃⼰負担 10万〜50万円程度 *改修場所︓給排⽔、電気、床下など

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装置設置には6〜9時間

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HHDでの使⽤医材

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HHDでの使⽤医材 □ 穿刺針 50本/箱 □ 固定テープ □ エクステンションチューブ □ アルコール綿 □ 透析パック(シーツ・ガーゼ等) □ 16G針(⽣理⾷塩⽔⽤) □ 20mLシリンジ

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HHDの概要 在宅⾎液透析は、在宅医療の⼀環であり患者が 主体となり⾏う治療である。 施設透析に⽐べ、透析回数や時間を増やすことが 可能となり⾼い透析量を確保することができる。 その結果、⻑期合併症予防やQOL向上に繋がるこ とが期待される。

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HHDの透析条件 施設透析 在宅⾎液透析 透析回数 (/week) 3回 5回以上 透析時間 4 〜 5時間 3時間〜7時間 ⾎流量 (ml/min) 200 〜 300 180 〜 200 透析液流量 (ml/min) 500 400〜500 透析量の評価⽅法は︖

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HHDの透析量評価 施設透析 在宅⾎液透析 Kt/V (shinzato) HDP → 1回透析あたりで物質がどの程度除去できたかを評価 → 透析スケジュールに注⽬した指標

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HHDの透析量評価 例)週5回 3時間のHHD場合 HDP = (5)2 × 3 = 75 HDP ≧ 72 推奨 HDP(Hemodialysis Product) (1週間の透析回数の2乗) × (透析時間) = *2002年 Scribner

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HHDの透析量評価 2 3 4 5 6 7 2 8 18 32 50 72 98 3 12 27 48 75 108 147 4 16 36 64 100 144 196 5 20 45 80 125 180 245 6 24 54 96 150 216 294 7 28 63 112 175 252 343 8 32 72 128 200 288 392 9 36 81 144 225 324 441 透析回数 透析時間

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HHDの透析量評価 2 3 4 5 6 7 2 8 18 32 50 72 98 3 12 27 48 75 108 147 4 16 36 64 100 144 196 5 20 45 80 125 180 245 6 24 54 96 150 216 294 7 28 63 112 175 252 343 8 32 72 128 200 288 392 9 36 81 144 225 324 441 透析回数 透析時間

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HHDの治療実績 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 2016年6⽉ 2016年8⽉ 2016年10⽉ 2016年12⽉ 2017年2⽉ 2017年4⽉ 2017年6⽉ 2017年8⽉ 2017年10⽉ 2017年12⽉ 2018年2⽉ 2018年4⽉ 2018年6⽉ 2018年8⽉ 2018年10⽉ 2018年12⽉ 2019年2⽉ HHD導⼊前後のBUN推移 (mg/dL) pre BUN HHD start 週3回5時間HDから 週5回3時間HHDへ変更 BUN値は⼤きく低下する 透析回数を増やすことは重要︕

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HHDの治療実績 50 52 54 56 58 60 2016年6⽉ 2016年8⽉ 2016年10⽉ 2016年12⽉ 2017年2⽉ 2017年4⽉ 2017年6⽉ 2017年8⽉ 2017年10⽉ 2017年12⽉ 2018年2⽉ 2018年4⽉ 2018年6⽉ 2018年8⽉ 2018年10⽉ 2018年12⽉ 2019年2⽉ DW (kg) HHD導⼊前後のDW推移 HHD start 52.0kg 59.0kg

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“ しっかり⾷べる ”

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“ しっかり動く ” 50 52 54 56 58 60 2016年6⽉ 2016年8⽉ 2016年10⽉ 2016年12⽉ 2017年2⽉ 2017年4⽉ 2017年6⽉ 2017年8⽉ 2017年10⽉ 2017年12⽉ 2018年2⽉ 2018年4⽉ 2018年6⽉ 2018年8⽉ 2018年10⽉ 2018年12⽉ 2019年2⽉ DW (kg) HHD導⼊前後のDW HHD start デスクワーク 2000歩 ウォーキング 5000歩 散歩1時間 10000歩

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HHDの問題点 HHD = ⾼い透析量 頻回 透析 週5回の場合 ⾃⼰穿刺 約 50 本/⽉

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HHDの問題点 瘤や⽯灰化が顕著 “ ⼤きい ” “ 硬い (⽯灰化)” ⾎管は刺しやすい ⾃⼰穿刺はストレスが⼤きい 穿刺部位が集中しやすい傾向

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HHDの問題点 シャント⾎管の荒廃

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新たな取り組み 穿刺回数を減らす⽬的 シングルニードル(SN)を導⼊ 1本の穿刺で “ 脱⾎ ” と “ 返⾎ ”を⾏う⽅法

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SNの実際 1本の穿刺で “ 脱⾎ ” と “ 返⾎ ”を⾏う⽅法 実質⾎流量は、設定⾎流量の半分・再循環あり ⻑時間透析の必要性

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SNの実際 SNは ⻑時間透析が必須 就寝時に⾏う オーバーナイト透析

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SNの実際 <抜針防⽌対策>

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SNの実際

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HHDは患者が主体となって⾏う治療である 患者の⽣活背景などを考慮し、 個々のライフスタイルに合わせた オーダーメイドの透析条件・⽅法を検討し 提供できる施設体制が必要である HHD治療で考えること

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HHDに関する “ 情報共有 ” 指導教材の準備 導⼊スケジュール & 指導の実際 導⼊後のトラブル & 注意点 HHD開始 〜治療効果 & 問題点〜

