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スモールウィンで終わらせない 組織ムーブメントのつくり方 生産性向上に本気で取り組むためのヒント 2024.2.20 1

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渡邊 直人 所属: 株式会社BuySell Technologies テクノロジー戦略本部 CTO室 担当領域: 採用、 育成、 開発生産性 趣味: 読書、 Podcast Twitter: @naoto_pq

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事業紹介 買取・販売の循環を実現する総合リユースビジネスを展開しています お客様のニーズに合わせた各種買取・販売チャネルで、自宅に眠るさまざまな不要なものを、誰かの必要な ものへと変えています

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4 注力プロダクト

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エンジニア組織の拡大と成長 エンジニア採用体制の構築・運用が進み、テクノロジー組織拡大へ向け順調に進捗中 ”エンジニア組織の生産性指標が高い企業”として「Findy Team+ Award」を2022年、2023年と2年連続受賞 “エンジニア組織の生産性指標が高い企業 ”として 「Findy Team+ Award 」を2年連続で受賞 「Quantity × Quality」の両輪でテクノロジー組織の成長を実現 テクノロジー組織の拡大 生産性向上 2006年ヤフー入社後、様々な新規事業開発に従事 その後VASILYを創業、取締役CTO就任 ZOZOにVASILYを売却後、ZOZOテクノロジーズCTO就任 プロダクト開発や組織マネジメント等において幅広く活躍 2021年4月Buysell Technologies取締役CTO就任 日本CTO協会理事 取締役CTO 今村 雅幸 テクノロジー戦略本部長 松榮 健至 2012年 グリーへ入社。高トラフィックなゲーム開発エンジニアとし て従事その後複数タイトルをプロデューサーとして歴任。 子会社 funplexのゲームプロダクション部 部長として事業を推進 2019年 Buysell Technologiesへ入社しプロダクト開発・開発 組織のマネジメントを担当

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今日の発表をこんな人に聞いてもらいたい 6 ● 1つチームの改善ができるようになって、その後の方向性を考えている人 ● 組織のことを考えてこれから開発生産性に取り組もうと考えている人

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個人的な野望: アジリティの高い企業組織を実現したい 7 ● 自分はこれをテックカンパニーと表現している ● 組織はチームの集合体なのでアジリティの高いチームを増やす必要がある ● 企業の事業価値の最大化と、エンジニアの市場価値やエンゲージメントの最大化につながる ● そのためのアプローチとして開発生産性を高めている

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開発生産性の界隈で入口とゴールは見えてきた 8 【ゴール】 複数のチーム × 事業価値を最大化 【入口】 1つのチーム × アウトプットを最大化

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開発生産性の界隈で入口とゴールは見えてきた 9 【A】 1つのチーム × 事業価値を最大化 【ゴール】 複数のチーム × 事業価値を最大化 【入口】 1つのチーム × アウトプットを最大化 【B】 複数のチーム × アウトプットを最大化 ● 入口でスモールウィンを作った後の2つの道筋 ○ A. 1つのチームで事業価値を最大化する ○ B. 複数のチームでアウトプットを最大化する

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開発生産性の界隈で入口とゴールは見えてきた 10 【A】 1つのチーム × 事業価値を最大化 【ゴール】 複数のチーム × 事業価値を最大化 【入口】 1つのチーム × アウトプットを最大化 【B】 複数のチーム × アウトプットを最大化 ● 入口でスモールウィンを作った後の2つの道筋 ○ A. 1つのチームで事業価値を最大化する ○ B. 複数のチームでアウトプットを最大化する ←バイセルではこちらを選んだ

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アウトプットの最大化と事業価値の最大化 11 ● アウトプットの最大化 ○ エンジニア目線で価値を理解、納得しやすい ○ 開発チームが自ら改善をまわすスクラムと相性が良い ○ Findy Team+などのツールで可視化が可能 ● 事業価値の最大化 ○ 経営や事業との目線のすり合わせが必要 ○ 開発チーム単独では取り組めない ○ ビジネスモデルや組織構造に合わせた計測システムの構築が必要

