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Sansan株式会社 部署 名前 Researcher's Dilemma: 実務における データ利活用のあり方をさぐる Sansan技術本部 Delight Biz×Analytics Night Sansan株式会社 金髙 右京

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金髙 右京 Sansan株式会社 技術本部 研究開発部 研究員 早稲田大学政治学研究科修士課程修了。在学中は、国際政治学や 政治学方法論(ベイズ統計モデリング・因果推論)の研究に取り 組む。 2024年にSansan株式会社に新卒として入社し、データ整備・ダ ッシュボード構築・EDA・効果検証をはじめとした社内データ利 活用推進に従事。 最近トレイルラン始めました〜〜〜〜〜〜

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会社概要 2 本社 神山ラボ Sansan Innovation Lab 社 名 Sansan株式会社 所在地 渋谷サクラステージ本社 東京都渋谷区桜丘町1-1 渋谷サクラステージ 28F グループ 会社 Sansan Global Pte. Ltd.(シンガポール) Sansan Global Development Center, Inc.(フィリピン) Sansan Global (Thailand) Co., Ltd.(タイ) ログミー株式会社 株式会社ダイヤモンド企業情報編集社 クリエイティブサーベイ株式会社 株式会社言語理解研究所 従業員数 1,759名(2024年8月31日時点) 2007年6月11日 設 立 支店名:関西支店、福岡支店、中部支店 サテライトオフィス:Sansan神山ラボ(徳島)、Sansan Innovation Lab(京都)、Sansan長岡ラボ(新潟) 拠 点 寺田 親弘 代表者

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請求 人や企業との出会いをビジネスチャンスにつなげる「働き方を変えるDXサービス」を提供 ビジネスフローにおけるさまざまな分野でサービスを展開 名刺管理 名刺DX 営業 営業DX 契約 契約DX 経理DX 個人向けDX 法人向けDX 必要な情報を すぐに見つけられる 情報の管理がしやすく すぐに共有できる 情報を分析・活用しやすく データに基づいた判断ができる SansanのDXサービスの活用で変わる働き方 働き方を変えるDXサービス

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Sansanのデータ利活用推進チーム アイデア 収集 仮説・検証 フィードバック 振り返り 運用・保守 管理 - データ周りのことなら何でもやってます - データエンジニア、アナリスト/研究員含め15人ほど在籍

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Sansanのデータ利活用推進チーム - プロダクト改善のための分析 - サービス品質向上 研究員 各プロダクトの エンジニア 各プロダクト のPdM 各プロダクトの 営業・CS 採用担当 データ基盤 ・ダッシュボード作成 ・データ抽出 ・データ解析 - ユーザ体験の最適化 - 営業や採用の最適化

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実務におけるデータ利活用のあり方をさぐる

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入社前 カッコいい分析で事業課題を 解決しちゃいますか...w ベイズ, ノンパラ, Double Machine Learning, 変分推論, RCT, 差の差分 法, 回帰非連続デザイン, 操作変数法, 一般化積率法, 動学離散選択 モデル, マルコフ均衡...

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入社後 研究的な「カッコいい分析」はあまりできていない サクッと集計 事業部側と コミュニケーション

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実務におけるデータ利活用のあり方をさぐる - 研究的な方法論は実務では必ずしもworkしない - 分析の「厳密さ」は実務においてどれほど有効なのか? - スピードとのトレードオフ - ステークホルダーの存在 - コミュニケーションと信頼構築が重要 - 事業スケールという同じ方向を向いていることを積極的に伝えていく必要性 - データ分析はあくまで手段の一つに過ぎない

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- 研究的な「カッコいい分析」は選択しにくい場面が多々ある - スピード感を考慮すると、初手として選択されにくい - プリミティブにやっていくことの方が限界生産性が高い - しかしながら、「研究員」としてそれ相応の動きをしたい - 実際の研究につながるようなデータ活用もしたい 研究員としてのあり方と実務におけるデータ活用の間で葛藤

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ある共通点に気づいた

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- 研究 1. 先行研究のレビューを経て、 問いを設定する 2. Stylized factを導き、仮説を 構築する 3. RCTもしくは観察データを 用いて、検証する 4. 結果をもとに論文を書く 研究と実務のフローはほとんど同一なのかも - 実務 1. 現状の課題を認識し、問いを 設定する 2. EDA等を通し、仮説を構築する 3. 施策立案/実施をし、検証する 4. 結果をもとにネクストを定める

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ようやく楽しめるようになってきた - 事業部側とコミュニケーションを取りつつ、事業貢献/課題解決に向けた データ分析を行えるようになってきた - 信頼構築が進んできたからこそできる動きもある - フローを意識してから、課題解決につながるデータ利活用の楽しさに 気づいた - 実際、自分の分析結果が事業貢献/課題解決につながってることを考えると 喜ばしい - さらに、その施策が実際に効果が出ているのなら尚更最高である - Valueが出せたのなら、それは カッコいい分析 である

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Eightでの事例

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© Sansan, Inc.

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- 今年の9月からEightでのデータ利活用を本格スタート - データ整備から抽出依頼、BI、アドホック分析、EDA、効果検証など 何でもやっている - 事業部の各チームにヒアリングを進め、データ利活用のタネを創出しながら 精力的に活動中 - 新卒として、まだまだヒアリングや課題解決周りのtipsはほとんど持ち 合わせていないが、 “learning by doing” の精神で裸一貫気合いで突き 進んでいる Eightでのデータ利活用

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- 機能利用訴求を行うPOPUP施策についての 効果検証 - 事業部側が展開する施策の効果測定を実施 - 現在、定常施策として運用中。また、施策改善 に向けたコミュニケーションを事業部側と適宜 進めている - シンプルなA/Bに見せかけて、実はこっそりと 裏側でベイズ推定を仕込んでいる - 分析屋たるもの、面白さの追求は捨てられ ない - もちろん分析上のメリットもある Case study I: 効果検証

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- 事業部側から「ユーザーの傾向がデータ からわからないか」という要望 - 適宜コミュニケーションを取り、方向性を 定めながらEDAを開始 - 現在、EDAの結果をもとにした施策立案を 行い、実施を控えている段階 - 今月中に一つ目の施策を実施予定 - ヒアリング -> EDA -> 施策立案/実施とい う綺麗にフローがハマった最初のケースな ので楽しい Case study II: EDAから施策までをやるケース

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おわりに

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Concluding Remarks - 研究員としての肩書きと実務におけるデータ活用の間で葛藤しながらも、 日々実務におけるデータ利活用推進に挑戦中 - 実際のところ研究/実務のフローはほとんど同一であり、楽しみながら 仕事ができている - Eightでのケースを筆頭に、これからもどんどんデータ利活用を推進して いく

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ただし、野望は捨てられない

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とは言いつつも、最高の環境はそこにある R&Dとして、研究開発を十分に行える環境はSansanにある - 研究もできて、実務でvalueが出せることが一番良い - 両者のバランシングを模索する

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Sansan 技術本部 募集ポジション紹介 https://media.sansan-engineering.com/

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