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スマートファクトリーの第⼀歩 〜 AWSマネージドサービスで 実現する予知保全と⽣成AI活⽤まで

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⾃⼰紹介

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市⽥善久 3 ● クラウド事業本部 コンサルティング部 ○ IoT ソリューションアーキテクト ○ モダンアプリケーション コンサルティング チーム マネージャー(兼務) ● ⼤阪オフィス所属 ● AWS IoT Greengrass が好き

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本セッションのアジェンダ

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本セッションでお話すること 5 ● ⼯場データ活⽤の課題 ● AWS IoT SiteWise と新機能の紹介 ● AIを利⽤した予知保全のパターン事例 話さないこと ● Amazon Bedrockのこと ○ ⽣成AIの花形サービスですが今回は話しません。

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⼯場データ活⽤への技術的な課題

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⼯場データ活⽤の技術的な課題 7 ● 各⼯程にある設備機器はそれぞれ異なるプロトコルをサポート ● クラウドへのデータの送り⽅が分からない ● 収集したデータをどう活⽤すればいいか分からない 現場環境が物理的にインターネット へのアウトバウンド経路を持たない ケースもある

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AWS IoT SiteWise 産業機器からデータを収集‧整理‧分析

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AWS IoT SiteWise の特徴 9 ● 産業⽤通信プロトコルで PLC などからデータ収集‧AWS連携が可能 ○ ゲートウェイアプリによるデータ収集とクラウド転送 ● フルマネージドなリアルタイム可視化機能 ○ SiteWise Monitor 機能による直感的なグラフ描画 ○ 可視化のインフラ管理が不要 ● セキュリティ設定 ○ OPCサーバ接続時の「パスワード認証」や 「証明書による相互認証」 ● エラー時のデータバッファリング ○ クラウドとの通信断の際、最⼤30⽇間の ローカルバッファリング

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産業⽤通信プロトコルでデータをAWSに送信 10 ● SiteWiseゲートウェイがデータ収集‧AWSへ転送を担当 ● ユーザー側で MQTTS や HTTPS にプロトコル変換する必要がない

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AWS IoT SiteWise の活⽤ 11

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AWS IoT SiteWise による異常検知 (多変量異常検出)

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AWS IoT SiteWiseの異常検知とは? 13 SiteWise に収集したデータを使って設備機器などの異常検出が可能 ● 2025 年 7 ⽉ 28 ⽇リリースの新機能 ● コーディング不要‧機械学習の専⾨的な知識不要 ● Grafana など他のアプリと連携しやすい ● トレーニングデータの期間は最低14⽇間

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3つの推論スケジュール 14 ⾼頻度推論(5分〜1時間) ● センサー値の変化率が⾼いプロセスに最適 ○ コンプレッサーなど急速に変化する機器や即時対応が必要な異常検出など 低頻度推論(2時間〜1⽇) ● 動きの遅いプロセスや、毎⽇の評価で⼗分なユースケース ○ バッチ処理やシフトベースの操作に向いている フレキシブル ● 特定の曜⽇と時間帯を指定 ○ ⽣産時間、シフト、計画的なダウンタイムなどにもとづいてスケジュール可能

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AWS IoT Core との連携 15 ● SiteWise から AWS IoT Core に簡単にデータ連携できる ○ AWS IoT Core の MQTT トピックにデータを転送 ○ IoT Rule により簡単に他のサービスに連携可能 利⽤例 ● 異常の推論スコアが指定値を超えたら担当者に通知する

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AI を使った異常検知‧分析の利⽤例

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AWS IoT SiteWise Assistant 17 ● AIアシスタント対応の SiteWise Monitor や API から利⽤可能 ● 機器の稼働状況の確認やトラブル時の対応を⽣成 AI がアシスト ○ トラブルシュートで確認する内容や交換部材の提⽰など ● Amazon Kendra のインデックスをRAGとして利⽤するので料⾦に注意 https://aws.amazon.com/jp/blogs/industries/transforming-industrial-decision-making-with-aws-iot-sitewise-assistant/ より https://dev.classmethod.jp/articles/aws-iot-sitewise-cm-re-growth-2024-osaka-regrowth_osaka/

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MCPを活⽤するケース(Model Context Protocol) 18 センサーデータを 時系列データベースに保存して⽣成AIクライアントを使って⾃ 然⾔語で分析する。 ● 例:Amazon Timestream for InfluxDB の MCP Serverを利⽤する ○ https://awslabs.github.io/mcp/servers/timestream-for-influxdb-mcp-server/ ○ 既存の仕組みの組み合わせだけで簡単に AI 利⽤を開始できる

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リアルタイム異常検知 19 ● Amazon Managed Service for Apache Flink を利⽤ ● ランダムカットフォレストで最新のデータトレンドを反映しながら異常判定 ● パターンを⾃動で学習するので「正常か異常か」の⼆者択⼀の判断ではない ○ Apache Flink はオープンソースの統合ストリーム処理およびバッチ処理フレームワーク

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その他のサービスや実現⽅法 20 ● Amazon Quicksight ML Insight ○ QuickSight はAWSが提供する BI サービス ○ QuickSight 上で推論した結果を QuickSight のダッシュボードで利⽤ ● Amazon SageMaker ○ 機械学習モデルを開発し、実際に活⽤するまでの⼀連の作業(構築‧学習‧デプロイ)を総 合的にサポートするサービス ○ できることが多い反⾯、機械学習の知識やプログラミングのスキルが求められることが多い ● Amazon Bedrock ○ ⽣成 AI アプリケーションとエージェントを構築するための包括的なサービス ○ ナレッジベースやエージェント機能を活⽤して様々なユースケースに応じたAI活⽤を実現 ○ 例:収集したデータをもとにエージェント経由でアクションをデバイスに指⽰

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まとめ 21 ● AWS IoT SiteWise は製造業におけるデータ活⽤をサポートする専⾨サービス ● AWS IoT SiteWise の 異常検出機能でノーコーディングで異常検出を開始 ● ⼀部開発が必要だが⽤途に応じて他のサービスの利⽤を検討 ● 既存の仕組みやサービスをうまく活⽤することで、スモールスタートで⽣成 AI を活⽤したデータ分析基盤を作成できる

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ご清聴ありがとうございました