Slide 1

Slide 1 text

Ubieのペイシェントジャーニーを支える デザインシステムと組織 Takanori Oki 2022/08/04 - プロダクトデザイナー Meetup

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 ' 大木 尊紀 / Takanori Oki / takanoriY ' デザインエンジニア@Ubiu ' WEB+DB PRESS vol.129 「小さく始めるデザインシステム」(共著H ' 趣味は料理と筋トレ、得意料理はパスタ 現在取り組んでいること: デザインシステム、アクセシビリティ改善、”ユビー病気のQ&A”の開発、…

Slide 3

Slide 3 text

ユビーの紹介

Slide 4

Slide 4 text

ユビーについて 医師とエンジニアが創業した 医療AIスタートアップ 社名:Ubie株式会社 代表:阿部吉倫(医師)、久保恒太(エンジニア) 設立:2017年5月 従業員:約200名(2022年4月現在) 累計調達額:79.8億円

Slide 5

Slide 5 text

MISSION テクノロジーで 人々を適切な医療に案内する

Slide 6

Slide 6 text

主要プロダクト 医療機関向け 生活者向け 月間利用者数 500万人超 導入医療機関数 1,000以上

Slide 7

Slide 7 text

ユビーが目指す医療プラットフォーム 製薬企業 その他 患者 医療機関 ユビーが中心となって 患者、医療機関、製薬企業など すべてのステークホルダーに価値を 提供する医療プラットフォーム

Slide 8

Slide 8 text

ペイシェントジャーニー 発症 診察 治療 症状に関連した適切 な診療や治療法の情 報提供 症状に応じた参考病 名や近くの医療機関 を検索・情報共有

Slide 9

Slide 9 text

ユビーの課題

Slide 10

Slide 10 text

Ubieのデザインが抱える課題 デザインの一貫性が低下、 品質も一定じゃなくなってきた…

Slide 11

Slide 11 text

一貫性低下の原因 ƒ ステークホルダーが多いh u 様々なステークホルダー向けの施策が同時に進行しているので
 全体の変更を追いきれないT ƒ ホラクラシー組織なので権限が個人に委譲されているため、
 他のデザイナーの目に触れないままリリースされてしまs ƒ デザインの基礎となるルールが整備されていない

Slide 12

Slide 12 text

ステークホルダーの多さ 患者の体験が… 1つの画面だけでもいろんな思惑が交差してる 製薬企業との案件が… 医療機関からの要望が…

Slide 13

Slide 13 text

ホラクラシー組織 親サークルから子サークル、 サークルから個人(ロール)に 権限が委譲される

Slide 14

Slide 14 text

解決策① デザインシステム

Slide 15

Slide 15 text

デザインシステムの目的 デザインのベースを作る どのデザイナーでも同じくらい「ユビーらしい」 プロダクトが作れるようにしたい レビューの基準をつくる ガイドラインを整備してレビューが主観的・属人 的にならないようにしたい UIの実装品質向上 エンジニアが実装しやすいような基盤を整備して リリースされるUIの品質を向上したい 意思決定の速度向上 不必要な議論を減らし、よりスピーディーに機能 開発ができるようにしたい

Slide 16

Slide 16 text

デザインシステム構築で大事なこと @ とにかく小さく始めるこ6 @ 課題設定をするこ6 @ 実装のことまで考えること

Slide 17

Slide 17 text

デザインシステムの構成 2020年8月版 コンポーネントライブラリ(実装・Figma) コンポーネントガイドライン アイコンセット(実装・Figma) デザイントークン(実装・Figma) UXライティングガイドライン アクセシビリティガイドライン デザイン原則

Slide 18

Slide 18 text

デザイントークン

Slide 19

Slide 19 text

コンポーネントライブラリ・ドキュメント

Slide 20

Slide 20 text

BtoBtoCプロダクトにおけるデザインシステムの難しさ toCプロダクトとtoBプロダクトでデザインが異なる → 共通定義する部分と個別定義する部分の見極めが大事 個別定義する部分 コンポーネントライブラリ、
 UXライティングガイドライン、など 共通部分 デザイン原則、デザイントークン、など

Slide 21

Slide 21 text

解決策② デザインケツモチ制度

Slide 22

Slide 22 text

デザインケツモチ? w (Not マネージャー3 w あくまでも各施策のデザイン決定権は担当デザイナーにある
 → ユビーはホラクラシー組織なので決定権は各個人に委譲され7 w 各プロダクトに1f w 客観的な視点でデザインレビューを主導する人 各プロダクト全体のデザイン品質に責任を持ってる人


Slide 23

Slide 23 text

デザインケツモチの目的 6p デザインの属人性をなくし、知見をチーム全体で共有するこ) 7p チームの共通認識をつくり、意思決定速度を向上させるこ) "p 客観的な視点からプロダクトの一貫性を考えること デザインの品質を高めること そのために次の3つのことをする

Slide 24

Slide 24 text

デザインケツモチ関連の取り組み D デザインレビューガイドの作成・周0 D ケツモチ相談会(週1 D 非同期でのデザインレビュー 主なレビュー観点 D デザイン原則に沿ったデザインになっているw D デザイントークンに則ったデザインになっているw D 既存のコンポーネントを利用しているw D アクセシビリティの問題がないか

Slide 25

Slide 25 text

Notionを活用したナレッジシェア A レビューに出したいチケットごとに
 Notionを作成し、そこに議論内容を
 まとめる運用をしている A 毎週金曜日にナレシェア会を実 ˜ 業務で得た知見を共有するv ˜ これもNotionにまとめてシェア Notion最高!

Slide 26

Slide 26 text

デザインケツモチがもたらした変化 v デザインレビューで得られたフィードバックをもとに改善した結果、
 メトリクスの数値が向上しu v デザイナー間の議論が活発になり、より良いデザインをチーム全体で考える
 習慣がついてきV 9 良い意味で属人性が減ってきたe v ガイドラインが浸透しガイドラインへのフィードバックも増加
 → より使いやすいガイドラインへ改善できつつある

Slide 27

Slide 27 text

デザインケツモチからプロダクトケツモチへ プロダクトケツモチ デザイン+エンジニアリングでプロダクト全体の品質向上 デザインケツモチ デザインケツモチ

Slide 28

Slide 28 text

まとめ

Slide 29

Slide 29 text

まとめ x デザインシステムでデザインの基礎をかためることで、
 様々なステークホルダー向け施策のデザインを一貫性を保ちつつ進められA x デザインレビュー文化を根付かせることで、知見をチーム全体で共有し
 体験の一貫性を高められA x BtoBtoCの体験全体を俯瞰して考えることが大事!

Slide 30

Slide 30 text

Thank you!