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「問題 vs. 私たち」で社会を良くする Code for Amami設立にあたって期待すること 栗林 健太郎(Code for Amamiアドバイザー、GMOペパボ株式会社)

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栗林 健太郎 ● 1976年名瀬市で生まれる ● 奄美市名瀬佐大熊で育つ ● 伊津部小 → 金久中 → 大島高校 ● 大卒後、2002年に奄美市役所へ ● 2008年に転職のため京都へ ● 2012年より東京で勤務 現在、GMOペパボ株式会社取締役CTO 自己紹介

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シビックテックとの関わり

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2020年3月、鹿児島県版コロナ対策サイトを有志で開発 鹿児島県新型コロナウイルスまとめサイト

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● 2020年3月25日: サイトリリース ● 2020年3月27日: 南日本新聞社 ● 2020年3月30日: 奄美新聞社 ● 2020年5月15日: MBC「かごしま4」 ● 2020年6月4日: KYT「KYTnews every.かごしま」 鹿児島・奄美のマスコミによる報道

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民間と行政とが協力して事態にあたる必要性を説いた KYTnews every.かごしま「新型コロナ 鹿児島県の“広報”は十分か?」(2020年6月4日放送)より

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● 番組の趣旨としては、行政(鹿児島県)による新型コロナに関する 広報への問題提起 ● 一方で、今回の問題は誰も経験したことのない未曾有の危機である ● このような危機下では、権力を監視・批判するという構図だけでな い関わり方が必要なのではないか ● 私たちがサイトを作ったのは、自分たちができる貢献をしたかった から ● 問題解決のために、我々市民が何をできるのかを考えたい KYTによる取材・報道で感じた課題

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リフレーミング(問題の捉え直し)

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問題 対 私たち(Problem vs. Us) 「プロジェクトファシリテーション価値と原則編 Ver1.8」p.12より

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これまでの構図(問題を解決するのは行政) 問題 行政 (私たち) vs. 市民 マスコミ

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これからの構図(「問題 vs. 私たち」) 問題 私たち vs. 解決 支援 問題 発見

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コードが「私たち」を強くする

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プログラミングで「力」を身につけよう 市民 コード シビックテック

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● 問題解決のためには、まずは良質な「情報」が必要 ● コンピュータや情報システムが得意なのは、(1)情報を広く行き渡 らせること、(2)人々をマッチングさせること ● (1)問題の発見・解決のために、市民に対して「情報」が行き渡る こと → 行政データをわかりやすく可視化すること ● (2)問題を抱えている人々と解決策を持っている人々を結びつける こと → 問題の見える化と解決プロセスへの市民の参画 ● そのような仕組みを作るために、プログラミングはとても有用 なぜコード(プログラミング)なのか?

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今の小学校で教えているプログラミングの基本的な考え方 文部科学省「小学校プログラミング教育の手引(第三版)」p.16

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● 市役所で働くかたわら、終業後の個人的な活動においてプログラミ ングのスキルを身につけた ● 身近な問題から始めて、とりあえず動くものを作るのがおすすめ ● 私の場合はホームページを作りたくて勉強した ● 子供がいる方は、お子さんと一緒に勉強するといいかも? ● プログラミングを勉強したいひとにとって、Code for Amamiが学 習と実践のきっかけになってほしい プログラミングスキルをみにつけるために

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おわりに

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今日話したことのまとめ ● いち市民として未曾有の危機に対して積極的に関与するべく、有志 でまとめサイトを開発した ● これからの社会問題の解決には、市民も積極的に参画すべし ● そのために「問題 vs. 私たち」という考え方に転換する必要がある ● 問題解決のために、コードによって情報をわかりやすく可視化し、 問題を持つ人々と解決策を持つ人々を結びつける ● Code for Amamiでの活動をきっかけに、コードの力で問題解決に 取り組む人々が増えてほしい