生成AIの商品検索機能への活用 株式会社エニグモ 髙橋　蹴人 2024/03/13 AWS Eコマース x 生成AI イベント

アジェンダ ・会社紹介 ・サービス紹介 ・生成AIを利用した新機能の紹介 ・このユースケースに着目した理由 ・PJ 期間・体制 ・導入効果 ・実装イメージ ・導入に至ったポイント ・今後の生成AI利用の展望

自己紹介 髙橋　蹴人 株式会社エニグモ　データサイエンティスト 企画から効果検証までを一貫して担当

会社紹介 社名　 株式会社エニグモ (英文社名: Enigmo Inc) 事業内容 “Specialty” Marketplace「BUYMA」の運営 所在地 東京都港区赤坂8-1-22 NMF青山一丁目ビル 6F 設立 2004年 2月10日 代表者 代表取締役 最高経営責任者 須田 将啓 従業員数 134人　(2023年4月時点) 上場市場 東京証券取引所 プライム市場 資本金 3億8190万円

サービス紹介 世界中のリアルなトレンドがわかる ファッション・コスメ・ライフスタ イルを提案するWebメディア 海外旅行者に対して海外在住の日本 人が現地でのプライベートツアーを 提供できるサービス 日本だけでなく世界のユーザーを ターゲットにし、グローバル展開 を担う英語版の「BUYMA」 北米・欧州を中心に拡大 GLOBAL BUYMA 世界各国のパーソナルショッパーか ら、世界中のファッションアイテム を購入できるマーケットプレイス BUYMA TRAVEL

サービス紹介「BUYMA」 BUYMAは、世界各国のパーソナルショッパー(出品者)から、 世 界 中のファッションアイテムを購 入できるマーケットプレイス です。日 本 未 上 陸ブランド、国 内 完 売アイテムをはじめとした 世 界 中 のファッショントレンドアイテムからコスメ、インテリア 雑貨まで幅広く揃えています。 BUYMAは世界177カ国に1000万人以上の会員を擁する 「海外ファッション通販 No.1」のソーシャルショッピングサイトです。

生成AIを利用した新機能の紹介 BUYMAでユーザーが欲しい商品をAIに探してもらう機能 欲しい商品について質問するとBUYMAの商品が提案される

生成AIを利用した新機能の紹介 商品画像をクリックすると商品詳細に、「もっと見る」をクリックすると検索結果画面に遷移 商品詳細 検索結果

生成AIを利用した新機能の紹介 選定理由も回答（納得感や他商品の検索期待）

このユースケースに着目した理由 BUYMAの事業責任者がChatGPTでファッションに関する質問にそれなりに良い回答を得られることを体験 これを利用すればAIを使った商品検索が出来るのでは？ 例：「水色のジャケットに似合うボトムスを教えて」という質問に、「白のパンツ」のような回答が得られた

他社ECがChatGPTを利用した文章による問いかけに具体的なおすすめの商品を回答するような機能を開始 使ってみて似たようなことが実現できるのではと考えた このユースケースに着目した理由 これらがおすすめです。 黒のレザートートバッグ 黒のナイロンショルダーバッグ 商品 A 商品 B 商品 C 母へのプレゼントにおすすめの 黒いバッグを紹介して

PJ 期間・体制 期間 ・PoC約2ヶ月、本番実装約5ヶ月 ・PoC期間ではSlackを利用し社内で精度や使用感の検証ができる環境をライトに作成、FBを得ながら素早く 改良 体制 ・PoC時の体制：DS1名、MLOpsエンジニア1名 ・本番実装時の体制：PM1名、デザイナー1名、ソフトウェアエンジニア3名、DS1名、MLOpsエンジニア1名

導入効果 商品に対するアクション数（お気に入り数や購入数）が約2倍に向上※ ※AIでさがす機能の利用有無による会員群のアクション数を比較。アクション数の差が厳密にこの機能によるものかという分析までは行えていません。 AIでさがすリリース前のアクション数 AIでさがすリリース後のアクション数 --- AIでさがす機能利用無 –––– AIでさがす機能利用有 お気に入り カート追加 購入

実装イメージ ・ChatGPT API をラップする独自APIを自社で作成、前処理（プロンプト付与）や後処理（検索APIからのデー タ取得）を実行 ・表示商品取得には既存のBUYMA検索APIを利用 独自API ChatGPT API 検索API BUYMA Webサイト・アプリ ①質問 ②質問＋プロンプト ③回答 ④回答 ⑤商品データ ⑥回答＋商品データ 新規作成 既存を利用

導入に至ったポイント 素早い機能公開を目指した 　・PoC期間は約2ヶ月のみ 　・以下のような対応が難しいことは思い切ってやらない 　　・おすすめの商品以外にも回答できるようにする（BUYMAに関する質問など） 　　・BUYMAのデータベースに基づいて確実な事実を回答させる 　　・価格帯の条件指定に対応できるようにする（1万円以下の商品が良いなど） コストを抑えた 　・既存の検索システムを利用し、BUYMAデータとの連携のための新たな仕組みは作らない 　　・RAG (Retrieval-Augmented Generation)※ を行うためのベクトルデータベースなど 　・不要なプロンプトを精査し削除 　　・選んだ理由の回答をChatGPT API呼び出し時の過去の会話履歴から削除 　　・質問と回答の例をChatGPT API呼び出し時のプロンプトから削除 ※RAG (Retrieval-augmented Generation) : 外部データを ChatGPT などの大規模言語モデルに与えることでそのデータに基づいた回答を生成させる手法

今後の生成AI利用の展望 ・まずは今蓄積されているデータから改善の方向性検討 ・BUYMAデータと連携した回答 ・価格帯の条件指定などにも対応できるようにする

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