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STORES 株式会社 JJUG CCC 2025 Spring ランチセッション キャッシュレス決済のプロダクトから決済基盤への進化

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目次 3 自己紹介 STORES について キャッシュレス決済プロダクトのシステム変遷 STORESにおける決済機能 おしらせ 01 02 03 04 05

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目次 4 自己紹介 STORES について キャッシュレス決済プロダクトのシステム変遷 STORESにおける決済機能 おしらせ 01 02 03 04 05

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自己紹介 名前 内立 良介(うちたて りょうすけ) 所属 テクノロジー部門/BPR本部 シニアマネージャ 最近のお仕事 BPR(Business Process Re-Engineering)の推進、決済機能に関わるお仕事 Javaについて JavaとSpringを書いて10年 SNS @b1a9idps 5

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目次 6 自己紹介 STORES について キャッシュレス決済プロダクトのシステム変遷 STORESにおける決済機能 おしらせ 01 02 03 04 05

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STORES のミッション こだわりや情熱、たのしみに駆動される経済をつくる 熱中しているひとたち ら生み出される、 多様な商品やサービス 街に溢れる世界。 その経済を支える、デジタルインフラを提供する。 7

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技術スタック 8

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9 ネットショップの前身 決済の前身 予約の前身 ブランドアプリの前身

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生成AIの利用状況 全社では、Notion AI や Gemini や Notebook LMを利用しています。これに加えてコーディ ング時には、 Cursor や GitHub Copilot を利用しています。 Javaエンジニア向けのJunieは、法務レビュー中 職種関係なく生成AI時代に適した、仕事の進め方へのアップデートが進んでいます。 10

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目次 11 自己紹介 STORES について キャッシュレス決済プロダクトのシステム変遷 STORESにおける決済機能 おしらせ 01 02 03 04 05

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用語 ここから聞き慣れない決済業界用語が登場するので説明します ● 対面(オフライン)決済:実店舗のお店で行う決済 ● 非対面(オンライン)決済:インターネット上で行う決済 ● 決済手数料:売上に対して店舗が決済サービス提供者に支払う手数料 12

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【~2016年】 Ruby on Railsの小さいシステム 13 店舗向け管理 画面 モバイルアプ リ 社内管理画面 admin-api web-api mobile-api コア DB サービスローンチ~2016年まではRuby on Railsで 作られていました。 この頃は、クレジットカード決済とWeChat Pay のみ対応しており、サービス利用者もまだまだ少 ない状況だったので比較的小さいシステムで動い てました。 APIは、社内管理画面向けAPIと、店舗向けブラウ ザ用管理画面向けAPIと、モバイルアプリ向けAPI というわけ方をしていました。

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【2016年】 Javaへの移行 & マイクロサービス化を目指す 14 店舗向け管理画面 モバイルアプリ 社内管理画面 admin-api web-api mobile-api キャッシュレス決済プロダクト単体で目指していた世界 代理店 DB 代理店 API 認証・認可 API 入金 API マスターデータ API 店舗管理 API 決済 API 認証・認可 DB 入金 DB マスター データ DB 店舗管理 DB 決済 DB

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【~2024年】 ほんのりマイクロサービスになってしまっている...辛 15 店舗向け管理画面 モバイルアプリ 社内管理画面 admin-api web-api mobile-api 社内ユーザ DB 社内ユーザ管理 API 電マネ決済 API クレカ決済 API 電マネ決済 DB 決済 DB 店舗管理 DB 入金 DB

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事業者基盤 共通管理画面 IdP キャッシュレス決済 【現在】 社内の共通基盤システムと繋がる 16 店舗向け管理画 面 モバイルアプリ 社内管理画面 admin-api web-api mobile-api 社内ユーザ DB 社内ユーザ管理 API 電マネ決済 API クレカ決済 API 電マネ決済 DB 決済 DB 店舗管理 DB 入金 DB 事業者向け 共通管理画面 事業者管理 API 事業者管理 DB STORES アカウント 管理 API STORES アカウント DB API

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システムを繋げて実現できた直近のできごと 1.店舗運営に必要なサービスをひとつにまとめた新プラン 物価上昇や人手不足といった社会環境の変化により、店舗運営や経営が難しくなっている現 状を踏まえ、中小事業者のデジタル活用を支援するため、店舗運営に必要なサービス(POS レジ、キャッシュレス決済、ネットショップ、予約システムなど)を一つにまとめた、より 手軽でシンプルかつ低価格で利用できるプランの提供をはじめました。 2.事業者向け管理画面の統合 事業者の方が複数プロダクトをよりシームレスに利用できるように、決済・予約・ネット ショップ・レジのプロダクト毎に存在していた事業者向けの管理画面を統合しました。 17