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HHD中のトラブル □ HHD移⾏後、3ヶ⽉間はトラブルが頻発︕ ☞ 施設から在宅への環境の変化 ☞ スタッフが居ない不安 指導は100%を⽬指す必要はない 実際は、在宅へ移⾏後のトラブルを繰り返すことで、 ⾃分なりの⼿技を確⽴していくケースが多い

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Webカメラを導⼊

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可視性の⾼い製品を選択

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” 忘れ防⽌ ”の⼯夫

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HHD中のトラブル ☞ 電話やWebカメラを使⽤しても・・・ 無理にトラブルを解決する必要はない “ 中⽌ ”という判断は⾮常に重要︕ ・ 更に、患者が⾃⼰判断で中⽌できることも重要な指導 ・ 必ず、事後報告を徹底する

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HHD移⾏後の注意点 医療廃棄物 透析排⽔

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HHD移⾏後の注意点 透析により排出されるもの ・透析液 ・尿毒素(除⽔) ・消毒液(洗浄剤) 家庭から排⽔して⼤丈夫︖︖ 透析排⽔ pH(⽔素イオン濃度) BOD(⽣物化学的酸素要求度) 評価項⽬

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pH(⽔素イオン濃度) ⽔の性質を知るための⼀つの⽬安として使⽤される。 pHは1〜14まであり、7を中性とし7より⼩さい時は酸性 7より⼤きい時はアルカリ性を⽰す。 BOD(⽣物化学的酸素要求度) 透析液︓pH 7.2〜7.4 (洗浄時は⼀時的にpH:3、pH︓10となる) 下⽔排除基準︓pH5以上9未満 微⽣物が汚れ(有機物)を⾷べるために使った酸素の量の ことで、川の汚れを調べる⽬安として使われる。 下⽔排除基準︓BOD 600mg/L未満 透析液︓1200mg/L 透析排⽔︓600mg/L以下

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下⽔あり 雑排⽔(台所・⾵呂・洗濯など)と混ざることで排⽔基準を 満たすことができる

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下⽔なし 合併処理浄化槽 ⽔洗トイレから出るし尿と、その他の 雑排⽔を併せて処理する浄化槽 ▶ 浄化槽から出す基準値 pH︓5.8〜8.6 BOD︓20mg/L未満 *浄化槽のBOD除去率は90%以上 (前) BOD︓600mg/L → (後) BOD︓60mg/L 雑排⽔と併せると20mg/L未満となる

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下⽔なし 単独処理浄化槽(みなし浄化槽) ⽔洗トイレから出るし尿のみを処理 する浄化槽で、雑排⽔はそのまま川や 海に流している。 雑排⽔と併せることができないため、 BOD値が基準外となり排⽔できない。

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HHD移⾏後の注意点 透析により排出されるもの ・透析液 ・尿毒素(除⽔) ・消毒液(洗浄剤) 家庭から排⽔して⼤丈夫︖︖ 透析排⽔ 問題ありません︕ *ただし、 最初に下⽔の有無を確認すること

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HHD移⾏後の注意点 医療廃棄物 ・ダイアライザー ・⾎液回路 ・⽣⾷パック ・穿刺針 ・ガーゼ類 ・透析液の空容器 等

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環境省「在宅医療廃棄物の処理の在り⽅検討会」

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HHD移⾏後の注意点 医療廃棄物 処理責任は 市町村 施設側が説明する必要がある︕

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市町村への説明ポイント □ CAPDの廃棄物をどうしているか︖ □ “在宅⾎液透析”ではなく、“在宅医療”の廃棄物について □ CAPDにフィルターが付いた⾎液透析と説明 □ 針などの鋭利な物・⾎液などは捨てない 回路内抜液や閉回路など “ 安全 ”に配慮している説明

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市町村への説明ポイント ⼆重包装で 中⾝が⾒えない⼯夫 ⼀般ゴミも⼀緒にして 袋⼀杯にしない 針など鋭利な物は 別で集めて施設回収

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HHD移⾏後の注意点 医療廃棄物 透析排⽔ HHDは周辺住⺠への配慮も必要︕ ⻑く安全に続けていくためにも、医療⾯だけ ではなく、⽣活⾯にも⽬を向ける必要がある

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HHDに関する “ 情報共有 ” 指導教材の準備 導⼊スケジュール & 指導の実際 HHD開始 〜治療効果 & 問題点〜 導⼊後のトラブル & 注意点

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HHDに関する “ 情報共有 ” 『在宅で⾏う透析は危険』 ではない︕ 『過度に⾏う除⽔が危険』 “頻回”・“⻑時間”で⾏えるHHDは⾝体にとって優しい治療

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HHDに関する “ 情報共有 ” 興味のある医療機関全てが HHDを実施できるよう 施設間ネットワークを構築していきましょう ⽬指せ︕九州100⼈︕

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施設紹介 ◉ ◉ 福岡市 北九州市 福岡市東区名島 2019年12⽉2⽇開院 ⻑時間透析(オーバーナイト透析) 頻回透析(⽇曜透析) 在宅⾎液透析 <特徴>

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○ ベッド数︓40床 ○ 全室 完全個室 オーバーナイト透析をメインとして考え、 完全なプライベート空間でゆっくり休める環境を⽬指して

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フィットネス ジムスペース ▶ ◀ バルコニースペース

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• ࠤഢஐതʢ͖͑͞ͱ΋ͻΖʣ TBFLJ@U!IPCBTIJSBDPN お気軽にご連絡ください︕ ご清聴ありがとうございました 海が近く、景⾊は最⾼です! 是⾮、遊びに来て下さい!