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12 イシュー:複数のチームでアウトプットを最大化する

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13 1人では達成不可能なので 組織にムーブメントを作っていく必要がある

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ムーブメントを作るための 3つのアプローチ 旗振りをする仲間を作る 01 チームを抜擢する 02 チームをサポートする 03

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旗振りをする仲間を増やす 15 ● 1人だけで横断的な活動をすると単一障害点になるので仲間を作ることを意識した ● バイセルのマネージャーの組織イシュー(テックイシュー)として扱い、公式な活動にした ● 会話を重ねてコンテキストをそろえた バイセルのテックカンパニーへの変遷、CTOとしての取り組みを振り返る

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チームを抜擢する 16 ● 全ての開発チーム同時にアウトプットの向上に取り組むのではなくて、2-3チームずつ進めている ○ 取り組み直後は一時的に生産性が下がる(チーム内での対話やルールメイク)ので、 マネージャーと相談しながらタイミングが良さそうなチームを抜擢 ● チームの主体性を尊重 ● 期待値はアウトプットを向上させること ○ チームによって状況や課題は違う ○ 目標やメトリクスはトップダウンでの指定はせず、チームで設定してもらう

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チームをサポートする 17 ● 抜擢したチームの日々の開発に直接関与することはない ● 隔週ペースでチームのリーダー、PMとFindyの方々と交えて定例を実施 ○ 壁打ちの場として活用 ● 3ヶ月を目安に成果が出たら定例でのサポートは終了 ○ スクラムで数スプリント本気で改善すればそれなりに成果が出る

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18 取り組みの実績

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取り組むチームが増えた 19 2チーム 5チーム 6チーム

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アウトプットが増えて、改善活動も進んだ 20 ● 定量 ○ デプロイ頻度:1回/週程度 → 安定して2−3回/週 ○ コードレビューのリードタイム:24時間を越える → 20時間を切る ● 定性 ○ 声がけをしなくてもレビューされる様になった ○ 週次の振り返りで数字の意識が根付いた ○ 開発のしやすさも向上した ● その他 ○ マイクロサービスをモノレポ化した ○ チーム間でのナレッジ共有も進んだ ○ Findy Team+ Award を2年連続で受賞した

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チームの取り組み 21 ● 各チームで方向性は同じだが具体的なアプローチは異なる ● Four Keys以外にプルリク作成数にも注力している ● Findy Team+ を使うことでメトリクス・論点が収束するので共通認識をつくり、議論が しやすくなる 「プルリク作成数がセンターピン」 BuySell Technologies の仮説思考が生んだ圧倒的生産性向上と課題解決

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まとめ 22 ● 開発生産性を組織のイシューと位置付け、一緒に推進する仲間を増やした ● アウトプットを増やす方向性で取り組むチームを増やした ● チームを抜擢した後はサポート役に徹し、チームの主体性に任せることで成果を出した

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23 最後に

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生産性をさらに高めるために仲間を募集しています 24 ● CTO室のEM(採用、育成、評価制度、開発生産性、DevRel、ブランディング、etc) ● 開発生産性に理解あるプロダクトチームのEM、PM、テックリード ● 興味ある人は話しましょう

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25 Appendix

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組織横断での取り組みの参考資料 26 ● 社会運動はどうやって起こすか ● モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか ● Fearless Change

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バイセルの取り組み 27 ● 開発のボトルネックを解消してチームの生産性を上げた話 ● モノレポを導入して開発効率を上げる ● バイセルが Findy Team+ Award を2年連続で受賞!拡大する組織での開発生産性の初手・浸透・ 拡大の取り組みについて ● アジャイルにおけるフロー効率を追い求めた結果、開発メンバーのエンゲージメントが低下したので改善 した話

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B U Y S E L L T E C H N O L O G I E S B U Y S E L L T E C H N O L O G I E S リユース業界 No.1テックカンパニーへ