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現在のシステムのメリットとデメリット メリット ● アプリケーションやデータベースのメンテナンス時に部分的にメンテナンスモードにで きる ● 1リポジトリあたりのコードベースが小さい デメリット ● リポジトリ数やシステム数が多くなってしまっており、メンテナンスコストやチームに JOINした人のキャッチアップコストが高い。また、生成AIが知れるコンテキストが少な くなってしまっている ● 機能追加等の動きが少ないリポジトリについて知っている人が少ない ● 基盤と重複している機能群(事業者管理や認証認可など)との同期が大変 18

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目次 19 自己紹介 STORES について キャッシュレス決済プロダクトのシステム変遷 STORESにおける決済機能 おしらせ 01 02 03 04 05

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その前に日本の決済業界のいま

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【2025年3月】 PINバイパスの廃止 セキュリティ強化を目指して、店頭でのクレジット カード取り扱い時の暗証番号入力をスキップし、サ インにて本人認証を行う「PINバイパス」は2025年 3月に廃止された。 21

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【2025年4月】 3D セキュア認証の義務化 セキュリティ強化を目指して、日本市場で処理されるすべてのEコマースクレジッ トカード取引に3D セキュア認証の導入が必須となった。 22

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日本のキャッシュレス支払額と民間最終消費支出に占める比率 23 出典:一般社団法人キャッシュレス推進協議会 (キャッシュレス・ロードマップ2024) クレジットカードの割合は、 83.5% コード決済は、2020年にはデ ビットカード、2022年には電子 マネーを抜き、クレジットカー ドについて2番目に利用されて いる決済手段 電子マネーの増減率は2021年、 2022年には大きな成長はなかっ たが、2023年には5.3%増。コ ロナ禍の収束で公共交通機関等 の乗車において交通系電子マ ネー等の利用が増え、これに伴 いチャージも頻繁に行われるよ うになったと推察

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主要国におけるキャッシュレス決済比率(2022 年) 24 出典:一般社団法人キャッシュレス推進協議会 (キャッシュレス・ロードマップ2024)

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キャッシュレス決済の価値が下がった 2010年代はキャッシュレス決済ができることに価値があったが、2020年代から国 や各決済サービス会社の取り組みが活発したことやコロナ禍での現金授受による接 触機会が軽減したことで、キャッシュレス決済が急速に加速して日常において当た り前になった。 そのため、キャッシュレス決済への価値が下がり、決済手数料の引き下げも進んで いる(カードブランドや中継企業の努力ももちろんある)。 25

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そしてSTORES

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決済機能を持つプロダクト 27 ネットショップ開設・運営 お店のキャッシュレス オンライン予約システム POSレジ 店舗アプリ作成

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対面(オフライン)決済 非対面(オンライン)決済 STORESの決済機能の今 -システム- 28 予約 決済 ネットショップ クレカ審査・決済 API 外部システムB クレカ審査・決済 API 外部システムA 外部システムC クレカ審査・決済 API

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非対面(オンライン)決済 対面(オフライン)決済 STORESの決済機能の妄想 -システム- 29 予約 決済 ネットショップ 外部システムB 外部システムA 外部システムC クレカ審査・決済 API 決済審査基盤

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キャッシュレス決済の立ち位置の変化:プロダクトから基盤へ 現在、キャッシュレス決済は広く普及し、導入されていない店舗を探す方が難しい 状況です。そのため、かつての「キャッシュレス決済導入」を謳うだけの訴求は、 もはや有効ではない。 対面決済は、単独のプロダクトというよりも、レジシステムなど他のサービスと連 携して提供される「基盤機能」としての役割が強まっている。 また、事業者管理やユーザ管理など、様々な共通基盤システムへの機能移行も進ん でいる。 決済基盤においては、対面決済と非対面決済の両方を考慮した、より包括的な設計 が求められるようになっている。 30

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目次 31 自己紹介 STORES について キャッシュレス決済プロダクトのシステム変遷 STORESにおける決済機能 おしらせ 01 02 03 04 05

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一緒に難問に向き合ってくれる Javaエンジニアに来て欲しい!!

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STORESのエンジニアのモチベーション 「STORES」の各サービスを組み合わせることで、より簡単に・より効率的に事業 運営できる環境を提供して、成長をサポートすることを目指しています。 誰もまだやってないことに挑戦しており、0 -> 1をやっている感覚があります。い かに早くリリースして、フィードバックサイクルをいかに早くたくさん回せるかが 肝になってきます。 より求められているものを見極めつつ、システムを繋いだり新しいものを作ったり することは抽象度は高いし、複雑度も高いです。 自分たちで世の中に存在しない正解を探しにいけるのは、STORESでエンジニアリ ングをするたのしさの1つです。 33

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STORESのエンジニアたちが登壇してました JJUG CCCを盛り上げたく、STORESのエンジニアたちが登壇してました! ● Javaアプリケーションの配布とパッケージング(@hogelog) ● 障害を回避する HttpClient 再入門(@uskey512) 34

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おわり